「オーブ連合首長国」の版間の差分

提供: ガンダムWiki
ナビゲーションに移動 検索に移動
タグ: モバイル編集 モバイルウェブ編集
 
(4人の利用者による、間の12版が非表示)
1行目: 1行目:
 
== オーブ連合首長国(United Emirates of Orb) ==
 
== オーブ連合首長国(United Emirates of Orb) ==
 +
『[[機動戦士ガンダムSEED]]』シリーズに登場する国家。
  
[[機動戦士ガンダムSEED]]及び[[機動戦士ガンダムSEED DESTINY]]に登場する架空の国家。
+
南太平洋ソロモン諸島を本国とする中立国。ヤラファス島を本島としており、同島の南東に位置するオロファトを首都とする。一般には「オーブ」と呼ばれ、公用語として日本語を採用している。過去にハウメア信仰を持った住民がこの土地を開拓して氏族として勃興。後に[[再構築戦争]]が発生した際に落ち延びた日本人移民が流入したことで現在の形となった。
  
南太平洋ソロモン諸島に存在し、複数の島々からなる国家で、[[C.E.]]70年2月8日に代表首長
+
国土の大半が居住や農耕に適さない火山性の地質や狭い面積の島々からなるが、重工業に強く、マスドライバー宇宙港や[[軌道エレベーター]]の建設といった宇宙開発でも存在感を示し、地球の強国の一つとして知られ、それを背景として繁栄した。
[[ウズミ・ナラ・アスハ]]が行った中立宣言により、中立国家となった。
 
「他国を侵略せず、他国の侵略を許さず、他国の争いに介入しない」を国是とし、きわめて高い技術水準と、法による統治で[[ナチュラル]]でも[[コーディネイター]]でも国籍を取得できる数少ない国とされているが、完全にナチュラルとコーディネイターとの間のトラブルがない訳ではなく、自身がコーディネイターである事を隠している潜在コーディネイターも存在している。
 
  
[[機動戦士ガンダムSEED]]では、[[地球連合軍]]の協力要請(要請の内容は断らせて攻撃の理由を作る為の実質的な降伏勧告に近い物だった)を拒否した故に侵攻に遭い、[[ウズミ・ナラ・アスハ]]自身、主要施設と共に自爆した。その前にオーブに身を寄せていたアークエンジェルとクサナギを宇宙に上げ、その後はエターナルと合流して第二次ヤキンドゥーエ攻防戦においてはクサナギを母艦としたオーブ軍がアークエンジェル、エターナルと共に戦争終結へと導いた。
+
政治は立憲君主制に近く、有力な五大氏族から選出される代表首長、五大氏族の有力者、国民選挙で選ばれた上院および下院が国政を担う。特に五大氏族の権限は大きく、国政選挙によらずオーブの政治中枢を占めるが、地位は永続的でなく下級氏族と交代することもあった。
  
[[機動戦士ガンダムSEED DESTINY]]では主権を回復。国外へと脱出していた技術者などが帰国し、2年で[[モルゲンレーテ社]]をはじめとする兵器工場などを再建。再び技術国家として国際的な立場を回復していた。
+
政治、経済共に安定した国であったが、同時に中立政策をとったことでも知られ、[[第1次連合・プラント大戦]]直前に[[ウズミ・ナラ・アスハ]]が中立を宣言したことで戦火を免れてきた。オーブの理念に従う限りであれば[[ナチュラル]]でも[[コーディネイター]]でも国籍を取得出来る数少ない国であり開戦後は戦火を逃れた多くの人々が移住している。
  
[[カガリ・ユラ・アスハ]]が代表首長に就任したが実質的にはセイラン家が主導権を握っており、[[ブレイク・ザ・ワールド]]後は地球連合との同盟条約を締結。[[ザフト軍]]との交戦開始後、[[オペレーション・フューリー]]によるセイラン家崩壊まで地球連合軍へ協力する形となる。
+
中立政策の一環として兵器は独自開発の物を配備し、当初は[[モビルスーツ]]の開発技術を有していなかったが、国営企業として兵器メーカーである[[モルゲンレーテ社]]を有しており、同社が[[地球連合軍]]から開発・製造を委託された兵器の技術を転用し、独自にMSを開発・配備した。
  
[[カガリ・ユラ・アスハ]]が国家元首として復帰後は、これまでどおり独立独歩の路線を改めて確認。ギルバート・デュランダルによる[[デスティニー・プラン]]宣言を拒否し、クライン派とともにギルバート・デュランダル打倒に成功する。
+
宇宙開発に積極的なオーブは宇宙にも領土を持ち、資源衛星コロニーの[[ヘリオポリス]]、軌道エレベーター[[アメノミハシラ]]などがその代表例となる。これらは共に重工業施設としての側面を持ち、[[D.S.S.D]]への出資も行っていた。
その後はラクス・クラインの仲介もあり、プラントとの停戦合意を得て停戦協議に入っている。
 
  
[[機動戦士ガンダムSEED]][[機動戦士ガンダムSEED DESTINY]]では[[プラント]][[地球連合軍]]の間で決断を迫られる立場にある。
+
== 登場作品 ==
 
+
;[[機動戦士ガンダムSEED]]
戦争に中立という表向きの立場だが、実は地球連合軍の依頼で秘密裏にGAT-Xシリーズ(ガンダム)の開発と技術の供与を行っていた。よく言えばしたたかな、悪く言えば蝙蝠外交である。これは小さな群島国家であるオーブの自衛手段であり、技術国家であるオーブにとっては、自分たちに目が向かず、かつ兵器需要が望めるという経済的・政治的なメリットから、地球とプラントの両者がこう着状態になっていることがもっとも望ましいからである(実際にはGAT-Xシリーズの開発を敢行したのはウズミに否定的だったサハク家である。同時に彼等は連合の技術を盗用して[[ガンダムアストレイ|ASTRAYシリーズ]]を独自開発していた)。
+
:初出作品。[[キラ・ヤマト]]らの故国として登場。物語中盤、[[地球連合軍]]の協力要請(要請の内容は断らせて攻撃の理由を作る為の実質的な降伏勧告に近い物だった)を拒否した故に侵攻([[オーブ解放作戦]])に遭い、オーブに身を寄せていた[[アークエンジェル]][[クサナギ]]とともに宇宙に上げた後、[[ウズミ・ナラ・アスハ]]や五大氏族の族長が主要施設と共に自爆した。宇宙へ脱出した2隻は[[エターナル]]と合流。第二次ヤキンドゥーエ攻防戦において独自の勢力として活躍し、戦争を終結へと導いた。
 
 
これはひとえにオーブ議会をまとめる[[ウズミ・ナラ・アスハ]]の政治的手腕と、半国営企業モルゲンレーテ社の高い技術によるものだが、カガリはこうした二枚舌をひどく嫌い、真偽を確かめるために単身ヘリオポリスへと赴いた。
 
 
 
地球とプラントの対立がこう着から全面戦争となったことで、地球連合からの外圧によってこうした目論見は崩れてしまう。結果、2度のオーブの危機では2度とも戦闘を行うことになり、大きな被害を被ってしまった。世界の情勢が政治、経済をも飲み込んで、国のあり方を左右するという大変興味深い描かれ方をしている国家である。
 
  
=== 政治体制 ===
 
国家元首及び国政の最高責任者は代表首長で、アスハ家を始めとするオーブ五大氏族の族長からのみ選ばれる。また、[[オーブ軍]]の統帥権は代表首長が持っている。
 
 
== 主な施設など ==
 
;[[モルゲンレーテ社]]
 
:
 
;[[カグヤ]]
 
:オーブが保有しているマスドライバー施設。
 
;[[アメノミハシラ]]
 
:
 
== 登場作品 ==
 
;[[機動戦士ガンダムSEED]]
 
:
 
 
;[[機動戦士ガンダムSEED DESTINY]]
 
;[[機動戦士ガンダムSEED DESTINY]]
:アスハ家以外の五大氏族はサハク家しか残っていない為、セイラン家、トキノ家、マシマ家、キオウ家が新たな五大氏族となった(この時のサハク家族長の[[ロンド・ミナ・サハク]]は五大氏族になる気はなかったようだ)。
+
:第1次連合・プラント大戦後、主権を回復。国外へと脱出していた技術者などが帰国し、2年で[[モルゲンレーテ社]]をはじめとする兵器工場などを再建。再び技術国家として国際的な立場を回復した。[[カガリ・ユラ・アスハ]]が代表首長に就任したが実質的にはセイラン家が主導権を握っており、[[ブレイク・ザ・ワールド]]後は地球連合との同盟条約を締結。[[ザフト軍]]との交戦開始後、[[オペレーション・フューリー]]によるセイラン家崩壊まで地球連合軍へ協力する形となった。
  
 
== 関連人物 ==
 
== 関連人物 ==
 +
=== 五大氏族 ===
 
;[[ウズミ・ナラ・アスハ]]
 
;[[ウズミ・ナラ・アスハ]]
 
:
 
:
 
;[[カガリ・ユラ・アスハ]]
 
;[[カガリ・ユラ・アスハ]]
 +
:
 +
;[[ロンド・ギナ・サハク]]
 +
:
 +
;[[ロンド・ミナ・サハク]]
 +
:
 +
;[[ウナト・エマ・セイラン]]
 +
:
 +
;[[ユウナ・ロマ・セイラン]]
 +
:
 +
;[[ウミト・ミツ・キオウ]]
 +
:
 +
;[[ミヤビ・オト・キオウ]]
 +
:
 +
=== オーブ軍関係者 ===
 +
;[[レドニル・キサカ]]
 +
:
 +
;[[エリカ・シモンズ]]
 +
:
 +
;[[アサギ・コードウェル]]
 +
:
 +
;[[マユラ・ラバッツ]]
 +
:
 +
;[[ジュリ・ウー・ニェン]]
 +
:
 +
;[[トダカ]]
 +
:
 +
;[[アマギ]]
 +
:
 +
;[[ソガ]]
 +
:
 +
;[[キラ・ヤマト]]
 +
:
 +
;[[アスラン・ザラ]]
 +
:
 +
;[[マリュー・ラミアス]]
 +
:
 +
;[[ミリアリア・ハウ]]
 +
:
 +
;[[アンドリュー・バルトフェルド]]
 +
:
 +
===  ODR ===
 +
;[[タツミ・ホーリ]]
 +
:
 +
;[[ケン・ノーランド・スセ]]
 +
:
 +
=== その他 ===
 +
;[[マルキオ]]
 
:
 
:
 
;[[ホムラ]]
 
;[[ホムラ]]
 
:
 
:
;[[ロンド・ギナ・サハク]]<br />[[ロンド・ミナ・サハク]]
+
 
:
+
;[[シン・アスカ]]
;[[ウナト・エマ・セイラン]]<br />[[ユウナ・ロマ・セイラン]]
 
 
:
 
:
  
 +
== 関連地名 ==
 +
;ヤラファス島
 +
:オーブ本島。面積の多くが火山で構成され、自然エネルギーを活用した地熱発電が行われている。
 +
;オノゴロ島
 +
:ヤラファス島の南に位置する火山島。国防本部、軍港といった軍関連施設が集中している。
 +
:;[[モルゲンレーテ社]]
 +
::オノゴロ島に社屋を置く軍事企業。
 +
;[[カグヤ]]
 +
:カグヤ島を基点に建設されたマスドライバー。オーブ解放戦線で自爆した後、MSに用いられるナチュラル用OSのロイヤリティ(使用量)で再建された。
 +
;[[アメノミハシラ]]
 +
:C.E.58年に建設が開始された軌道エレベーター。衛星軌道部分のみが完成し、後にサハク家の管理下に置かれ、独自勢力の兵器工場兼拠点として使用された。
 +
;[[ヘリオポリス]]
 +
:L3に位置するオニール型コロニー。併設されたモルゲンレーテ社の施設でGAT-Xシリーズやアークエンジェルが開発されたが、この情報を察知した[[ザフト軍]]との戦闘で崩壊。
 
== 関連用語 ==
 
== 関連用語 ==
 
;[[オーブ軍]]
 
;[[オーブ軍]]
65行目: 106行目:
 
;[[アークエンジェル]]
 
;[[アークエンジェル]]
 
:
 
:
 +
;[[ODR]]
 +
== リンク ==
 +
*[[施設・地名]]
 +
*[[組織]]
  
== 話題まとめ ==
+
<!-- == 脚注 == -->
<!-- *[[namazu:オーブ連合首長国]] (全文検索結果) -->
+
<!-- <references /> -->
 
+
{{DEFAULTSORT:おおふれんこうしゆちようこく}}<!-- 濁点・半濁点は除く。「っ」のような小書き文字は「つ」のように大きくする。「・」のような区切り文字は半角空白「 」に変える。 -->
== 資料リンク ==
+
[[Category:組織]]
<!-- *[[一覧:オーブ連合首長国]] -->
+
[[Category:施設・地名]]
 
+
[[Category:機動戦士ガンダムSEED]]
== リンク ==
+
[[Category:機動戦士ガンダムSEED DESTINY]]
*[[地名]]
 

2024年10月30日 (水) 16:35時点における最新版

オーブ連合首長国(United Emirates of Orb)[編集 | ソースを編集]

機動戦士ガンダムSEED』シリーズに登場する国家。

南太平洋ソロモン諸島を本国とする中立国。ヤラファス島を本島としており、同島の南東に位置するオロファトを首都とする。一般には「オーブ」と呼ばれ、公用語として日本語を採用している。過去にハウメア信仰を持った住民がこの土地を開拓して氏族として勃興。後に再構築戦争が発生した際に落ち延びた日本人移民が流入したことで現在の形となった。

国土の大半が居住や農耕に適さない火山性の地質や狭い面積の島々からなるが、重工業に強く、マスドライバー宇宙港や軌道エレベーターの建設といった宇宙開発でも存在感を示し、地球の強国の一つとして知られ、それを背景として繁栄した。

政治は立憲君主制に近く、有力な五大氏族から選出される代表首長、五大氏族の有力者、国民選挙で選ばれた上院および下院が国政を担う。特に五大氏族の権限は大きく、国政選挙によらずオーブの政治中枢を占めるが、地位は永続的でなく下級氏族と交代することもあった。

政治、経済共に安定した国であったが、同時に中立政策をとったことでも知られ、第1次連合・プラント大戦直前にウズミ・ナラ・アスハが中立を宣言したことで戦火を免れてきた。オーブの理念に従う限りであればナチュラルでもコーディネイターでも国籍を取得出来る数少ない国であり開戦後は戦火を逃れた多くの人々が移住している。

中立政策の一環として兵器は独自開発の物を配備し、当初はモビルスーツの開発技術を有していなかったが、国営企業として兵器メーカーであるモルゲンレーテ社を有しており、同社が地球連合軍から開発・製造を委託された兵器の技術を転用し、独自にMSを開発・配備した。

宇宙開発に積極的なオーブは宇宙にも領土を持ち、資源衛星コロニーのヘリオポリス、軌道エレベーターアメノミハシラなどがその代表例となる。これらは共に重工業施設としての側面を持ち、D.S.S.Dへの出資も行っていた。

登場作品 [編集 | ソースを編集]

機動戦士ガンダムSEED
初出作品。キラ・ヤマトらの故国として登場。物語中盤、地球連合軍の協力要請(要請の内容は断らせて攻撃の理由を作る為の実質的な降伏勧告に近い物だった)を拒否した故に侵攻(オーブ解放作戦)に遭い、オーブに身を寄せていたアークエンジェルクサナギとともに宇宙に上げた後、ウズミ・ナラ・アスハや五大氏族の族長が主要施設と共に自爆した。宇宙へ脱出した2隻はエターナルと合流。第二次ヤキンドゥーエ攻防戦において独自の勢力として活躍し、戦争を終結へと導いた。
機動戦士ガンダムSEED DESTINY
第1次連合・プラント大戦後、主権を回復。国外へと脱出していた技術者などが帰国し、2年でモルゲンレーテ社をはじめとする兵器工場などを再建。再び技術国家として国際的な立場を回復した。カガリ・ユラ・アスハが代表首長に就任したが実質的にはセイラン家が主導権を握っており、ブレイク・ザ・ワールド後は地球連合との同盟条約を締結。ザフト軍との交戦開始後、オペレーション・フューリーによるセイラン家崩壊まで地球連合軍へ協力する形となった。

関連人物[編集 | ソースを編集]

五大氏族 [編集 | ソースを編集]

ウズミ・ナラ・アスハ
カガリ・ユラ・アスハ
ロンド・ギナ・サハク
ロンド・ミナ・サハク
ウナト・エマ・セイラン
ユウナ・ロマ・セイラン
ウミト・ミツ・キオウ
ミヤビ・オト・キオウ

オーブ軍関係者 [編集 | ソースを編集]

レドニル・キサカ
エリカ・シモンズ
アサギ・コードウェル
マユラ・ラバッツ
ジュリ・ウー・ニェン
トダカ
アマギ
ソガ
キラ・ヤマト
アスラン・ザラ
マリュー・ラミアス
ミリアリア・ハウ
アンドリュー・バルトフェルド

ODR[編集 | ソースを編集]

タツミ・ホーリ
ケン・ノーランド・スセ

その他 [編集 | ソースを編集]

マルキオ
ホムラ
シン・アスカ

関連地名 [編集 | ソースを編集]

ヤラファス島
オーブ本島。面積の多くが火山で構成され、自然エネルギーを活用した地熱発電が行われている。
オノゴロ島
ヤラファス島の南に位置する火山島。国防本部、軍港といった軍関連施設が集中している。
モルゲンレーテ社
オノゴロ島に社屋を置く軍事企業。
カグヤ
カグヤ島を基点に建設されたマスドライバー。オーブ解放戦線で自爆した後、MSに用いられるナチュラル用OSのロイヤリティ(使用量)で再建された。
アメノミハシラ
C.E.58年に建設が開始された軌道エレベーター。衛星軌道部分のみが完成し、後にサハク家の管理下に置かれ、独自勢力の兵器工場兼拠点として使用された。
ヘリオポリス
L3に位置するオニール型コロニー。併設されたモルゲンレーテ社の施設でGAT-Xシリーズやアークエンジェルが開発されたが、この情報を察知したザフト軍との戦闘で崩壊。

関連用語[編集 | ソースを編集]

オーブ軍
オーブ解放作戦
オペレーション・フューリー
地球連合軍
ザフト軍
アークエンジェル
ODR

リンク[編集 | ソースを編集]