「AEUイナクト」の版間の差分

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== 概要 ==
 
== 概要 ==
[[AEU]]が開発した量産型[[モビルスーツ]]。
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[[AEU]]が開発した量産型[[モビルスーツ]]。[[軌道エレベーター]]の完全稼働に至っていないAEUが他国に対して優位性をアピールするために全力をあげて開発された。
  
[[ユニオン]]軍の[[ユニオンフラッグ]]を参考にして開発されており、ほぼ同様の武装や可変機構を有している。また、[[軌道エレベーター]]の太陽光発電システムからアンテナによってエネルギーを無線供給するシステムを採用しており、エネルギーを供給可能なAEU領内であれば理論上無制限に稼動させられるようになっている。
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開発がスタートした西暦2305年は社会情勢から見れば太陽光発電紛争の終結に伴い大規模戦闘の可能性が低くなっていた時期であり、MSが必要とされる局面も減少すると予測されていたが、逆にそのような時代だからこそ、他陣営を圧倒するようなインパクトを持った新兵器が必要だと軍上層部は考えていたとされている。これは、軌道エレベーターの建設の遅れによって世界から下された「AEUは技術力が低い」という不名誉な評価を払拭するためのイメージ戦略的な側面も含まれている。
  
ユニオンフラッグと比べて完全な量産体制が整っており、多数が生産されて様々なバリエーション機を産み、汎用性も高い事等から総合的にはこちらの方が優秀との見方もある。
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AEUでは「バディクラフト」と呼ばれるMS支援用キャリアビーグルに秀でていたが、この技術を発展させても世界を驚かせるようなインパクトを得られないため、開発陣はビーム兵器という全く新しい技術にチャレンジする事になる。ビーム兵器そのものの開発はプランの中核でありながらもっとも難航し、また大量の電力を消費するビーム兵器はMSに搭載したバッテリーではそれを補う事ができなかったため、機体に電源を搭載することを諦め、随時補給可能な体制を作る事になった。機体に内蔵したアンテナは軌道エレベーターから直接パワー供給を受けることが可能であり、設計データ上はパワー切れを起こさない。更に、AEUでは本機を運用するため軌道エレベーターからの受信連携体制を完全整備し、自国領内での連続稼働時間をデータ上は無制限とした。この太陽光発電対応は[[ユニオン]]の[[ユニオンフラッグ|フラッグ]]と同様であるが、これほどの受信連携体制はユニオンでも実現していない。
  
ちなみにユニオンフラッグの直線的なデザインに比べてこちらは曲線的。これはステルス性を犠牲にする代わりに被弾率を下げる為のデザインである。
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イナクトはビーム兵器の完成を見ないまま、エネルギー受信網の整備完了と同時に本機の発表に踏み切ったが、これはフラッグとよく似たコンセプトを有しており、発表が遅れれば「真似をした」と謗られる事になる(事実、発表を急いだにも関わらず同様の評価を受けている)と危惧したこと、そして[[人類革新連盟]]が軌道エレベーター送電開始十年を大々的にアピールしたことも関係していたとされている。
  
 
== 登場作品と操縦者 ==
 
== 登場作品と操縦者 ==
 
;[[機動戦士ガンダム00]](1stシーズン)
 
;[[機動戦士ガンダム00]](1stシーズン)
:[[AEUヘリオン|ヘリオン]]に代わる[[AEU]]の新たな主力機となり量産されるが、ほとんど出番が無く、やられ役に徹していた。
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:初登場作品。第1話で[[AEUイナクト (デモカラー)|デモカラー機]]が登場し、[[AEUヘリオン|ヘリオン]]とともに[[AEU]]の主力機として運用されるが、ほとんど出番が無く、やられ役に徹している。
 
;[[機動戦士ガンダム00]](2ndシーズン)
 
;[[機動戦士ガンダム00]](2ndシーズン)
 
:[[地球連邦軍 (00)|地球連邦軍]]の主力となっている他、[[カタロン]]でも運用されている。
 
:[[地球連邦軍 (00)|地球連邦軍]]の主力となっている他、[[カタロン]]でも運用されている。
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=== 特殊機能 ===
 
=== 特殊機能 ===
<!-- :機能名:説明 -->
 
 
;変形
 
;変形
:飛行形態に変形可能。
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:飛行形態に変形可能。フラッグと同じく装備換装による変形ではなく、作戦行動中の変形にも対応している。
;ウェポンベイ
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;ウエポンベイ
:脚部の内部はウェポンベイとなっており、ミサイルや推進剤の増槽タンク等を搭載可能。
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:脚部は空洞であり、ウェポンベイになっている。通常はミサイルなど長距離武装が収納されているが、長距離飛行時などは予備の燃料を搭載したり、多目的に使用することが可能である。
 
 
 
=== 武装・必殺攻撃 ===
 
=== 武装・必殺攻撃 ===
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;リニアライフル
 
;リニアライフル
:本機の主兵装。その名の通り、リニアによって弾を撃ち出す実弾兵器で、後部にはバッテリーが装備されている。通常の[[モビルスーツ]]程度が相手なら十分な程の威力がある。
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:本機の主兵装。銃の後部に装着したバッテリーにより電磁加速した実体弾を撃ち出す。[[ビームライフル]]ほどの威力はないものの、その破壊力はMS戦において十分なものである。開発計画では本体が受信した太陽光発電のパワーを銃へも供給する事を予定していたが、完成する事はなかった。
 
;ソニックブレイド
 
;ソニックブレイド
:接近戦用のナイフ。刃を高周波振動させる事で切れ味を高めている。
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:格闘戦における主兵装。超硬質カーボン製の剣で、刃の部分は高周波振動によって高い切断能力を持つ。
 
;プラズマソード
 
;プラズマソード
:ソニックブレイドの刃の周囲にプラズマを纏わせた状態。短時間ならビームサーベルを受け止められる。
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:ソニックブレイドの刃の周囲にプラズマを纏わせた状態。出力を高めれば、ガンダムの[[ビームサーベル]]と一時的ながら打ち合うことも可能。
 
;20mm機銃
 
;20mm機銃
:股関節に1門内蔵されている武装。牽制や対人兵器等としての使用が主である。
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:股関節に内蔵された円形パーツの左側に装備された実体弾機銃。飛行時に敵ミサイルの迎撃に使用される他、人型時の対人・対車輌など大きな火力を必要としない時に使用される。威力がない代わりに連射が可能であり、その利用価値は高いが、一方で対MS戦では牽制目的の使用がほとんどである。
 
;ミサイル
 
;ミサイル
:ウェポンベイに搭載される。
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:脚部ウエポンベイに搭載可能なミサイル。
 
;ディフェンスロッド
 
;ディフェンスロッド
:腕部に装着される棒型の防御兵装。回転させる事で弾をはじくようになっている。飛行形態のみのミッションでは装着されない。
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:敵からの攻撃に対し、その弾着の角度を調整して跳弾を狙う盾。使用時には腕の軸を中心に可動する。重い盾を装備できない飛行機体ならではの装備だが、仮に正面から攻撃を受けた場合にはロッドが折れてしまう事もある。飛行形態では使用しないため、飛行形態のみのミッションでは装備されない。
  
 
== 対決・名場面 ==
 
== 対決・名場面 ==
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:[[アリー・アル・サーシェス|サーシェス]]専用機。
 
:[[アリー・アル・サーシェス|サーシェス]]専用機。
 
:;[[サーシェス専用AEUイナクトカスタム (アグリッサ型)]]
 
:;[[サーシェス専用AEUイナクトカスタム (アグリッサ型)]]
::[[アグリッサ]]と合体した形態。
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::サーシェス機が[[アグリッサ]]と合体した形態。
 
;[[AEUイナクト宇宙型]]
 
;[[AEUイナクト宇宙型]]
 
:[[カタロン]]が運用した宇宙戦用の機体。
 
:[[カタロン]]が運用した宇宙戦用の機体。

2024年9月14日 (土) 07:34時点における版

AEUイナクト
外国語表記 AEU Enact
登場作品 機動戦士ガンダム00
デザイナー 福地仁
テンプレートを表示
スペック
分類 量産型可変モビルスーツ
型式番号 AEU-09
頭頂高 17.6m
本体重量 66.8t
装甲材質 Eカーボン
開発組織 AEU
所属組織
主なパイロット
  • AEU一般兵
  • 連邦軍兵士
  • カタロン兵士
  • テンプレートを表示

    概要

    AEUが開発した量産型モビルスーツ軌道エレベーターの完全稼働に至っていないAEUが他国に対して優位性をアピールするために全力をあげて開発された。

    開発がスタートした西暦2305年は社会情勢から見れば太陽光発電紛争の終結に伴い大規模戦闘の可能性が低くなっていた時期であり、MSが必要とされる局面も減少すると予測されていたが、逆にそのような時代だからこそ、他陣営を圧倒するようなインパクトを持った新兵器が必要だと軍上層部は考えていたとされている。これは、軌道エレベーターの建設の遅れによって世界から下された「AEUは技術力が低い」という不名誉な評価を払拭するためのイメージ戦略的な側面も含まれている。

    AEUでは「バディクラフト」と呼ばれるMS支援用キャリアビーグルに秀でていたが、この技術を発展させても世界を驚かせるようなインパクトを得られないため、開発陣はビーム兵器という全く新しい技術にチャレンジする事になる。ビーム兵器そのものの開発はプランの中核でありながらもっとも難航し、また大量の電力を消費するビーム兵器はMSに搭載したバッテリーではそれを補う事ができなかったため、機体に電源を搭載することを諦め、随時補給可能な体制を作る事になった。機体に内蔵したアンテナは軌道エレベーターから直接パワー供給を受けることが可能であり、設計データ上はパワー切れを起こさない。更に、AEUでは本機を運用するため軌道エレベーターからの受信連携体制を完全整備し、自国領内での連続稼働時間をデータ上は無制限とした。この太陽光発電対応はユニオンフラッグと同様であるが、これほどの受信連携体制はユニオンでも実現していない。

    イナクトはビーム兵器の完成を見ないまま、エネルギー受信網の整備完了と同時に本機の発表に踏み切ったが、これはフラッグとよく似たコンセプトを有しており、発表が遅れれば「真似をした」と謗られる事になる(事実、発表を急いだにも関わらず同様の評価を受けている)と危惧したこと、そして人類革新連盟が軌道エレベーター送電開始十年を大々的にアピールしたことも関係していたとされている。

    登場作品と操縦者

    機動戦士ガンダム00(1stシーズン)
    初登場作品。第1話でデモカラー機が登場し、ヘリオンとともにAEUの主力機として運用されるが、ほとんど出番が無く、やられ役に徹している。
    機動戦士ガンダム00(2ndシーズン)
    地球連邦軍の主力となっている他、カタロンでも運用されている。
    ブレイクピラーの際、端の方で小さくフラッグとイナクトが交戦している。

    装備・機能

    特殊機能

    変形
    飛行形態に変形可能。フラッグと同じく装備換装による変形ではなく、作戦行動中の変形にも対応している。
    ウエポンベイ
    脚部は空洞であり、ウェポンベイになっている。通常はミサイルなど長距離武装が収納されているが、長距離飛行時などは予備の燃料を搭載したり、多目的に使用することが可能である。

    武装・必殺攻撃

    リニアライフル
    本機の主兵装。銃の後部に装着したバッテリーにより電磁加速した実体弾を撃ち出す。ビームライフルほどの威力はないものの、その破壊力はMS戦において十分なものである。開発計画では本体が受信した太陽光発電のパワーを銃へも供給する事を予定していたが、完成する事はなかった。
    ソニックブレイド
    格闘戦における主兵装。超硬質カーボン製の剣で、刃の部分は高周波振動によって高い切断能力を持つ。
    プラズマソード
    ソニックブレイドの刃の周囲にプラズマを纏わせた状態。出力を高めれば、ガンダムのビームサーベルと一時的ながら打ち合うことも可能。
    20mm機銃
    股関節に内蔵された円形パーツの左側に装備された実体弾機銃。飛行時に敵ミサイルの迎撃に使用される他、人型時の対人・対車輌など大きな火力を必要としない時に使用される。威力がない代わりに連射が可能であり、その利用価値は高いが、一方で対MS戦では牽制目的の使用がほとんどである。
    ミサイル
    脚部ウエポンベイに搭載可能なミサイル。
    ディフェンスロッド
    敵からの攻撃に対し、その弾着の角度を調整して跳弾を狙う盾。使用時には腕の軸を中心に可動する。重い盾を装備できない飛行機体ならではの装備だが、仮に正面から攻撃を受けた場合にはロッドが折れてしまう事もある。飛行形態では使用しないため、飛行形態のみのミッションでは装備されない。

    対決・名場面

    関連機体

    別仕様・装備バリエーション 

    AEUイナクト指揮官型
    指揮官仕様。
    AEUイナクト (デモカラー)
    デモンストレーション用の機体。
    サーシェス専用AEUイナクトカスタム (モラリア開発実験型)
    サーシェス専用機。
    サーシェス専用AEUイナクトカスタム (アグリッサ型)
    サーシェス機がアグリッサと合体した形態。
    AEUイナクト宇宙型
    カタロンが運用した宇宙戦用の機体。
    AEUイナクト スイール王宮警護型
    スイール王国の近衛兵仕様。
    クラウス専用イナクト ランドストライカーパッケージ
    クラウス・グラード専用機。

    系列機・派生機 

    AEUヘリオン
    前世代機。
    ユニオンフラッグ
    開発時に参考とされたため、機体形状が酷似している。

    商品情報

    ガンプラ

    量産型を再現できるパーツが付属。

    リンク