ガンダム・バルバトスルプス

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ガンダム・バルバトスルプス
外国語表記 Gundam Barbatos Lupus
登場作品 機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ(第二期)
デザイナー 鷲尾直広
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スペック
分類 モビルスーツ
生産形態 ワンオフ機
型式番号 ASW-G-08
全高 19.0m
本体重量 31.2t
主動力 エイハブ・リアクター×2 (ツインリアクターシステム)
装甲材質 ナノラミネートアーマー
フレーム ガンダム・フレーム
搭載システム 阿頼耶識システム
原型機 ガンダム・バルバトスアダプト
改修 テイワズ
所属 鉄華団
母艦
主なパイロット 三日月・オーガス
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概要[編集 | ソースを編集]

度重なる戦いで各部に損傷が蓄積していたガンダム・バルバトスを改修した機体。エドモントンにおける激しい戦いのあともバルバトスは三日月・オーガスと共に鉄華団の最前線に立ち、数多くの戦闘を乗り越えてきたが、その度に機体の損傷は蓄積し、鉄華団の整備員では修復が困難な状態にまで陥っていた。そのため、バルバトスは一時的にテイワズの本拠地「歳星」に預けられオーバーホールを受けることになる。

オーバーホールに伴い、元の姿に戻すのではなく、三日月の戦闘データを元に機体の反応速度及び機動性の向上が図られ、阿頼耶識システムを通してより一層パイロットの感覚にモビルスーツの挙動を近づける調整が行われている。フレームの反応指数は三日月の脳が感じる速度感と完全に一致させており、パイロットと機体を繋ぐ阿頼耶識の接続ケーブルも右腕が麻痺した三日月を補助するため、コクピット外まで伸びる仕様に変更。また、武装一式も三日月の戦闘スタイルに合わせて再構築されている。

腕部はフレームから延長され、それに合わせ武装としても使用可能なマニピュレーターに変更。機動性の向上を目的に脚部サスペンションも標準装備となった。また、三日月の要望により腰部には瞬発力の高いスラスターが採用されている。このスラスターは推進剤の積載量が問題視されていたが、三日月はものともせずに使いこなしている。

近接戦闘を好む三日月の機体としては敵機に接近するまでのダメージ軽減は重要な課題となっており、装甲は軽量ながら曲線を多用することで被弾時の衝撃を最大限受け流すよう計算されて設計されている。

機体名の「ルプス」は狼を意味し、機体メンテナンスの責任者である歳星の整備長により命名された。

登場作品と操縦者[編集 | ソースを編集]

機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ
初登場作品。第二期から三日月・オーガスの搭乗機として登場。
初陣はクーデリアらのハーフメタル採掘場の現場視察中に起きた戦闘で、夜明けの地平線団の襲撃に際し、MS相手に悪魔の如き戦闘力を発揮した。
後に同じハーフメタル採掘場で発生したハシュマルとの戦闘でも、三日月自身が阿頼耶識のリミッターを解除した上で互角以上の戦いを披露し撃破するものの大破したため、歳星でガンダム・バルバトスルプスレクスへと全面改修された。

装備・機能[編集 | ソースを編集]

特殊機能[編集 | ソースを編集]

阿頼耶識システム
ナノマシンを介してパイロットの脳神経と機体のコンピュータを繋げる有機操縦デバイスシステム。モビルアーマーとの戦闘時にはリミッターが解除され、ツインアイが緑色から赤色に変化する。機体性能は大きく強化されるが、パイロットへの保護機能も解除されてしまう。
サブアーム
バックパックスラスターの左右に一本づつ内蔵されたサブアーム。三日月は武器の持ち替えだけでなく、攻撃手段としても活用した。

武装・必殺攻撃[編集 | ソースを編集]

ソードメイス
ルプスへの改修に合わせてテイワズの技術者が機体の機動性を殺さない形状、重量の装備として開発した専用の近接武装。
ツインメイス
バルバトス用の乱戦時の主兵装。集団戦や狭い空間での戦闘に備えてメイスを小型化したもの。軽量で扱いやすく、バルバトスルプスはこれを二振り装備する。
腕部200mm砲
両腕部に装備可能な射撃武装。近接武装を手に装備したまま使用が可能。弾丸発射時の衝撃を吸収するレールスライド式の砲身を採用し、機体制御に与える影響を最小限に留めている。収納時には砲身を後方へ向けており、使用時に回転させて前方へ展開する。
腕部ロケット砲
両腕部に装備可能な近中距離用射撃武装。200mm砲より大型の弾頭を使用するため、連射性は低下するが威力はこちらの方が高い。高い威力に比例するように反動も大きく、レールスライド構造でも吸収しきれず、体勢によっては発射時にバランスを崩す恐れもある。

オプション装備[編集 | ソースを編集]

太刀
テイワズの技術者がルプス用に打ち直した太刀。フレームに使用されるレアアロイを錬成した刀身を持ち、使い手の力量次第ではMSすら両断する。
変形メイス
ツインメイスと同じく2基1組で使用される小型メイス。持ち手部分を二つ折りで折り畳むことが可能で、先端に展開式の爪を備える。インパクトの際に対象を爪で捕らえる。
大型レールガン
両手で保持される大型電磁砲。装備時には滑腔砲と同様にバックパックにアームを接続する。サイドグリップが両側面に備わっているため、どちらの手でも保持可能。非使用時には砲身をスライド式で収納可能。
ヴァルキュリアバスターソード
本来はヘルムヴィーゲ・リンカー用の超大型剣。ハシュマルとの戦闘時に武装を失ったルプスが強引に借用した。持ち主であるヘルムヴィーゲ・リンカーでさえも両腕で扱ってもバランスを崩しかねない程の超重量の大剣だが、本機はリミッターが解除されていたとはいえ、片腕で軽々と振り回しハシュマルの撃破に成功した。

対決・名場面[編集 | ソースを編集]

天使を狩る者
300年の時を経て再起動し、殺戮の為に動き出したモビルアーマー『ハシュマル』を止めるために、鉄華団はマクギリスと共に迎撃に入る。しかし自分を逃がし散っていった仲間へ一矢報いるイオク・クジャンの行動が裏目に出てしまい、ハシュマルは農業プラントにいた人間をビーム砲で皆殺しにしてしまう。また鉄華団の有するバルバトス、グシオンもハシュマルに近付き過ぎた事で、阿頼耶識側のリミッターが作動して機能不全に陥ってしまった[1]
後から駆け付けたシノライドの援護もあってハシュマルを孤立させることは出来たが、対モビルアーマー戦を前提とした「厄祭戦の怪物」ガンダム・フレーム機を欠いた迎撃部隊はハシュマルの圧倒的戦闘力に手も足も出ず、止める術は無いのかと思われたその時、三日月駆るバルバトスルプスが乱入する。ガンダム・フレーム特有のデメリットを無視してまで援軍に駆け付けた三日月は、自ら阿頼耶識側のリミッターをカット。更なる力を発揮したバルバトスは猛然とハシュマルに襲い掛かる。得物を失い、右腕を失い、更にはコクピットにまで損傷を受けてバルバトスの装甲やフレームはひどく傷ついてしまうが、それでも戦う事を厭わない三日月は、ヘルムヴィーゲ・リンカーのヴァルキュリアバスターソードを強引に借り受けて、猛攻の末に競り勝ち、ハシュマルを撃破した。
その瞳を鮮血が如き真紅に輝かせ、およそ機動兵器とは思えぬ動きで猛然と天使に襲い掛かり、見る者全てを戦慄させるその姿は、最早悪魔以外のなにものでもなかった。
しかし、阿頼耶識システムのリミッターを解除してまで天使を狩る力を求めた代償は決して小さなものではなかった。

関連機体[編集 | ソースを編集]

ガンダム・バルバトス
原型機。
ガンダム・バルバトスルプスレクス
ハシュマルとの戦闘で傷付いた本機を更に改修した機体。
ガンダム・バルバトスアダプト
バルバトスルプスに改修される直前のバルバトス。
ガンダム・アメイジングバルバトスルプス
本機をベースとする改造ガンプラ

商品情報[編集 | ソースを編集]

ガンプラ[編集 | ソースを編集]

資料リンク[編集 | ソースを編集]

リンク[編集 | ソースを編集]

脚注[編集 | ソースを編集]

  1. リミッターを解除しようとするMS側と、解除すると脳に障害が起きてしまう為それを阻止しようとする阿頼耶識側との間で競合が起きたため。