「ガンダム・バルバトスルプス」の版間の差分

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:ハシュマルとの戦闘で傷付いた本機を更に改修した機体。
 
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2024年8月4日 (日) 21:55時点における最新版

ガンダム・バルバトスルプス
外国語表記 Gundam Barbatos Lupus
登場作品 機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ(第二期)
デザイナー 鷲尾直広
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スペック
分類 モビルスーツ
生産形態 ワンオフ機
型式番号 ASW-G-08
全高 19.0m
本体重量 31.2t
主動力 エイハブ・リアクター×2 (ツインリアクターシステム)
装甲材質 ナノラミネートアーマー
フレーム ガンダム・フレーム
搭載システム 阿頼耶識システム
原型機 ガンダム・バルバトス
改修 テイワズ
所属 鉄華団
母艦 イサリビ
主なパイロット 三日月・オーガス
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概要[編集 | ソースを編集]

度重なる戦いで各部に損傷が蓄積していたバルバトスに、テイワズ歳星モビルスーツ工房でフルオーバーホールと全面改修を行った機体。名称の「ルプス」はラテン語で「狼」を意味する。

従来のバルバトスは組織の台所事情が芳しくなかったため、ギャラルホルンから捕獲したパーツや現地調達のパーツを用いて急場凌ぎで改修を行っていた。また、歳星での改修の際も、いかにして厄祭戦当時の性能に近づけるかに主眼に置いていた。バルバトスルプスではそれまでと異なる方向性で改修を行い、いかにパイロットである三日月の戦い方に寄り添うかを主眼に置いている。

蓄積された三日月の戦闘データを基に、内部のガンダム・フレームと三日月の反応速度がシンクロするように調整が加えられており、機体の反応速度及び機動性が向上している。さらにフレーム自体も改修され、三日月の感覚に合わせるために腕部フレームが延長され、脚部フレームも第5形態や第6形態を踏襲する形で地上用サスペンションを標準装備した物に変更されている。これらの変更で阿頼耶識システムによるパイロットと機体との感覚のズレを最小限に抑え、より一層パイロットの感覚にモビルスーツの挙動を近づけられている。

接近戦を好む三日月の戦闘スタイルに合わせて全身の装甲が一新され、より流線形の銃撃を受け流しやすい形状に変更し、接近時に受けるダメージの軽減が図られている。マニピュレータの指先には鋭利な装甲が追加され、サブアームもクロー状であるため素手でも攻撃が可能。鉄華団のマークがあしらわれた両肩部の装甲には冷却材が備えられ、必要に応じてオープンし放熱する。また、両腰部には専用のスラスターが装備されている。

武装面も三日月の戦闘スタイルに合わせて見直されており、接近戦を最も得意としたため携行武装は重鈍器類を主体とし、火器類は腕部に装着し換装可能な方式に改められている。また、重鈍器類の武装は破壊力を維持しながらも機動力を損なわない専用の物を装備する。

その他にも様々な変更が行われており、機体各部にメンテナンスハッチを増設することで整備性が向上している。コックピットの内部は特に変更されていないが、右腕と右目に障害を負った三日月に配慮して、阿頼耶識システムの接続ケーブルがコックピットの外まで届く長さに延長されている。

登場作品と操縦者[編集 | ソースを編集]

機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ (第二期)
初出作品。パイロットは三日月・オーガス
初陣はクーデリアらのハーフメタル採掘場の現場視察中に起きた戦闘で、襲撃してきた『夜明けの地平線団』のMS相手に悪魔の如き戦闘力を発揮した。
後に同じハーフメタル採掘場で発生したハシュマルとの戦闘でも、三日月自身が阿頼耶識のリミッターを解除した上で互角以上の戦いを披露し撃破するものの大破し、新たにテイワズによりガンダム・バルバトスルプスレクスへと全面改修された。

装備・機能[編集 | ソースを編集]

特殊機能[編集 | ソースを編集]

阿頼耶識システム
ナノマシンを介してパイロットの脳神経と機体のコンピュータを繋げる有機操縦デバイスシステム。モビルアーマーとの戦闘時にはリミッターが解除され、ツインアイが緑色から赤色に変化する。機体性能は大きく強化されるが、パイロットへの保護機能も解除されてしまう。
サブアーム
バックパックに2基格納されているサブアーム。アームは伸縮式で、基本的に各種武装の保持や携行に用いられるが、先端部がクロー状となっているため後方の敵機に対する攻撃手段としても使用可能。

武装・必殺攻撃[編集 | ソースを編集]

ソードメイス
ルプスへの改修に合わせてテイワズの技術者が本機専用に開発した新型メイス。機動性を阻害しないよう形状と重量は検討が重ねられており、剣のような形状となっている。ソードと付いているが切断するというよりは、叩き斬るための武装である。腹の部分で打撃を行えば、従来のメイスのように破砕する攻撃も可能。非使用時にはバックパックにマウント可能。
ツインメイス
ルプス専用の小型メイス。乱戦時に適した武装で、2基1組で使用される。また、通常のメイスより小型であるため取り回しに優れ、一撃必殺よりは連続攻撃に向いている。非使用時にはバックパックにマウント可能。
腕部200mm砲
両腕部に装備可能な射撃武装。以前装備していた滑腔砲よりサイズは小さくなったが、固定装備となったことでマニピュレータで他の武器を保持しながらの使用が可能となった。反動はそれなりに大きいが、レールスライド構造で吸収することで衝撃を抑え、機体制御に与える影響を最小限に留めると共に、高い連射性も有する。また、センサー部分には20mm機銃が内蔵されている。非使用時には砲口を後方に向ける。
腕部ロケット砲
両腕部に装備可能なロケット砲。200mm砲より大型の弾頭を使用する近中距離用武装で、連射性は低下したが威力はこちらの方が高い。高い威力に比例するように反動も大きく、レールスライド構造でも吸収しきれず、体勢によっては発射時にバランスを崩す恐れもある。同じく非使用時には砲口を後方に向けるが、その状態でも発射可能となっている。
太刀
テイワズの技術者がルプス用に打ち直した太刀。新たな鍔が追加されており、使い手の技量次第ではMSすら両断することが可能。どの媒体でも未使用。
変形メイス
ツインメイスと同じく2基1組で使用される小型メイス。持ち手部分を二つ折りで折り畳むことが可能で、先端に展開式の爪を備える。インパクトの際に対象を爪で捕らえることが可能。また、投擲武器としても使用可能。漫画版で使用した。
大型レールガン
両手で保持される大型電磁砲。装備時には滑腔砲と同様にバックパックにアームを接続する。サイドグリップが両側面に備わっているため、どちらの手でも保持可能。非使用時には砲身をスライド式で収納可能。どの媒体でも未使用。
ヴァルキュリアバスターソード
本来はヘルムヴィーゲ・リンカー用の超大型剣。ハシュマルとの戦闘時に武装を失ったルプスが強引に借用した[1]。持ち主であるヘルムヴィーゲ・リンカーでさえも両腕で扱ってもバランスを崩しかねない程の超重量の大剣だが、本機はリミッターが解除されていたとはいえ、片腕で軽々と振り回し撃破に成功した。ツインリアクターシステムからの高出力を得られるガンダム・フレームの優位性が顕れていると言える。

対決・名場面[編集 | ソースを編集]

ハシュマル
300年の時を経て再起動し、殺戮の為に動き出したモビルアーマー『ハシュマル』を止めるために、鉄華団はマクギリスと共に迎撃に入る。しかし自分を逃がし散っていった仲間へ一矢報いるイオク・クジャンの行動が裏目に出てしまい、ハシュマルは農業プラントにいた人間をビーム砲で皆殺しにしてしまう。また鉄華団の有するバルバトス、グシオンもハシュマルに近付き過ぎた事で、阿頼耶識側のリミッターが作動して機能不全に陥ってしまった[2]
後から駆け付けたシノライドの援護もあってハシュマルを孤立させることは出来たが、対モビルアーマー戦を前提とした「厄祭戦の怪物」ガンダム・フレーム機を欠いた迎撃部隊はハシュマルの圧倒的戦闘力に手も足も出ず、止める術は無いのかと思われたその時、三日月駆るバルバトスルプスが乱入する。ガンダム・フレーム特有のデメリットを無視してまで援軍に駆け付けた三日月は、自ら阿頼耶識側のリミッターをカット。更なる力を発揮したバルバトスは猛然とハシュマルに襲い掛かる。得物を失い、右腕を失い、更にはコクピットにまで損傷を受けてバルバトスの装甲やフレームはひどく傷ついてしまうが、それでも戦う事を厭わない三日月は、ヘルムヴィーゲ・リンカーのヴァルキュリアバスターソードを強引に借り受けて、猛攻の末に競り勝ち、ハシュマルを撃破した。
その瞳を鮮血が如き真紅に輝かせ、およそ機動兵器とは思えぬ動きで猛然と天使に襲い掛かり、見る者全てを戦慄させるその姿は、最早悪魔以外のなにものでもなかった。
しかし、阿頼耶識システムのリミッターを解除してまで天使を狩る力を求めた代償は決して小さなものではなかった。

関連機体[編集 | ソースを編集]

ガンダム・バルバトス
原型機。
ガンダム・バルバトスルプスレクス
ハシュマルとの戦闘で傷付いた本機を更に改修した機体。
ガンダム・アメイジングバルバトスルプス
本機をベースとする改造ガンプラ

商品情報[編集 | ソースを編集]

ガンプラ[編集 | ソースを編集]

資料リンク[編集 | ソースを編集]

リンク[編集 | ソースを編集]

脚注[編集 | ソースを編集]

  1. この描写のせいでヘルムヴィーゲ・リンカーは「運び屋」等ヴァルキュリアバスターソードを運ぶ為のMSという位置付けや名前で視聴者に呼ばれる羽目になってしまった。
  2. リミッターを解除しようとするMS側と、解除すると脳に障害が起きてしまう為それを阻止しようとする阿頼耶識側との間で競合が起きたため。