ゾルタン・アッカネン
ゾルタン・アッカネン | |
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登場作品 | 機動戦士ガンダムNT |
声優 | 梅原 裕一郎 |
デザイナー |
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プロフィール | |
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本名 | ティート・トゥッチ |
種族 | 人間 (強化人間) |
性別 | 男 |
年齢 | 27歳 |
髪色 | ダークグリーン |
瞳の色 | オッドアイ (左目:銀 / 右目 (義眼):赤) |
所属 | ジオン共和国軍 |
階級 | 大尉 |
主な搭乗機 |
概要
「シャアの再来計画」の被検体となった強化人間の1人。適応不足と判断された失敗作で、計画の完成形であるフル・フロンタルとは異なり、自我の封殺や整形処置をされておらず[1]、計画を知る人間からは「失敗作」と揶揄されている。
幼少期に戦場となったコロニーで一人生き残った所、ジオン公国に収容されたゾルタンは無理矢理強化人間へと改造され、強化実験では肉体が限界を迎えた箇所を人工臓器に置き換えられ、実験が失敗した際には潰れた右目の代わりにサイコミュシステム内蔵の義眼を埋められ、これで力を増幅して感応波を発生させる引用エラー: 無効な <ref>
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性格も凶暴かつ好戦的であり、シャア・アズナブルやフル・フロンタルのように人望やカリスマ性に優れる訳でもない。周囲から「失敗作」として扱われることに強いコンプレックスを抱いており、その評価を覆すことを行動原理にしている。一方で気性の激しさの中にも気難しさや繊細さも持ち合わせており、それが彼の残虐性をより一層際立てている。
義眼が埋め込まれた右目に傷があり、左目や全身にも同じ形の入れ墨を入れている[2]。
登場作品と役柄
- 機動戦士ガンダムNT
- 初登場作品。今作のラスボス的立ち位置であり、野心のためにフェネクスを付け狙う人物の1人。モナハン・ハバロの命令から連邦軍の「不死鳥狩り」に乗じてフェネクス捕縛を目論み、同じくフェネクスを追い求めるヨナ達の前に強大な敵として立ち塞がった。
また、Youtubeの公式PV「ゾルタン様の3分でわかる宇宙世紀!」ではナレーションを担当しており、一年戦争から本作までの年表を好き勝手に解説している。ちなみに『UC』では「100秒で分かるガンダムUC」と題した解説PVが制作されており、最後は「結局100秒では語り尽くせない」とオチをぶん投げてしまっているが、こちらはピッタリ3分でしっかりと締めている。 - 機動戦士ガンダムNT(小説版)
- 上述の映画のノベライズである本作では、劇中で開かされなかった出自や義眼などの設定、心理描写が詳しく解説されている。
- 機動戦士ガンダムNT(漫画版)
- 上述の映画・小説版とはパラレル設定であり、サイド3のコロニー貨物船労働協会の会長の息子であるという設定に変更された。それに伴って描写されたゾルタンを主人公にした過去編では、若き日のモナハン・バハロ少年と知り合いであり、幼い頃から残留思念との対話能力や軽度の未来予知能力を有しているニュータイプであるなど、独自の設定が付加されている。
人間関係
ジオン共和国 (モナハン一党)
- エリク・ユーゴ
- ゾルタンの部下兼監視役。ゾルタンはモナハンからの指示を受けた彼女に監視されていたが、途中、モナハンから証拠隠滅し一人だけ「グルトップ」から離脱するよう指示を受けている場面を目撃した後、彼女を射殺した。
- モナハン・バハロ
- ジオン共和国の外務大臣。フェネクス奪還を任務としてジオン共和国軍への指示を出しているが、ゾルタンに関しては能力は認めているが、その人格から持て余している感もある。
- 「シャアの再来計画」を指揮した張本人である。[ネオ・ジオン]]残党軍「袖付きのカリスマとなるべき存在としてシャアの再来を造り出そうとして引用エラー: 無効な
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- 「シャアの再来計画」を指揮した張本人である。[ネオ・ジオン]]残党軍「袖付きのカリスマとなるべき存在としてシャアの再来を造り出そうとして引用エラー: 無効な
- 漫画版では幼い頃から知り合いで、誰もいない場所でなら「坊ちゃん」のあだ名でゾルタンを呼ぶなど旧知の仲である彼に愛着があるような素振りを見せるという設定に変更されているが、やはり孤児となったゾルタンを強化人間と改造した。
- 白の三ツ星 (マリク・ユーゴ / シーク・ユーゴ / ビアギッテ・クヌッセン)
- 漫画版『NT』にてゾルタンの部隊に配属されたエースパイロット3人組。ゾルタンと浅からぬ因縁を持つ。
ネオ・ジオン残党「袖付き」
- フル・フロンタル
- ゾルタンと同じく「シャアの再来計画」に選ばれた強化人間。
- こちらは成功例であり、シャアに瓜二つの顔になるよう整形処置が施され[3]、ラプラス事変においてそのカリスマ性や手腕を発揮した。
その他
名台詞
- 「撃っちゃうんだなぁこれが!」
- スペースコロニー「メーティス」でナラティブガンダム B装備と交戦した際に。
- 本来ならコロニー内での戦闘は御法度だが、ゾルタンは躊躇なくビーム・ライフルを発砲している。ある意味でゾルタンを象徴する台詞である。
- 「失敗作だって見捨てられれば傷つくし、腹も立つんだよ」
- 『ジオン共和国』から見捨てられることになり、上層部から離脱を勧められていたエリク中尉へ。失敗作ゆえに誰からも期待されなかったゾルタン。普段の狂人スレスレの振る舞いも、「失敗作」という周囲の目と自身への失望、苛立ちからのもの。「自分はモノじゃない」という人間性が感じられる一言。しかし上層部からすれば制御できないトラブルメーカーのゾルタンは切り捨てなければならない事情もあった。見捨てた上層部が悪いのか、見捨てられるような振る舞いを続けてきたゾルタンが悪いのか…様々な思惑が絡み合う『ガンダムNT』の物語の一端が垣間見える。
- 「こんなものが何になる!?誰がこれを理解する!?」
- 「オールドタイプが理解するのは、現象だけだ!奇跡を目にしても、その本質を学ぼうともしない!」
- 「人は変わらない、これからも、俺やお前らみたいな人間が奇跡の為に切り刻まれる!だったら・・・さっぱりさせようぜ!」
- サイコフレームを利用したバリアを見たことで、フェネクスやミシェルに問いかける。自分が受けた仕打ちからくるゾルタンが持つ人への絶望を言い表している。そしてヨナ、ミシェル、リタもまたゾルタンの言う通り"奇跡の為に切り刻まれた"存在であるからこその台詞でもある。"赤い彗星の失敗作"と言われる彼だが、この「奇跡を目にしても人は変わらない」という人間に対する失望や諦観は、シャアの再来と言われるフル・フロンタルも同様のことを発言している。
- 「くぅ…ぐっ…がはっ…辞められるかよ!そうやって片しちまうから、人はいつまで経っても…!」
- ヨナの乗り込んだフェネクスに圧倒され、なおも精神波を放出する。しかしもともと不安定だったゾルタンの肉体は耐えきれず、おびただしい量の血が吹き出した。だが、それでも戦いを辞めようとはしない。
- 「うぅおおおおおあああああーー!!」
- IIネオ・ジオングからシナンジュ・スタインを分離。一直線にフェネクスへと肉薄するが、まるで機体を守るかのように現れたリタとミシェルのビジョンを見て、驚愕。嘲笑とも、歓喜とも、憎悪とも、絶望ともとれる形相を浮かべ、次の瞬間―…。
- 「死ねば溶け合えるんだろ?人間のエゴと業が俺達とこのマシーンを産んだ、自らを裁くために…。楽になろうぜ?」
- 肉体を失って精神体となってなお尽きない人への悪意と絶望が見て取れる。ゾルタンもまたニュータイプという幻想の犠牲者だった。
迷台詞
- 「基本的には金持ち父さんと貧乏父さんの取っ組み合い」
- 公式PV「ゾルタン様の3分でわかる宇宙世紀!」より、特権階級揃いの連邦軍 (地球連邦政府)と国力に乏しいジオン軍の対立図に対するゾルタンなりの大雑把な要約。このセリフにかぶせるよう、テム・レイにドズル・ザビと各陣営の父さん代表が出てくる辺りまた笑いを誘う。
- 「でもコイツら暑っ苦しくてダメ。このお姉さんは怖すぎてダメ[4]。コイツは『赤い彗星』なのに黄色かった[5]からダメ。じゃあ!ってんでセルフパロディスレスレのコイツが出てきたけど、対するガンダムも何かスゲー事に!」
- 同上。デラーズ紛争からラプラス事変までに登場したジオン系勢力の代表人物に対するコメント。組織を束ねる大物とはいえ確かに曲者揃いである。それぞれの人物についても名前の上に「四字熟語に詳しい」「俗物アレルギー」「やっぱりこの人のせい」「名前は和訳しない方が良い」と一言添えられている。
- 「おいおいこれ別のアニメじゃないの!?」
「こりゃやっぱ別のアニメじゃないの!?各方面大丈夫!?」 - 同上。コロニーレーザーを防ぎ、人間を不死にするともされるサイコフレームの能力に対するメタ台詞。ガンダムシリーズ初期からニュータイプがオカルト染みた能力を見せてきたとはいえ、サイコフレームの引き起こす超常現象にはゾルタンも慌てふためくばかりだった。
搭乗機体・関連機体
- シナンジュ・スタイン
- 主な搭乗機。袖付きによって強奪されたシナンジュの2号機で、1号機と装備に若干の差異がある。
- IIネオ・ジオング
- ネオ・ジオングの予備パーツを基に建造された大型モビルアーマー。
- グルトップ
- 彼が率いた部隊の母艦。
余談
アニメ版での彼の最後は小説版『機動戦士ガンダムUC』のフル・フロンタルと同じ。わかり合おうとするニュータイプに対し、わかり合えないと諦観しているフロンタルは覚醒したバナージ・リンクスに討ち取られる役だが、アニメ版『UC』では分かり合う可能性を遺すものに変更された。『NT』は明らかに『UC』と対象的になっている設定や展開、描写が多く、ゾルタンの最後もそれを意識したものとなっている。『失敗作』のゾルタンが小説版の『成功作』の役を務めるというのはなんという皮肉だろうか。 また、失敗作として生み出された自身と、それを生み出した世界への無尽蔵の憎悪と悪意は機動戦士ガンダムSEEDのラウ・ル・クルーゼを、最後の最期までおのれを曲げず、女性達の思念体に守られたモビルスーツにコクピットを潰されるという描写や、死してなお悪意の思念で「連れて行こう」とするなどは『機動戦士Ζガンダム』のパプテマス・シロッコを彷彿とさせる。
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