「ガンダム・バルバトスルプス」の版間の差分

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{{登場メカ概要
 
{{登場メカ概要
 
| 外国語表記 = Gundam Barbatos Lupus
 
| 外国語表記 = Gundam Barbatos Lupus
| 登場作品 = [[機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ]](第二期)
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}}<!-- 必要に応じて追加をお願いします。 -->
 
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| タイトル = スペック
 
| タイトル = スペック
 
| 分類 = [[モビルスーツ]]
 
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| 型式番号 = ASW-G-08
 
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| 全高 = 19.0m
 
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==概要==
 
==概要==
[[鉄華団]]の[[モビルスーツ]]。[[ガンダム・バルバトス]]の改修機である。<br />[[エドモントン]]での戦いの後も数多の戦場で常に最前線に立ち続けてきた事から、鉄華団のメカニックのみでは修復困難な程にダメージが蓄積していた為、[[テイワズ]]の本拠地「[[歳星]]」にある[[MS]]工房へ一時的に預けられてオーバーホールを行っている。従来のバルバトスの改修はいかにして厄祭戦時の性能に近づけるかを主眼に置いていたのに対して本機への改修はいかにしてパイロットに合わせるかを主眼に置いている。その際、パイロットである[[三日月・オーガス]]のこれまでの戦闘データを基に機動性と反応速度を高める調整が加えられた。腰部には専用のスラスターに換装されている。<br />[[ガンダム・フレーム]]は両腕部を延長しつつ三日月の脳が感知する速度感と反応指数を完全に一致させる事で、[[阿頼耶識システム]]を通じたパイロットとの一体感をこれまで以上に肉体感覚へと近づけている。また三日月の主な戦闘スタイルが接近戦である事から火器は手持ち式の物ではなく腕部に取りつけ式の物を採用し、敵機への接近時に受けるダメージを低下させる必要があり、装甲は軽量化が図られると同時に被弾した際の衝撃を最大限に緩和できるよう曲線を多用したデザインに設計され、肩の装甲には鉄華団のエンブレムが入れられている。各部にメンテナンスハッチを増設することで整備性も向上させている。武装もそれに合わせて見直されている。
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度重なる戦いで各部に損傷が蓄積していた[[ガンダム・バルバトス|バルバトス]]に、[[テイワズ]][[歳星]][[モビルスーツ]]工房でフルオーバーホールと全面改修を行った機体。名称の「ルプス」はラテン語で「狼」を意味する。
  
ちなみに「ルプス」は「狼」を意味するラテン語である。
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従来のバルバトスは組織の台所事情が芳しくなかったため、[[ギャラルホルン]]から捕獲したパーツや現地調達のパーツを用いて急場凌ぎで改修を行っていた。また、歳星での改修の際も、いかにして[[厄祭戦]]当時の性能に近づけるかに主眼に置いていた。バルバトスルプスではそれまでと異なる方向性で改修を行い、いかにパイロットである[[三日月・オーガス|三日月]]の戦い方に寄り添うかを主眼に置いている。
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蓄積された三日月の戦闘データを基に、内部の[[ガンダム・フレーム]]と三日月の反応速度がシンクロするように調整が加えられており、機体の反応速度及び機動性が向上している。さらにフレーム自体も改修され、三日月の感覚に合わせるために腕部フレームが延長され、脚部フレームも第5形態や第6形態を踏襲する形で地上用サスペンションを標準装備した物に変更されている。これらの変更で[[阿頼耶識システム]]によるパイロットと機体との感覚のズレを最小限に抑え、より一層パイロットの感覚にモビルスーツの挙動を近づけられている。
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接近戦を好む三日月の戦闘スタイルに合わせて全身の装甲が一新され、より流線形の銃撃を受け流しやすい形状に変更し、接近時に受けるダメージの軽減が図られている。マニピュレータの指先には鋭利な装甲が追加され、サブアームもクロー状であるため素手でも攻撃が可能。[[鉄華団]]のマークがあしらわれた両肩部の装甲には冷却材が備えられ、必要に応じてオープンし放熱する。また、両腰部には専用のスラスターが装備されている。
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武装面も三日月の戦闘スタイルに合わせて見直されており、接近戦を最も得意としたため携行武装は重鈍器類を主体とし、火器類は腕部に装着し換装可能な方式に改められている。また、重鈍器類の武装は破壊力を維持しながらも機動力を損なわない専用の物を装備する。
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その他にも様々な変更が行われており、機体各部にメンテナンスハッチを増設することで整備性が向上している。コックピットの内部は特に変更されていないが、右腕と右目に障害を負った三日月に配慮して、阿頼耶識システムの接続ケーブルがコックピットの外まで届く長さに延長されている。
  
 
== 登場作品と操縦者 ==
 
== 登場作品と操縦者 ==
;[[機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ]](第二期)
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;[[機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ]] (第二期)
:パイロットは[[三日月・オーガス]]。<br />初陣は[[クーデリア・藍那・バーンスタイン|クーデリア]]らのハーフメタル採掘場の現場視察中に起きた戦闘で、襲撃してきた『夜明けの地平線団』のMS相手に悪魔の如き戦闘力を発揮した。<br />後に同じハーフメタル採掘場で発生した[[ハシュマル]]との戦闘でも、三日月自身が阿頼耶識のリミッターを解除した上で互角以上の戦いを披露し撃破するものの大破し、新たにテイワズによりガンダム・バルバトスルプスレクスへと全面改修された。
+
:初出作品。パイロットは[[三日月・オーガス]]。<br />初陣は[[クーデリア・藍那・バーンスタイン|クーデリア]]らのハーフメタル採掘場の現場視察中に起きた戦闘で、襲撃してきた『夜明けの地平線団』のMS相手に悪魔の如き戦闘力を発揮した。<br />後に同じハーフメタル採掘場で発生した[[ハシュマル]]との戦闘でも、三日月自身が阿頼耶識のリミッターを解除した上で互角以上の戦いを披露し撃破するものの大破し、新たにテイワズによりガンダム・バルバトスルプスレクスへと全面改修された。
  
 
== 装備・機能 ==
 
== 装備・機能 ==
 
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=== 特殊機能 ===
<!-- === 特殊機能 === -->
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;[[阿頼耶識システム]]
<!-- :機能名:説明 -->
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:ナノマシンを介してパイロットの脳神経と機体のコンピュータを繋げる有機操縦デバイスシステム。[[モビルアーマー]]との戦闘時にはリミッターが解除され、ツインアイが緑色から赤色に変化する。機体性能は大きく強化されるが、パイロットへの保護機能も解除されてしまう。
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;サブアーム
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:バックパックに2基格納されているサブアーム。アームは伸縮式で、基本的に各種武装の保持や携行に用いられるが、先端部がクロー状となっているため後方の敵機に対する攻撃手段としても使用可能。
  
 
=== 武装・必殺攻撃 ===
 
=== 武装・必殺攻撃 ===
 
;ソードメイス
 
;ソードメイス
:本機の主兵装となるバスタードソード状のメイス。テイワズの技術者が機体の改修に合わせて用意したもので、機動性を維持できるよう形状や重量に配慮して造られている。<br />細身ゆえに武器そのものに特殊な機構は備わっていないが、打撃部は剣のような形状であるため、本機のパワーと相俟ってナノラミネートアーマーを割断することが可能。また、腹の部分で打撃を行えば、従来通りの破砕能力を発揮する。
+
:ルプスへの改修に合わせて[[テイワズ]]の技術者が本機専用に開発した新型メイス。機動性を阻害しないよう形状と重量は検討が重ねられており、剣のような形状となっている。ソードと付いているが切断するというよりは、叩き斬るための武装である。腹の部分で打撃を行えば、従来のメイスのように破砕する攻撃も可能。非使用時にはバックパックにマウント可能。
 
;ツインメイス
 
;ツインメイス
:背部に2本までマウント可能な武器。本機の乱戦時の主兵装として用意された物で、以前使用していたメイスを小型化したような形状となっている。間合いは狭いが取り回しが良く、連続攻撃に向いている。本機だけでなく、鉄華団の他の機体でも使用される汎用武装のようである。
+
:ルプス専用の小型メイス。乱戦時に適した武装で、2基1組で使用される。また、通常のメイスより小型であるため取り回しに優れ、一撃必殺よりは連続攻撃に向いている。非使用時にはバックパックにマウント可能。
 
;腕部200mm砲
 
;腕部200mm砲
:両腕部に1門ずつ、計2門を装備しているオプションの実弾砲。以前装備していた滑腔砲よりもサイズは小さくなったが、マニピュレーターに武器を保持したままでの発砲が可能となった。反動はそれなりに大きいが、マウントレールをスライドすることで衝撃を吸収することができ、反動のリスクを最小限に抑えている。<br />ジョイントパーツを介して背部にもマウント可能で、その状態でも砲撃が可能。不使用時には砲口を後方へ向けるが、そのまま後方への砲撃が可能である。また、センサー部分には20mm機銃が内蔵されている。
+
:両腕部に装備可能な射撃武装。以前装備していた滑腔砲よりサイズは小さくなったが、固定装備となったことでマニピュレータで他の武器を保持しながらの使用が可能となった。反動はそれなりに大きいが、レールスライド構造で吸収することで衝撃を抑え、機体制御に与える影響を最小限に留めると共に、高い連射性も有する。また、センサー部分には20mm機銃が内蔵されている。非使用時には砲口を後方に向ける。
 
;腕部ロケット砲
 
;腕部ロケット砲
:[[ハシュマル]]戦にて使用された、腕部200mm砲のようなオプション装備。しかし、スライドバック方式ではなく単なる回転式の為、反動は強い方。200mm砲と同じく不使用時には後方を向ける。
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:両腕部に装備可能なロケット砲。200mm砲より大型の弾頭を使用する近中距離用武装で、連射性は低下したが威力はこちらの方が高い。高い威力に比例するように反動も大きく、レールスライド構造でも吸収しきれず、体勢によっては発射時にバランスを崩す恐れもある。同じく非使用時には砲口を後方に向けるが、その状態でも発射可能となっている。
;ヴァルキュリアバスターソード
+
;太刀
:モビルアーマー『[[ハシュマル]]』迎撃戦の際、共闘した[[ヘルムヴィーゲ・リンカー]]から強引に拝借した大型剣(因みにこの描写のせいでヘルムヴィーゲは「運び屋」等ヴァルキュリアバスターソードを運ぶ為のMSという位置付けや名前が視聴者の間で言われる羽目になってしまった)。武装の殆どを失ったバルバトスルプスが、ハシュマルにとどめを刺すために使用した。<br />持ち主であるヘルムヴィーゲ・リンカーでさえ両腕で扱ってバランスを崩しかねないような超重量の大剣だが、本機はリミッターが解除されていたとはいえ、片腕で軽々と振り回していた。ツインリアクターシステムからの高出力を有するガンダム・フレームの優位性が顕れていると言える。
+
:テイワズの技術者がルプス用に打ち直した太刀。新たな鍔が追加されており、使い手の技量次第ではMSすら両断することが可能。どの媒体でも未使用。
 
;変形メイス
 
;変形メイス
:アニメで使用しなかった武装の一つ。二つで1セットらしく、ツインメイスのように扱う。更にインパクトした相手を内蔵された爪のようなパーツで捉えることが出来る。コミックスにて使用された。
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:ツインメイスと同じく2基1組で使用される小型メイス。持ち手部分を二つ折りで折り畳むことが可能で、先端に展開式の爪を備える。インパクトの際に対象を爪で捕らえることが可能。また、投擲武器としても使用可能。漫画版で使用した。
 
;大型レールガン
 
;大型レールガン
:アニメで使用しなかった武装の一つ。一期で使われていた滑腔砲と同じくバックパックに接続して使用する。砲身が折り畳み式ではなく伸縮式なのと、砲弾が相違点。
+
:両手で保持される大型電磁砲。装備時には滑腔砲と同様にバックパックにアームを接続する。サイドグリップが両側面に備わっているため、どちらの手でも保持可能。非使用時には砲身をスライド式で収納可能。どの媒体でも未使用。
;バルバトスルプス専用太刀
+
;ヴァルキュリアバスターソード
:アニメで使用しなかった武装の一つ。一期第四形態時に追加された太刀とはまた違った太刀で、鍔が追加されている。
+
:本来は[[ヘルムヴィーゲ・リンカー]]用の超大型剣。[[ハシュマル]]との戦闘時に武装を失ったルプスが強引に借用した<ref>この描写のせいでヘルムヴィーゲ・リンカーは「運び屋」等ヴァルキュリアバスターソードを運ぶ為のMSという位置付けや名前で視聴者に呼ばれる羽目になってしまった。</ref>。持ち主であるヘルムヴィーゲ・リンカーでさえも両腕で扱ってもバランスを崩しかねない程の超重量の大剣だが、本機はリミッターが解除されていたとはいえ、片腕で軽々と振り回し撃破に成功した。ツインリアクターシステムからの高出力を得られる[[ガンダム・フレーム]]の優位性が顕れていると言える。
;サブアーム
 
:バックパックに内蔵されているサブアーム。武器というよりただの武器保持用アームなのだが先端部が尖っており、[[夜明けの地平線団]]との戦闘にて後ろをバルバトスが振り向いた際、攻撃を仕掛けようとしたスピナ・ロディのコックピットをこのアームで潰している。
 
  
 
== 対決・名場面 ==
 
== 対決・名場面 ==
 
;対[[ハシュマル]]
 
;対[[ハシュマル]]
:300年の時を経て再起動し、殺戮の為に動き出したモビルアーマー『[[ハシュマル]]』を止めるために、鉄華団はマクギリスと共に迎撃に入る。しかし自分を逃がし散っていった仲間へ一矢報いる[[イオク・クジャン]]の行動が裏目に出てしまい、ハシュマルは農業プラントにいた人間をビーム砲で皆殺しにしてしまう。また鉄華団の有するバルバトス、グシオンもハシュマルに近付き過ぎた事で、阿頼耶識側のリミッターが作動して機能不全(リミッターを解除しようとするMS側、解除すると脳に障害が起きてしまう為それを阻止する阿頼耶識側がぶつかった結果)に陥ってしまった。<br />後から駆け付けた[[ノルバ・シノ|シノ]]や[[ライド・マッス|ライド]]の援護もあってハシュマルを孤立させることは出来たが、対モビルアーマー戦を前提とした「厄祭戦の怪物」ガンダム・フレーム機を欠いた迎撃部隊はハシュマルの圧倒的戦闘力に手も足も出ず、止める術は無いのかと思われたその時、三日月駆るバルバトスルプスが乱入する。ガンダム・フレーム特有のデメリットを無視してまで援軍に駆け付けた三日月は、自ら阿頼耶識側のリミッターをカット。更なる力を発揮したバルバトスは猛然とハシュマルに襲い掛かる。得物を失い、右腕を失い、更にはコクピットにまで損傷を受けてバルバトスの装甲やフレームはひどく傷ついてしまうが、それでも戦う事を厭わない三日月は、[[ヘルムヴィーゲ・リンカー]]のヴァルキュリアバスターソードを強引に借り受けて、猛攻の末に競り勝ち、ハシュマルを撃破した。<br />その瞳を鮮血が如き真紅に輝かせ、およそ機動兵器とは思えぬ動きで猛然と天使に襲い掛かり、見る者全てを戦慄させるその姿は、最早悪魔以外のなにものでもなかった。<br />しかし、阿頼耶識システムのリミッターを解除してまで天使を狩る力を求めた代償は決して小さなものではなかったのである。
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:300年の時を経て再起動し、殺戮の為に動き出したモビルアーマー『[[ハシュマル]]』を止めるために、鉄華団はマクギリスと共に迎撃に入る。しかし自分を逃がし散っていった仲間へ一矢報いる[[イオク・クジャン]]の行動が裏目に出てしまい、ハシュマルは農業プラントにいた人間をビーム砲で皆殺しにしてしまう。また鉄華団の有するバルバトス、グシオンもハシュマルに近付き過ぎた事で、阿頼耶識側のリミッターが作動して機能不全に陥ってしまった<ref>リミッターを解除しようとするMS側と、解除すると脳に障害が起きてしまう為それを阻止しようとする阿頼耶識側との間で競合が起きたため。</ref>。<br />後から駆け付けた[[ノルバ・シノ|シノ]]や[[ライド・マッス|ライド]]の援護もあってハシュマルを孤立させることは出来たが、対モビルアーマー戦を前提とした「厄祭戦の怪物」ガンダム・フレーム機を欠いた迎撃部隊はハシュマルの圧倒的戦闘力に手も足も出ず、止める術は無いのかと思われたその時、三日月駆るバルバトスルプスが乱入する。ガンダム・フレーム特有のデメリットを無視してまで援軍に駆け付けた三日月は、自ら阿頼耶識側のリミッターをカット。更なる力を発揮したバルバトスは猛然とハシュマルに襲い掛かる。得物を失い、右腕を失い、更にはコクピットにまで損傷を受けてバルバトスの装甲やフレームはひどく傷ついてしまうが、それでも戦う事を厭わない三日月は、[[ヘルムヴィーゲ・リンカー]]のヴァルキュリアバスターソードを強引に借り受けて、猛攻の末に競り勝ち、ハシュマルを撃破した。<br />その瞳を鮮血が如き真紅に輝かせ、およそ機動兵器とは思えぬ動きで猛然と天使に襲い掛かり、見る者全てを戦慄させるその姿は、最早悪魔以外のなにものでもなかった。<br />しかし、阿頼耶識システムのリミッターを解除してまで天使を狩る力を求めた代償は決して小さなものではなかった。
  
 
== 関連機体 ==
 
== 関連機体 ==
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;[[ガンダム・バルバトスルプスレクス]]
 
;[[ガンダム・バルバトスルプスレクス]]
 
:ハシュマルとの戦闘で傷付いた本機を更に改修した機体。
 
:ハシュマルとの戦闘で傷付いた本機を更に改修した機体。
;[[ガンダム・バエル]][[ガンダム・グシオン]]、[[ガンダム・キマリス]]、[[ガンダム・アスタロト]]、[[ガンダム・ウヴァル]]、[[ガンダム・フラウロス]]、[[ガンダム・ダンタリオン]]、[[ガンダム・セーレ]]、[[ガンダム・端白星]]
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;[[ガンダム・アメイジングバルバトスルプス]]
:ガンダム・フレームを採用している機体。
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:本機をベースとする改造[[ガンプラ]]
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== 商品情報 ==
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== 資料リンク ==
 
== 資料リンク ==
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*[http://g-tekketsu.com/2nd/ms/01.php 『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』公式サイト:ガンダム・バルバトスルプス]
  
 
== リンク ==
 
== リンク ==
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== 脚注 ==
 
== 脚注 ==
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[[Category:登場メカか行]]
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[[Category:機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ]]
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2024年8月4日 (日) 21:55時点における最新版

ガンダム・バルバトスルプス
外国語表記 Gundam Barbatos Lupus
登場作品 機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ(第二期)
デザイナー 鷲尾直広
テンプレートを表示
スペック
分類 モビルスーツ
生産形態 ワンオフ機
型式番号 ASW-G-08
全高 19.0m
本体重量 31.2t
主動力 エイハブ・リアクター×2 (ツインリアクターシステム)
装甲材質 ナノラミネートアーマー
フレーム ガンダム・フレーム
搭載システム 阿頼耶識システム
原型機 ガンダム・バルバトス
改修 テイワズ
所属 鉄華団
母艦 イサリビ
主なパイロット 三日月・オーガス
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概要[編集 | ソースを編集]

度重なる戦いで各部に損傷が蓄積していたバルバトスに、テイワズ歳星モビルスーツ工房でフルオーバーホールと全面改修を行った機体。名称の「ルプス」はラテン語で「狼」を意味する。

従来のバルバトスは組織の台所事情が芳しくなかったため、ギャラルホルンから捕獲したパーツや現地調達のパーツを用いて急場凌ぎで改修を行っていた。また、歳星での改修の際も、いかにして厄祭戦当時の性能に近づけるかに主眼に置いていた。バルバトスルプスではそれまでと異なる方向性で改修を行い、いかにパイロットである三日月の戦い方に寄り添うかを主眼に置いている。

蓄積された三日月の戦闘データを基に、内部のガンダム・フレームと三日月の反応速度がシンクロするように調整が加えられており、機体の反応速度及び機動性が向上している。さらにフレーム自体も改修され、三日月の感覚に合わせるために腕部フレームが延長され、脚部フレームも第5形態や第6形態を踏襲する形で地上用サスペンションを標準装備した物に変更されている。これらの変更で阿頼耶識システムによるパイロットと機体との感覚のズレを最小限に抑え、より一層パイロットの感覚にモビルスーツの挙動を近づけられている。

接近戦を好む三日月の戦闘スタイルに合わせて全身の装甲が一新され、より流線形の銃撃を受け流しやすい形状に変更し、接近時に受けるダメージの軽減が図られている。マニピュレータの指先には鋭利な装甲が追加され、サブアームもクロー状であるため素手でも攻撃が可能。鉄華団のマークがあしらわれた両肩部の装甲には冷却材が備えられ、必要に応じてオープンし放熱する。また、両腰部には専用のスラスターが装備されている。

武装面も三日月の戦闘スタイルに合わせて見直されており、接近戦を最も得意としたため携行武装は重鈍器類を主体とし、火器類は腕部に装着し換装可能な方式に改められている。また、重鈍器類の武装は破壊力を維持しながらも機動力を損なわない専用の物を装備する。

その他にも様々な変更が行われており、機体各部にメンテナンスハッチを増設することで整備性が向上している。コックピットの内部は特に変更されていないが、右腕と右目に障害を負った三日月に配慮して、阿頼耶識システムの接続ケーブルがコックピットの外まで届く長さに延長されている。

登場作品と操縦者[編集 | ソースを編集]

機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ (第二期)
初出作品。パイロットは三日月・オーガス
初陣はクーデリアらのハーフメタル採掘場の現場視察中に起きた戦闘で、襲撃してきた『夜明けの地平線団』のMS相手に悪魔の如き戦闘力を発揮した。
後に同じハーフメタル採掘場で発生したハシュマルとの戦闘でも、三日月自身が阿頼耶識のリミッターを解除した上で互角以上の戦いを披露し撃破するものの大破し、新たにテイワズによりガンダム・バルバトスルプスレクスへと全面改修された。

装備・機能[編集 | ソースを編集]

特殊機能[編集 | ソースを編集]

阿頼耶識システム
ナノマシンを介してパイロットの脳神経と機体のコンピュータを繋げる有機操縦デバイスシステム。モビルアーマーとの戦闘時にはリミッターが解除され、ツインアイが緑色から赤色に変化する。機体性能は大きく強化されるが、パイロットへの保護機能も解除されてしまう。
サブアーム
バックパックに2基格納されているサブアーム。アームは伸縮式で、基本的に各種武装の保持や携行に用いられるが、先端部がクロー状となっているため後方の敵機に対する攻撃手段としても使用可能。

武装・必殺攻撃[編集 | ソースを編集]

ソードメイス
ルプスへの改修に合わせてテイワズの技術者が本機専用に開発した新型メイス。機動性を阻害しないよう形状と重量は検討が重ねられており、剣のような形状となっている。ソードと付いているが切断するというよりは、叩き斬るための武装である。腹の部分で打撃を行えば、従来のメイスのように破砕する攻撃も可能。非使用時にはバックパックにマウント可能。
ツインメイス
ルプス専用の小型メイス。乱戦時に適した武装で、2基1組で使用される。また、通常のメイスより小型であるため取り回しに優れ、一撃必殺よりは連続攻撃に向いている。非使用時にはバックパックにマウント可能。
腕部200mm砲
両腕部に装備可能な射撃武装。以前装備していた滑腔砲よりサイズは小さくなったが、固定装備となったことでマニピュレータで他の武器を保持しながらの使用が可能となった。反動はそれなりに大きいが、レールスライド構造で吸収することで衝撃を抑え、機体制御に与える影響を最小限に留めると共に、高い連射性も有する。また、センサー部分には20mm機銃が内蔵されている。非使用時には砲口を後方に向ける。
腕部ロケット砲
両腕部に装備可能なロケット砲。200mm砲より大型の弾頭を使用する近中距離用武装で、連射性は低下したが威力はこちらの方が高い。高い威力に比例するように反動も大きく、レールスライド構造でも吸収しきれず、体勢によっては発射時にバランスを崩す恐れもある。同じく非使用時には砲口を後方に向けるが、その状態でも発射可能となっている。
太刀
テイワズの技術者がルプス用に打ち直した太刀。新たな鍔が追加されており、使い手の技量次第ではMSすら両断することが可能。どの媒体でも未使用。
変形メイス
ツインメイスと同じく2基1組で使用される小型メイス。持ち手部分を二つ折りで折り畳むことが可能で、先端に展開式の爪を備える。インパクトの際に対象を爪で捕らえることが可能。また、投擲武器としても使用可能。漫画版で使用した。
大型レールガン
両手で保持される大型電磁砲。装備時には滑腔砲と同様にバックパックにアームを接続する。サイドグリップが両側面に備わっているため、どちらの手でも保持可能。非使用時には砲身をスライド式で収納可能。どの媒体でも未使用。
ヴァルキュリアバスターソード
本来はヘルムヴィーゲ・リンカー用の超大型剣。ハシュマルとの戦闘時に武装を失ったルプスが強引に借用した[1]。持ち主であるヘルムヴィーゲ・リンカーでさえも両腕で扱ってもバランスを崩しかねない程の超重量の大剣だが、本機はリミッターが解除されていたとはいえ、片腕で軽々と振り回し撃破に成功した。ツインリアクターシステムからの高出力を得られるガンダム・フレームの優位性が顕れていると言える。

対決・名場面[編集 | ソースを編集]

ハシュマル
300年の時を経て再起動し、殺戮の為に動き出したモビルアーマー『ハシュマル』を止めるために、鉄華団はマクギリスと共に迎撃に入る。しかし自分を逃がし散っていった仲間へ一矢報いるイオク・クジャンの行動が裏目に出てしまい、ハシュマルは農業プラントにいた人間をビーム砲で皆殺しにしてしまう。また鉄華団の有するバルバトス、グシオンもハシュマルに近付き過ぎた事で、阿頼耶識側のリミッターが作動して機能不全に陥ってしまった[2]
後から駆け付けたシノライドの援護もあってハシュマルを孤立させることは出来たが、対モビルアーマー戦を前提とした「厄祭戦の怪物」ガンダム・フレーム機を欠いた迎撃部隊はハシュマルの圧倒的戦闘力に手も足も出ず、止める術は無いのかと思われたその時、三日月駆るバルバトスルプスが乱入する。ガンダム・フレーム特有のデメリットを無視してまで援軍に駆け付けた三日月は、自ら阿頼耶識側のリミッターをカット。更なる力を発揮したバルバトスは猛然とハシュマルに襲い掛かる。得物を失い、右腕を失い、更にはコクピットにまで損傷を受けてバルバトスの装甲やフレームはひどく傷ついてしまうが、それでも戦う事を厭わない三日月は、ヘルムヴィーゲ・リンカーのヴァルキュリアバスターソードを強引に借り受けて、猛攻の末に競り勝ち、ハシュマルを撃破した。
その瞳を鮮血が如き真紅に輝かせ、およそ機動兵器とは思えぬ動きで猛然と天使に襲い掛かり、見る者全てを戦慄させるその姿は、最早悪魔以外のなにものでもなかった。
しかし、阿頼耶識システムのリミッターを解除してまで天使を狩る力を求めた代償は決して小さなものではなかった。

関連機体[編集 | ソースを編集]

ガンダム・バルバトス
原型機。
ガンダム・バルバトスルプスレクス
ハシュマルとの戦闘で傷付いた本機を更に改修した機体。
ガンダム・アメイジングバルバトスルプス
本機をベースとする改造ガンプラ

商品情報[編集 | ソースを編集]

ガンプラ[編集 | ソースを編集]

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リンク[編集 | ソースを編集]

脚注[編集 | ソースを編集]

  1. この描写のせいでヘルムヴィーゲ・リンカーは「運び屋」等ヴァルキュリアバスターソードを運ぶ為のMSという位置付けや名前で視聴者に呼ばれる羽目になってしまった。
  2. リミッターを解除しようとするMS側と、解除すると脳に障害が起きてしまう為それを阻止しようとする阿頼耶識側との間で競合が起きたため。