スタービルドストライクガンダム

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GAT-X105B/ST スタービルドストライクガンダム(Star Build Strike Gundam)

イオリ・セイが製作したガンプラ
大破したビルドストライクガンダム フルパッケージガンプラバトル選手権世界大会用に改修した機体であり、セイの高い技術力を惜しみなくつぎ込んで完成させた。セイが作ったこれまでのガンプラとは異なり、本機はコウサカ・チナベアッガイIIIから得た「ガンダムの設定や世界観に囚われない自由な発想」という考え方を基にプラフスキー粒子の特性を応用した技術が投下されており、どんなステージや競技種目でもその性能が引き出せるようになっている。また、「ディスチャージシステム」や「アブソーブシステム」、「RGシステム」と呼ばれる新システムも採用された。
外見的な違いとしては、MS本体は脚部にパーツが追加されている程度だが、内部にはフレームが組み込まれている。これは「宇宙世紀シリーズ」に登場する技術「ムーバブルフレーム」を参考にした物で、ビルドガンダムMk-II製作時に得たノウハウが活かされている。
背部にはビルドブースターに代わる新たな追加装備「ユニバースブースター」が装着され、本機の機動力とパワーを引き上げる事が可能。なお、こちらも分離する事で支援戦闘機として運用できるようになっている。ビルドブースターとの最大の相違点はウイングが無くなっている点で、その代わりに光の翼を展開できる。
その性能はビルドストライクを凌駕する程に高いが、一方で操作性は更に悪化。アリーア・フォン・レイジ・アスナですら初めて操縦した際は疲労でへたり込んだ程であった。

登場作品と操縦者

ガンダムビルドファイターズ
ファイターはアリーア・フォン・レイジ・アスナイオリ・セイ
ガンプラバトル選手権世界大会の初戦で性能を遺憾なく発揮して勝利し、世界中のガンプラ関係者達を驚愕させた。
その後も順調に勝ち進んでいるが、機体の特性を察知されて苦戦する場面も見られた。
最終的には第7回世界大会での優勝を果たし、直後に起こった巨大アリスタの暴走事件の解決にも一役買っている。

装備・機能

特殊機能

ディスチャージシステム
プラフスキー粒子を機体外部へと完全開放し、「プラフスキーパワーゲート」と呼ばれるリングを形成して機体性能を強化するシステム。基本的にアブソーブシステムで吸収したプラフスキー粒子を使うが、それ以外で蓄積した粒子を使う事も可能。ただし効率が一気に落ちる為、粒子チャージに時間がかかる。
「スピードモード」、「ライフルモード」、「アクアモード」の3種があり、「スピードモード」は黄色のゲートに機体を飛び込ませる事で背部からプラフスキー粒子による光の翼「プラフスキーウイング」を展開して高い機動性を発揮する。その際に発生する風圧は、それだけでファンネルを破壊する程。
「ライフルモード」は「武装・必殺攻撃」の項を参照。「アクアモード」は水中戦用と思われるが、詳細は不明。
アブソーブシステム
ビーム粒子を変容して機体に取り込むシステムで、取り込み口はアブソーブシールドについている。
吸収されたプラフスキー粒子はディスチャージやRGシステムのエネルギーとして使われる。
RGシステム
プラフスキー粒子を使う事で機体性能を引き上げるシステム。「RG」は「Radial General Purpose(ラジアル ゼネラル パーパス)」の略称である。
ディスチャージシステムのように粒子を機体の外側に開放するのではなく内側に行き渡らせており、このため外部を粒子が定着しない素材などで覆ったとしても問題なく機体を動かせる。なお、起動中は強化している箇所の関節やフレームが青白く発光する。
機体全体は勿論、部分的に性能を上げる事も可能だが機体にかかる負担も大きく、機体の状況によっては負荷に耐え切れず壊れる危険性もある等、強力だがリスクもかなり大きい。
ちなみに、MS本体へのフレーム構造の採用がこのシステムを生み出すきっかけになったとされる。
分離
ユニバースブースターを分離可能。

武装・必殺攻撃

バルカン砲
頭部に4門内蔵。主に迎撃や牽制等に使用される。
キュベレイパピヨンとのバトルでは砲弾内に塗料を仕込み、発射後に炸裂させる事でクリアファンネルを封じている。
ビームサーベル
両腰部に1本ずつ、計2本マウントされている格闘戦用の武器。サーベルのホルダーに軸が付いている為、軸を回転させて懐に飛び込んできた敵に対する奇襲にも使える。
スタービームライフル
本機の主兵装。可変式の銃身を持っており、用途に応じて変形する。
ディスチャージシステム ライフルモード
ディスチャージシステム起動時に使用可能な攻撃。銃身を展開したスタービームライフルにアブソーブシールドを接続してプラフスキー粒子を供給し、機体前方に展開した赤いプラフスキーパワーゲートを通してビームを発射する(最大出力時にはスタービームキャノンからもビームを発射する)。ビームは収束と拡散の選択が可能。その威力は非常に高く、メガサイズモデルのザクIIをも一撃で破壊する程。
スタービームキャノン
ユニバースブースターに2門装備されている。接続しているアームの自由度が増した事で照準が以前よりもつけやすくなった。
第8ピリオドでは分離したブースターをワイヤーでコントロールして砲撃させる戦法を採っており、これは「機動戦士ガンダム 逆襲のシャア」でアムロ・レイが使った戦法のオマージュと思われる。
アブソーブシールド
本機の要とも言える装備で、腕に装着される。表面の装甲を展開すると粒子吸入口が現れ、ここから敵機が発射したビームを吸収する
ビームによる射撃に対してはほぼ無敵だが、物理攻撃やビームサーベルのような近接戦闘用のビームに対しては効果が無く、吸入口を開いた状態で直撃を受けると一撃で破損し、閉じた状態であっても攻撃を受け過ぎるとビーム吸収機能が使用不能になってしまう。その為、真っ先に狙われて破壊される事が多い。またガンダムX魔王のハイパーサテライトキャノンのような超高出力ビームは完全には吸収しきれないとされる。
先端部にはスタービームライフルとの接続用アームが存在する。
バイザー
グローブ
ボール
第3ピリオドでセイが引き当てた武装…というより、スポーツ用品。
ボールは3個入っており、見た目は「機動戦士ガンダム」に登場する戦闘用ポッド「ボール」にわざわざ似せている。
スターファンネル
ディスチャージシステムを応用したと思われる攻撃。プラフスキーパワーゲートを形成している鏃状の光を直接発射して攻撃する。
RGビルドナックル
腕部にRGシステムのパワーを集中させて殴りつける必殺技。通称は「ビルドナックル」。
原理は単純で、RGシステムでガンプラの性能を底上げして繰り出すパンチなのだが、ガンダムX魔王の魔王剣を打ち破る程の威力を持つ。
基本的には装備を失った時の最後の手段として使われる事が多いが、戦国アストレイ頑駄無のようなビーム兵器が通用しない敵が相手の場合は始めから使う事もある。
RGダブルビルドナックル
両腕に小型のプラフスキーパワーゲートを纏いつつ同時にビルドナックルを繰り出す。その威力は絶大で、トランザムシステムで強化されていたガンダムエクシアダークマターのGNビームサーベルに競り勝つ程。
ハイパービルドナックル
左拳でのアッパー気味のビルドナックルから、さらに右ストレートでのビルドナックルで追撃する。巨大アリスタを破壊する程の威力がある。
ブライニクルブレイド
ガンダムエクシアダークマターが装備している実体剣。
ダークマターブースターを破壊する為に投擲武器として使っており、ディスチャージシステム スピードモードを使って加速させ、破壊力を上げている。
スイートソード
ミスサザビーが装備している武装。巨大アリスタの破壊時に使用していた。

対決・名場面

ザクII(メガサイズモデル)
第2ピリオドで対戦しており、PPSE社が『余興』と称して投入している。
ガンダムX魔王ウイングガンダムフェニーチェと連携で迎撃、加えてケンプファーアメイジング戦国アストレイ頑駄無の助けもあり、最終的にはレイジがディスチャージで撃破した。
アビゴルバイン
第3ピリオドで対戦。まさかの野球対決である。
スタービルドストライクがピッチャー、アビゴルバインがバッターとして勝負し、ルワンが元野球選手であった事やレイジが右手を怪我していた事もあって追い詰められるが、RGシステムを使った投球で見事に打ち破った。
ウイングガンダムフェニーチェ
第8ピリオドで対戦。
序盤はアブソーブシールドでビームを吸収されないように直接狙わずに地形を利用した戦いで優位に立たれるが、中盤ではユニバースブースターを本体から外して遠隔操作で攻撃させる事でフェリーニにスタービルドストライクの位置を誤認させるなどトリッキーな戦術で巻き返した。終盤には武装を失いながらもRGシステムを使って殴り合い、最後には双方が戦闘不能となり引き分けた。
ガンダムX魔王
決勝トーナメント第一戦での対戦。太陽光パネルを駆使したサテライトキャノンの連射、最終奥義である『魔王剣』などを見せるマオに対して、セイとレイジは奥義であるビルドナックルを使って勝利した。
戦国アストレイ頑駄無
決勝トーナメント準々決勝での対戦。前夜にニルスと「勝利した方が何でも言う事を聞く」と約束した2人であったが、ビームを無効化する刃やプラフスキー粒子システムを応用した「粒子発勁」に苦戦を強いられる。最終的に互いの拳の打ち合いの末、スタービルドストライクが勝利した。
キュベレイパピヨン
決勝トーナメント準決勝での対戦。前日のフェリーニ戦での邂逅から当初はアイラに言いようのない憤怒を見せていたレイジであったが、当のフェリーニから「相手を憎むことでしか出来ないバトルならやめておけ」と言われたために吹っ切れ(その過程で喧嘩になってしまったが)、ファイターとしてぶつかり合う事を決めた。一方、アイラはレイジと最悪の邂逅をした事で精神的に不安定になってしまっており、そのためにバルトに付け入られてエンボディの出力を上げられてしまう。
当初は粒子の動きを読むアイラの操縦に劣勢を強いられていたが、チナが直前にアイラに渡していたアリスタの力でレイジと彼女の意識が邂逅。全てを知ったレイジは「居場所なんてどうにでもなる」と諭したために彼女は呪縛から吹っ切れる事となった。
ところが、直後にちょっとした言い合いから会場全員が見ている前での壮大な痴話喧嘩に発展(これにはセイをはじめ、会場にいた全員が唖然として立ち尽くしていた)。互いに小細工抜きの真剣勝負にもつれ込んだ末にレイジが最大出力のビルドナックルで勝利を収めた。
ガンダムエクシアダークマター
決勝戦で対戦。
マシタ会長の思惑でエンボディシステムを着けさせられたメイジン・カワグチの容赦ない猛攻に成す術なく蹂躙され、更に突然のバトルフィールド変更によって追い詰められてしまい、壁に磔にされた挙句、一時的に機能停止に陥ってしまうスタービルドストライク。しかし再起動後、右腕をパージして拘束を逃れ反撃を開始し、ディスチャージを駆使してダークマターブースターを破壊。尚もトランザムで優位に立つエクシアに対してRGシステムを完全開放しつつパージした右腕を再接続する事で状況を五分に持ち込んだ。
最後はエクシアのGNビームサーベルをRGダブルビルドナックルで打ち破り、見事勝利を掴み取ったのだった。
対巨大アリスタ
決勝戦直後に発生した巨大アリスタの暴走を抑えるべく、仲間達とともに立ち向かう。この際、セイはビルドガンダムMk-IIを使用しており、レイジ単独での出撃となった。また、決勝戦での戦闘ダメージによりユニバースブースターなしの状態での戦闘を余儀なくされている。
大量のモックを撃破しながら、アリスタが具現化させたア・バオア・クーへ進軍し、さらにクロスボーンガンダム魔王のサテライトキャノンによりできた内部へ突破口へ突入。内部で巨大ビーム砲による砲撃を受けるが、べアッガイIIIミスサザビーの犠牲、そしてガンダムアメイジングエクシアリペアとイオリ・タケシの駆るパーフェクトガンダムの援護により突破する。
ついにアリスタの安置室まで辿りつくが、ユニバースブースターを欠いたスタービルドストライクではアリスタの圧倒的な放出粒子により接近できず、頼みの綱であるミスサザビーから借り受けたスイートソードも吹き飛ばされる。しかし、セイがビルドガンダムMk-IIからビルドブースターMk-IIを分離し、スタービルドストライクとドッキングすることでスタービルドストライクは本来の推力を取り戻し、RGシステムを完全開放してアリスタへ接近。セイとレイジによる渾身のハイパービルドナックルにより、巨大アリスタは破壊された。
ガンダムアメイジングエクシア
真の決勝戦とも言うべきラストバトル。
巨大アリスタの破壊でお互いにボロボロになっていたが、スタービルドストライクはガンダムフェニーチェリナーシタの両腕とクロスボーンガンダム魔王のクロスボーンガン&ソードを借り受け、アメイジングエクシアもケンプファーアメイジングの左脚の前部装甲と右腕、武装を流用して修復、バトルを開始する。
最初はレイジが操縦していたが、何があってもガンプラバトルに勝利する覚悟を決めたセイを見てとって操縦を交代。エクシアに肉薄するものの、直後にプラフスキー粒子が完全に消え失せたため決着はつかなかった。
なお、この時のセイのマニューバはかつて彼自身が理想とした父タケシやレイジのそれと同じであり、セイの成長振りがうかがえる。

関連機体

ビルドストライクコスモス
スタービルドストライクの改修機。
ビルドストライクガンダム
ビルドストライクガンダム フルパッケージ
原型機。
ベアッガイIII
「ガンダムの設定や世界観に囚われない自由な発想」という考え方はこの機体の「ぬいぐるみがロボットになった」という設定から。
ビルドガンダムMk-II
セイが製作したガンプラ。ガンダムMk-IIをベースにしている。
スタービルドストライクの製作にはこの機体の製作ノウハウも活かされている。
ビルドバーニングガンダム
セイが製作したガンプラ。
S×D×Gガンダム
シキ3兄弟が製作したガンプラ。スタービルドストライクと同様にアブソーブシステムを持つが、こちらは強化されている。

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