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+ | 全身に8つの強化パーツを追加・交換しており、「Gクルーザー」と呼ばれる巡航形態への変形を可能としつつMS形態時の戦闘力を強化している。胸部と腹部に追加された複合防御ユニットにはそれぞれ[[Iフィールド|Iフィールド・ジェネレーター]]と[[ムーバブルフレーム]]が存在し、コクピットブロックの対ビーム防御力を向上させると共に大腿部ビーム・カノンを装備したままでのビーム・スマートガンの追加が可能となった。複合防御ユニット自体もA・Bパーツのコクピット防護用の追加装甲として機能する。それに加えて、このユニットは胸部の変形時に集中する大きな応力をフォローさせる事も想定して設計されており、胸部変形システムを補強する役割も与えられている。 | ||
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+ | Sガンダムと比較して質量が8割増加した事を受けて推力強化と推進剤の積載量増加も図られている。バックパックはブースター・ユニットに換装され、内蔵された熱核ロケットとプロペラントにより推力が通常バックパックの11倍にまで強化された。このユニットは中央で27°まで折れ曲がるようになっていて、複雑に入り乱れている各部ユニットとの干渉を極力回避させられる。ブースター・ユニット自体が作動肢と同等の可動範囲を持つ程に自由度が高いという事もあり、機動性だけでなく運動性も高める効果がある。またムーバブルフレームのラッチが2つずつ存在し、武装を追加可能な上に搭載されたコ・ジェネレーターからエネルギー供給も受けられる。本機では大口径ビーム・カノンを4門装備させている。両脚部にもプロペラントタンクを兼ねた推力強化パックが追加された他、両肩部に大型のプロペラント・パックを装着できる。巡航形態時の作戦行動半径を大幅に広げられ、大気圏内においてもフェアリングユニットとして使えるようになっている。このプロペラント・パックにもムーバブルフレームが存在する為、装着したままでの変形も問題ないが、基本的には推進剤を全て使い切るかMS形態へ変形する際にパージされる事が多い。 | ||
− | + | 両膝部のビーム・サーベル・ボックスユニットはリフレクター・インコム・ユニットに換装され、ビーム・スマートガンや2種類のビーム・カノンと組み合わせて使う事で威力を発揮する。2種類のインコムを始めとする多数の武装や「[[ALICE]]」も搭載されている事から[[ニュータイプ]]専用機並の戦闘力があると言われ、それらを駆使すれば実戦経験がほとんど無いパイロットでも経験豊富な熟練パイロットを相手に対等以上に戦える程のポテンシャルを有しているとされる。 | |
− | + | なお、型式番号の「Ext」は「Extraordinary」の略で、「異常な」や「驚くべき」等を意味する形容詞。 | |
− | === Gクルーザー | + | === Gクルーザー (G-Cruiser) === |
*全長:43.63m | *全長:43.63m | ||
*全幅:22.89m | *全幅:22.89m | ||
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Ex-Sガンダムの巡航形態。[[ΖΖガンダム]]で問題となっていた[[コアブロックシステム]]への大きな負担やコア・トップ機首部に搭乗したパイロットの脱出手段などを全て解決させたとされている。更に本形態ではMS形態時よりも航続距離が延伸され、その推力の高さから月面への降下と再離脱、プロペラント・パック装着時であれば単独での大気圏脱出すらも可能。理論上は超長距離侵攻も担える程の航宙戦闘艇としても運用できるが、居住性が高くない為にあまり現実的ではない。 | Ex-Sガンダムの巡航形態。[[ΖΖガンダム]]で問題となっていた[[コアブロックシステム]]への大きな負担やコア・トップ機首部に搭乗したパイロットの脱出手段などを全て解決させたとされている。更に本形態ではMS形態時よりも航続距離が延伸され、その推力の高さから月面への降下と再離脱、プロペラント・パック装着時であれば単独での大気圏脱出すらも可能。理論上は超長距離侵攻も担える程の航宙戦闘艇としても運用できるが、居住性が高くない為にあまり現実的ではない。 | ||
− | Ex-S用の強化パーツは変形時にコア・ブロックにかかる負荷を軽減する為に設計された物で、MS形態時の戦闘力向上は二の次である。つまり、このGクルーザー形態こそが基本形態であり、Ex-Sガンダムとは「Gクルーザーに変形できるMS」ではなく「'''GクルーザーのMS形態'''」という事になる。 | + | Ex-S用の強化パーツは変形時にコア・ブロックにかかる負荷を軽減する為に設計された物で、MS形態時の戦闘力向上は二の次である。つまり、このGクルーザー形態こそが基本形態であり、Ex-Sガンダムとは「Gクルーザーに変形できるMS」ではなく「'''GクルーザーのMS形態'''」という事になる。 |
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+ | なお、Ex-Sガンダムでは変形時におけるパーツの可動や脱着機構がSガンダムのそれと根本的に異なっている。そのため通常のSガンダムはGクルーザーへの変形が不可能で、Ex-SガンダムもGアタッカーやGボマー、Gコアへの分離は想定されていない(一応可能ではあるらしい)。 | ||
理由は不明だが、何故かGクルーザー形態時にはジェネレーター出力が向上している(MS形態時はSガンダムと出力が変わっていない)。 | 理由は不明だが、何故かGクルーザー形態時にはジェネレーター出力が向上している(MS形態時はSガンダムと出力が変わっていない)。 | ||
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;[[アナハイム・ジャーナル]] | ;[[アナハイム・ジャーナル]] | ||
:地球のネパール地区にある高地に立つ本機の姿が撮影されている。 | :地球のネパール地区にある高地に立つ本機の姿が撮影されている。 | ||
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:対ビーム・バリア。ジェネレーターから供給されるエネルギーの一部をチャージし続ける事で、コクピット周辺への着弾が予想されるタイミングで瞬間的に展開される。<br />4基のジェネレーターを搭載しているとは言え、機体全体を覆うだけの範囲のフィールドを常時展開する事は流石に不可能(ゲームでは普通に展開しているが)で、コクピットブロックにのみ数秒間だけ展開するようになっている。ダメージを軽減する程度の効果しかないが、それでもIフィールドがMSに搭載された例としては画期的であるとされる。 | :対ビーム・バリア。ジェネレーターから供給されるエネルギーの一部をチャージし続ける事で、コクピット周辺への着弾が予想されるタイミングで瞬間的に展開される。<br />4基のジェネレーターを搭載しているとは言え、機体全体を覆うだけの範囲のフィールドを常時展開する事は流石に不可能(ゲームでは普通に展開しているが)で、コクピットブロックにのみ数秒間だけ展開するようになっている。ダメージを軽減する程度の効果しかないが、それでもIフィールドがMSに搭載された例としては画期的であるとされる。 | ||
;変形 | ;変形 | ||
− | : | + | :GクルーザーまたはMS形態に変形可能。 |
;分離 | ;分離 | ||
:プロペラント・パックやコクピットブロックを分離可能。<br />強化パーツをパージした上でGアタッカー、Gボマー、Gコアへ分離する事も可能とされる。 | :プロペラント・パックやコクピットブロックを分離可能。<br />強化パーツをパージした上でGアタッカー、Gボマー、Gコアへ分離する事も可能とされる。 | ||
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=== 武装・必殺攻撃 === | === 武装・必殺攻撃 === | ||
<!-- :武装名:説明 --> | <!-- :武装名:説明 --> | ||
− | ; | + | ;60mmバルカン |
:頭部に4門内蔵されている近接防御用武器。炸裂弾を発射する。 | :頭部に4門内蔵されている近接防御用武器。炸裂弾を発射する。 | ||
− | ; | + | ;テールスタビレーター・60㎜バルカン |
− | : | + | :テールスタビレーターに4門内蔵。主にGクルーザー時の武装として使用されるが、MS形態時にも後方の敵機に対して使用可能。<br />固定武装ではなくオプションであり、装備する場合はテールスタビレーターそのものをバルカン砲内蔵型に換装する必要がある。 |
− | ; | + | ;頭部インコム |
:頭部に1基装備されている有線式の[[準サイコミュシステム|準サイコミュ]]兵器。[[オーガスタ研究所]]からの流出技術を使用している。その為、[[ガンダムMk-V]]が装備している物と基本設計を共有している。<br />左右にビームの発射口を3門ずつ、計6門備える。1回の使用につき3発まで発射でき、回収してエネルギーを再充填すれば再使用も可能。<br />2次元的な軌道しか描けない為に簡易的ではあるものの、オールドタイプの一般兵でもオールレンジ攻撃を行う事が可能。ビームの出力はあまり高くないが、不意打ちに使えるなど有効性が高い。 | :頭部に1基装備されている有線式の[[準サイコミュシステム|準サイコミュ]]兵器。[[オーガスタ研究所]]からの流出技術を使用している。その為、[[ガンダムMk-V]]が装備している物と基本設計を共有している。<br />左右にビームの発射口を3門ずつ、計6門備える。1回の使用につき3発まで発射でき、回収してエネルギーを再充填すれば再使用も可能。<br />2次元的な軌道しか描けない為に簡易的ではあるものの、オールドタイプの一般兵でもオールレンジ攻撃を行う事が可能。ビームの出力はあまり高くないが、不意打ちに使えるなど有効性が高い。 | ||
− | ; | + | ;大腿部ビームカノン |
:大腿部に2門装備されているビーム砲。ムーバブルフレームに直接接続され、広範囲への攻撃を可能とする。Ζプラスが装備していた物の改良型で、通常のビーム・ライフル以上の射程距離や命中精度を有するなど高性能化されている。携行武装ではないので、攻撃しながら別の武器を手にして使用する事が可能。<br />Sガンダムではビーム・スマートガンとの選択式だったが、本機では同時に装備する事が可能。 | :大腿部に2門装備されているビーム砲。ムーバブルフレームに直接接続され、広範囲への攻撃を可能とする。Ζプラスが装備していた物の改良型で、通常のビーム・ライフル以上の射程距離や命中精度を有するなど高性能化されている。携行武装ではないので、攻撃しながら別の武器を手にして使用する事が可能。<br />Sガンダムではビーム・スマートガンとの選択式だったが、本機では同時に装備する事が可能。 | ||
− | ; | + | ;バックパック部ビーム・カノン |
:ブースター・ユニットに4門装備。こちらもムーバブルフレームに直に接続される。<br />コストパフォーマンスが比較的に良好であり、[[FAZZ]]にも転用されている。 | :ブースター・ユニットに4門装備。こちらもムーバブルフレームに直に接続される。<br />コストパフォーマンスが比較的に良好であり、[[FAZZ]]にも転用されている。 | ||
;リフレクター・インコム | ;リフレクター・インコム | ||
:両膝部に追加された有線式の準サイコミュ兵器。円筒形の端末を射出し、そこからIフィールドを展開させて自機が発射したビーム・カノンやビーム・スマートガンのビームを反射・屈折させる事で攻撃を行う。その為、端末自体には攻撃能力は付与されていない。使用する際にはどんな相手に対しても致命的な攻撃力を発揮できるよう、機体に搭載されたコンピューターがこの武装と各ビーム砲の組み合わせの最適値を弾き出すようになっている。<br />Iフィールドの展開に必要なエネルギー量が非常に多く、射出中のビーム反射・屈折は一度が限界で、収納してチャージしなければ再使用は不可能。それでも本機と別方向からの奇襲や障害物越しの攻撃に使えるという点では有効性が非常に高い。 | :両膝部に追加された有線式の準サイコミュ兵器。円筒形の端末を射出し、そこからIフィールドを展開させて自機が発射したビーム・カノンやビーム・スマートガンのビームを反射・屈折させる事で攻撃を行う。その為、端末自体には攻撃能力は付与されていない。使用する際にはどんな相手に対しても致命的な攻撃力を発揮できるよう、機体に搭載されたコンピューターがこの武装と各ビーム砲の組み合わせの最適値を弾き出すようになっている。<br />Iフィールドの展開に必要なエネルギー量が非常に多く、射出中のビーム反射・屈折は一度が限界で、収納してチャージしなければ再使用は不可能。それでも本機と別方向からの奇襲や障害物越しの攻撃に使えるという点では有効性が非常に高い。 | ||
− | ; | + | ;ビームサーベル |
:リフレクター・インコム・ユニットに計2本格納されている。<br />ちなみにこのリフレクター・インコム・ユニットもムーバブルフレームに接続され、[[AMBAC]]ユニットとして機能する。質量は小さいので、射撃時などの微調整が主な役割となる。またユニット自体もニークラッシャーとして攻撃に使用可能。 | :リフレクター・インコム・ユニットに計2本格納されている。<br />ちなみにこのリフレクター・インコム・ユニットもムーバブルフレームに接続され、[[AMBAC]]ユニットとして機能する。質量は小さいので、射撃時などの微調整が主な役割となる。またユニット自体もニークラッシャーとして攻撃に使用可能。 | ||
;ビーム・スマートガン | ;ビーム・スマートガン | ||
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:ブースター・ユニットやレドーム、艦艇の主砲、[[Iフィールド]]と多数の装備を追加した状態。 | :ブースター・ユニットやレドーム、艦艇の主砲、[[Iフィールド]]と多数の装備を追加した状態。 | ||
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2019年11月25日 (月) 03:15時点における版
Ex-Sガンダム | |
---|---|
読み | イクスェスガンダム |
外国語表記 | Ex-S Gundam |
登場作品 | |
デザイナー | カトキハジメ |
スペック | |
---|---|
分類 | 試作型可変モビルスーツ |
型式番号 | MSA-0011〔Ext〕 |
頭頂高 | 21.73m |
全高 | 25.90m |
本体重量 | 69.24t |
全備重量 | 162.50t |
主動力 | 熱核融合炉 |
ジェネレーター出力 | 7,180kw |
スラスター推力 |
267,500kg(MAX)×4 56,000kg×2 |
スラスター総推力 | 1,182,000kg |
姿勢制御バーニア数 | 15 |
装甲材質 | ガンダリウムγコンポジット |
センサー有効半径 | 18,800m |
搭載システム | ALICE |
開発組織 | アナハイム・エレクトロニクス社 |
所属組織 | 地球連邦軍 |
所属部隊 | α任務部隊 |
母艦 | ペガサスIII |
主なパイロット | リョウ・ルーツ |
概要
アナハイム・エレクトロニクス社が開発した地球連邦軍の試作型モビルスーツ。Sガンダムの重装仕様である。名称の「Ex-S」は「イクスェス」と呼称する。
全身に8つの強化パーツを追加・交換しており、「Gクルーザー」と呼ばれる巡航形態への変形を可能としつつMS形態時の戦闘力を強化している。胸部と腹部に追加された複合防御ユニットにはそれぞれIフィールド・ジェネレーターとムーバブルフレームが存在し、コクピットブロックの対ビーム防御力を向上させると共に大腿部ビーム・カノンを装備したままでのビーム・スマートガンの追加が可能となった。複合防御ユニット自体もA・Bパーツのコクピット防護用の追加装甲として機能する。それに加えて、このユニットは胸部の変形時に集中する大きな応力をフォローさせる事も想定して設計されており、胸部変形システムを補強する役割も与えられている。
Sガンダムと比較して質量が8割増加した事を受けて推力強化と推進剤の積載量増加も図られている。バックパックはブースター・ユニットに換装され、内蔵された熱核ロケットとプロペラントにより推力が通常バックパックの11倍にまで強化された。このユニットは中央で27°まで折れ曲がるようになっていて、複雑に入り乱れている各部ユニットとの干渉を極力回避させられる。ブースター・ユニット自体が作動肢と同等の可動範囲を持つ程に自由度が高いという事もあり、機動性だけでなく運動性も高める効果がある。またムーバブルフレームのラッチが2つずつ存在し、武装を追加可能な上に搭載されたコ・ジェネレーターからエネルギー供給も受けられる。本機では大口径ビーム・カノンを4門装備させている。両脚部にもプロペラントタンクを兼ねた推力強化パックが追加された他、両肩部に大型のプロペラント・パックを装着できる。巡航形態時の作戦行動半径を大幅に広げられ、大気圏内においてもフェアリングユニットとして使えるようになっている。このプロペラント・パックにもムーバブルフレームが存在する為、装着したままでの変形も問題ないが、基本的には推進剤を全て使い切るかMS形態へ変形する際にパージされる事が多い。
両膝部のビーム・サーベル・ボックスユニットはリフレクター・インコム・ユニットに換装され、ビーム・スマートガンや2種類のビーム・カノンと組み合わせて使う事で威力を発揮する。2種類のインコムを始めとする多数の武装や「ALICE」も搭載されている事からニュータイプ専用機並の戦闘力があると言われ、それらを駆使すれば実戦経験がほとんど無いパイロットでも経験豊富な熟練パイロットを相手に対等以上に戦える程のポテンシャルを有しているとされる。
なお、型式番号の「Ext」は「Extraordinary」の略で、「異常な」や「驚くべき」等を意味する形容詞。
Gクルーザー (G-Cruiser)
- 全長:43.63m
- 全幅:22.89m
- 本体重量:78.28t
- 全備重量:242.36t
- ジェネレーター出力:12,250kw
- スラスター総推力:118,2000kg
- センサー有効半径:18,800m
Ex-Sガンダムの巡航形態。ΖΖガンダムで問題となっていたコアブロックシステムへの大きな負担やコア・トップ機首部に搭乗したパイロットの脱出手段などを全て解決させたとされている。更に本形態ではMS形態時よりも航続距離が延伸され、その推力の高さから月面への降下と再離脱、プロペラント・パック装着時であれば単独での大気圏脱出すらも可能。理論上は超長距離侵攻も担える程の航宙戦闘艇としても運用できるが、居住性が高くない為にあまり現実的ではない。
Ex-S用の強化パーツは変形時にコア・ブロックにかかる負荷を軽減する為に設計された物で、MS形態時の戦闘力向上は二の次である。つまり、このGクルーザー形態こそが基本形態であり、Ex-Sガンダムとは「Gクルーザーに変形できるMS」ではなく「GクルーザーのMS形態」という事になる。
なお、Ex-Sガンダムでは変形時におけるパーツの可動や脱着機構がSガンダムのそれと根本的に異なっている。そのため通常のSガンダムはGクルーザーへの変形が不可能で、Ex-SガンダムもGアタッカーやGボマー、Gコアへの分離は想定されていない(一応可能ではあるらしい)。
理由は不明だが、何故かGクルーザー形態時にはジェネレーター出力が向上している(MS形態時はSガンダムと出力が変わっていない)。
登場作品と操縦者
- ガンダム・センチネル
- 初登場作品。パイロットはリョウ・ルーツ。第七章にGクルーザーの状態で初登場し、同章ラストでMS形態へと変形した。
エアーズ攻防戦で実戦投入され、月面降下に失敗したネロ部隊の救援やホワイト・フォースとの戦闘を行っている。ブレイブ・コッドのガンダムMk-Vとの戦闘ではパイロットの技量差とリョウが迫りくるMk-Vへの恐怖でパニック状態になった事から窮地に陥るものの、それを受けて覚醒したALICEが機体を操作して勝利した。その後、Ζプラスと共に単独で月から離脱して帰投、以降の戦闘では再びSガンダムに換装して運用されている。 - アナハイム・ジャーナル
- 地球のネパール地区にある高地に立つ本機の姿が撮影されている。
装備・機能
特殊機能
- ALICE(アリス)
- MSの完全自動化を目指して造られたコンピューターシステム。正式名称は「Advanced Logistic & Inconsequence Cognizing Equipment(発展型論理・非論理認識装置)」。
Gコアに搭載された学習型コンピューターとA、Bパーツに搭載された補助機器で構成され、戦闘や機動を全て自身で判断して行う事を可能としている。ただし機体が分離した状態ではただの学習型コンピューターでしかなく、あくまでもMS形態時での運用が前提である。
α任務部隊に配備される際に封印されたと思われていたが実はそのままとなっており、時折リョウの制御下を離れては勝手に戦闘を行う事があった。 - Iフィールド
- 対ビーム・バリア。ジェネレーターから供給されるエネルギーの一部をチャージし続ける事で、コクピット周辺への着弾が予想されるタイミングで瞬間的に展開される。
4基のジェネレーターを搭載しているとは言え、機体全体を覆うだけの範囲のフィールドを常時展開する事は流石に不可能(ゲームでは普通に展開しているが)で、コクピットブロックにのみ数秒間だけ展開するようになっている。ダメージを軽減する程度の効果しかないが、それでもIフィールドがMSに搭載された例としては画期的であるとされる。 - 変形
- GクルーザーまたはMS形態に変形可能。
- 分離
- プロペラント・パックやコクピットブロックを分離可能。
強化パーツをパージした上でGアタッカー、Gボマー、Gコアへ分離する事も可能とされる。 - 換装
- Sガンダム、ブースター・ユニット装着型、ディープ・ストライカーに換装可能。
テール・スタビレーターを換装可能。
武装・必殺攻撃
- 60mmバルカン
- 頭部に4門内蔵されている近接防御用武器。炸裂弾を発射する。
- テールスタビレーター・60㎜バルカン
- テールスタビレーターに4門内蔵。主にGクルーザー時の武装として使用されるが、MS形態時にも後方の敵機に対して使用可能。
固定武装ではなくオプションであり、装備する場合はテールスタビレーターそのものをバルカン砲内蔵型に換装する必要がある。 - 頭部インコム
- 頭部に1基装備されている有線式の準サイコミュ兵器。オーガスタ研究所からの流出技術を使用している。その為、ガンダムMk-Vが装備している物と基本設計を共有している。
左右にビームの発射口を3門ずつ、計6門備える。1回の使用につき3発まで発射でき、回収してエネルギーを再充填すれば再使用も可能。
2次元的な軌道しか描けない為に簡易的ではあるものの、オールドタイプの一般兵でもオールレンジ攻撃を行う事が可能。ビームの出力はあまり高くないが、不意打ちに使えるなど有効性が高い。 - 大腿部ビームカノン
- 大腿部に2門装備されているビーム砲。ムーバブルフレームに直接接続され、広範囲への攻撃を可能とする。Ζプラスが装備していた物の改良型で、通常のビーム・ライフル以上の射程距離や命中精度を有するなど高性能化されている。携行武装ではないので、攻撃しながら別の武器を手にして使用する事が可能。
Sガンダムではビーム・スマートガンとの選択式だったが、本機では同時に装備する事が可能。 - バックパック部ビーム・カノン
- ブースター・ユニットに4門装備。こちらもムーバブルフレームに直に接続される。
コストパフォーマンスが比較的に良好であり、FAZZにも転用されている。 - リフレクター・インコム
- 両膝部に追加された有線式の準サイコミュ兵器。円筒形の端末を射出し、そこからIフィールドを展開させて自機が発射したビーム・カノンやビーム・スマートガンのビームを反射・屈折させる事で攻撃を行う。その為、端末自体には攻撃能力は付与されていない。使用する際にはどんな相手に対しても致命的な攻撃力を発揮できるよう、機体に搭載されたコンピューターがこの武装と各ビーム砲の組み合わせの最適値を弾き出すようになっている。
Iフィールドの展開に必要なエネルギー量が非常に多く、射出中のビーム反射・屈折は一度が限界で、収納してチャージしなければ再使用は不可能。それでも本機と別方向からの奇襲や障害物越しの攻撃に使えるという点では有効性が非常に高い。 - ビームサーベル
- リフレクター・インコム・ユニットに計2本格納されている。
ちなみにこのリフレクター・インコム・ユニットもムーバブルフレームに接続され、AMBACユニットとして機能する。質量は小さいので、射撃時などの微調整が主な役割となる。またユニット自体もニークラッシャーとして攻撃に使用可能。 - ビーム・スマートガン
- 本機のオプションとして採用された長砲身のビーム・ライフル。メガ・バズーカ・ランチャーと比較して出力は劣る(それでも通常のビーム・ライフルを凌駕するレベル)が、使い勝手はこちらの方が良い。装備時には腹部のムーバブルフレームに接続され、エネルギーもそこから供給する仕組みである。
この武装自体にもオプションが用意されており、Ζプラスのビーム・スマートガンと同じディスク・レドームが装着できる。この場合、通常時よりも広範囲のスキャンが行えるようになるというメリットがある。他にも大容量冷却装置を持つ砲身に換装する事で連射性が向上するが、こちらはコストの高騰化と重量増加が問題視されている。
対決・名場面
関連機体
- Sガンダム
- 素体。
- Sガンダム (ブースター・ユニット装着型)
- バックパックと下半身をブースター・ユニットに交換した高機動仕様。
- Sガンダム ディープ・ストライカー
- ブースター・ユニットやレドーム、艦艇の主砲、Iフィールドと多数の装備を追加した状態。
商品情報
ガンプラ
フィギュア