V作戦

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V作戦(Operation V)

地球連邦軍ジオン軍の開発したモビルスーツに対抗するために立案・実行したモビルスーツ開発計画。同時に、MSの運用形態の模索や運用母艦の開発も目的としていた。

元々、ジオンのMSは対外的に「作業用」として公表されており、連邦軍はこの存在を軽視していたが、ジオンがMSの戦力化を進めている情報を元に、消極的ではあるがこれに対抗する為の研究が開始され、0078年3月に「RX計画」が始動。この際にルナ・チタニウム合金コアブロックシステム等の開発が行われた。しかし、一方でミノフスキー粒子散布下での戦闘形態が不明瞭であった事もあり、連邦軍はMSという兵器の真価を理解出来ておらず、基礎研究や既存技術を流用した対MS兵器の開発といった複数の計画が同時進行的に行われた。そこにトレノフ・Y・ミノフスキーの亡命が加わった事でRX計画に一定の方向性が与えられ、ガンタンクの開発に成功。その後、完全な人型MSを目指した研究開発が開始された。

RX計画始動からほぼ一年後の0079年1月3日に一年戦争が勃発。ミノフスキー粒子散布下でのMSの脅威を目の当たりにしたものの、連邦はこれをジオンによる奇襲戦法であると認識し、MSの有効性を認めなかった。だが、レビル将軍による高官の説得を経て、MSの開発が推進され、MSの開発と量産化、そしてその運用法の確立を目的とする「V作戦」が開始され、RX計画も同作戦に統合された。

同計画はテム・レイを開発主任としてジオンから鹵獲したザクIIなどを参考に、ジオン本国のあるサイド3から最も遠い辺境のサイド7にて秘密裏に遂行され、MSの「汎用兵器」としての側面からジオンとは異なるアプローチでその運用法を模索。この結果、汎用白兵戦型MSであるガンダムと、支援用MSのガンキャノンがロールアウトする。また、運用母艦については、宇宙戦闘機を搭載する宇宙空母として開発中であったペガサス級の開発計画を変更し、MS運用を前提とした強襲揚陸艦に改修された。

宇宙世紀0079年9月18日、ホワイトベースがサイド7で完成したモビルスーツとその検証データをジャブローに持ち帰る為にサイド7に入港した所を、計画を事前に察知していたシャア・アズナブル率いるファルメルが強襲。ガンダム、ガンキャノン、ガンタンクは各1機を残して破壊され、また正規軍人の多くが死傷[1]サイド7遭遇戦)。

戦闘後、残された軍人達は、サイド7の民間人と共にホワイトベースでサイド7を脱出。計画の開発・検証データはホワイトベースがルナツーに寄港した際に回収され、ジムシリーズの開発に活用された。

登場作品

機動戦士ガンダム
初出作品。この情報を察知したシャアがサイド7にデニムジーンスレンダーを向かわせる所から物語がスタートした。
機動戦士ガンダム THE ORIGIN
宇宙世紀正史とは違い、作戦発動が2月に設定変更されている。また、ガンタンク、ガンキャノンの開発も前倒しにされている。
機動戦士ガンダム ブレイジングシャドウ

リンク

脚注

  1. フラウ・ボゥの家族をはじめ、民間人にも多数の死傷者が出ており、小説『機動戦士ガンダム ブレイジングシャドウ』でもカイン・ラグナードの両親が襲撃に巻き込まれて死亡している。