「νガンダム」の版間の差分
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2012年11月8日 (木) 16:14時点における版
RX-93 νガンダム(ν Gundam)
- 登場作品:機動戦士ガンダム 逆襲のシャア
- デザイナー:出渕裕
- 分類:ニュータイプ専用試作型モビルスーツ
- 装甲材質:ガンダリウム合金
- 頭頂高:22.0m
- 全高:24.2m
- 本体重量:27.9t
- 全備重量:63.0t
- 主動力:熱核融合炉
- ジェネレーター出力:2,980kw
- センサー有効半径:21,300m
- スラスター推力:18,300kg×4、12,300kg×2
- 開発組織:アナハイム・エレクトロニクス社
- 基本設計:アムロ・レイ
- 開発担当者:オクトバー・サラン
- 所属:地球連邦軍(ロンド・ベル)
- 主なパイロット:アムロ・レイ
アナハイム・エレクトロニクス社がフォン・ブラウン工場で開発した地球連邦軍の試作型モビルスーツ。ロンド・ベル隊のフラッグシップ機である。
アムロ・レイが自身の専用機として基礎設計を自ら手がけており、これまでに開発された全ガンダムタイプを参考にしており、そこから算出された平均値をアップデートしている。また、アムロがこれまでの戦いで得てきた経験やリ・ガズィ搭乗時に得た経験も活かされている。
ガンダムタイプとしては初のフルスペックなニュータイプ専用機でもあり、サイコミュシステムや誘導兵器「フィン・ファンネル」が装備されている。コクピットのリニアシート後方にはサイコミュ受信パックが存在し、敵NTの脳波を増幅して受信する事で素早く対処できるようになっている。
この時代のMSはとにかく多数の機能を盛り込む事で万能性を追及していたのだが、本機はそれに逆行するかのごとく、汎用性や信頼性に重点が置かれている。そのおかげで機体の構造は極めて単純かつ堅牢で、部品は既存の規格品を極力使うようにしている。この為、整備性も非常に高く、規格品でない特殊な部材はサイコミュ関連の物がほとんどであったとされる。
また、開発中には現場の独断でサイコフレームが搭載され、これにより重量が想定よりも3kg軽量化されている。ちなみに本機は機体が大型化している事を逆手にとり、武装等を出来るだけ内装化させないようにした事で構造的に余裕があった為、このような急な仕様変更が可能だったとされる。
完成した本機はU.C.0093年時の機体の中でも最強クラスの高い戦闘力を持ちながら、汎用性や信頼性にも優れているという傑作機となっている。しかも継戦能力もかなり高いようで、長時間に渡って戦闘を行っていたにもかかわらず戦闘力の衰えはほとんど見受けられなかった。
設計・開発は突貫作業で進められ、3ヶ月という驚異的な短期間で完成している。これはムーバブルフレームが技術や工業製品として成熟していた事やMSに深い造詣を持っているアムロの関与、そして何よりもエンジニア達が不眠不休で努力した事が最大の要因となっている。
しかし、調整不足故に当初はフィン・ファンネルが意図せずに作動してしまう等のトラブルも起きていた(後に更なる調整が加えられ、このようなトラブルは無くなった)。
富野由悠季総監督は当初「シャアを超える」という意味を込めて「Hi-Sガンダム」と名づけようとしていたが、シャアは頭文字がCなので没となり、代わりに仮称であった「Newガンダム」から現在の名称が名づけられた。
なお、後に「Hi-Sガンダム」という名称はHi-νガンダムとSガンダムに流用された。
登場作品と操縦者
- 機動戦士ガンダム 逆襲のシャア
- パイロットはアムロ・レイ。
フォン・ブラウン工場にて調整を行っていたが、訪れていたアムロが部隊から帰投命令を受けた事により軽装状態で強引に出撃。ロンド・ベル艦隊を攻撃していたネオ・ジオン軍の部隊を撤退させている。
後にフィン・ファンネル等の装備が完成するとロンデニオンに送られ、アクシズ降下作戦の阻止の為に実戦投入されてギラ・ドーガやギュネイ・ガスのヤクト・ドーガを撃破。クェス・エアのα・アジールも圧倒している。
その後、シャア・アズナブルのサザビーと交戦して撃破した後、地球へ落下するアクシズの後部をサイコフィールドを発生させながら押し返したが、アムロやシャアと共に行方不明となっている。
後に「アクシズ・ショック」と呼ばれるこの現象は地球連邦軍内でも伝説として語り継がれている。
装備・機能
特殊機能
- サイコフレーム
- コクピットフレーム部に採用された構造材。
サイコミュと同程度の性能を持つサイコチップが金属粒子レベルのサイズで封入されていて、サイコミュシステムの小型化や機体の追従性の向上等といった恩恵を得る事ができる。
開発担当者のオクトバーはアムロとチェーンに当初「アナハイムの材料開発部から流れてきた情報を元にした」と説明していたが、後にチェーンに対して「ネオ・ジオンから提供された」という内容の手紙を渡している。これは本機の当初の設計図を見たシャアが「対等の条件でアムロと決着をつけたい」と考え、わざと横流しした為である。 - サイコフィールド
- サイコフレームに人の意思が集中しすぎてオーバーロードを起こした際に発生した特殊な力場。地球に落下するアクシズを押し返す程の力を秘めている。
- ビームバリア
- フィン・ファンネルを3基以上展開して形成する。最低4基展開すれば四面体のバリアが形成され、自機を全方位の攻撃から保護する事が可能になる。このバリアはビームだけでなく物理攻撃も防げるようで、バリア内に侵入しようとしたα・アジールのファンネルが侵入できずに弾き返されている(この時、パイロットのクェスが一瞬苦しむような素振りを見せており、敵機のファンネルがこのバリアに触れるとサイコウェーブが逆流してパイロットに精神的なダメージを与える可能性がある)。
ゲーム等では「Iフィールド」、「フィン・ファンネル・バリア」と表記される事も。 - ダミーバルーン
- センサー欺瞞用の装備。マニピュレーターの先端部に格納され、射出する際は先端を展開する。
機雷も内蔵されていて、触れると爆発する。 - 換装
- ヘビー・ウェポン・システム装備型に換装可能。
武装・必殺攻撃
- 60mmバルカン砲
- 頭部に2門装備されている。発射する際は側頭部から排莢する。
基本的には牽制や迎撃等に使用されるが、腕利きのパイロットが使えばMSの頭部を破壊できる。 - ビームライフル
- 専用に開発された物を装備。主流となっていたエネルギーパック方式は採用されておらず、本体からエネルギーを供給する方式となっている。
圧縮したビームを断続的に発射する事でマシンガンのような使い方が出来る。また、最大出力時の威力は当時の戦艦の主砲と同程度。 - ビームサーベル
- バックパックの右側と左腕にマウントされている。
前者は本機専用のカスタムタイプで、刀身の形や形成をバイアスやアレンジできるようにエミッターや増幅装置が独自設計されている。また、柄尻からも小型の刀身を形成可能。
後者は予備で特に改良等は加えられておらず、性能も標準の域を出ない。
どちらも斬りかかるまではビームが発生しないようになっている。この機能は当時の主流であり、大抵のビームサーベルに付加されている。 - ニューハイパーバズーカ
- 280mm口径の実弾兵器で、背部にマウントされている。
当時の連邦軍MSが使用していた汎用バズーカをνガンダム用に改装しており、弾頭の破壊力や射程がアップデートされた。
携行して使用するだけでなく背部にマウントしたままでも発射が可能。更に通信用のワイヤーによるリモートコントロールにも対応している。 - シールド
- 左腕に装着される実体盾で、表面にはアムロのパーソナルマークが描かれている。裏面の上部にはビームキャノン用のジェネレーターを内蔵。
- ビームキャノン
- 「ビームガン」と表記される事も。
シールドの裏側に1門装備されていて、ジェネレーターからエネルギーを供給する。出力は一年戦争時に使用されていたビームライフルと同程度。 - ミサイル
- シールドの裏面に4基装備されている。
- フィン・ファンネル
- バックパック左側に6基装備された無線式の誘導兵器。ニュータイプの脳波によりサイコミュを通してコントロールされ、攻撃時にはコの字型に変形する。マウント時は放熱板のような外見になっており、この状態でもサブスラスターとして機能する。その際は重量バランスが崩れてしまいかねないが、これについては重心が移動する事を考慮した機体管制プログラムを搭載して対応している。
小型ジェネレーターや開放型のメガ粒子加速帯を内装した事により通常のファンネルよりも大型化し、稼働時間やビーム出力も向上している。その為、本来なら「ファンネル」と言うより「ビット」と呼ばれるべき代物だが、慣例に倣って「ファンネル」と称されている。
ビームバリアを形成する事も可能だが、一方で急造品故に一度機体から分離すると戦闘中に再度装着する事は出来ない(ゲームでは普通に再装着できる事もあるが)。
対決・名場面
- 対サザビー
関連機体
- νガンダムHWS装備型
- 追加装備「ヘビー・ウェポン・システム」を装着した姿。
- νガンダム ダブル・フィン・ファンネル装着型
- 背中の両側にフィン・ファンネルを装着した姿。
- Hi-νガンダム
- 小説「ベルトーチカ・チルドレン」のνガンダム。「CCA-MSV」ではνガンダムの発展型という設定。
- 量産型νガンダム
- 量産試作機。
- ユニコーンガンダム
- Ξガンダム