「ペズン・ドワッジ」の版間の差分

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}}<!-- 必要に応じて追加をお願いします。 -->
 
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== 概要 ==
 
== 概要 ==
[[ペズン計画]]によって開発された[[ドム]]系列の機体。[[リック・ドム]]の問題点だった稼働時間の問題を解決するために再設計されている。
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[[ジオン公国軍]]のMS開発計画「[[ペズン計画]]」によって開発された[[ドム]]系列の発展機。
  
本機は局地戦用モビルスーツとして開発されており、対[[MS]]戦闘も意識した突撃型モビルスーツとも言われる。頭部の形は三角形になりモノアイスリットは逆T時型となっている。格闘戦を重視した機体であるため前腕部に3連スパイクが装備されスラスターの数も増設されている。また、地上でもホバー移動が可能とする資料もあるが、後述する[[ドワッジ]]と混同された可能性もある。
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重装甲と重火器携帯の突撃型という発想の基に開発された局地戦用の機体で、背面に大型のスラスターを3基、さらに腰部や脚部のカウリング内に中型スラスターを搭載することで、ドムや[[リック・ドム]]よりも速力や突進力の強化が図られている。スラスターの強化により重装甲化が進められたことで生存性も向上しており、腕部には格闘戦を想定したスパイク付きの装甲が取り付けられている。基本的には宇宙用の機体とされているが地上でも運用可能であり、ホバー走行による高い機動性を持つ。また、作戦行動時間の拡大も図られており、総合的な能力向上を果たしている。武装面では改造型のジャイアント・バズや8連装420mmロケット砲の装備が想定されており、対艦攻撃に有効であったとされている。
  
なお、本来の名称は「ドワッジ」だったが『[[機動戦士ガンダムΖΖ]]』に登場する機体にドワッジという機体が登場したため区別するために、本機は「ペズン・ドワッジ」と呼ばれることになった。
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ドム系列機の発展後継機として十分な性能を持つ機体であったが、[[一年戦争]]の終結により試作機が製造されるに留まり量産されることはなかった。戦後には他のペズン計画機と同様に試作機が[[地球連邦軍 (UC)|地球連邦軍]]に接収されたが、機体コンセプトが時代のニーズにそぐわず、次世代機としての要件を満たさなかったために採用されていない。
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本機の開発時の名称は「ドワッジ」であったが、同名の[[ドワッジ|MS-09G]]が制式化されたことに伴い、本機の名称は開発拠点の[[ペズン]]の名を冠した「ペズン・ドワッジ」へと改められている。この名称の混同は「ドワッジ」の名が、ドム系列機の次期[[モビルスーツ]]の候補として挙がっていたためと推測されている。
  
 
== 登場作品と操縦者 ==
 
== 登場作品と操縦者 ==
 
;[[MS-X]]
 
;[[MS-X]]
:出典元。上述したようにこの時は「ドワッジ」表記で、カラーバリエーションは赤と黒のツートン、白と黒のツートンの2種類(後に紫を主体としたカラーリングが追加<ref>書籍『ENTERTAINMENT BIBLE .1 機動戦士ガンダム MS大図鑑【PART.1 一年戦争編】』</ref>)。
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:出典元。上述したようにこの時は「ドワッジ」表記で、カラーバリエーションは赤と黒のツートン、白と黒のツートンの2種類(後に紫を主体としたカラーリングが追加<ref>書籍『ENTERTAINMENT BIBLE .1 機動戦士ガンダム MS大図鑑【PART.1 一年戦争編】』</ref>)。後に『[[機動戦士ガンダムΖΖ]]』で同名の別機体が登場したため、以降は「ペズン・ドワッジ」表記が標準化している。
 
;[[機動戦士ガンダム 最期の赤い彗星]]
 
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:[[一年戦争]]終結直後に[[アクシズ]]に渡航しようとしていた[[シャア・アズナブル|シャア]]を単機で襲撃した。この機体は無人機であり[[ニュータイプ]]によって遠隔操作が可能となっていた。
 
:[[一年戦争]]終結直後に[[アクシズ]]に渡航しようとしていた[[シャア・アズナブル|シャア]]を単機で襲撃した。この機体は無人機であり[[ニュータイプ]]によって遠隔操作が可能となっていた。
 
;[[機動戦士ガンダム カタナ]]
 
;[[機動戦士ガンダム カタナ]]
:[[シン・フェデラル]]によって運用されている。腕部が[[ゾゴック]]のロッド・アームに換装されており、ビーム・バズーカを携行している。
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:[[シン・フェデラル]]によって運用されている。「超妖刀」の再現のために腕部が[[ゾゴック]]のロッド・アームに換装されており、ビーム・バズーカを携行している。
 
;[[機動戦士VS伝説巨神 逆襲のギガンティス]]
 
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:木星圏の[[ネオ・ジオン]]によって運用されている。
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:木星圏の[[ネオ・ジオン]]がシャア率いるネオ・ジオンに対抗するために運用したが、巨神の全方位ミサイルにより他の機体共々全滅している。
 
;[[機動戦士ガンダム アグレッサー]]
 
;[[機動戦士ガンダム アグレッサー]]
:万乗大智氏によるアレンジ版が登場。機体形状から見るにGUNDAM FIX FIGURATION版デザインがイメージソースと思われる。顔面から頭頂部まで伸びているブレードアンテナが印象的。
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:万乗大智氏によるアレンジ版が登場。機体形状から見るにGUNDAM FIX FIGURATION版デザインがイメージソースと思われる。顔面から頭頂部まで伸びているブレードアンテナが印象的で、[[リック・ドム]]系のカラーリングとなっている。この機体は陸戦用のデータ収集機として使用された機体で、宇宙用に戻した機体に[[ヤロスラフ]]からの頼みで[[ダイアン・ノイス]]が搭乗した。[[チェイス・スカルガード|チェイス]]の[[レッドライダー]]と交戦し、右腕を切断され母艦への突破を許したものの、作戦のための時間稼ぎには成功した。ノイスがヤロスラフとは別れた後も引き続き使用され、ジオンからの脱走時に使用された。その後、連邦に亡命するために[[第23独立艦隊]]に接近し、[[ジム]]4機を損傷させた後に機体から降りて亡命の意思を示した。降りた後の機体は、反撃した[[カチュア]]のジムによって破壊された。
  
 
== 装備・機能 ==
 
== 装備・機能 ==
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=== 武装・必殺攻撃 ===
 
=== 武装・必殺攻撃 ===
;ジャイアント・バズ
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;改造ジャイアント・バズ (専用ジャイアント・バズ)
 
:大口径の実弾兵器。360mmの実体弾を発射する。改良されており、センサーが増設されている。<br/>元々『MS-X』で[[アクト・ザク]]用に考案されていた武装<ref>「機動戦士ガンダム THE ORIGIN メカニカルアーカイブス」アクト・ザクの項より</ref>でグリップ形状がザク・マシンガンに類似している。現在では本機の武装として定着しており、一部ゲーム作品などで使用している。
 
:大口径の実弾兵器。360mmの実体弾を発射する。改良されており、センサーが増設されている。<br/>元々『MS-X』で[[アクト・ザク]]用に考案されていた武装<ref>「機動戦士ガンダム THE ORIGIN メカニカルアーカイブス」アクト・ザクの項より</ref>でグリップ形状がザク・マシンガンに類似している。現在では本機の武装として定着しており、一部ゲーム作品などで使用している。
 
;ヒート・サーベル
 
;ヒート・サーベル
:加熱式の実体剣。
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:主に[[ドム]]系列機に装備された加熱式の実体剣。非使用時には腰背部に配置され、[[プロトタイプドム]]のように真横にマウントする方式となっている。
 
;8連装420mmロケット砲
 
;8連装420mmロケット砲
:両手で保持して使用する、ミサイルランチャーとロケット砲が一体化した装備。
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:携行式の大型火器。中央にミサイル・ランチャー、左右に8連装ロケット砲が搭載されており、2つあるグリップを両手で保持し胴体部で支える形で使用される。
 
;ビーム・キャノン
 
;ビーム・キャノン
:2機で使用するビーム兵装。本機のジェネレーター出力では不足しているため2機がかりで使用する。文字設定のみ。
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:文字設定のみの武装。本機ではジェネレーター出力が不足しているため、2機1組で使用する特異な形態であったとされる。
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;拡散ビーム砲
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:左胸部に内蔵されたビーム砲。一部資料で確認される武装で、出力の向上によりある程度のダメージが期待できるようになったとされている。
 
;ビーム・バズーカ
 
;ビーム・バズーカ
:『カタナ』やゲーム作品に登場する本機が装備している[[リック・ドム]]用のビーム砲。
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:[[リック・ドム]]RS型と共に開発された試作ビーム砲。『カタナ』やゲーム作品に登場する本機が装備している。
;ビーム・ガン
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;[[ザク・マシンガン]]
:一部の資料で左胸部に内蔵しているとあるビーム砲。ゲーム作品では装備していたりする。
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:ドラムマガジン式の120mm口径マシンガン。『アグレッサー』のノイス機が装備した。
  
 
== 対決・名場面 ==
 
== 対決・名場面 ==
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== 関連機体 ==
 
== 関連機体 ==
;[[ドム]]
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;[[ドム]] / [[リック・ドム]]
:本機はこの機体の系列機である。
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:開発ベース機。一部資料では[[リック・ドムII]]から発展した機体ともされている。
;[[リック・ドム]]
 
:設計のベース機。
 
;[[リック・ドムII]]
 
:同コンセプトの機体。
 
 
;[[ドワッジ]]
 
;[[ドワッジ]]
 
:ドムの最終量産型として開発された方のドワッジ。
 
:ドムの最終量産型として開発された方のドワッジ。
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;[[ペズン・ドワッジ (サンダーボルト版)]]
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:本機のサンダーボルト版デザイン。
 
<!-- == 余談 == -->
 
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<!-- *説明 -->
 
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=== フィギュア ===
 
=== フィギュア ===
 
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2025年2月5日 (水) 13:09時点における最新版

ペズン・ドワッジ
外国語表記 Pezun Dowadge
登場作品
デザイナー 大河原邦男
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スペック
分類 試作型モビルスーツ
生産形態 試作機
型式番号 MS-10
頭頂高 18.9m
本体重量 61.4t
主動力 熱核融合炉
開発組織 ジオン公国軍
開発拠点 ペズン
所属 ジオン公国軍
主なパイロット
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概要[編集 | ソースを編集]

ジオン公国軍のMS開発計画「ペズン計画」によって開発されたドム系列の発展機。

重装甲と重火器携帯の突撃型という発想の基に開発された局地戦用の機体で、背面に大型のスラスターを3基、さらに腰部や脚部のカウリング内に中型スラスターを搭載することで、ドムやリック・ドムよりも速力や突進力の強化が図られている。スラスターの強化により重装甲化が進められたことで生存性も向上しており、腕部には格闘戦を想定したスパイク付きの装甲が取り付けられている。基本的には宇宙用の機体とされているが地上でも運用可能であり、ホバー走行による高い機動性を持つ。また、作戦行動時間の拡大も図られており、総合的な能力向上を果たしている。武装面では改造型のジャイアント・バズや8連装420mmロケット砲の装備が想定されており、対艦攻撃に有効であったとされている。

ドム系列機の発展後継機として十分な性能を持つ機体であったが、一年戦争の終結により試作機が製造されるに留まり量産されることはなかった。戦後には他のペズン計画機と同様に試作機が地球連邦軍に接収されたが、機体コンセプトが時代のニーズにそぐわず、次世代機としての要件を満たさなかったために採用されていない。

本機の開発時の名称は「ドワッジ」であったが、同名のMS-09Gが制式化されたことに伴い、本機の名称は開発拠点のペズンの名を冠した「ペズン・ドワッジ」へと改められている。この名称の混同は「ドワッジ」の名が、ドム系列機の次期モビルスーツの候補として挙がっていたためと推測されている。

登場作品と操縦者[編集 | ソースを編集]

MS-X
出典元。上述したようにこの時は「ドワッジ」表記で、カラーバリエーションは赤と黒のツートン、白と黒のツートンの2種類(後に紫を主体としたカラーリングが追加[1])。後に『機動戦士ガンダムΖΖ』で同名の別機体が登場したため、以降は「ペズン・ドワッジ」表記が標準化している。
機動戦士ガンダム 最期の赤い彗星
一年戦争終結直後にアクシズに渡航しようとしていたシャアを単機で襲撃した。この機体は無人機でありニュータイプによって遠隔操作が可能となっていた。
機動戦士ガンダム カタナ
シン・フェデラルによって運用されている。「超妖刀」の再現のために腕部がゾゴックのロッド・アームに換装されており、ビーム・バズーカを携行している。
機動戦士VS伝説巨神 逆襲のギガンティス
木星圏のネオ・ジオンがシャア率いるネオ・ジオンに対抗するために運用したが、巨神の全方位ミサイルにより他の機体共々全滅している。
機動戦士ガンダム アグレッサー
万乗大智氏によるアレンジ版が登場。機体形状から見るにGUNDAM FIX FIGURATION版デザインがイメージソースと思われる。顔面から頭頂部まで伸びているブレードアンテナが印象的で、リック・ドム系のカラーリングとなっている。この機体は陸戦用のデータ収集機として使用された機体で、宇宙用に戻した機体にヤロスラフからの頼みでダイアン・ノイスが搭乗した。チェイスレッドライダーと交戦し、右腕を切断され母艦への突破を許したものの、作戦のための時間稼ぎには成功した。ノイスがヤロスラフとは別れた後も引き続き使用され、ジオンからの脱走時に使用された。その後、連邦に亡命するために第23独立艦隊に接近し、ジム4機を損傷させた後に機体から降りて亡命の意思を示した。降りた後の機体は、反撃したカチュアのジムによって破壊された。

装備・機能[編集 | ソースを編集]

武装・必殺攻撃[編集 | ソースを編集]

改造ジャイアント・バズ (専用ジャイアント・バズ)
大口径の実弾兵器。360mmの実体弾を発射する。改良されており、センサーが増設されている。
元々『MS-X』でアクト・ザク用に考案されていた武装[2]でグリップ形状がザク・マシンガンに類似している。現在では本機の武装として定着しており、一部ゲーム作品などで使用している。
ヒート・サーベル
主にドム系列機に装備された加熱式の実体剣。非使用時には腰背部に配置され、プロトタイプドムのように真横にマウントする方式となっている。
8連装420mmロケット砲
携行式の大型火器。中央にミサイル・ランチャー、左右に8連装ロケット砲が搭載されており、2つあるグリップを両手で保持し胴体部で支える形で使用される。
ビーム・キャノン
文字設定のみの武装。本機ではジェネレーター出力が不足しているため、2機1組で使用する特異な形態であったとされる。
拡散ビーム砲
左胸部に内蔵されたビーム砲。一部資料で確認される武装で、出力の向上によりある程度のダメージが期待できるようになったとされている。
ビーム・バズーカ
リック・ドムRS型と共に開発された試作ビーム砲。『カタナ』やゲーム作品に登場する本機が装備している。
ザク・マシンガン
ドラムマガジン式の120mm口径マシンガン。『アグレッサー』のノイス機が装備した。

対決・名場面[編集 | ソースを編集]

関連機体[編集 | ソースを編集]

ドム / リック・ドム
開発ベース機。一部資料ではリック・ドムIIから発展した機体ともされている。
ドワッジ
ドムの最終量産型として開発された方のドワッジ。
ペズン・ドワッジ (サンダーボルト版)
本機のサンダーボルト版デザイン。

商品情報[編集 | ソースを編集]

フィギュア[編集 | ソースを編集]

Amazon.co.jp 商品リンク: B0002YNQV4

Amazon.co.jp 商品リンク: B0002YNQVE

※パーツ組み換えでシャア専用リックドムに変更可能

リンク[編集 | ソースを編集]

脚注[編集 | ソースを編集]

  1. 書籍『ENTERTAINMENT BIBLE .1 機動戦士ガンダム MS大図鑑【PART.1 一年戦争編】』
  2. 「機動戦士ガンダム THE ORIGIN メカニカルアーカイブス」アクト・ザクの項より