「ガンダムキュリオス」の版間の差分

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{{登場メカ概要
 
{{登場メカ概要
| 外国語表記 = Gundam Kyrios
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| 読み = <!-- 読み方が難しい場合に使用 -->
| 登場作品 =  
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| 外国語表記 = GUNDAM KYRIOS
*[[機動戦士ガンダム00]]
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| 登場作品 = [[機動戦士ガンダム00]] (1stシーズン)
*[[機動戦士ガンダム00F]]
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<!-- *続編、或いは個別作品に出演した作品のみ記載。 -->
*[[G-ROOMS]]
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| デザイナー = 柳瀬敬之
| デザイン = 柳瀬敬之
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}}<!-- 必要に応じて追加をお願いします。 -->
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{{登場メカ概要
 
| タイトル = スペック
 
| タイトル = スペック
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| 型式番号 = GN-003
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| 主動力 = [[GNドライヴ]]
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| 装甲材質 = [[Eカーボン]]
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| 開発組織 = [[ソレスタルビーイング]]
 
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| 所属 = [[ソレスタルビーイング]]
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}}<!-- 必要に応じて追加をお願いします。 -->
  
 
== 概要 ==
 
== 概要 ==
[[ソレスタルビーイング]]が開発した[[太陽炉]]搭載型[[モビルスーツ]]。
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[[ソレスタルビーイング]]が開発した第3世代ガンダムの1機。名称の「キュリオス」は天使の階級の第4位「主天使」のギリシア語読みに由来する。
  
第3世代ガンダムに分類され、第2世代機である[[ガンダムアブルホール]]がベースとなっている。飛行形態への変形が可能な[[可変モビルスーツ|可変機]]で、機動性に優れている。また、飛行形態時には後部に追加装備であるテールユニットを装着可能。<br />更に、後に「[[トランザムシステム]]」が使用可能となっている。
+
キュリオスは空戦に特化した第2世代ガンダムの[[ガンダムアブルホール]]のコンセプトをベースに、飛行形態への可変機構を持つ高速戦闘を重視した機体として開発されている。最大の特徴である可変機構はアブルホールでの検証を経て、[[GN粒子]]による機体制御を導入することで完成に至ったもので、キュリオスで初めて正式に採用されている。飛行形態により他のガンダムに加え、三大勢力が運用するMSを凌駕する機動性や汎用性を獲得した<ref>その為、[[人類革新連盟|人革連]]からは「羽付き」のコードネームで呼ばれている。</ref>。
  
[[人類革新連盟|人革連]]からは「羽付き」と呼ばれている。
+
武力介入当初、[[ユニオンリアルド]]や[[AEUヘリオン]]など、飛行形態への変形機構を持つ機体は存在していたが、それは専用施設での換装が必要であるなど、機構としては不完全なものであった。対して、ガンダムキュリオスはGN粒子による機体制御などによって完全な変形機構を実現。この特性により汎用性の高いMS形態、高速戦闘に長けた飛行形態を状況によって使い分けることで多目的な運用が可能となっている。主に飛行形態による一撃離脱攻撃を得意とするが、MS形態でも他のガンダムに引けを取らない性能を発揮する。
  
元々大気圏内などでの高速戦闘や敵部隊かく乱をコンセプトとした機体であったが、そういったシチュエーションにはあまり恵まれず、また変形できる事を除けば特徴らしき特徴がない為、作中の活躍はかなり地味だった。パイロットの性格がそれに拍車をかけている。それ以外では機動力を生かして[[ガンダムデュナメス]]を飛行形態の背に乗せる事で[[サブ・フライト・システム]]として運用された事もある。
+
機首部に内蔵された各種センサーにより高い探知能力を有している他、飛行形態時にはGNアンテナを展開することで性能を強化する。MS形態では背部に折り畳まれるため、コーン型スラスターはコーンの形が薄い平らな形状が採用されている。他のガンダムと異なり脚部側面にGNバーニアが配置されているが、これは飛行形態への変形を考慮したためで、飛行形態時にGNバーニアを後方に向けることで高い推進力を発揮することが可能となっている。膝部に備わっているブレード状のパーツは、飛行形態時に安定翼として機能する。
  
名前の由来は、時に神の威光を世に知らしめ、時に慈愛を伝達したりする、主天使『キュリオテテス』から。
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基本装備はGNビームサブマシンガンやGNシールド、GN[[ビームサーベル]]の3種で、他のガンダムと比較してシンプルな構成で若干攻撃力も低めだが、その機動性によって高い戦闘力を発揮する。また、飛行形態では後部に各種機能を持つオプションのテールユニットを装着することが可能であり、様々なミッションに対応可能な汎用性も有している。
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[[アレルヤ・ハプティズム]]をガンダムマイスターとして、三大勢力との戦闘に投入されたキュリオスは、戦闘においてその特性を十全に発揮。[[国連軍]]との戦闘で大破するも、その特殊な機構は後のMS開発にも影響を与えている。
  
 
== 登場作品と操縦者 ==
 
== 登場作品と操縦者 ==
;[[機動戦士ガンダム00]](1stシーズン)
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;[[機動戦士ガンダム00]] (1stシーズン)
:本機の[[ガンダムマイスター]]は[[アレルヤ・ハプティズム]]。<br />当時の3大国家群の新型機すら凌駕する性能をもって世界各地の紛争行為に対して武力介入を行っている。しかし、後に3大国家群が[[国連軍]]を結成して[[ジンクス]]を投入してくると、数的な不利から徐々に押され始める。最後は[[ソーマ・ピーリス]]のジンクスの攻撃で大破し、国連軍に鹵獲された。
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:初出作品。本機の[[ガンダムマイスター]]は[[アレルヤ・ハプティズム]]。<br />当時の3大国家群の新型機すら凌駕する性能をもって世界各地の紛争行為に対して武力介入を行っている。しかし、後に3大国家群が[[国連軍]]を結成して[[ジンクス]]を投入してくると、数的な不利から徐々に押され始める。最後は[[ソーマ・ピーリス]]のジンクスの攻撃で大破し、国連軍に鹵獲された。
 
;[[機動戦士ガンダム00F]]
 
;[[機動戦士ガンダム00F]]
 
:何度かゲスト出演している他、本機の太陽炉が鹵獲される前に機体から射出されていた事が明らかになっている。<br />その後、太陽炉は[[ガンダムアストレアTYPE-F]]に回収され、[[ソレスタルビーイング]]ヘ引き渡された。
 
:何度かゲスト出演している他、本機の太陽炉が鹵獲される前に機体から射出されていた事が明らかになっている。<br />その後、太陽炉は[[ガンダムアストレアTYPE-F]]に回収され、[[ソレスタルビーイング]]ヘ引き渡された。
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== 装備・機能 ==
 
== 装備・機能 ==
 
 
=== 特殊機能 ===
 
=== 特殊機能 ===
;[[トランザムシステム]](TRANS-AM)
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;[[トランザムシステム]] (TRANS-AM)
:オリジナルのGNドライヴのブラックボックス内に組み込まれていたシステム。機体各部のGNコンデンサー内に蓄積している高濃度圧縮粒子を全面開放する事で機体性能を通常の3倍以上に引き上げるというもの。ただし、限界時間があるうえ、使用後はしばらく性能が大幅にダウンしてしまうという短所もある。
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:オリジナルの[[GNドライヴ]]のブラックボックス内に組み込まれていたシステム。機体各部の[[GNコンデンサー]]内に蓄積している高濃度圧縮粒子を全面開放する事で機体性能を通常の3倍以上に引き上げるというもの。キュリオスは高速戦闘を得意とする機体のため相性が良く、その特性がストレートに強化される。ただし、限界時間があるうえ、使用後はしばらく性能が大幅にダウンしてしまうという欠点を有する。
 
;[[GNフィールド]]
 
;[[GNフィールド]]
:GN粒子で形成されたバリア。様々な攻撃を防ぐ事ができる。3大国家群の合同軍事演習時に使用。
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:機首部から展開される[[GN粒子]]で形成されたバリア。飛行形態における大気圏突入時に展開される他、MS形態でも機首部を上方に展開することで全方位バリアを形成することが可能。
 
;変形
 
;変形
:飛行形態に変形する。<br />ちなみに飛行形態時にも頭部が見えるようになっているが、これは世論に「ガンダム」という存在を印象付ける為とされている。
+
:汎用性の高いMS形態から飛行形態へと変形する。突出した機動性と運動性に加え、機体上部にMSを搭載する事も可能な他、上半身のみをMS形態に変形させるなど、可変機構を活かした高い運用性も有していた。飛行形態時には下部から頭部が見えるようになっているが、これは世論に「ガンダム」という存在を印象付ける為とされている。
 
;換装
 
;換装
:キュリオス ガストへ換装可能。
+
:飛行形態時の後部に接続されるテールユニットの換装が可能。
  
 
=== 武装・必殺攻撃 ===
 
=== 武装・必殺攻撃 ===
 
;GNビームサブマシンガン
 
;GNビームサブマシンガン
:本機の主兵装。速射式の2連装ビーム砲で、1発の威力こそ高くないが、連射する事でそれをカバーしている。グリップは取り外しが可能で、飛行形態時には銃身を右翼部にマウントし、分離したグリップを手に持って遠隔操作するようになっている。
+
:キュリオス専用のビームサブマシンガン。上下に2つの銃口を持つ2連装ビーム砲で、威力よりも優れた連射性による命中率が重視されている。そのため高速移動しながらでも高い命中率を維持する。他のガンダムが装備する[[ビームライフル]]と比較して威力は劣るが、それでもMSを撃破可能な攻撃力を持つ。飛行形態時には銃本体が腕部のハードポイントに装着され、分離してマニピュレータで保持されたままのグリップから無線で射撃が制御される。
;GNビームサーベル
+
;GN[[ビームサーベル]]
:リアスカートの裏側に2本マウントされているビームの剣。GN粒子で形成された刃で敵機を溶断する。アレルヤは基本的に格闘戦闘を行わない上、ハレルヤはGNシールドニードルを使う為、本機においてはとても影の薄い武装である。
+
:リアスカート裏に計2本収納されている第3世代ガンダム共通のビームサーベル。一撃離脱を基本とするため使用頻度は少ない。
 
;GNシールド
 
;GNシールド
:本機の防御兵装。表面にGN粒子を定着させており、ビーム・実弾を問わず防御可能。先端は開閉可能で、クローとしても使える。かなり薄いが、前述のGN粒子の恩恵により耐久性は申し分ない。また、飛行形態時には先端部が開き、左側のウイングを挟み込むように装備される。
+
:腕部に装備されるキュリオス専用の[[Eカーボン]]製シールド。飛行形態時の空力特性を考慮して細身の形状が採用されているが、[[ガンダムマイスター]]なら問題なく使いこなせるとしている。また、先端には開閉機構を備えており、伸縮式のクローとしても使用可能。
;GNシールドニードル
+
:;GNシールドニードル
:シールドの中央部に内蔵されている伸縮可能な実体剣で、刀身は短い。<br />人革連のガンダム鹵獲作戦時に初使用した。近接兵器としては有用性に疑問の残る拷問兵器。[[アレルヤ・ハプティズム|アレルヤ(ハレルヤ)]]の破壊衝動を象徴した兵器であり、ハレルヤしか使わない。一応、対ガンダム戦を視野に置いた実体剣の一つらしい。
+
::シールド内部に収納されている伸縮式ブレイド。シールドをクローに変形させた状態で使用可能で、高周波振動を発生させ対象を容易に貫通・切断する。主にアレルヤの別人格であるハレルヤが好んで使用する。
;GNハンドミサイル
+
;GNハンドミサイルユニット
:両腕に1基ずつ装備する実弾兵器。左右に3門ずつ、計6門の発射口を備える。装弾数は1基につき18発だが、発射されるのはGNミサイルではなく通常弾頭である。<br />人革連の超人機関殲滅ミッション時に使用された。<br />なお、小説版や「Gジェネレーションウォーズ」では「GNハンドミサイルユニット」と表記されている。
+
:両腕部に装着されるオプション兵装。ハンドミサイルとも呼ばれる。大型のミサイルランチャーで、片腕につき三連装の発射管を3基ずつ、両腕で計18基を装備する。MS・飛行形態のそれぞれで使用可能で、GNビームサブマシンガンと同じくグリップは無線制御式を採用。GNミサイルの他、通常の炸薬式弾頭のミサイルも搭載可能とされる。
 +
;GNバルカン
 +
:機首部側面に2基搭載された小型ビーム兵器。連射性が高く、飛行形態での機動性との組み合わせによって牽制の他に一撃離脱などの戦法にも用いられた。
 
;テールユニット
 
;テールユニット
:戦闘機形態時に機体後部に装着される追加装備。ミサイルや爆雷などを搭載している。使用後はパージされる。
+
:飛行形態時に機体後部に装着される多目的ユニット。作戦目的に応じて各種ユニットを選んで装備する。代表的な物に「爆撃用」や「大型ミサイルポッド」などがある。装着部は共通規格となっており、[[ガンダムデュナメス]]など他のガンダムにも装着出来る。使用後は機体軽量化の為、使い捨てられる事も多い。なお、既存の技術で作られているため秘匿性が低く、組織が回収する必要もない。
;テールブースター
+
;テールブースターユニット
:火力と機動性を向上させる追加装備で、GNキャノン2門とGNバーニアが装備されている。国連軍との戦闘で使用され、GNキャノンによる先制攻撃で一撃で[[ジンクス]]三機を撃墜したが、ティエリアに気を取られた隙に破壊されている。
+
:[[国連軍]]との決戦に備えてラグランジュ1の秘密基地から搬入されたオプション装備。2門のGNキャノンと2基の大型GNバーニアで構成されており、火力と推力の両面で大幅に強化される。GNキャノンは上方や左右に可動し、一撃で[[ジンクス]]を撃破する威力を発揮する。
  
 
== 対決・名場面 ==
 
== 対決・名場面 ==
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== 関連機体 ==
 
== 関連機体 ==
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=== 装備バリエーション・別形態 ===
 
;[[ガンダムキュリオス ガスト]]
 
;[[ガンダムキュリオス ガスト]]
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:高々度戦闘用装備「ガスト」を装着した形態。
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=== 系列機・派生機 ===
 
;[[ガンダムアブルホール]]
 
;[[ガンダムアブルホール]]
 
:前世代機。
 
:前世代機。
 
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:後継機。
 
:後継機。
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=== 技術的関与のある・疑われる機体 ===
 
;[[アヘッド]]
 
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=== フィギュア ===
 
=== フィギュア ===
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== リンク ==
 
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*[[登場メカ]]
  
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2023年5月26日 (金) 20:01時点における最新版

ガンダムキュリオス
外国語表記 GUNDAM KYRIOS
登場作品 機動戦士ガンダム00 (1stシーズン)
デザイナー 柳瀬敬之
テンプレートを表示
スペック
分類 可変モビルスーツ (第3世代ガンダム)
生産形態 ワンオフ機
型式番号 GN-003
頭頂高 18.9m
本体重量 54.8t
主動力 GNドライヴ
装甲材質 Eカーボン
開発組織 ソレスタルビーイング
所属 ソレスタルビーイング
母艦 プトレマイオス
主なパイロット アレルヤ・ハプティズム
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概要[編集 | ソースを編集]

ソレスタルビーイングが開発した第3世代ガンダムの1機。名称の「キュリオス」は天使の階級の第4位「主天使」のギリシア語読みに由来する。

キュリオスは空戦に特化した第2世代ガンダムのガンダムアブルホールのコンセプトをベースに、飛行形態への可変機構を持つ高速戦闘を重視した機体として開発されている。最大の特徴である可変機構はアブルホールでの検証を経て、GN粒子による機体制御を導入することで完成に至ったもので、キュリオスで初めて正式に採用されている。飛行形態により他のガンダムに加え、三大勢力が運用するMSを凌駕する機動性や汎用性を獲得した[1]

武力介入当初、ユニオンリアルドAEUヘリオンなど、飛行形態への変形機構を持つ機体は存在していたが、それは専用施設での換装が必要であるなど、機構としては不完全なものであった。対して、ガンダムキュリオスはGN粒子による機体制御などによって完全な変形機構を実現。この特性により汎用性の高いMS形態、高速戦闘に長けた飛行形態を状況によって使い分けることで多目的な運用が可能となっている。主に飛行形態による一撃離脱攻撃を得意とするが、MS形態でも他のガンダムに引けを取らない性能を発揮する。

機首部に内蔵された各種センサーにより高い探知能力を有している他、飛行形態時にはGNアンテナを展開することで性能を強化する。MS形態では背部に折り畳まれるため、コーン型スラスターはコーンの形が薄い平らな形状が採用されている。他のガンダムと異なり脚部側面にGNバーニアが配置されているが、これは飛行形態への変形を考慮したためで、飛行形態時にGNバーニアを後方に向けることで高い推進力を発揮することが可能となっている。膝部に備わっているブレード状のパーツは、飛行形態時に安定翼として機能する。

基本装備はGNビームサブマシンガンやGNシールド、GNビームサーベルの3種で、他のガンダムと比較してシンプルな構成で若干攻撃力も低めだが、その機動性によって高い戦闘力を発揮する。また、飛行形態では後部に各種機能を持つオプションのテールユニットを装着することが可能であり、様々なミッションに対応可能な汎用性も有している。

アレルヤ・ハプティズムをガンダムマイスターとして、三大勢力との戦闘に投入されたキュリオスは、戦闘においてその特性を十全に発揮。国連軍との戦闘で大破するも、その特殊な機構は後のMS開発にも影響を与えている。

登場作品と操縦者[編集 | ソースを編集]

機動戦士ガンダム00 (1stシーズン)
初出作品。本機のガンダムマイスターアレルヤ・ハプティズム
当時の3大国家群の新型機すら凌駕する性能をもって世界各地の紛争行為に対して武力介入を行っている。しかし、後に3大国家群が国連軍を結成してジンクスを投入してくると、数的な不利から徐々に押され始める。最後はソーマ・ピーリスのジンクスの攻撃で大破し、国連軍に鹵獲された。
機動戦士ガンダム00F
何度かゲスト出演している他、本機の太陽炉が鹵獲される前に機体から射出されていた事が明らかになっている。
その後、太陽炉はガンダムアストレアTYPE-Fに回収され、ソレスタルビーイングヘ引き渡された。
G-ROOMS
鹵獲された後、機体解析・研究のための貴重な資料として人革連の研究所へ運ばれており、そのデータは後のアヘッドにも活かされている事が明らかになっている。

装備・機能[編集 | ソースを編集]

特殊機能[編集 | ソースを編集]

トランザムシステム (TRANS-AM)
オリジナルのGNドライヴのブラックボックス内に組み込まれていたシステム。機体各部のGNコンデンサー内に蓄積している高濃度圧縮粒子を全面開放する事で機体性能を通常の3倍以上に引き上げるというもの。キュリオスは高速戦闘を得意とする機体のため相性が良く、その特性がストレートに強化される。ただし、限界時間があるうえ、使用後はしばらく性能が大幅にダウンしてしまうという欠点を有する。
GNフィールド
機首部から展開されるGN粒子で形成されたバリア。飛行形態における大気圏突入時に展開される他、MS形態でも機首部を上方に展開することで全方位バリアを形成することが可能。
変形
汎用性の高いMS形態から飛行形態へと変形する。突出した機動性と運動性に加え、機体上部にMSを搭載する事も可能な他、上半身のみをMS形態に変形させるなど、可変機構を活かした高い運用性も有していた。飛行形態時には下部から頭部が見えるようになっているが、これは世論に「ガンダム」という存在を印象付ける為とされている。
換装
飛行形態時の後部に接続されるテールユニットの換装が可能。

武装・必殺攻撃[編集 | ソースを編集]

GNビームサブマシンガン
キュリオス専用のビームサブマシンガン。上下に2つの銃口を持つ2連装ビーム砲で、威力よりも優れた連射性による命中率が重視されている。そのため高速移動しながらでも高い命中率を維持する。他のガンダムが装備するビームライフルと比較して威力は劣るが、それでもMSを撃破可能な攻撃力を持つ。飛行形態時には銃本体が腕部のハードポイントに装着され、分離してマニピュレータで保持されたままのグリップから無線で射撃が制御される。
GNビームサーベル
リアスカート裏に計2本収納されている第3世代ガンダム共通のビームサーベル。一撃離脱を基本とするため使用頻度は少ない。
GNシールド
腕部に装備されるキュリオス専用のEカーボン製シールド。飛行形態時の空力特性を考慮して細身の形状が採用されているが、ガンダムマイスターなら問題なく使いこなせるとしている。また、先端には開閉機構を備えており、伸縮式のクローとしても使用可能。
GNシールドニードル
シールド内部に収納されている伸縮式ブレイド。シールドをクローに変形させた状態で使用可能で、高周波振動を発生させ対象を容易に貫通・切断する。主にアレルヤの別人格であるハレルヤが好んで使用する。
GNハンドミサイルユニット
両腕部に装着されるオプション兵装。ハンドミサイルとも呼ばれる。大型のミサイルランチャーで、片腕につき三連装の発射管を3基ずつ、両腕で計18基を装備する。MS・飛行形態のそれぞれで使用可能で、GNビームサブマシンガンと同じくグリップは無線制御式を採用。GNミサイルの他、通常の炸薬式弾頭のミサイルも搭載可能とされる。
GNバルカン
機首部側面に2基搭載された小型ビーム兵器。連射性が高く、飛行形態での機動性との組み合わせによって牽制の他に一撃離脱などの戦法にも用いられた。
テールユニット
飛行形態時に機体後部に装着される多目的ユニット。作戦目的に応じて各種ユニットを選んで装備する。代表的な物に「爆撃用」や「大型ミサイルポッド」などがある。装着部は共通規格となっており、ガンダムデュナメスなど他のガンダムにも装着出来る。使用後は機体軽量化の為、使い捨てられる事も多い。なお、既存の技術で作られているため秘匿性が低く、組織が回収する必要もない。
テールブースターユニット
国連軍との決戦に備えてラグランジュ1の秘密基地から搬入されたオプション装備。2門のGNキャノンと2基の大型GNバーニアで構成されており、火力と推力の両面で大幅に強化される。GNキャノンは上方や左右に可動し、一撃でジンクスを撃破する威力を発揮する。

対決・名場面[編集 | ソースを編集]

ティエレンタオツー
ジンクス
1stシーズン最終話にて。真の超兵モードとなったアレルヤとハレルヤの奮戦により、右腕と右足を失った状態ながらもセルゲイ・スミルノフソーマ・ピーリスのジンクスを同時に圧倒し、撃墜寸前まで追い込むが、セルゲイの捨て身の防御によりできた隙をピーリスに突かれて敗北する。もげた手足の付け根から大量のGN粒子を垂れ流しつつトランザムで暴れまわるシーンは圧巻。

関連機体[編集 | ソースを編集]

装備バリエーション・別形態[編集 | ソースを編集]

ガンダムキュリオス ガスト
高々度戦闘用装備「ガスト」を装着した形態。

系列機・派生機[編集 | ソースを編集]

ガンダムアブルホール
前世代機。
アリオスガンダム
後継機。
Iガンダムキュリオス
イノベイター勢力が本機の設計データを元に再生産した機体。

技術的関与のある・疑われる機体[編集 | ソースを編集]

アヘッド
捕獲したキュリオスから得られた基礎技術を基に開発された機体。

商品情報[編集 | ソースを編集]

ガンプラ[編集 | ソースを編集]

フィギュア [編集 | ソースを編集]

資料リンク[編集 | ソースを編集]

リンク[編集 | ソースを編集]

脚注[編集 | ソースを編集]

  1. その為、人革連からは「羽付き」のコードネームで呼ばれている。