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− | + | プロトタイプの特徴であったオプション交換機能が省略され、機体性能も量産化に伴いダウングレードが図られているが、機体構造も簡略化されたため、信頼性や整備性は向上している。本機のフレームのカラーリングは赤になっているが、これは[[ガンダムアストレイ レッドフレーム|レッドフレーム]]に試作のナチュラル用OSが搭載されていた事にちなみ、オーブ軍が赤をナチュラル用機体のカラーとして制定した為である。 | |
− | + | 背部には[[エールストライクガンダム|エールストライカー]]の設計を参考にしたフライトユニットを固定装備している。これは自国国土内を輸送機を使わずに短時間で展開するために採用された装備であり、重力下でも中距離での飛行が可能になった。武装も連合から入手したビーム兵器技術を採用したことで強力な破壊力を備えている。 | |
− | + | 一方、[[フェイズシフト装甲]]の技術を取得出来なかった事から装甲材には軽量の発泡金属を採用しており、敵の攻撃に耐えるのではなく、機動性により回避する事を基本運用としている(このコンセプトはプロトアストレイも同様)。 | |
− | + | 機体そのものは[[コズミック・イラ|C.E.]]71年1月末に既に完成し、量産も開始されていたが、肝心な[[ナチュラル]]用OSが未完成であった<ref>連合のMS開発に強力した事で、それらに採用されるOSを入手していたが、そのOS自体が不完全なものであった</ref>。そのため、[[ガンダムアストレイ レッドフレーム|レッドフレーム]]を保有するナチュラルの[[ロウ・ギュール]]に接触しさらなる技術回収を進め、最終的に[[ストライクガンダム|ストライク]]のパイロットである[[キラ・ヤマト]]と[[ガンダムアストレイ ブルーフレーム|ブルーフレーム]]のパイロットである[[叢雲劾]]に協力を仰ぎ、完成にまでこぎつけた。 | |
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+ | [[第1次連合・プラント大戦]]後もオーブの主力機として運用されており、オプション装備である「[[M1アストレイ (シュライク装備型)|シュライク]]」が開発されている。 | ||
== 登場作品と操縦者 == | == 登場作品と操縦者 == | ||
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;[[機動戦士ガンダムSEED ASTRAY]] | ;[[機動戦士ガンダムSEED ASTRAY]] | ||
− | :[[ロンド・ギナ・サハク]] | + | :[[ロンド・ギナ・サハク]]が運動性能のテストの為に乗り込み、レッドフレームと模擬戦を行っている。ガーベラストレートを奪ってレッドフレームに一撃を加えるなど、機体のポテンシャルの高さを見せつけたが、無理な姿勢での斬撃等が祟り、腕が使用不能になっている。<br/>一方、[[機動戦士ガンダムSEED ASTRAY B|ASTRAY B]]では[[サーペントテール]]の[[叢雲劾]]と[[イライジャ・キール]]が模擬戦を行ったものの、パイロットの腕に機体が追いついておらず、結果キラのOSを元に、劾によるブラッシュアップが行われた。 |
;[[機動戦士ガンダムSEED DESTINY]] | ;[[機動戦士ガンダムSEED DESTINY]] | ||
:前作の『SEED』から引き続き[[オーブ軍]]の主力機を務める。[[ムラサメ]]と共に登場し、オーブ軍の主力として運用されていた。 | :前作の『SEED』から引き続き[[オーブ軍]]の主力機を務める。[[ムラサメ]]と共に登場し、オーブ軍の主力として運用されていた。 | ||
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=== 武装・必殺攻撃 === | === 武装・必殺攻撃 === | ||
;75mm対空自動バルカン砲塔システム「イーゲルシュテルン」 | ;75mm対空自動バルカン砲塔システム「イーゲルシュテルン」 | ||
− | : | + | :頭部に2門装備された近接防御兵装。ストライク等の物と同型で、ミサイルなどの実体弾兵器を撃ち落とすために使用される。<br/>装甲の脆弱な本機にとって、武器であると同時に防御用装備として重要な役割を果たす。 |
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− | : | + | :本機の主兵装。連合から得た技術により開発されたMS用の携帯ビーム砲。プロトアストレイ用のマイナーチェンジ版で、連合で採用されたものより軽量化されているが、基本性能は同等である。<br/>対MS戦においてビーム兵器の重要性は高く、M1アストレイが実戦投入された段階でビーム兵器の配備が遅れていた[[ザフト軍|ザフト]]に対し、大きなアドバンテージを得る事になった。非使用時はフライトユニットの側面にマウントされる。 |
;70式[[ビームサーベル]] | ;70式[[ビームサーベル]] | ||
− | : | + | :バックパックに2本装備された近接戦兵器。引き抜くとビームによる刃が出現する。ビームライフルよりも早く実用化に成功し、段階的にアップグレードが重ねられた。運用に応じてビーム刃の出力・形状など自由なカスタマイズが可能となっており、この点では連合で採用されたものより優れている。 |
;対ビームシールド | ;対ビームシールド | ||
− | : | + | :対ビームコーティングが施された実体盾。プロトタイプやストライク等に採用されている物と同規格。PS装甲を持たない本機にとって貴重な防御装備となっている。非使用時にはビーム・ライフルと同じくバックパックに懸架可能。 |
=== その他 === | === その他 === | ||
;対艦刀 | ;対艦刀 | ||
− | :全長9.1mにわたる大型の実体剣。[[ストライクガンダムI.W.S.P.|I.W.S.P.]] | + | :全長9.1mにわたる大型の実体剣。[[ストライクガンダムI.W.S.P.|I.W.S.P.]]に搭載されている近接戦兵器の一つ。<br/>I.W.S.Pは、元々P.M.P社が開発した装備だが、その技術を得たオーブが[[ストライクルージュ]]の装備として採用。試験運用を重ねる中、実体剣を持たないM1アストレイに、本装備のみが採用される事になり、腰に専用マウントが装備された。なお、本装備を使用した格闘戦術については「拳神」の名で知られる[[バリー・ホー]]が組み上げている。<br/>HGのガンプラで新たに設定された武器で、両サイドアーマーに鞘と共に一刀ずつマウントされる。 |
+ | ;ガーベラ・ストレート | ||
+ | :レッドフレームが使用している、MSサイズの日本刀。模擬戦の際に奪って使用したが、無理な姿勢から振るった事とOSの最適化がされていなかった事から、反動で腕部を破損している。 | ||
== 対決・名場面 == | == 対決・名場面 == |
2024年6月2日 (日) 06:39時点における最新版
M1アストレイ | |
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外国語表記 | M1 Astray |
登場作品 | |
デザイナー | 大河原邦男 |
スペック | |
---|---|
分類 | 汎用量産型モビルスーツ |
生産形態 | 量産機 |
型式番号 | MBF-M1 |
全高 | 17.53m |
重量 | 53.5t |
主動力 | バッテリー |
装甲材質 | 発泡金属 |
OS | G.U.N.D.A.M. |
開発組織 | モルゲンレーテ社 |
所属組織 |
オーブ軍 三隻同盟 |
主なパイロット |
アサギ・コードウェル マユラ・ラバッツ ジュリ・ウー・ニェンなど |
概要 [編集 | ソースを編集]
オーブ連合首長国が、自国防衛を目的に開発した量産モビルスーツ。モルゲンレーテ社が地球連合軍のMS開発に強力する事で得られた技術を盗用・投下している。ヘリオポリスで開発された試作機群「プロトアストレイ」を基に、量産性を考慮して再設計した機体であり、機体名「M1」は「モデル1」の略称。
プロトタイプの特徴であったオプション交換機能が省略され、機体性能も量産化に伴いダウングレードが図られているが、機体構造も簡略化されたため、信頼性や整備性は向上している。本機のフレームのカラーリングは赤になっているが、これはレッドフレームに試作のナチュラル用OSが搭載されていた事にちなみ、オーブ軍が赤をナチュラル用機体のカラーとして制定した為である。
背部にはエールストライカーの設計を参考にしたフライトユニットを固定装備している。これは自国国土内を輸送機を使わずに短時間で展開するために採用された装備であり、重力下でも中距離での飛行が可能になった。武装も連合から入手したビーム兵器技術を採用したことで強力な破壊力を備えている。
一方、フェイズシフト装甲の技術を取得出来なかった事から装甲材には軽量の発泡金属を採用しており、敵の攻撃に耐えるのではなく、機動性により回避する事を基本運用としている(このコンセプトはプロトアストレイも同様)。
機体そのものはC.E.71年1月末に既に完成し、量産も開始されていたが、肝心なナチュラル用OSが未完成であった[1]。そのため、レッドフレームを保有するナチュラルのロウ・ギュールに接触しさらなる技術回収を進め、最終的にストライクのパイロットであるキラ・ヤマトとブルーフレームのパイロットである叢雲劾に協力を仰ぎ、完成にまでこぎつけた。
第1次連合・プラント大戦後もオーブの主力機として運用されており、オプション装備である「シュライク」が開発されている。
登場作品と操縦者[編集 | ソースを編集]
- 機動戦士ガンダムSEED
- 初登場作品。主なパイロットはアサギ・コードウェル、ジュリ・ウー・ニェン、マユラ・ラバッツなど。PHASE-27 (HDリマスター版第25話)から登場し、OSの調整などを実施。その後はオーブ解放作戦時に実戦投入され、連合軍のストライクダガー部隊を迎え撃った。敗戦後はクサナギの艦載機として運用され、三隻同盟の戦力としてヤキン・ドゥーエ戦などで活躍している。
- 機動戦士ガンダムSEED ASTRAY
- ロンド・ギナ・サハクが運動性能のテストの為に乗り込み、レッドフレームと模擬戦を行っている。ガーベラストレートを奪ってレッドフレームに一撃を加えるなど、機体のポテンシャルの高さを見せつけたが、無理な姿勢での斬撃等が祟り、腕が使用不能になっている。
一方、ASTRAY Bではサーペントテールの叢雲劾とイライジャ・キールが模擬戦を行ったものの、パイロットの腕に機体が追いついておらず、結果キラのOSを元に、劾によるブラッシュアップが行われた。 - 機動戦士ガンダムSEED DESTINY
- 前作の『SEED』から引き続きオーブ軍の主力機を務める。ムラサメと共に登場し、オーブ軍の主力として運用されていた。
装備・機能[編集 | ソースを編集]
武装・必殺攻撃[編集 | ソースを編集]
- 75mm対空自動バルカン砲塔システム「イーゲルシュテルン」
- 頭部に2門装備された近接防御兵装。ストライク等の物と同型で、ミサイルなどの実体弾兵器を撃ち落とすために使用される。
装甲の脆弱な本機にとって、武器であると同時に防御用装備として重要な役割を果たす。 - 71式ビームライフル
- 本機の主兵装。連合から得た技術により開発されたMS用の携帯ビーム砲。プロトアストレイ用のマイナーチェンジ版で、連合で採用されたものより軽量化されているが、基本性能は同等である。
対MS戦においてビーム兵器の重要性は高く、M1アストレイが実戦投入された段階でビーム兵器の配備が遅れていたザフトに対し、大きなアドバンテージを得る事になった。非使用時はフライトユニットの側面にマウントされる。 - 70式ビームサーベル
- バックパックに2本装備された近接戦兵器。引き抜くとビームによる刃が出現する。ビームライフルよりも早く実用化に成功し、段階的にアップグレードが重ねられた。運用に応じてビーム刃の出力・形状など自由なカスタマイズが可能となっており、この点では連合で採用されたものより優れている。
- 対ビームシールド
- 対ビームコーティングが施された実体盾。プロトタイプやストライク等に採用されている物と同規格。PS装甲を持たない本機にとって貴重な防御装備となっている。非使用時にはビーム・ライフルと同じくバックパックに懸架可能。
その他 [編集 | ソースを編集]
- 対艦刀
- 全長9.1mにわたる大型の実体剣。I.W.S.P.に搭載されている近接戦兵器の一つ。
I.W.S.Pは、元々P.M.P社が開発した装備だが、その技術を得たオーブがストライクルージュの装備として採用。試験運用を重ねる中、実体剣を持たないM1アストレイに、本装備のみが採用される事になり、腰に専用マウントが装備された。なお、本装備を使用した格闘戦術については「拳神」の名で知られるバリー・ホーが組み上げている。
HGのガンプラで新たに設定された武器で、両サイドアーマーに鞘と共に一刀ずつマウントされる。 - ガーベラ・ストレート
- レッドフレームが使用している、MSサイズの日本刀。模擬戦の際に奪って使用したが、無理な姿勢から振るった事とOSの最適化がされていなかった事から、反動で腕部を破損している。
対決・名場面[編集 | ソースを編集]
関連機体[編集 | ソースを編集]
パーソナルカスタム機 [編集 | ソースを編集]
- ジャン専用M1アストレイ
- ジャン・キャリーが搭乗する専用カラーの白系に塗装されたM1アストレイ。
装備バリエーション [編集 | ソースを編集]
- M1アストレイ (シュライク装備型)
- 大気圏飛行用の巨大ローター「シュライク」をバックパックに装備した形態。
系列機・派生機 [編集 | ソースを編集]
- M1Aアストレイ
- 本機の宇宙戦仕様。
- ムラサメ
- 次期主力機。
- ガンダムアストレイ (ゴールドフレーム / レッドフレーム / ブルーフレーム / グリーンフレーム / アストレイ5号機)
- 本機の原型機であるプロトアストレイシリーズ。
- レイスタ
- 本機の流用パーツを用いた民生機。
- シビリアンアストレイDSSDカスタム
- プロトアストレイと本機をベースにD.S.S.Dとジャンク屋組合が共同開発した民生機。
商品情報[編集 | ソースを編集]
ガンプラ[編集 | ソースを編集]
資料リンク[編集 | ソースを編集]
リンク[編集 | ソースを編集]
- ↑ 連合のMS開発に強力した事で、それらに採用されるOSを入手していたが、そのOS自体が不完全なものであった