「メタスX-1」の版間の差分
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テストの成功を踏まえて、開発チームは次に実際に可変機構を持つ試作機の開発に着手。[[ガンダリウム合金]]を使用したメタス・フレームを内蔵し、戦闘機形態から各部を分割、巨大な戦闘機の機首を背負った華奢な姿のMS形態の実機を製作した。基地内で保持ワイヤーに繋がれた状態での変形テストを経て、音速での可変実施試験に臨んだ本機は、MS形態でのジャンプからMA形態への変形をスムーズにこなし、飛行実験を順調にクリア。最大の難関である「音速飛行中のMS形態への変形」に移るものの、音速飛行中にエアブレーキがかかるようなMS形態への変形を0.5秒という短時間で行った結果、その圧力に装甲とフレームを繋ぐパーツが強度を保ちきれずフレームから剥離。空中分解という形で大破した。この際、フレーム上部に配置していたコクピットブロックが緊急射出された事で、パイロットの無事が確認されている。 | テストの成功を踏まえて、開発チームは次に実際に可変機構を持つ試作機の開発に着手。[[ガンダリウム合金]]を使用したメタス・フレームを内蔵し、戦闘機形態から各部を分割、巨大な戦闘機の機首を背負った華奢な姿のMS形態の実機を製作した。基地内で保持ワイヤーに繋がれた状態での変形テストを経て、音速での可変実施試験に臨んだ本機は、MS形態でのジャンプからMA形態への変形をスムーズにこなし、飛行実験を順調にクリア。最大の難関である「音速飛行中のMS形態への変形」に移るものの、音速飛行中にエアブレーキがかかるようなMS形態への変形を0.5秒という短時間で行った結果、その圧力に装甲とフレームを繋ぐパーツが強度を保ちきれずフレームから剥離。空中分解という形で大破した。この際、フレーム上部に配置していたコクピットブロックが緊急射出された事で、パイロットの無事が確認されている。 | ||
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2024年4月30日 (火) 21:56時点における最新版
メタスX-1 | |
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外国語表記 | METHUSS X-1 |
登場作品 | アナハイム・ラボラトリー・ログ |
スペック | |
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分類 | 可変モビルスーツ |
生産形態 | 試作機 |
型式番号 | MSA-005X-1 |
頭頂高 | 18.1m |
全高 | 26.0m |
本体重量 | 25.2t |
全備重量 | 48.0t |
主動力 | 熱核融合炉 |
動力・推進機関 | 大型熱核ジェットエンジン (脚部) |
ジェネレーター出力 | 1,750kw |
スラスター総推力 | 98,000kg |
装甲材質 | ガンダリウム合金 |
フレーム |
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開発組織 | アナハイム・エレクトロニクス社 |
開発拠点 | キャリフォルニアベース支社 |
所属 | アナハイム・エレクトロニクス社 |
概要[編集 | ソースを編集]
アナハイム・エレクトロニクス社(以下、AE社)による可変MS開発計画「Ζプロジェクト」に付随する、MSの可変機構の検証を行った「メタス・プロジェクト」において開発された試作機「メタス」の派生機。
「1G環境下(大気圏内)での制空性能を持つ可変MS」というコンセプトの下、航空戦闘機に近いMA形態への変形機構を持つ機体「X-1」として、AE社のキャリフォルニアベース支社にて一年戦争時にコア・ファイターの開発を行っていた元ハービック社のスタッフが多く参加し設計と開発を行った。
本機は既に地球連邦軍が完成させていた可変MA「アッシマー」の性能を超えるべくMA形態での1G下での高速飛行を実現する事で戦略的な運用の幅を持たせるという事が開発目的であり、MS形態での戦闘能力に関しては「その後の課題」としている。
MS形態では背部に位置する部分に機首と主翼が、肩部にエンジンのインテーク、脚部にジェットエンジンが来るように設計されており、MA形態に変形すると完全なる戦闘機形態となる。MA形態での高高度への到達、高速での飛行、さらに飛行中の機動性の高さを確保するため、主翼にはかつて活躍した航空戦闘機を思わせるクリップトデルタ翼が採用されており、安定した高速飛行を実現。また、足先部にあたるスラスターは推進方向を調整できるベクタードノズルを採用。航空戦闘機としても高い機動性を持ち、さらに航空機と同様の形状をしている事により、アッシマーのような機体形状では到達する事ができない「音速」での飛行を可能としている。
また、ミノフスキー粒子散布下ではレーダー波が無効になるものの、レーダーに探知されにくいステルス性も考慮した形状で設計が成されている。他にもプロペラントタンクとセンサー、電子機器を搭載したテール・スタビレーターを装着しており、これは後にΖプラスなどにも採用されている。
試作機であるため武装の類は取り付けられておらず、通常の戦闘機と同様に翼下に懸架式の武装や飛行性能に影響しない内装式の火器なども想定されていたものの、試作機のみで開発が終了したため実現には至っていない。
基本的な設計を終えた後、開発チームは基本コンセプトに加えて「音速飛行中のMA形態からMS形態への変形」という急速に変化する戦況に即応する能力に関してもトライアルを行っており、まず変形機構を搭載しない戦闘機型のMA形態の試作機を製作。機体の外装素材や搭載する熱核ジェットエンジンに実機に搭載する物と同じ物を使用し、機体内部には実際にメタス・フレームと同様の重量を持つ簡易フレームを内蔵し、設計シミュレーション同様に様々な条件をクリアする事ができる飛行が可能であるかのテストを実施した。
徹底したシミュレーションを経て煮詰められたMA形態の試作機は戦闘機並の機体挙動を実現し、既存の戦闘機との模擬空中戦もクリア。風洞実験で音速飛行が物理的に可能である事を証明した上で実際の音速飛行も難なくクリアし、MA形態の飛行性能に関しては満足のいくデータを収集する事に成功している。
テストの成功を踏まえて、開発チームは次に実際に可変機構を持つ試作機の開発に着手。ガンダリウム合金を使用したメタス・フレームを内蔵し、戦闘機形態から各部を分割、巨大な戦闘機の機首を背負った華奢な姿のMS形態の実機を製作した。基地内で保持ワイヤーに繋がれた状態での変形テストを経て、音速での可変実施試験に臨んだ本機は、MS形態でのジャンプからMA形態への変形をスムーズにこなし、飛行実験を順調にクリア。最大の難関である「音速飛行中のMS形態への変形」に移るものの、音速飛行中にエアブレーキがかかるようなMS形態への変形を0.5秒という短時間で行った結果、その圧力に装甲とフレームを繋ぐパーツが強度を保ちきれずフレームから剥離。空中分解という形で大破した。この際、フレーム上部に配置していたコクピットブロックが緊急射出された事で、パイロットの無事が確認されている。
結局、問題点の明確な洗い出しが一通り出来た事で1G環境下でのこれ以上の実験は無意味と判断され、本機の開発実験は終了となった。実機こそ失われたが、Ζプロジェクトに組み込まれた段階からそのデータは流用され、Ζガンダムの量産型とも言われるΖプラスの大気圏内での飛行性能向上において大いに役立てられていく事となる。
登場作品と操縦者[編集 | ソースを編集]
- アナハイム・ラボラトリー・ログ
- 出典元。第5回第3話で解説が行われた。設定画にはオレンジと白のツートン、ミントグリーンと白のツートン、グレーと白のツートン、ライトグレーと白のツートンの4つカラーパターンが掲載されている。
装備・機能[編集 | ソースを編集]
特殊機能[編集 | ソースを編集]
- 可変機能
- MA形態またはMS形態への変形が可能。変形所有時間は0.5秒。
- マグネット・コーティング
- フィールド・モーターの反応速度や駆動性を向上させる磁気塗膜。これにより本機は短時間での変形を実現している。
対決・名場面[編集 | ソースを編集]
関連機体[編集 | ソースを編集]
- メタスX-2 / メタスX-3
- 本機とは別コンセプトで開発された試作機。それぞれ「可変MSとして求めうる総合性能の追求」「拠点攻略用の敵防空(防宙)網制圧」をコンセプトとしている。
- メタス
- メタス・プロジェクトにおいて開発された試作機。同プロジェクトにおいて開発されたプラットフォーム「メタス・フレーム」を採用している。
- Ζプラス
- 後にカラバとAE社が共同開発した可変MS。本機のテール・スタビレーターが採用されている。