「レイダーガンダム」の版間の差分

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| 外国語表記 = Raider Gundam
 
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| 登場作品 = [[機動戦士ガンダムSEED]]
 
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| デザイン = 大河原邦男
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| タイトル = スペック
 
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| 正式名称 = レイダー
 
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| 分類 = 空戦用試作型可変モビルスーツ
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| 分類 = 空戦用試作型[[可変モビルスーツ]]
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| 生産形態 = 試作機
 
| 型式番号 = GAT-X370
 
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| 全高 = 17.94m
 
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| 重量 = 84.01t
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| 動力 = [[バッテリー]]
 
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| 装甲材質 = [[トランスフェイズ装甲]]
 
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| 所属 = [[地球連合軍]]
 
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| 母艦 = [[タラワ級]]パウエル ⇒ [[ドミニオン]]
 
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| パイロット = [[クロト・ブエル]]
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== 概要 ==
 
== 概要 ==
[[地球連合軍]]が独自開発した、後期GAT-Xシリーズに属する試作型[[モビルスーツ]]。「Raider」とは「襲撃者・侵入者」を意味する。
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[[地球連合軍]]が開発した後期GAT-Xシリーズの1機。名称の「レイダー」は英語で「襲撃者・侵入者」を意味する。
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レイダーはX300系フレームを採用した機体で、一撃離脱戦法をコンセプトとした[[可変モビルスーツ]]として開発されている。他の後期GAT-Xシリーズとは出自が異なっており、既に航空強襲モビルスーツとして計画されていた[[レイダー制式仕様|GAT-333]]の設計を元に、一部スペックの簡略化や改装を施して、先行生産機として急遽建造された。
  
X300系フレームを採用し、[[MA]]形態へ変形できるその特長を活かした一撃離脱戦法がコンセプト。可変MSということでX300番台が与えられているが、同じくX300番台を持つ[[イージスガンダム|イージス]]とフレームの共通性はない。[[トランスフェイズ装甲]]が採用されており、高い防御力を持たせつつ、稼働時間を大幅に延長する事に成功している。
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本機のX300系フレームは[[イージスガンダム|イージス]]を参考にしつつ新設計された物で、変形機構が簡略化されイージスよりシンプルとなっている。イージスの[[モビルアーマー]]形態が対艦戦を想定した物なのに対し、本機では飛行能力と対MS戦能力が重視されている。構造が大幅に見直された結果、[[モビルスーツ]]形態の構造はX100系やX200系と同様の人型に近いフォルムとなり、イージスの問題点であった対MS戦闘力の不足が払拭されている。
  
イージスのMA形態は宇宙空間やコロニー内での運用しかできなかったが、本機では大気圏内での空中戦での使用も考慮され、重力下での飛行が可能となったほか、[[MA]]形態時は他の[[MS]]を背部に乗せて運搬する事もできる。
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モビルアーマー形態は大気圏内での飛行を想定した姿で、大きな主翼を有する鳥類型となっている。主翼内にもスラスターを有しており、宇宙や地上を問わない優れた旋回能力や加速力を獲得している。高い飛行能力により推力には余裕があり、上面にモビルスーツを1機乗せて輸送することが可能となっている。この高速飛行能力を活かして敵に急接近し、モビルスーツ形態に変形して攻撃を加え、再びモビルアーマー形態に変形して離脱するという一撃離脱戦法を基本としている。また、モビルスーツ形態でも飛行が可能。
  
ちなみに本機は、同時期に投入された[[カラミティガンダム|カラミティ]][[フォビドゥンガンダム|フォビドゥン]]と異なり、厳密には正式量産が決まっていた[[レイダー制式仕様|レイダー]]を改修した先行生産機として位置づけられている。
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対MS戦闘を想定した複数の武装が装備されており、総合的な火力は高いものの、ビーム兵器はツォーンとアフラマズダの2種類のみとなっている。これは省エネルギー措置の一環であり、後期GAT-Xシリーズ共通の新型[[バッテリー]][[トランスフェイズ装甲]]も採用されたことで、稼働時間が大幅に延長されている。完成した試作機には極限化した機体のフルスペックを引き出すために[[ブーステッドマン]]専用OSが搭載され、生体CPUをパイロットとしている。
  
 
== 登場作品と操縦者 ==
 
== 登場作品と操縦者 ==
 
;[[機動戦士ガンダムSEED]]
 
;[[機動戦士ガンダムSEED]]
:オーブ解放作戦にて、[[カラミティガンダム|カラミティ]]、[[フォビドゥンガンダム|フォビドゥン]]と共に初めて実戦投入され、[[フリーダムガンダム|フリーダム]]や[[ジャスティスガンダム|ジャスティス]]と交戦した。その後も何度も戦っているが、決着がつくことはなかった。第二次ヤキン・ドゥーエ攻防戦で、[[プロヴィデンスガンダム|プロヴィデンス]]のドラグーンの攻撃で中破した[[バスターガンダム|バスター]]に襲い掛かるが、バスターの超高インパルス長射程狙撃ライフルを使って攻撃した[[デュエルガンダム|デュエル]]によって撃破された。
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:初出作品。パイロットは[[クロト・ブエル]]。オーブ解放作戦にて、[[カラミティガンダム|カラミティ]]、[[フォビドゥンガンダム|フォビドゥン]]と共に初めて実戦投入され、[[フリーダムガンダム|フリーダム]]や[[ジャスティスガンダム|ジャスティス]]と交戦した。その後も何度も戦っているが、決着がつくことはなかった。第二次ヤキン・ドゥーエ攻防戦で、[[プロヴィデンスガンダム|プロヴィデンス]]のドラグーンの攻撃で中破した[[バスターガンダム|バスター]]に襲い掛かるが、バスターの超高インパルス長射程狙撃ライフルを使って攻撃した[[デュエルガンダム|デュエル]]によって撃破された。
 
;[[機動戦士ガンダムSEED|機動戦士ガンダムSEED スペシャルエディション完結編 鳴動の宇宙]]
 
;[[機動戦士ガンダムSEED|機動戦士ガンダムSEED スペシャルエディション完結編 鳴動の宇宙]]
 
:TV版とほぼ同じだが、こちらでは最後はプロヴィデンスと交戦前のバスターによって撃墜されている。
 
:TV版とほぼ同じだが、こちらでは最後はプロヴィデンスと交戦前のバスターによって撃墜されている。
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:[[フェイズシフト装甲]]の改良型。バイタルパート周辺部の通常装甲の内側に[[フェイズシフト装甲]]を備え、着弾時にのみ相転移するようになっている。これによってエネルギー消費を大幅に抑える事に成功している。表面は通常装甲のためフェイズシフトダウンが敵に露呈することも防いでいる。
 
:[[フェイズシフト装甲]]の改良型。バイタルパート周辺部の通常装甲の内側に[[フェイズシフト装甲]]を備え、着弾時にのみ相転移するようになっている。これによってエネルギー消費を大幅に抑える事に成功している。表面は通常装甲のためフェイズシフトダウンが敵に露呈することも防いでいる。
 
;変形
 
;変形
:モビルアーマー形態に変形する。余剰推力の高さから、地上ではカラミティを上に乗せ、戦地に送り届けるサブフライトシステム的役割を務めた。
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:[[モビルアーマー]]形態に変形可能。余剰推力の高さから、地上では[[カラミティガンダム|カラミティ]]を上に乗せ、戦地に送り届ける[[サブ・フライト・システム]]的な役割を務めた。
  
 
=== 武装・必殺攻撃 ===
 
=== 武装・必殺攻撃 ===
 
;100mmエネルギー砲「ツォーン」
 
;100mmエネルギー砲「ツォーン」
:頭部の口にあたる部分に内蔵されたビーム砲。近距離用で射程は短いが、威力は高い。
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:口部に内蔵されているエネルギービーム砲。[[イージスガンダム|イージス]]に搭載されていたスキュラのコンセプトを引き継いだ、近距離用の射撃武装である。口径が小さく射程も短いが、高出力で敵を撃破するには充分な威力を発揮する。「ツォーン」はドイツ語で「怒り」を意味する。
 
;破砕球「ミョルニル」
 
;破砕球「ミョルニル」
:手持ち式の質量兵器。ワイヤーでグリップと繋がれた金属球を敵機に向かって投げ放ち、ぶつける事で撃破する。球にはスラスターが内蔵されている為、軌道をコントロール可能。通常装甲のMSなら一撃で撃破できる他、PS装甲のMSも装甲の上から内部にダメージを与える事が出来る。また、ワイヤー部分には対ビームコーティングが施されており強度も高いため、振り回すことで敵の砲撃を防御することが可能。劇中では[[デュエルガンダム|デュエルガンダムアサルトシュラウド]]が発射したビーム、ミサイル、レール砲を防いでみせた。
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:近接戦闘用のスパイク付き鉄球。鉄球は耐久性に優れた高分子ワイヤーでグリップに繋がれており、敵機に向かって投げ放ってぶつけることで攻撃する。鉄球にはスラスターが内蔵されており、投射した後に軌道を変えることが可能。部材には高密度に圧縮された反発材が用いられており、見た目以上に質量が大きい。そのため通常装甲なら一撃で破壊する威力を持ち、PS装甲相手にも装甲の上から内部にダメージを与えることが可能となっている。また、ワイヤー部分には対ビームコーティングが施されており、振り回すことで火器の攻撃を防ぐことも可能。MA形態では腹部にマウントされる。「ミョルニル」の名は「北欧神話」に登場する雷神の持つ大鎚に由来する。
 
;2連装52mm超高初速防盾砲
 
;2連装52mm超高初速防盾砲
:実体盾と2連装の機関砲が一体となった複合兵装。前述の通り「機関砲」であり、アニメでは実弾兵器のように描写されているが、公式サイトや小説版ではビーム砲と記述されており、実際はどちらなのかは不明。
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:右腕部に装備されている複合武装。優れた速射性能を持つ2連装砲とシールドが一体となった武装で、主に中距離戦闘で使用される。盾は近距離での使用を想定しているためやや小ぶりとなっている。折り畳まれたグリップを展開することで携行武装としても使用可能。2連装砲は実体弾とビームの2つの説があり、実際にどちらなのかは不明。MA形態では肩部のラックにマウントされ、MS形態時と同じく使用可能。
 
;短距離プラズマ砲「アフラマズダ」
 
;短距離プラズマ砲「アフラマズダ」
:MA形態時の大型クローに内蔵された武装で、クローで捕らえた敵機にゼロ距離から攻撃する際に使用する。小型のビームサーベルを形成する事も出来る。
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:両腰部のアームを介して装備されている2基の大型クローに内蔵されているビーム砲。大型クローはMA形態時に脚部のように配置され、クローで捕らえた敵を零距離射撃で撃ち抜く。出力とバレルを調整することで[[ビームサーベル]]の発振も可能。機能は制限されるが、MS形態時でも使用可能。「アフラマズダ」の名は「ゾロアスター教」の最高神に由来する。
 
;M417 80mm機関砲
 
;M417 80mm機関砲
:MA形態時の機首部分に内蔵された武装。通常装甲のMSなら一撃で破壊できる。
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:MA形態時の機首に装備されている機関砲。非使用時にはエアロシェルでカバーされている。ドッグファイト時の牽制に用いられる武装だが、通常装甲の相手ならばこれだけで撃破可能な威力を持つ。
 
;M2M3 76mm機関砲
 
;M2M3 76mm機関砲
:両肩に内蔵された武装。MA形態時にしか使えない。
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:両肩部に計2門内蔵されている機関砲。MA形態時でのみ使用可能な武装で、突撃時などで使用される。
  
 
== 対決・名場面 ==
 
== 対決・名場面 ==
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== 関連機体 ==
 
== 関連機体 ==
 
;[[レイダー制式仕様]]
 
;[[レイダー制式仕様]]
:後に量産された制式仕様機。本来ならばこちらが「レイダーガンダム」になるはずだったが、武装の開発が遅れたことで『SEED』本編のレイダーが先にロールアウトし、命名が前倒しされることになった。
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:後に量産された制式仕様機。本来ならばこちらが「レイダーガンダム」になるはずだったが、武装の開発が遅れたことで『SEED』本編のレイダーが先にロールアウトし、命名が前倒しされることになった。装備、推進機関が一部簡略化されたが、少数生産ながらもエースパイロットに好まれた。
:装備、推進機関が一部簡略化されたが、少数生産ながらもエースパイロットに好まれた。
 
 
;[[ゲルプレイダー]]
 
;[[ゲルプレイダー]]
:[[アクタオン・プロジェクト]]で開発されたカスタマイズ機。
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:[[アクタイオン・プロジェクト]]」で開発されたカスタマイズ機。制式仕様がベースとなっているが、コンセプトは本機の物を踏襲している。
 
;[[イージスガンダム]]
 
;[[イージスガンダム]]
:本機のコンセプト元。
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:X300系フレームが採用されている前期GAT-Xシリーズの機体。
 
;[[カラミティガンダム]] / [[フォビドゥンガンダム]]
 
;[[カラミティガンダム]] / [[フォビドゥンガンダム]]
 
:同じく後期GAT-Xシリーズに属する機体。この2機との連携を前提に開発されている。
 
:同じく後期GAT-Xシリーズに属する機体。この2機との連携を前提に開発されている。
 
 
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2021年10月13日 (水) 14:13時点における版

レイダーガンダム
外国語表記 Raider Gundam
登場作品 機動戦士ガンダムSEED
デザイナー 大河原邦男
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スペック
正式名称 レイダー
分類 空戦用試作型可変モビルスーツ
生産形態 試作機
型式番号 GAT-X370
全高 17.94m
本体重量 84.01t
動力 バッテリー
装甲材質 トランスフェイズ装甲
開発組織 地球連合軍
所属 地球連合軍
母艦 タラワ級パウエル ⇒ ドミニオン
主なパイロット クロト・ブエル
テンプレートを表示

概要

地球連合軍が開発した後期GAT-Xシリーズの1機。名称の「レイダー」は英語で「襲撃者・侵入者」を意味する。

レイダーはX300系フレームを採用した機体で、一撃離脱戦法をコンセプトとした可変モビルスーツとして開発されている。他の後期GAT-Xシリーズとは出自が異なっており、既に航空強襲モビルスーツとして計画されていたGAT-333の設計を元に、一部スペックの簡略化や改装を施して、先行生産機として急遽建造された。

本機のX300系フレームはイージスを参考にしつつ新設計された物で、変形機構が簡略化されイージスよりシンプルとなっている。イージスのモビルアーマー形態が対艦戦を想定した物なのに対し、本機では飛行能力と対MS戦能力が重視されている。構造が大幅に見直された結果、モビルスーツ形態の構造はX100系やX200系と同様の人型に近いフォルムとなり、イージスの問題点であった対MS戦闘力の不足が払拭されている。

モビルアーマー形態は大気圏内での飛行を想定した姿で、大きな主翼を有する鳥類型となっている。主翼内にもスラスターを有しており、宇宙や地上を問わない優れた旋回能力や加速力を獲得している。高い飛行能力により推力には余裕があり、上面にモビルスーツを1機乗せて輸送することが可能となっている。この高速飛行能力を活かして敵に急接近し、モビルスーツ形態に変形して攻撃を加え、再びモビルアーマー形態に変形して離脱するという一撃離脱戦法を基本としている。また、モビルスーツ形態でも飛行が可能。

対MS戦闘を想定した複数の武装が装備されており、総合的な火力は高いものの、ビーム兵器はツォーンとアフラマズダの2種類のみとなっている。これは省エネルギー措置の一環であり、後期GAT-Xシリーズ共通の新型バッテリートランスフェイズ装甲も採用されたことで、稼働時間が大幅に延長されている。完成した試作機には極限化した機体のフルスペックを引き出すためにブーステッドマン専用OSが搭載され、生体CPUをパイロットとしている。

登場作品と操縦者

機動戦士ガンダムSEED
初出作品。パイロットはクロト・ブエル。オーブ解放作戦にて、カラミティフォビドゥンと共に初めて実戦投入され、フリーダムジャスティスと交戦した。その後も何度も戦っているが、決着がつくことはなかった。第二次ヤキン・ドゥーエ攻防戦で、プロヴィデンスのドラグーンの攻撃で中破したバスターに襲い掛かるが、バスターの超高インパルス長射程狙撃ライフルを使って攻撃したデュエルによって撃破された。
機動戦士ガンダムSEED スペシャルエディション完結編 鳴動の宇宙
TV版とほぼ同じだが、こちらでは最後はプロヴィデンスと交戦前のバスターによって撃墜されている。
機動戦士ガンダムSEED DESTINY
第1話冒頭のシン・アスカの過去シーンに登場。カラミティを背に乗せ、アスカ親子の頭上を飛び去っていった。

装備・機能

特殊機能

トランスフェイズ装甲
フェイズシフト装甲の改良型。バイタルパート周辺部の通常装甲の内側にフェイズシフト装甲を備え、着弾時にのみ相転移するようになっている。これによってエネルギー消費を大幅に抑える事に成功している。表面は通常装甲のためフェイズシフトダウンが敵に露呈することも防いでいる。
変形
モビルアーマー形態に変形可能。余剰推力の高さから、地上ではカラミティを上に乗せ、戦地に送り届けるサブ・フライト・システム的な役割を務めた。

武装・必殺攻撃

100mmエネルギー砲「ツォーン」
口部に内蔵されているエネルギービーム砲。イージスに搭載されていたスキュラのコンセプトを引き継いだ、近距離用の射撃武装である。口径が小さく射程も短いが、高出力で敵を撃破するには充分な威力を発揮する。「ツォーン」はドイツ語で「怒り」を意味する。
破砕球「ミョルニル」
近接戦闘用のスパイク付き鉄球。鉄球は耐久性に優れた高分子ワイヤーでグリップに繋がれており、敵機に向かって投げ放ってぶつけることで攻撃する。鉄球にはスラスターが内蔵されており、投射した後に軌道を変えることが可能。部材には高密度に圧縮された反発材が用いられており、見た目以上に質量が大きい。そのため通常装甲なら一撃で破壊する威力を持ち、PS装甲相手にも装甲の上から内部にダメージを与えることが可能となっている。また、ワイヤー部分には対ビームコーティングが施されており、振り回すことで火器の攻撃を防ぐことも可能。MA形態では腹部にマウントされる。「ミョルニル」の名は「北欧神話」に登場する雷神の持つ大鎚に由来する。
2連装52mm超高初速防盾砲
右腕部に装備されている複合武装。優れた速射性能を持つ2連装砲とシールドが一体となった武装で、主に中距離戦闘で使用される。盾は近距離での使用を想定しているためやや小ぶりとなっている。折り畳まれたグリップを展開することで携行武装としても使用可能。2連装砲は実体弾とビームの2つの説があり、実際にどちらなのかは不明。MA形態では肩部のラックにマウントされ、MS形態時と同じく使用可能。
短距離プラズマ砲「アフラマズダ」
両腰部のアームを介して装備されている2基の大型クローに内蔵されているビーム砲。大型クローはMA形態時に脚部のように配置され、クローで捕らえた敵を零距離射撃で撃ち抜く。出力とバレルを調整することでビームサーベルの発振も可能。機能は制限されるが、MS形態時でも使用可能。「アフラマズダ」の名は「ゾロアスター教」の最高神に由来する。
M417 80mm機関砲
MA形態時の機首に装備されている機関砲。非使用時にはエアロシェルでカバーされている。ドッグファイト時の牽制に用いられる武装だが、通常装甲の相手ならばこれだけで撃破可能な威力を持つ。
M2M3 76mm機関砲
両肩部に計2門内蔵されている機関砲。MA形態時でのみ使用可能な武装で、突撃時などで使用される。

対決・名場面

バスターガンダムデュエルガンダム
TV版最終回にて。パイロットのクロトが中毒症状を引き起こした状態で中破したバスターを襲撃。クロトが錯乱状態に陥っていたため、闇雲に武装を連射しながら飛び回っている状態だった。そこへバスターの危機を救うべくデュエルが出現。デュエルにも攻撃を加え、ビームライフルを破壊するが、デュエルはバスターの超高インパルス長射程狙撃ライフルを借用。ツォーンとインパルス砲の撃ち合いの末、デュエルは肩部を損傷するが、レイダーはバックパックへの被弾がもとでそのまま爆散。こうして後期GAT-Xシリーズは全滅に追い込まれてしまった。

関連機体

レイダー制式仕様
後に量産された制式仕様機。本来ならばこちらが「レイダーガンダム」になるはずだったが、武装の開発が遅れたことで『SEED』本編のレイダーが先にロールアウトし、命名が前倒しされることになった。装備、推進機関が一部簡略化されたが、少数生産ながらもエースパイロットに好まれた。
ゲルプレイダー
アクタイオン・プロジェクト」で開発されたカスタマイズ機。制式仕様がベースとなっているが、コンセプトは本機の物を踏襲している。
イージスガンダム
X300系フレームが採用されている前期GAT-Xシリーズの機体。
カラミティガンダム / フォビドゥンガンダム
同じく後期GAT-Xシリーズに属する機体。この2機との連携を前提に開発されている。

商品情報

ガンプラ

フィギュア 

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