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== 概要 ==
 
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[[ジオン公国軍]]が開発した水陸両用[[モビルスーツ]]
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[[ジオン公国軍]]が開発した水陸両用[[モビルスーツ]]。水陸両用MSの中でも最も特異な形状を持ち、いわゆる手足に相当するユニットはあるものの、最早「モビルスーツ」と呼ぶのもはばかられるほど全く異質な代物となっている。
  
前後対称の容姿を持ち、多数の[[メガ粒子砲]]を搭載している。大出力ジェネレーターを搭載しているため高い火力を持つが、機体が大型化し重量が増大しているため、機動力が低い。歩行能力がないため移動はホバー移動で行い、緊急時にはある程度飛翔が可能とされている。機体の特性上、役割としては移動砲台として他の機体の援護用に運用される。量産化を視野に入れて設計されていたが3機製造されるにとどまった。
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特に脚部には機体を[[ザクII|ザク]]の数倍ジャンプさせる程の推力を持つ大型ロケットエンジンとホバーユニットが内蔵されており、構造的にもいわゆる「歩行」は不可能だとされている。当然のように陸上における運動性は劣悪で、180度回転の速度が実用レベルに達していない。そのため、後方の敵に対応するための苦肉の策として前後がほぼ同一の構造を採用しており、モノアイの移動速度も公国製MSの中でトップクラスを誇っていた。
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無論、ゾックがこのような形態を獲得するに至ったのには理由があり、その主たるものは公国軍において[[モビルアーマー]]抗争が確立していく過渡期に設計が進行したためだとされている。事実、水中航行能力に関しては数ある水陸両用機の中でも随一の整流効果を誇っている。加えて、[[メガ粒子砲]]の搭載数も最多であり、機体の前面と後面に4門ずつと頭部に1門の計9門を搭載している。のみならず、反応炉がザク4機分の出力を持っているため、[[地球連邦軍 (UC)|連邦]]製の[[ビーム・ライフル]]並に連射する事ができ、その火力は単純計算で当時の公国製MS一個中隊分と同等であったとさえ言われている。
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本機の生産計画はMSとしてではなく小型MAとして考えられていた節があり、[[グラブロ]]と同様、[[キャリフォルニアベース]]の艦艇用ドライドックに生産設備が設けられた。終戦までに生産されたのはプロトタイプの3機のみとされており、1、3号機は北大西洋潜水艦隊[[マンタレイ]]に、2号機は同じく北大西洋の[[マッドアングラー隊]]に配備され実戦テストが行われた。2号機は後に[[ジャブロー]]攻略作戦に参加し撃破されたが、1号機に至っては連邦軍の対潜攻撃機の蹴撃を受け輸送中の潜水艦ごと失われたとされる。また、所在不明の3号機が回収されたという説の他、異なる歩行装備を持つ機体や頭頂部にフォノンメーザーを搭載したバリエーションなどの存在も噂されているが、詳細は不明である。
  
 
== 登場作品と操縦者 ==
 
== 登場作品と操縦者 ==
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;[[機動戦士ガンダム]]
 
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:初登場作品。第29話で[[ボラスキニフ]]の搭乗機として登場したが、[[シャア・アズナブル|シャア]]は「見掛け倒しでなければよいが」と懐疑的だった。結局、同話で[[ガンダム]]によってコックピットを一撃で撃ち抜かれている。なお、劇場版では撃墜してきた相手が[[61式戦車]]に差し替えられている。
 
:初登場作品。第29話で[[ボラスキニフ]]の搭乗機として登場したが、[[シャア・アズナブル|シャア]]は「見掛け倒しでなければよいが」と懐疑的だった。結局、同話で[[ガンダム]]によってコックピットを一撃で撃ち抜かれている。なお、劇場版では撃墜してきた相手が[[61式戦車]]に差し替えられている。
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:Vol.10に[[マ・クベ]]の搭乗機として登場。[[モビルアーマー]]扱いで、さらに'''宇宙に出撃'''するという衝撃の展開から始まる。TV版とは打って変わって高速移動からの体当たりで[[ホワイトベース隊]]を翻弄するも、[[ガンダム]]の二刀流ビーム・サーベルによって一撃で両断された上、残骸が[[ドズル・ザビ]]の乗る[[ムサイ級|ムサイ]]に激突し撃沈させるという二段オチで終わった。
 
:Vol.10に[[マ・クベ]]の搭乗機として登場。[[モビルアーマー]]扱いで、さらに'''宇宙に出撃'''するという衝撃の展開から始まる。TV版とは打って変わって高速移動からの体当たりで[[ホワイトベース隊]]を翻弄するも、[[ガンダム]]の二刀流ビーム・サーベルによって一撃で両断された上、残骸が[[ドズル・ザビ]]の乗る[[ムサイ級|ムサイ]]に激突し撃沈させるという二段オチで終わった。
 
;機動戦士ガンダム (PS2版)
 
;機動戦士ガンダム (PS2版)
:最終ステージにラスボスとして登場。リデザインされており、機体が大型化、さらに4本脚化しており、モビルアーマーのような外見となった。同デザインのゾックは『[[機動戦士ガンダム戦記 Lost War Chronicles|ガンダム戦記]] (PS2版)』にも登場した他、書籍『ガンダム パーフェクト・ファイル』124号にもゾックの異説として紹介されている。
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:最終ステージにラスボスとして登場。機体が大型化し、脚部が4本脚化したモビルアーマーを思わせる外見にリデザインされている。同デザインのゾックは『[[機動戦士ガンダム戦記 Lost War Chronicles|ガンダム戦記]] (PS2版)』にも登場した他、書籍『ガンダム パーフェクト・ファイル』124号にもゾックの異説として紹介されている。
 
;[[機動戦士ガンダム THE ORIGIN]]
 
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== 装備・機能 ==
 
== 装備・機能 ==
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=== 特殊機能 ===
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;フェアリングユニット
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:公国軍の将兵から「クチバシ」と呼ばれる整流殻。速度や機動に応じて展開角度を変え、機体周辺の抵抗や流体特性を調整している。
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;脚部ホバー
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:陸上における移動のため、地表から数十センチほど浮上可能なホバー機構が装備されている。歩行脚としては殆ど機能しないが、緊急時にはロケットを使用してザク以上のジャンプが可能。
 
=== 武装・必殺攻撃 ===
 
=== 武装・必殺攻撃 ===
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;[[メガ粒子砲]]
 
;[[メガ粒子砲]]
:前後両肩に合計8門内蔵されている。高い出力を持ち、連射もできる。
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:機体の前面と後面に4門ずつ、頭頂部に1門搭載されたジェネレーター直結型のメガ粒子砲。[[エネルギーCAP]]システムを使用したビーム・ライフル並みの連射が可能。
;フォノンメーザー砲 / メガ粒子砲
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;フォノンメーザー砲
:頭頂部に1門内蔵。資料によってはメガ粒子砲とされており、HGUC説明書などでは、基部周囲のスリットは水流ジェット用のインテークと説明されている。
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:音響量子(振動を量子化したボース粒子)を増幅して誘導放出する兵器。頭頂部に装備されているとされるが、実際にはメガ粒子砲が搭載されており、周囲のスリットは水流ジェット用のインテークであったとされる。一方で実際にフォノンメーザー砲を搭載したバリエーションの存在も噂されている。<br/>なお、「メーザー(=MASER)」は光の代わりにマイクロ波を使用したレーザー同様の機器及び効果などを意味する。
 
;アイアン・ネイル
 
;アイアン・ネイル
:両腕の三本のクロー。ほぼ飾りである。
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:3本のクローで敵に斬撃・打突を加える他、簡易マニピュレーターとしても機能する。実際にはメガ粒子砲を使用する際のアンカーとしても考えられていたようだ。
  
 
== 対決・名場面 ==
 
== 対決・名場面 ==
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== 関連機体 ==
 
== 関連機体 ==
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;[[ゾック (サンダーボルト版)]]
 
;[[ゾック (サンダーボルト版)]]
 
:『[[機動戦士ガンダム サンダーボルト|サンダーボルト]]』における本機。モビルフォートレスに分類されており、上記PS2版デザインをさらに大型化したような外見を持つ。
 
:『[[機動戦士ガンダム サンダーボルト|サンダーボルト]]』における本機。モビルフォートレスに分類されており、上記PS2版デザインをさらに大型化したような外見を持つ。

2024年5月5日 (日) 09:52時点における版

ゾック
外国語表記 Zock
登場作品
デザイナー 大河原邦男
テンプレートを表示
スペック
分類 水陸両用試作型モビルスーツ
型式番号 MSM-10
頭頂高 23.9m
本体重量 167.6t
全備重量 229.0t
主動力 熱核融合炉
ジェネレーター出力 3,849kW
スラスター総推力 253,000kg
装甲材質 超硬スチール合金
開発組織 ジオン公国軍
開発拠点 キャリフォルニアベース
所属組織 ジオン公国軍
所属部隊 マッドアングラー隊
主なパイロット ボラスキニフ
テンプレートを表示

概要

ジオン公国軍が開発した水陸両用モビルスーツ。水陸両用MSの中でも最も特異な形状を持ち、いわゆる手足に相当するユニットはあるものの、最早「モビルスーツ」と呼ぶのもはばかられるほど全く異質な代物となっている。

特に脚部には機体をザクの数倍ジャンプさせる程の推力を持つ大型ロケットエンジンとホバーユニットが内蔵されており、構造的にもいわゆる「歩行」は不可能だとされている。当然のように陸上における運動性は劣悪で、180度回転の速度が実用レベルに達していない。そのため、後方の敵に対応するための苦肉の策として前後がほぼ同一の構造を採用しており、モノアイの移動速度も公国製MSの中でトップクラスを誇っていた。

無論、ゾックがこのような形態を獲得するに至ったのには理由があり、その主たるものは公国軍においてモビルアーマー抗争が確立していく過渡期に設計が進行したためだとされている。事実、水中航行能力に関しては数ある水陸両用機の中でも随一の整流効果を誇っている。加えて、メガ粒子砲の搭載数も最多であり、機体の前面と後面に4門ずつと頭部に1門の計9門を搭載している。のみならず、反応炉がザク4機分の出力を持っているため、連邦製のビーム・ライフル並に連射する事ができ、その火力は単純計算で当時の公国製MS一個中隊分と同等であったとさえ言われている。

本機の生産計画はMSとしてではなく小型MAとして考えられていた節があり、グラブロと同様、キャリフォルニアベースの艦艇用ドライドックに生産設備が設けられた。終戦までに生産されたのはプロトタイプの3機のみとされており、1、3号機は北大西洋潜水艦隊マンタレイに、2号機は同じく北大西洋のマッドアングラー隊に配備され実戦テストが行われた。2号機は後にジャブロー攻略作戦に参加し撃破されたが、1号機に至っては連邦軍の対潜攻撃機の蹴撃を受け輸送中の潜水艦ごと失われたとされる。また、所在不明の3号機が回収されたという説の他、異なる歩行装備を持つ機体や頭頂部にフォノンメーザーを搭載したバリエーションなどの存在も噂されているが、詳細は不明である。

登場作品と操縦者

機動戦士ガンダム
初登場作品。第29話でボラスキニフの搭乗機として登場したが、シャアは「見掛け倒しでなければよいが」と懐疑的だった。結局、同話でガンダムによってコックピットを一撃で撃ち抜かれている。なお、劇場版では撃墜してきた相手が61式戦車に差し替えられている。
機動戦士ガンダム (冒険王版)
Vol.10にマ・クベの搭乗機として登場。モビルアーマー扱いで、さらに宇宙に出撃するという衝撃の展開から始まる。TV版とは打って変わって高速移動からの体当たりでホワイトベース隊を翻弄するも、ガンダムの二刀流ビーム・サーベルによって一撃で両断された上、残骸がドズル・ザビの乗るムサイに激突し撃沈させるという二段オチで終わった。
機動戦士ガンダム (PS2版)
最終ステージにラスボスとして登場。機体が大型化し、脚部が4本脚化したモビルアーマーを思わせる外見にリデザインされている。同デザインのゾックは『ガンダム戦記 (PS2版)』にも登場した他、書籍『ガンダム パーフェクト・ファイル』124号にもゾックの異説として紹介されている。
機動戦士ガンダム THE ORIGIN
機動戦士ガンダム オレら連邦愚連隊
機動戦士クロスボーン・ガンダム DUST

装備・機能

特殊機能 

フェアリングユニット
公国軍の将兵から「クチバシ」と呼ばれる整流殻。速度や機動に応じて展開角度を変え、機体周辺の抵抗や流体特性を調整している。
脚部ホバー
陸上における移動のため、地表から数十センチほど浮上可能なホバー機構が装備されている。歩行脚としては殆ど機能しないが、緊急時にはロケットを使用してザク以上のジャンプが可能。

武装・必殺攻撃

メガ粒子砲
機体の前面と後面に4門ずつ、頭頂部に1門搭載されたジェネレーター直結型のメガ粒子砲。エネルギーCAPシステムを使用したビーム・ライフル並みの連射が可能。
フォノンメーザー砲
音響量子(振動を量子化したボース粒子)を増幅して誘導放出する兵器。頭頂部に装備されているとされるが、実際にはメガ粒子砲が搭載されており、周囲のスリットは水流ジェット用のインテークであったとされる。一方で実際にフォノンメーザー砲を搭載したバリエーションの存在も噂されている。
なお、「メーザー(=MASER)」は光の代わりにマイクロ波を使用したレーザー同様の機器及び効果などを意味する。
アイアン・ネイル
3本のクローで敵に斬撃・打突を加える他、簡易マニピュレーターとしても機能する。実際にはメガ粒子砲を使用する際のアンカーとしても考えられていたようだ。

対決・名場面

関連機体

ゾック (サンダーボルト版)
サンダーボルト』における本機。モビルフォートレスに分類されており、上記PS2版デザインをさらに大型化したような外見を持つ。
ヴェルダン
宇宙戦国時代のミキシングビルドモビルスーツの1機。本機の胴体部が機体の芯として使用されている。
ゾック・マイヨール
ガンダムビルドダイバーズRe:RISE』に登場するキャラクター、マイヨールが使用するオリジナルカラーのゾック。水中戦では従来作品のゾックと比べて、類を見ないほどの俊敏な動きを見せた。機体名は実在する伝説のダイバー「ジャック・マイヨール」に因んだものと思われる。
ペスカトーレ
未来世紀の水陸両用モビルスーツ。この機体の装甲材質の名称にゾグニウム合金とあり、機体カラーも似ている。

商品情報

ガンプラ

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