「ローゼン・ズール」の版間の差分

提供: ガンダムWiki
ナビゲーションに移動 検索に移動
タグ: モバイル編集 モバイルウェブ編集
 
(4人の利用者による、間の5版が非表示)
1行目: 1行目:
== YAMS-132 ローゼン・ズール(ROZEN ZULU) ==
+
{{登場メカ概要
 +
| 読み = <!-- 読み方が難しい場合に使用 -->
 +
| 外国語表記 = ROZEN ZULU
 +
| 登場作品 =
 +
*[[機動戦士ガンダムUC]]
 +
*[[機動戦士ガンダムUC 『袖付き』の機付長は詩詠う]]
 +
<!-- *続編、或いは個別作品に出演した作品のみ記載。 -->
 +
| デザイナー = カトキハジメ
 +
}}<!-- 必要に応じて追加をお願いします。 -->
  
*登場作品:[[機動戦士ガンダムUC]]
+
{{登場メカ概要
<!-- *デザイナー: -->
+
| タイトル = スペック
*分類:試作型[[モビルスーツ]]
+
| 分類 = 対[[サイコミュシステム|サイコミュ]]兵器用試作型[[モビルスーツ]]
*装甲材質:チタン合金セラミック複合材(OVA版は一部[[ガンダリウム合金]]使用)
+
| 型式番号 = YAMS-132
*頭頂高:25.2m
+
| 頭頂高 =
*全高:22.5m
+
| 全高 = 22.5m
*本体重量:25.8t
+
| 本体重量 = 25.8t
*全備重量:72.6t
+
| 全備重量 = 72.6t
*主動力:[[熱核融合炉]]
+
| 主動力 = [[熱核融合炉]]
*ジェネレーター出力:4,950kw
+
| ジェネレーター出力 = 4,950kw
*推力:257,200kg
+
| スラスター総推力 = 257,200kg
*センサー有効半径:18,200m
+
| 装甲材質 =
*開発組織:[[袖付き]]
+
*チタン合金セラミック複合材
*主なパイロット:[[アンジェロ・ザウパー]]、ゼクスト(テストパイロット)
+
*[[ガンダリウム合金]] (アニメ版のみ:一部使用)
 +
| センサー有効半径 = 18,200m
 +
| 開発組織 = [[袖付き]]
 +
| 所属 = [[袖付き]]
 +
| 所属組織 =
 +
| 所属部隊 =
 +
| 母艦 =
 +
| 主なパイロット = [[ゼクスト・アーデ]] (テストパイロット) ⇒ [[アンジェロ・ザウパー]]
 +
*
 +
}}<!-- 必要に応じて追加をお願いします。 -->
  
ラプラス宙域での戦いで中破した[[アンジェロ専用ギラ・ズール]]に[[ハンマ・ハンマ]]のデータを解析して取り込んだ、[[アンジェロ・ザウパー]]専用[[モビルスーツ]]。コクピット周辺に[[シナンジュ]]用の予備パーツの[[サイコフレーム]]を配したサイコミュ搭載機として完成した。<br />
+
== 概要 ==
上半身は[[ギラ・ズール]]の頃に比べると大きく変貌しており、特に巨大な三本のクローを装備した両腕と、対サイコミュ用特殊デバイス「サイコジャマー」を搭載した薔薇の蕾状のコンテナユニットが特徴的。
+
[[袖付き]]が開発した試作型[[モビルスーツ]]
  
親衛隊長であるアンジェロ・ザウパーの専用機で、同時に対[[ユニコーンガンダム]]仕様機としてロールアウト。序盤から圧倒的な戦闘力を見せつけた。
+
[[アンジェロ・ザウパー]]の専用機であり、[[ラプラス史跡]]での戦いで中破した[[アンジェロ専用ギラ・ズール]]をベースとして造られている。また、かつての[[ネオ・ジオン]]軍が開発した[[ハンマ・ハンマ]]の「一般パイロットでも操縦可能であり、尚且つ単機で高い戦闘力を持つ[[サイコミュシステム|サイコミュ]]搭載機」というコンセプトを昇華した機体でもある。その為、本機は[[ギラ・ズール]]のバリエーション機であると同時に[[ハンマ・ハンマ]]の後継機とも言える。
  
== 登場作品と操縦者 ==
+
コクピット周辺に[[シナンジュ]]用の予備パーツを流用する事を前提に設計が行われ、コクピット周りには[[サイコフレーム]]も組み込まれている。アンジェロは[[ニュータイプ]]ではないが、彼の微弱な脳波を感知して機体制御機能を高める為に使用されている。同時に[[準サイコミュシステム]]も搭載しており、こちらは総合的な火器管制に特化させている。このように2つのサイコミュ技術を搭載したハイブリッド機とする事で、ハンマ・ハンマでは成し得なかったコンセプトの実現に成功した。
<!-- :作品名:説明 -->
 
;[[機動戦士ガンダムUC]]
 
:パイロットは[[アンジェロ・ザウパー]]。<br />ガランシェールが大気圏の離脱の際にゼネラル・レビル搭載機の襲撃を受けた際にフル・フロンタルのシナンジュと共に登場した。その戦闘で圧倒的な力を見せつけた。ネェル・アーガマが奪還された際に右腕を自ら破壊して逃亡し、その後、破壊した右腕の代わりにシールドで補修されている。
 
  
 +
本機では更に「対サイコミュ兵器」という新たなコンセプトも組み込まれており、特に対[[ユニコーンガンダム]]用の「切り札」である特殊デバイス「サイコジャマー」を背部に搭載している。勿論、通常の[[MS]]に対しても非常に高い戦闘力を発揮し、両腕のインコムやメガ粒子砲を内蔵したシールドを駆使して戦う。
  
== 特殊能力 ==
+
機体デザインはベース機と比較して大きく変貌しており、大型化した腕と肩、ヒールによってかなりトップヘビーな体格となっている。
  
 +
== 登場作品と操縦者 ==
 +
;[[機動戦士ガンダムUC]] (原作小説版)
 +
:第8巻から登場。パイロットは[[アンジェロ・ザウパー]]。<br />[[シナンジュ]]と共に[[ガランシェール]]を追跡し、遭遇した[[トライスター]]の[[ジェスタ]]及び[[ジェスタ・キャノン]]と交戦している。また停船命令を無視したガランシェールにも攻撃を加えたが、自爆した為に退避している。<br />その後、制圧した[[ネェル・アーガマ]]内で[[クシャトリヤ]]に右腕を斬り落とされ撤退。最終決戦ではその代わりとしてシールドを右腕に接続して出撃し、[[フルアーマー・ユニコーンガンダム]]と交戦してサイコジャマーで一度は抑え込む。だがユニコーンが真の力を発揮した事で形勢が逆転し、最後はバナージとの感応で互いの過去を知り、自身と違って恵まれた境遇であった事から錯乱して自らをクローで貫いている。
 +
;[[機動戦士ガンダムUC]](アニメ版)
 +
:episode 6から登場。<br />ガランシェールと[[ネェル・アーガマ]]が[[ゼネラル・レビル]]の部隊から襲撃を受けた際にシナンジュと共に現れ、コクピットを外しつつ戦闘不能にするだけの圧倒的な力を見せつけた。ネェル・アーガマが「袖付き」と袂を分かつと、[[ユニコーンガンダム]]に掴まれていた右腕を自ら破壊して逃亡している。<br />最終決戦では右腕を有線式シールド・ユニットに換装して出撃し、味方機である[[ズサ]]や[[ザクIII]]を巻き添えにしながらもバナージを追い詰めたが、やはり最後は自らをクローで貫いている。
 +
;[[機動戦士ガンダムUC 『袖付き』の機付長は詩詠う]]
 +
:アンジェロの指示でテストパイロットを[[ゼクスト・アーデ]]、機付長を[[スポッター]]が務めている。<br />[[クラーケ・ズール]]を奪いに来た[[宙賊]](一部塗装や[[マラサイ]]のバックパックや[[ジムII]]の両腕を取り付ける等の改修を施した[[ハイザック]]5機)を撃滅している。
  
 +
== 装備・機能 ==
 +
=== 特殊機能・装備 ===
 +
;[[サイコフレーム]]
 +
:コクピット周辺に採用された構造材。サイコミュと同程度の性能を持つサイコチップが金属粒子レベルのサイズで封入されていて、サイコミュシステムの小型化や機体の追従性の向上等といった恩恵を得る事ができる。<br />アンジェロ専用機である本機は感知した微弱な脳波を機体制御に活かす事を目的として搭載している。
 +
;[[Iフィールド]]
 +
:シールドに内蔵されている対ビームバリア。防御は勿論、メガ粒子砲を拡散発射する際の偏向装置も兼ねている。
 
;サイコ・ジャマー
 
;サイコ・ジャマー
:背部コンテナに搭載された、薔薇の花弁状の遠隔操作端末。全部で6基装備されており、八面体のサイコフィールドを形成して敵機を閉じ込め、その範囲内でのサイコミュ兵器を無効化する機能を持つ。NT-Dシステムを有する[[ユニコーンガンダム]]にとっては、天敵と言っても過言無い。
+
:薔薇の花を模した対サイコミュ兵器用特殊デバイスで、背部にある蕾状のコンテナユニットに8基程度格納されている。機械的な複合誘導方式で遠隔コントロールされておりファンネルのように見えるが、武器は装備されていないのでこれ自体に攻撃力はない。<br />放出後は6基の端末が自動で8面体のフィールドを形成し、内部に偽装感応波を放つ事で敵パイロットの感応波を相殺、フィールドの中心にいる敵機のサイコミュを遮断する。この為、フィールド内でのサイコミュ兵器の使用は不可能となる。<br />NT-Dシステムを有するユニコーンガンダムへの「切り札」とされているが、フィールドの偽装感応波には数値が設定されており、それを超える感応波を放たれると相殺できないという弱点がある。
;サイコフレーム
 
:
 
  
== 装備・機能 ==
+
=== 武装・必殺攻撃 ===
 
;インコム
 
;インコム
:両腕部の簡易サイコミュ兵器。大型のクローと3連装メガ粒子砲が一体化されており縦横無尽な攻撃が可能。
+
:有線式の誘導兵器で、両前腕部そのものをインコム・ユニットとして使用する。準サイコミュによるコントロールで一般パイロットでも(簡易的ではあるが)オールレンジ攻撃が可能。後部には3基のリレー・インコムを装備し、これを使って方向転換する。<br />内蔵された3連装メガ粒子砲により高い威力を発揮し、3基の大型クローによる格闘戦も行える。
;メガ粒子砲内蔵シールド
+
;シールド
:左腕に装備されているIフィールドと3連装メガ粒子砲を装備した専用シールド。接近してきた敵や弾幕を一掃するのに効果的とされる。OVAではネェル・アーガマから逃走する際に右腕を破壊している為、右手に直接つけられている。
+
:薔薇の形をした実体盾で、主に左腕に装備される。Iフィールドと3連装メガ粒子砲を内蔵した攻防一体型。<br />小説ではクシャトリヤに右腕を斬り落とされた後、応急処置として接続されている。インコムと同様に有線で射出可能。<br />アニメ版では[[ガンダリウム合金]]製となっている。
 
+
;有線式シールド・ユニット
 +
:装備プランの一つとして挙がっていた武器。こちらもIフィールドと3連装メガ粒子砲を内蔵しているが、通常のシールドとは形状がやや異なっている。その名称からインコム同様、有線での分離も可能と思われる。<br />アニメ版において、ネェル・アーガマからの脱出時に自ら破壊した右腕の代わりに装備していた。
 +
;3連装メガ粒子砲
 +
:両腕とシールドに内蔵されている。<br />シールドに装備されている物は収束発射だけでなくIフィールドを利用して拡散発射する事も可能で、複数の敵機やミサイル等の一掃といった面制圧攻撃に高い効果を発揮する。
  
 
== 対決・名場面 ==
 
== 対決・名場面 ==
;VS[[ゼネラル・レビル]]搭載機
+
;VS[[ゼネラル・レビル]]艦載機
:宇宙へ帰還した[[ユニコーンガンダム]]と[[ガランシェール]]。合流に駆け付けた[[ネェル・アーガマ]]を排除するために進軍した[[ゼネラル・レビル]]所属のモビルスーツ部隊を、シナンジュと共に突然現れて圧倒した。この時本機は無傷で、敵パイロットを一切殺害せずに遂行し[[シナンジュ]]の姿を見止めると器用に『お辞儀』して先を譲った。
+
:宇宙へ帰還した[[ユニコーンガンダム]]と[[ガランシェール]]、それに合流した[[ネェル・アーガマ]]をまとめて排除するべく進軍した[[ゼネラル・レビル]]所属のモビルスーツ部隊。そこに[[シナンジュ]]と共に突然現れて圧倒した。この時、本機はパイロットを一切殺害せず、尚且つ無傷で敵機を無力化している。<br />粗方無力化し終えると器用に『お辞儀』してシナンジュに残った大物を譲った。
 
 
  
 
== 関連機体 ==
 
== 関連機体 ==
<!-- :機体名:説明 -->
 
 
;[[アンジェロ専用ギラ・ズール]]
 
;[[アンジェロ専用ギラ・ズール]]
:ベース機
+
:ベース機。
 
;[[ハンマ・ハンマ]]
 
;[[ハンマ・ハンマ]]
:
+
:この機体のコンセプトを昇華している。
 
;[[シナンジュ]]
 
;[[シナンジュ]]
:予備のサイコフレームを使っている。
+
:この機体のプロペラントタンクやサイコフレーム等、予備パーツを流用している。
 
;[[クラーケ・ズール]]
 
;[[クラーケ・ズール]]
:
+
:並行して開発されていた機体。
 +
;[[ガンダムローズ]]
 +
:バラ型のビット兵器を有しているという点で共通している。
  
 +
== 余談 ==
 +
*本機は最終局面で予定よりも登場MSの数を増やす事になった為に生み出された機体であり、著者の福井晴敏氏がデザイナーのカトキハジメ氏に「機械獣的なMSの極地であるハンマ・ハンマのVer.Kaがあったら面白そう」と提案した事がきっかけとされる。
 +
*『UC』episode 6公開時に[[ガンプラ]]「HGUC 1/144 ローゼン・ズール」が発売されたものの、成形色が作中の物からかけ離れていたため<ref>本来、紫とピンクで成形されるべきパーツが茶色と濃い目の紫で成形されているため、要塗装キットとなっている。さらにパッケージや説明書に載っている作例が作中と同様の色に塗装されているため、未塗装の画像をよく確認しないと判別が難しい。</ref>、続くepisode 7公開時に成形色を作中の物に近づけた「episode 7 Ver.」が改めて発売された。本機のキットを購入する際にはよく確認する事。
  
 
== 商品情報 ==
 
== 商品情報 ==
 
+
=== [[ガンプラ]] ===
 
+
<amazon>B009X3OH72</amazon>
 
+
<amazon>B00KRVJBKM</amazon>
== 話題まとめ ==
 
<!-- *[[namazu:ローゼン・ズール]] (全文検索結果) -->
 
  
 
== 資料リンク ==
 
== 資料リンク ==
<!-- *[[一覧:ローゼン・ズール]] -->
+
*[http://www.gundam-unicorn.net/tv/ms/43.php 『機動戦士ガンダムユニコーン RE:0096』公式ホームページ:ローゼン・ズール]
  
 
== リンク ==
 
== リンク ==
 
*[[登場メカ]]
 
*[[登場メカ]]
 +
 +
== 脚注 ==
 +
<references />
 +
<!-- 本文には<ref>内容</ref>のかたちで挿入してください。 -->
 +
 +
{{DEFAULTSORT:ろおせん すうる}}<!-- 濁点・半濁点は除く。「っ」のような小書き文字は「つ」のように大きくする。「・」のような区切り文字は半角空白「 」に変える。 -->
 +
[[Category:登場メカら行]]
 +
[[Category:機動戦士ガンダムUC]]
 +
[[Category:機動戦士ガンダムUC 『袖付き』の機付長は詩詠う]]
 +
<!-- DEFAULTSORTとCategoryを元に、各カテゴリページに表示・自動整列されます。 -->

2020年3月26日 (木) 22:54時点における最新版

ローゼン・ズール
外国語表記 ROZEN ZULU
登場作品
デザイナー カトキハジメ
テンプレートを表示
スペック
分類サイコミュ兵器用試作型モビルスーツ
型式番号 YAMS-132
全高 22.5m
本体重量 25.8t
全備重量 72.6t
主動力 熱核融合炉
ジェネレーター出力 4,950kw
スラスター総推力 257,200kg
装甲材質
センサー有効半径 18,200m
開発組織 袖付き
所属 袖付き
主なパイロット

ゼクスト・アーデ (テストパイロット) ⇒ アンジェロ・ザウパー

テンプレートを表示

概要 [編集 | ソースを編集]

袖付きが開発した試作型モビルスーツ

アンジェロ・ザウパーの専用機であり、ラプラス史跡での戦いで中破したアンジェロ専用ギラ・ズールをベースとして造られている。また、かつてのネオ・ジオン軍が開発したハンマ・ハンマの「一般パイロットでも操縦可能であり、尚且つ単機で高い戦闘力を持つサイコミュ搭載機」というコンセプトを昇華した機体でもある。その為、本機はギラ・ズールのバリエーション機であると同時にハンマ・ハンマの後継機とも言える。

コクピット周辺にシナンジュ用の予備パーツを流用する事を前提に設計が行われ、コクピット周りにはサイコフレームも組み込まれている。アンジェロはニュータイプではないが、彼の微弱な脳波を感知して機体制御機能を高める為に使用されている。同時に準サイコミュシステムも搭載しており、こちらは総合的な火器管制に特化させている。このように2つのサイコミュ技術を搭載したハイブリッド機とする事で、ハンマ・ハンマでは成し得なかったコンセプトの実現に成功した。

本機では更に「対サイコミュ兵器」という新たなコンセプトも組み込まれており、特に対ユニコーンガンダム用の「切り札」である特殊デバイス「サイコジャマー」を背部に搭載している。勿論、通常のMSに対しても非常に高い戦闘力を発揮し、両腕のインコムやメガ粒子砲を内蔵したシールドを駆使して戦う。

機体デザインはベース機と比較して大きく変貌しており、大型化した腕と肩、ヒールによってかなりトップヘビーな体格となっている。

登場作品と操縦者[編集 | ソースを編集]

機動戦士ガンダムUC (原作小説版)
第8巻から登場。パイロットはアンジェロ・ザウパー
シナンジュと共にガランシェールを追跡し、遭遇したトライスタージェスタ及びジェスタ・キャノンと交戦している。また停船命令を無視したガランシェールにも攻撃を加えたが、自爆した為に退避している。
その後、制圧したネェル・アーガマ内でクシャトリヤに右腕を斬り落とされ撤退。最終決戦ではその代わりとしてシールドを右腕に接続して出撃し、フルアーマー・ユニコーンガンダムと交戦してサイコジャマーで一度は抑え込む。だがユニコーンが真の力を発揮した事で形勢が逆転し、最後はバナージとの感応で互いの過去を知り、自身と違って恵まれた境遇であった事から錯乱して自らをクローで貫いている。
機動戦士ガンダムUC(アニメ版)
episode 6から登場。
ガランシェールとネェル・アーガマゼネラル・レビルの部隊から襲撃を受けた際にシナンジュと共に現れ、コクピットを外しつつ戦闘不能にするだけの圧倒的な力を見せつけた。ネェル・アーガマが「袖付き」と袂を分かつと、ユニコーンガンダムに掴まれていた右腕を自ら破壊して逃亡している。
最終決戦では右腕を有線式シールド・ユニットに換装して出撃し、味方機であるズサザクIIIを巻き添えにしながらもバナージを追い詰めたが、やはり最後は自らをクローで貫いている。
機動戦士ガンダムUC 『袖付き』の機付長は詩詠う
アンジェロの指示でテストパイロットをゼクスト・アーデ、機付長をスポッターが務めている。
クラーケ・ズールを奪いに来た宙賊(一部塗装やマラサイのバックパックやジムIIの両腕を取り付ける等の改修を施したハイザック5機)を撃滅している。

装備・機能[編集 | ソースを編集]

特殊機能・装備[編集 | ソースを編集]

サイコフレーム
コクピット周辺に採用された構造材。サイコミュと同程度の性能を持つサイコチップが金属粒子レベルのサイズで封入されていて、サイコミュシステムの小型化や機体の追従性の向上等といった恩恵を得る事ができる。
アンジェロ専用機である本機は感知した微弱な脳波を機体制御に活かす事を目的として搭載している。
Iフィールド
シールドに内蔵されている対ビームバリア。防御は勿論、メガ粒子砲を拡散発射する際の偏向装置も兼ねている。
サイコ・ジャマー
薔薇の花を模した対サイコミュ兵器用特殊デバイスで、背部にある蕾状のコンテナユニットに8基程度格納されている。機械的な複合誘導方式で遠隔コントロールされておりファンネルのように見えるが、武器は装備されていないのでこれ自体に攻撃力はない。
放出後は6基の端末が自動で8面体のフィールドを形成し、内部に偽装感応波を放つ事で敵パイロットの感応波を相殺、フィールドの中心にいる敵機のサイコミュを遮断する。この為、フィールド内でのサイコミュ兵器の使用は不可能となる。
NT-Dシステムを有するユニコーンガンダムへの「切り札」とされているが、フィールドの偽装感応波には数値が設定されており、それを超える感応波を放たれると相殺できないという弱点がある。

武装・必殺攻撃[編集 | ソースを編集]

インコム
有線式の誘導兵器で、両前腕部そのものをインコム・ユニットとして使用する。準サイコミュによるコントロールで一般パイロットでも(簡易的ではあるが)オールレンジ攻撃が可能。後部には3基のリレー・インコムを装備し、これを使って方向転換する。
内蔵された3連装メガ粒子砲により高い威力を発揮し、3基の大型クローによる格闘戦も行える。
シールド
薔薇の形をした実体盾で、主に左腕に装備される。Iフィールドと3連装メガ粒子砲を内蔵した攻防一体型。
小説ではクシャトリヤに右腕を斬り落とされた後、応急処置として接続されている。インコムと同様に有線で射出可能。
アニメ版ではガンダリウム合金製となっている。
有線式シールド・ユニット
装備プランの一つとして挙がっていた武器。こちらもIフィールドと3連装メガ粒子砲を内蔵しているが、通常のシールドとは形状がやや異なっている。その名称からインコム同様、有線での分離も可能と思われる。
アニメ版において、ネェル・アーガマからの脱出時に自ら破壊した右腕の代わりに装備していた。
3連装メガ粒子砲
両腕とシールドに内蔵されている。
シールドに装備されている物は収束発射だけでなくIフィールドを利用して拡散発射する事も可能で、複数の敵機やミサイル等の一掃といった面制圧攻撃に高い効果を発揮する。

対決・名場面[編集 | ソースを編集]

VSゼネラル・レビル艦載機
宇宙へ帰還したユニコーンガンダムガランシェール、それに合流したネェル・アーガマをまとめて排除するべく進軍したゼネラル・レビル所属のモビルスーツ部隊。そこにシナンジュと共に突然現れて圧倒した。この時、本機はパイロットを一切殺害せず、尚且つ無傷で敵機を無力化している。
粗方無力化し終えると器用に『お辞儀』してシナンジュに残った大物を譲った。

関連機体[編集 | ソースを編集]

アンジェロ専用ギラ・ズール
ベース機。
ハンマ・ハンマ
この機体のコンセプトを昇華している。
シナンジュ
この機体のプロペラントタンクやサイコフレーム等、予備パーツを流用している。
クラーケ・ズール
並行して開発されていた機体。
ガンダムローズ
バラ型のビット兵器を有しているという点で共通している。

余談 [編集 | ソースを編集]

  • 本機は最終局面で予定よりも登場MSの数を増やす事になった為に生み出された機体であり、著者の福井晴敏氏がデザイナーのカトキハジメ氏に「機械獣的なMSの極地であるハンマ・ハンマのVer.Kaがあったら面白そう」と提案した事がきっかけとされる。
  • 『UC』episode 6公開時にガンプラ「HGUC 1/144 ローゼン・ズール」が発売されたものの、成形色が作中の物からかけ離れていたため[1]、続くepisode 7公開時に成形色を作中の物に近づけた「episode 7 Ver.」が改めて発売された。本機のキットを購入する際にはよく確認する事。

商品情報[編集 | ソースを編集]

ガンプラ[編集 | ソースを編集]

資料リンク[編集 | ソースを編集]

リンク[編集 | ソースを編集]

脚注[編集 | ソースを編集]

  1. 本来、紫とピンクで成形されるべきパーツが茶色と濃い目の紫で成形されているため、要塗装キットとなっている。さらにパッケージや説明書に載っている作例が作中と同様の色に塗装されているため、未塗装の画像をよく確認しないと判別が難しい。