「ゲルググM」の版間の差分

提供: ガンダムWiki
ナビゲーションに移動 検索に移動
(3人の利用者による、間の6版が非表示)
1行目: 1行目:
 
{{登場メカ概要
 
{{登場メカ概要
 +
| 読み = ゲルググマリーネ
 
| 外国語表記 = Gelgoog Marine
 
| 外国語表記 = Gelgoog Marine
 
| 登場作品 = [[機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY]]
 
| 登場作品 = [[機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY]]
15行目: 16行目:
 
| ジェネレーター出力 = 1,440kW
 
| ジェネレーター出力 = 1,440kW
 
| スラスター総推力 = 55,000kg
 
| スラスター総推力 = 55,000kg
| 装甲材質 = [[超硬スチール合金]](チタン・セラミック複合材)
+
| 180度姿勢変換 = 1.6秒
 +
| 装甲材質 = [[超硬スチール合金]] (チタン・セラミック複合材)
 
| 開発組織 = [[ジオン公国軍]]
 
| 開発組織 = [[ジオン公国軍]]
 
| 所属 =  
 
| 所属 =  
 
*[[ジオン公国軍]]
 
*[[ジオン公国軍]]
 
*[[デラーズ・フリート]]
 
*[[デラーズ・フリート]]
*[[地球連邦軍 (UC)|地球連邦軍]](接収機)
+
*[[地球連邦軍 (UC)|地球連邦軍]] (接収機)
 
| 主なパイロット =  
 
| 主なパイロット =  
*[[チャック・キース]](接収機)
+
*[[チャック・キース]] (接収機)
 
*[[シグ・ウェドナー]]
 
*[[シグ・ウェドナー]]
 
*他
 
*他
28行目: 30行目:
  
 
== 概要 ==
 
== 概要 ==
海兵隊に配備された[[ゲルググ]]で、Mは「マリーネ(海兵)」の頭文字。常に戦場の矢面に立たされる海兵隊に合わせ、二重装甲の間に隙間を設けて耐弾性を向上させた「空間装甲」が多用されている(劇中では他の機体より防御力が優れている描写はない)。背部にはバックパックとプロペラントタンク2基が装備されている。関係性は不明だが[[ゲルググJ]]と機体の一部が共通している。ゲルググJに比べ機体性能は劣っているが、コストパフォーマンスはこの機体の方が優れている。
+
[[ジオン公国軍]]が[[一年戦争]]後期に開発した[[ゲルググ]]を、海兵上陸部隊仕様に改修した機体。機体名称の「M」も「マリーネ(海兵)」から取られている。海兵隊専用MSとして、[[シーマ艦隊|MAUシーマ]]やMAUゲールといった突撃機動軍麾下のグラナダ海兵上陸戦闘部隊に配備された。ただし、MAUが特殊任務に従事する限定的な部隊であった為、生産数はそれ程多くなかったと見られ、終戦後に海賊行為を行っていたシーマ艦隊は、[[宇宙世紀]]0083年時点で本機を約30機保有していたとされる。
  
『0083』劇中では既に旧式化が進んでおり、尚且つ配備された[[シーマ艦隊]]では補給もままならないことから、武装はマシンガンとシールドのみ。本来はビーム兵器の携帯も可能と思われる。スラスター総推力がゲルググより低い理由は不明<ref>スペック表の総推力は背部の2基のスラスター(20,500kg×2)と足の裏側のスラスター(7,000kg×2)を合わせたもので、脚部や腰部のスラスターなどは含まれていない。そのため本来の総推力はもっと高いと思われる。</ref>
+
高出力ジェネレーターによってビーム兵器の運用を可能としていた点はゲルググと同様だが、危険な特殊任務に赴くケースが多かった海兵隊では機体の損耗率が高く、生産性の向上が図られている。
 +
 
 +
宇宙空間での運用が想定されており<ref>重力下での運用も可能。</ref>、背部に装備したランドセルによって機動性の向上が図られている。また、ランドセルには2基のプロペラント・タンクを装着する事で作戦行動時間の延長を実現。この仕様は、海兵隊の関わる任務の特殊性から、航続距離や稼働時間を延長する必要があった事から導き出されたと考えられている。
 +
 
 +
一年戦争で運用された機体の一部は、モニター上での形状把握を困難にするドット塗装が採用されており、迷彩塗装に用いられた塗料には、各種探査機器を欺瞞する機能を有していたと言われている。
 +
 
 +
== カラーバリエーション ==
 +
;通常カラー
 +
:量産機のゲルググと同様のグレーと緑のツートンカラー。
 +
;連邦軍仕様
 +
:連邦軍により接収された鹵獲機。[[トリントン基地]]に配備されていた[[ザクIIF2型]]と同様、デザートピンク・黒のツートンカラーで塗装されている他、モノアイの発光色が緑色になっている。
 +
;迷彩カラー
 +
:『宇宙の蜉蝣2』にてMAUシーマ ([[シーマ艦隊]])の所属機に施されていた塗装パターン。機体のグレーの部分にドット迷彩塗装が施されている。
  
 
== 登場作品と操縦者 ==
 
== 登場作品と操縦者 ==
 
;[[機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY]]
 
;[[機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY]]
:[[シーマ艦隊]]の所属機が多数登場する。劇中ではすでに旧式の機体であるため苦戦する描写が多い。
+
:初出作品。第5話から[[シーマ艦隊]]の所属機が多数登場する。高性能であるゲルググの派生機とはいえ、劇中では既に旧式の機体であるため苦戦する描写が多い。最終話では連邦軍に接収されたサンドカラーの機体も登場している。
 
;[[GUNDAM EVOLVE]]
 
;[[GUNDAM EVOLVE]]
:『EVOLVE 4』に登場。[[ザクIIF2型]]と共に小隊を組み[[ラビアンローズ]]を襲撃するが、[[ガンダム試作3号機]]によってほとんどの機体が撃破されてしまった。だが、中破状態で漂っていたブレードアンテナ付きの本機がビーム・ライフルで試作3号機を撃破している。
+
:『EVOLVE 4』に残党軍の機体が登場。[[ザクIIF2型]]と共に小隊を組み[[ラビアンローズ]]を襲撃するが、[[ガンダム試作3号機]]によってほとんどの機体が撃破されてしまった。だが、中破状態で漂っていたブレードアンテナ付きの本機がビーム・ライフルで試作3号機を撃破している。
;[[SDガンダム GGENERATION モノアイ ガンダムズ]]
+
;[[SDガンダム GGENERATION モノアイガンダムズ]]
 
:[[ブラード戦隊]]に1機配備されており、[[シグ・ウェドナー]]が搭乗する。
 
:[[ブラード戦隊]]に1機配備されており、[[シグ・ウェドナー]]が搭乗する。
  
 
== 装備・機能 ==
 
== 装備・機能 ==
=== 特殊機能 ===
+
<!-- === 特殊機能 === -->
;分離
+
=== 武装・必殺攻撃 ===
:プロペラントタンクを分離可能。
+
;頭部バルカン砲
 +
:頭部に二基備わっている40mm口径のバルカン砲。同種の火器としては小口径であり、近接防御以上の用途は想定していなかったと考えられる。
 +
;腕部110mm速射砲
 +
:両腕に内蔵されているマシンガン。腕部に装備されている為、広い射界を確保出来るが、ナックル・シールドを装備している場合は砲口が塞がれる為、使用出来なくなる。
 +
;[[MMP-80|MMP80マシンガン]]
 +
:ジオン軍が本格的な対MS戦闘を想定して開発した口径90mmマシンガン。コンパクトな構造で取り回しに優れ、一年戦争後期には相当数が普及していた事から調達が容易。特に最後期に開発されたタイプが[[ジオン残党]]を含む多くの組織で使用されており、ゲルググMではビーム・ライフルの代替装備として装備されている。
 +
;[[ビーム・ライフル]]
 +
:ゲルググM専用のビーム・ライフル。海兵隊の過酷な任務に生産体制の不備が重なり、喪失したライフルの補充が追いつかなかった為、シーマ艦隊では調達の容易なMMP-80が使用された。
 +
;[[ビーム・サーベル]]
 +
:近接戦用の斬撃武器。当時のビーム・サーベルとしては出力に優れ、他機種の物よりも太いビーム刃を形成出来た。非使用時には腰部左右のビーム・サーベルポケットに収納されている。
 +
;ナックル・シールド
 +
:[[ザクII]]のシールドを海兵隊が独自に製造し、手持ち装備としたシールド。先端に三本のスパイクを備えていた事から、スパイク・シールドとも呼ばれ、格闘戦で打突兵器としても用いられた。
  
=== 武装・必殺攻撃 ===
+
=== その他 ===
;MMP80マシンガン
 
:口径90mmマシンガン。地球圏に潜伏したジオン残党ではオードソックスな武器。
 
;110mm速射砲
 
:両腕に内蔵されているマシンガン。
 
;ビーム・サーベル
 
:腰部左右に合計2基装備されている。
 
;ビーム・ライフル
 
:本来の標準装備と思われる射撃兵装。デザインが存在しないため詳細は不明。
 
 
;ビーム・ライフル(ゲルググ用)
 
;ビーム・ライフル(ゲルググ用)
 
:[[ゲルググ]]の主兵装。『GUNDAM EVOLVE 4』で本装備の機体が確認できる。
 
:[[ゲルググ]]の主兵装。『GUNDAM EVOLVE 4』で本装備の機体が確認できる。
;シュツルム・ファウスト
+
;[[シュツルム・ファウスト]]
:命中率は悪いが威力の高い手持ち式のロケットランチャー。
+
:ジオン軍で使用されていた手持ち式ロケット・ランチャー。命中率は悪いが威力とコストパフォーマンスが高く、残党軍では使用されるケースも多い。
;スパイク・シールド
+
 
:[[ザクII]]のシールドを改良し、打撃武器としても使えるようにした攻防一体の盾。現地改修の武装であり、正式なものではない。後の作品に[[シュツルム・ガルス|似たような武装を装備している機体]]が登場している
+
=== オプション装備 ===
 +
;プロペラント・タンク
 +
:バックパックに2基装備可能な推進剤入りタンク。状況に応じてパージする。
 
;レーザートーチ
 
;レーザートーチ
:溶接用のトーチ。『0083』第10話でコロニーへの爆弾設置に使用している。デザインは[[ハイザック]]が使用していた物と同一。
+
:溶接用のトーチ。『0083』第10話でコロニーへの爆弾設置に使用している。デザインは『Ζ』作中で[[ハイザック]]が使用していた物と同一。
  
 
== 対決・名場面 ==
 
== 対決・名場面 ==
75行目: 94行目:
 
:ジオン残党が本機を改修した機体。
 
:ジオン残党が本機を改修した機体。
 
;[[ゲルググJ]]
 
;[[ゲルググJ]]
:共通点の多い機体。
+
:ジオン軍によるゲルググの改修機。共通点が多く、開発時に参考になったと思われる。
 
;[[シャア専用ゲルググ]]
 
;[[シャア専用ゲルググ]]
:[[ア・バオア・クー]]脱出の際、喪失した右腕を本機の物で補っている。
+
:『C.D.A.』にて[[ア・バオア・クー]]脱出の際、喪失した右腕を本機の物で補っている。
  
 
== 商品情報 ==
 
== 商品情報 ==
 +
<!-- <amazon>ASIN</amazon> -->
 +
<!-- ASINにはAmazonの商品ページに記載されている10桁の番号を入力してください。 -->
 
=== [[ガンプラ]] ===
 
=== [[ガンプラ]] ===
 
<amazon>B00030EVI4</amazon>
 
<amazon>B00030EVI4</amazon>
 +
 +
== 資料リンク ==
 +
*[http://www.gundam0083.net/machine/z05.html 『機動戦士ガンダム0083』公式サイト:ゲルググM量産型]
  
 
== リンク ==
 
== リンク ==

2023年11月16日 (木) 21:07時点における版

ゲルググM
読み ゲルググマリーネ
外国語表記 Gelgoog Marine
登場作品 機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY
デザイナー 明貴美加
テンプレートを表示
スペック
分類 汎用量産型モビルスーツ
型式番号 MS-14F
頭頂高 19.2m
本体重量 45.1t
全備重量 81.3t
主動力 熱核融合炉
ジェネレーター出力 1,440kW
スラスター総推力 55,000kg
180度姿勢変換 1.6秒
装甲材質 超硬スチール合金 (チタン・セラミック複合材)
開発組織 ジオン公国軍
所属
主なパイロット
  • チャック・キース (接収機)
  • シグ・ウェドナー
  • テンプレートを表示

    概要

    ジオン公国軍一年戦争後期に開発したゲルググを、海兵上陸部隊仕様に改修した機体。機体名称の「M」も「マリーネ(海兵)」から取られている。海兵隊専用MSとして、MAUシーマやMAUゲールといった突撃機動軍麾下のグラナダ海兵上陸戦闘部隊に配備された。ただし、MAUが特殊任務に従事する限定的な部隊であった為、生産数はそれ程多くなかったと見られ、終戦後に海賊行為を行っていたシーマ艦隊は、宇宙世紀0083年時点で本機を約30機保有していたとされる。

    高出力ジェネレーターによってビーム兵器の運用を可能としていた点はゲルググと同様だが、危険な特殊任務に赴くケースが多かった海兵隊では機体の損耗率が高く、生産性の向上が図られている。

    宇宙空間での運用が想定されており[1]、背部に装備したランドセルによって機動性の向上が図られている。また、ランドセルには2基のプロペラント・タンクを装着する事で作戦行動時間の延長を実現。この仕様は、海兵隊の関わる任務の特殊性から、航続距離や稼働時間を延長する必要があった事から導き出されたと考えられている。

    一年戦争で運用された機体の一部は、モニター上での形状把握を困難にするドット塗装が採用されており、迷彩塗装に用いられた塗料には、各種探査機器を欺瞞する機能を有していたと言われている。

    カラーバリエーション 

    通常カラー
    量産機のゲルググと同様のグレーと緑のツートンカラー。
    連邦軍仕様
    連邦軍により接収された鹵獲機。トリントン基地に配備されていたザクIIF2型と同様、デザートピンク・黒のツートンカラーで塗装されている他、モノアイの発光色が緑色になっている。
    迷彩カラー
    『宇宙の蜉蝣2』にてMAUシーマ (シーマ艦隊)の所属機に施されていた塗装パターン。機体のグレーの部分にドット迷彩塗装が施されている。

    登場作品と操縦者

    機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY
    初出作品。第5話からシーマ艦隊の所属機が多数登場する。高性能であるゲルググの派生機とはいえ、劇中では既に旧式の機体であるため苦戦する描写が多い。最終話では連邦軍に接収されたサンドカラーの機体も登場している。
    GUNDAM EVOLVE
    『EVOLVE 4』に残党軍の機体が登場。ザクIIF2型と共に小隊を組みラビアンローズを襲撃するが、ガンダム試作3号機によってほとんどの機体が撃破されてしまった。だが、中破状態で漂っていたブレードアンテナ付きの本機がビーム・ライフルで試作3号機を撃破している。
    SDガンダム GGENERATION モノアイガンダムズ
    ブラード戦隊に1機配備されており、シグ・ウェドナーが搭乗する。

    装備・機能

    武装・必殺攻撃

    頭部バルカン砲
    頭部に二基備わっている40mm口径のバルカン砲。同種の火器としては小口径であり、近接防御以上の用途は想定していなかったと考えられる。
    腕部110mm速射砲
    両腕に内蔵されているマシンガン。腕部に装備されている為、広い射界を確保出来るが、ナックル・シールドを装備している場合は砲口が塞がれる為、使用出来なくなる。
    MMP80マシンガン
    ジオン軍が本格的な対MS戦闘を想定して開発した口径90mmマシンガン。コンパクトな構造で取り回しに優れ、一年戦争後期には相当数が普及していた事から調達が容易。特に最後期に開発されたタイプがジオン残党を含む多くの組織で使用されており、ゲルググMではビーム・ライフルの代替装備として装備されている。
    ビーム・ライフル
    ゲルググM専用のビーム・ライフル。海兵隊の過酷な任務に生産体制の不備が重なり、喪失したライフルの補充が追いつかなかった為、シーマ艦隊では調達の容易なMMP-80が使用された。
    ビーム・サーベル
    近接戦用の斬撃武器。当時のビーム・サーベルとしては出力に優れ、他機種の物よりも太いビーム刃を形成出来た。非使用時には腰部左右のビーム・サーベルポケットに収納されている。
    ナックル・シールド
    ザクIIのシールドを海兵隊が独自に製造し、手持ち装備としたシールド。先端に三本のスパイクを備えていた事から、スパイク・シールドとも呼ばれ、格闘戦で打突兵器としても用いられた。

    その他 

    ビーム・ライフル(ゲルググ用)
    ゲルググの主兵装。『GUNDAM EVOLVE 4』で本装備の機体が確認できる。
    シュツルム・ファウスト
    ジオン軍で使用されていた手持ち式ロケット・ランチャー。命中率は悪いが威力とコストパフォーマンスが高く、残党軍では使用されるケースも多い。

    オプション装備 

    プロペラント・タンク
    バックパックに2基装備可能な推進剤入りタンク。状況に応じてパージする。
    レーザートーチ
    溶接用のトーチ。『0083』第10話でコロニーへの爆弾設置に使用している。デザインは『Ζ』作中でハイザックが使用していた物と同一。

    対決・名場面

    関連機体

    ゲルググ
    原型機。
    指揮官用ゲルググM
    指揮官仕様機。一部ゲーム作品にのみ登場。
    シーマ専用ゲルググM
    海兵隊長のシーマ・ガラハウが乗る指揮官仕様機。
    ゲルググ[シュトゥッツァー]
    ジオン残党が本機を改修した機体。
    ゲルググJ
    ジオン軍によるゲルググの改修機。共通点が多く、開発時に参考になったと思われる。
    シャア専用ゲルググ
    『C.D.A.』にてア・バオア・クー脱出の際、喪失した右腕を本機の物で補っている。

    商品情報

    ガンプラ

    資料リンク 

    リンク

    脚注

    1. 重力下での運用も可能。