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「あらゆる戦場下において、単機で勝利を収める事の出来る機体」というコンセプトのもと、『新機動戦記ガンダム』の物語の20年前に開発された超高機動[[MS]]で、ガンダムWの世界においては史上初の戦闘用モビルスーツ。 | 「あらゆる戦場下において、単機で勝利を収める事の出来る機体」というコンセプトのもと、『新機動戦記ガンダム』の物語の20年前に開発された超高機動[[MS]]で、ガンダムWの世界においては史上初の戦闘用モビルスーツ。 | ||
− | 開発したのは後に5体のガンダムを作った[[ドクターJ]]らと、ガンダムパイロットたちに協力したハワード教授の6人である。無茶としか言いようのないコンセプトを実現するために6人は、重装甲の機体に強力な推進器を付けて高機動性を与えるという設計でクリアしようとした。しかしその推進器はあまりにも強力で、後に空戦用機体として作られた[[エアリーズ]] | + | 開発したのは後に5体のガンダムを作った[[ドクターJ]]らと、ガンダムパイロットたちに協力したハワード教授の6人である。無茶としか言いようのないコンセプトを実現するために6人は、重装甲の機体に強力な推進器を付けて高機動性を与えるという設計でクリアしようとした。しかしその推進器はあまりにも強力で、後に空戦用機体として作られた[[エアリーズ]]の音速の数倍の戦闘速度すら遥かに超える機動力と3倍以上の旋廻性能、静止状態から僅か一瞬で15G以上(直線軌道)まで加速をし、連続した超鋭角機動を行い、予備動作なしで一瞬で停止、最大速度時はそれ以上のGがかかり、最高速度に至っては計測不能だった。後にパイロットになる[[ゼクス・マーキス]]の「殺人的な加速」という評は過言ではない。装甲の方も、ゼクスの部下であるオットー特尉が自らと命の引き換えにサンクキングダムの司令部に特攻・破壊した際ですら、目立った損傷がなかったという堅牢振りである。 |
− | + | このように操縦者には人間の限界を遥かに超えた身体能力が要求されること、仕様よりも大きくなってしまったサイズ、さらに技師たちがOZを危険視して失踪するなどの理由から、結局完成を目前にして計画が頓挫し、未完成の試作機と数機分の予備パーツのみが出来上がり、試作機は20年間博物的資料として[[OZ]]のコルシカ基地の倉庫に保管され、開発データは大幅にデチューンして量産型MS・[[リーオー]]が開発されることとなる。実は劇中でトールギスの頭部~胸部装甲のないフレームがむき出しの状態が見られるのだが、その姿はリーオーそっくり。 | |
しかし、今までに存在しなかったカテゴリー単独強襲用[[MS]]である「ガンダム」が登場した事で事態が一変。既存機体を超える性能を求めた[[ゼクス・マーキス]]の乗機として、試作機を完成して急遽実戦投入される。はじめはゼクスも耐えられなかったほどの凄まじいまでの機体性能と、それを乗りこなすに至った彼の腕で、[[ウイングガンダム]]と激闘を繰り広げた。しかしガンダムの出現で次々と進化する新型MSがトールギスの性能すら凌駕し始め、最後はゼクスの反応速度にもついていけなくなり、宇宙の戦いで[[MD]]搭載型の[[トーラス]]部隊と交戦した後、[[ウイングガンダムゼロ]]を手に入れる為の囮としてゼクス自身の手で自爆させられた(『敗者たちの栄光』では宇宙戦に特化した[[トールギスF]]に改修されたが、長期にわたってコルシカの潮風に晒されていたために駆動系の劣化が見られており、レストアする時間も間に合わずに最終的にオーバーホールされた状態で[[ピースミリオン]]内に封印された)。 | しかし、今までに存在しなかったカテゴリー単独強襲用[[MS]]である「ガンダム」が登場した事で事態が一変。既存機体を超える性能を求めた[[ゼクス・マーキス]]の乗機として、試作機を完成して急遽実戦投入される。はじめはゼクスも耐えられなかったほどの凄まじいまでの機体性能と、それを乗りこなすに至った彼の腕で、[[ウイングガンダム]]と激闘を繰り広げた。しかしガンダムの出現で次々と進化する新型MSがトールギスの性能すら凌駕し始め、最後はゼクスの反応速度にもついていけなくなり、宇宙の戦いで[[MD]]搭載型の[[トーラス]]部隊と交戦した後、[[ウイングガンダムゼロ]]を手に入れる為の囮としてゼクス自身の手で自爆させられた(『敗者たちの栄光』では宇宙戦に特化した[[トールギスF]]に改修されたが、長期にわたってコルシカの潮風に晒されていたために駆動系の劣化が見られており、レストアする時間も間に合わずに最終的にオーバーホールされた状態で[[ピースミリオン]]内に封印された)。 |
2022年2月16日 (水) 00:33時点における版
トールギス | |
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外国語表記 | TALLGEESE |
登場作品 | |
デザイナー | カトキハジメ |
スペック | |
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分類 | 試作型モビルスーツ |
型式番号 | OZ-00MS |
頭頂高 | 17.4m |
本体重量 | 8.8t |
装甲材質 | チタニュウム合金 |
アビリティレベル |
(※リーオーをオールレベル100として換算)
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開発者 |
ドクターJ プロフェッサーG ドクトルS H教授 老師O ハワード |
所属 | OZ ⇒ ピースミリオン |
主なパイロット |
ゼクス・マーキス オットー(『W』第9話) |
概要
「あらゆる戦場下において、単機で勝利を収める事の出来る機体」というコンセプトのもと、『新機動戦記ガンダム』の物語の20年前に開発された超高機動MSで、ガンダムWの世界においては史上初の戦闘用モビルスーツ。
開発したのは後に5体のガンダムを作ったドクターJらと、ガンダムパイロットたちに協力したハワード教授の6人である。無茶としか言いようのないコンセプトを実現するために6人は、重装甲の機体に強力な推進器を付けて高機動性を与えるという設計でクリアしようとした。しかしその推進器はあまりにも強力で、後に空戦用機体として作られたエアリーズの音速の数倍の戦闘速度すら遥かに超える機動力と3倍以上の旋廻性能、静止状態から僅か一瞬で15G以上(直線軌道)まで加速をし、連続した超鋭角機動を行い、予備動作なしで一瞬で停止、最大速度時はそれ以上のGがかかり、最高速度に至っては計測不能だった。後にパイロットになるゼクス・マーキスの「殺人的な加速」という評は過言ではない。装甲の方も、ゼクスの部下であるオットー特尉が自らと命の引き換えにサンクキングダムの司令部に特攻・破壊した際ですら、目立った損傷がなかったという堅牢振りである。
このように操縦者には人間の限界を遥かに超えた身体能力が要求されること、仕様よりも大きくなってしまったサイズ、さらに技師たちがOZを危険視して失踪するなどの理由から、結局完成を目前にして計画が頓挫し、未完成の試作機と数機分の予備パーツのみが出来上がり、試作機は20年間博物的資料としてOZのコルシカ基地の倉庫に保管され、開発データは大幅にデチューンして量産型MS・リーオーが開発されることとなる。実は劇中でトールギスの頭部~胸部装甲のないフレームがむき出しの状態が見られるのだが、その姿はリーオーそっくり。
しかし、今までに存在しなかったカテゴリー単独強襲用MSである「ガンダム」が登場した事で事態が一変。既存機体を超える性能を求めたゼクス・マーキスの乗機として、試作機を完成して急遽実戦投入される。はじめはゼクスも耐えられなかったほどの凄まじいまでの機体性能と、それを乗りこなすに至った彼の腕で、ウイングガンダムと激闘を繰り広げた。しかしガンダムの出現で次々と進化する新型MSがトールギスの性能すら凌駕し始め、最後はゼクスの反応速度にもついていけなくなり、宇宙の戦いでMD搭載型のトーラス部隊と交戦した後、ウイングガンダムゼロを手に入れる為の囮としてゼクス自身の手で自爆させられた(『敗者たちの栄光』では宇宙戦に特化したトールギスFに改修されたが、長期にわたってコルシカの潮風に晒されていたために駆動系の劣化が見られており、レストアする時間も間に合わずに最終的にオーバーホールされた状態でピースミリオン内に封印された)。
はっきり言って軍隊の兵器としては欠陥品であるが、性能はガンダムと同等かそれ以上。設計者の1人である老師Oが「プロトタイプリーオー」とも呼ばれることに劇中で不快感を示すのも当然の活躍は、むしろ「ガンダムの兄弟」とでも言った方が正確だろう。
なお、機体名は降霊術師(テウルギスト、theurgist)に由来しているとされるが、英語のスペル、白いボディと赤いとさか、リーオーよりも大型であることから「背の高いガチョウ(tall geese)」なのではないかと言う説もある。
登場作品と操縦者
- 新機動戦記ガンダムW
- 初登場作品。ゼクス・マーキスの愛機として登場する。始めは彼でも扱いかねる代物だったが、性能を把握してからは上手く扱えるようになっていく。彼のこの機体への愛着は後述の台詞でも如実に解る。
- 新機動戦記ガンダムW Endless Waltz 敗者たちの栄光
- 新機動戦記ガンダムW Frozen Teardrop
装備・機能
- ドーバーガン
- 右肩のアタッチメントに装備された大火力火器。命中精度を上げるため旧式のマズルブレーキを採用している。設定上、実弾・ビーム弾の二つがあり使い分けが可能(本機は本編の描写ではビーム弾を使用しているようだ)、かつ威力はバスターライフル並で連射も可能。長砲身で反動も凶悪であるため、リーオーが使用する際は両腕で支えているのだが、本機の場合は片腕で発砲する事ができる。
- シールド
- リーオーにも採用された円形のシールド。『W』の作中では白一色だが、立絵だとそこに鷲のエンブレムが描かれている。
- ビームサーベル
- シールドの裏に二本装備している。リーオーと同型の色違い。
- 散弾ミサイル
- ピースミリオン乗船時に携帯した2発の散弾ミサイル。広範囲に拡散するもので、数機のモビルスーツ輸送艇を破壊する戦果を上げた。
- ライフル(詳細不明)
- 前期オープニングで左手に携行していた武器。実弾かビームかは不明。
ガンプラ「HG 1/144 リーオー (宇宙仕様)[1]」では「コロニー用ビームライフル」表記で扱われている。 - テンペスト
- 『敗者たちの栄光』に登場する大型ヒートランス装備。
対決・名場面
新機動戦記ガンダムW
- 亡国の肖像
- 第9話より。OZのクーデター後、サンクキングダムの連合を掃討して母国解放を目指すゼクスはトールギスと共に突進する。しかし初めて乗ったこの機体の桁外れの性能は、単なる全速前進だけでも強大なGで彼の体に大ダメージを与え、いったん退却せざるを得なくなる。倒れた上司を見たオットーは、自らもテスト中にGに耐えられずに負傷しているにもかかわらず、無断でトールギスを駆ってサンクキングダムの連合基地司令部へ突進する。
- 対ガンダムヘビーアームズ
- シベリアの対戦では、レディ・アンの介入によりヒイロがウイングガンダムを自爆させることで決着したが、ゼクスには納得のいくものではなかった。その後ヒイロが生きていることを信じた彼は、回収されたウイングガンダムをトールギスを元に復元させ、ノインが見つけ出したヒイロとトロワらを南極基地へ招きいれる。決闘と評して再度対決を図るのだが、ヒイロは出すぎた行為としてウイングガンダムでなく、ヘビーアームズでトールギスと闘う。そして決闘となるのだが、特に意味のない戦いなのにお互い死力を尽くした。その後リリーナの介入にもゼクスは戦いを辞めないのだが、リリーナが思わず怒りを曝け出すところを、ノインはゼクスが実兄「ミリアルド」であることを明かす。そこにOZの大部隊が襲来して、またも対決は決着しなかった。
- トールギス破壊命令
- 第18話より。OZによりゼクスの抹殺が下った。ウイングガンダムゼロの爆破ポイントに誘いこまれたトールギスとゼクスが多数のトーラスに一機で立ち向かう。既にゼクスの技量はトールギスの性能を超え、性能自体も新型が次々と登場する戦乱の中で過去の遺物と化していた。そして戦えるだけ戦ったゼクスは損傷したトールギスを戦場に放り出し、自爆装置により破壊する。その時「我が愛機よ・・・安らかに眠れ」と敬礼して別れを告げた。その後トールギスの兄弟とも言うべきウイングガンダムゼロに乗り換えた。
関連機体
- トールギスII
- 本機の予備パーツなどから作られた、2号機にあたる機体。
- トールギスIII
- IIと同様、予備パーツなどを元に組み上げられた本機の強化型にあたる機体。
- トールギス始龍 (シロン)
- 老師Oが、シェンロンガンダムと同時にコロニー0206で作り上げたトールギスのレプリカ機。ゼクスの搭乗した機体は白色であるのに対し、こちらはオレンジ色。パイロットは張五飛の妻の龍妹蘭。
- トールギスヘブン
- MC歴の時代、火星で「キュレネの風」を名乗ったゼクスが搭乗していたトールギス系統の機体。対無人機用に開発された「ナノ・ディフェンサー」が搭載されており、モビルドールを含む無人機を一度に行動不能に陥ることが出来る。
- ウイングガンダムゼロ
- 5技師が本機の思想を更に推し進めた結果の産物。この機体の方はさすがに設計者たちが危険視して封印してしまった。
- リーオー
- 本機のデータを基に徹底した普及用設計がなされた量産機。ちなみにトールギスの頭部は、リーオー同様のカメラ部分が露出した頭部にヘッドガードをかぶせる構造になっている。
- トールギスワルキューレ
- ガンダムビルドファイターズに登場する、本機をモチーフにして作成されたガンプラ。アメリカ大会の優勝候補であるグレコ・ローガンの機体だったが、代表決定戦でニルスの駆る戦国アストレイ頑駄無に敗北した。
- トールギスF (フリューゲル)
- 『敗者への栄光』に登場する機体で、1号機をピースミリオンで宇宙での機動力向上等を狙って改修されたもの。背部のスーパーバーニアユニットを取り外し、ウイングガンダムゼロ (EW版)と同型の4枚のウイングユニットに換装されている。
商品情報
ガンプラ
※RG、MG共にEW版
フィギュア