ザビーネ・シャル
ザビーネ・シャル | |
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外国語表記 | Zabine Chareux |
登場作品 | |
声優 | 梁田清之 |
デザイナー | 安彦良和 |
プロフィール | |
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種族 | 人間 |
性別 | 男 |
生年月日 | 宇宙世紀0099年8月2日 |
年齢 | 24歳 (F91) ⇒ 34歳 (クロスボーン・ガンダム) |
没年月日 | 宇宙世紀0133年 |
職業 | MSパイロット |
所属組織 | クロスボーン・バンガード ⇒ 宇宙海賊クロスボーン・バンガード ⇒ 木星帝国 |
所属部隊 | 黒の部隊 (C・V) |
階級 | 中尉 (C・V) |
主な搭乗機 |
ベルガ・ギロス クロスボーン・ガンダムX2 |
概要
クロスボーン・バンガードの精鋭部隊「黒の部隊(ブラック・バンガード)」の隊長。右目に着用したゴーグル状の眼帯がトレードマーク。沈着冷静、ともすれば冷淡ともとれる性格であり、敵に対して容赦ない戦いを見せるが、同時に礼節をわきまえた人物でもある。
没落貴族シャル家の出身であり、貴族主義を掲げるロナ家に協力してクロスボーン・バンガードの一員となった。
成り上がった彼を偏見の目で見る者も少なくはないが、その実力は本物で、指揮官やパイロットとしても優秀であり、モビルスーツに乗る事になったベラ・ロナの面倒を任されるなど、マイッツァー・ロナからの信頼も厚い。一方でカロッゾ・ロナには不信感を抱いており、彼の進めるラフレシア・プロジェクトを密かに探っていた。
コスモ・バビロニア建国戦争では大隊を率いてフロンティアIVを制圧。その後マイッツァーからベラのお目付け役を任されるが、それがアンナマリー・ブルージュの離反を招いた。
フロンティアIでの戦闘でアンナマリーと交戦し、ベルガ・ギロスの被弾を許しながらもこれを撃破。以降はデナン・ゲーに乗り換え、部下と共に戦線に復帰するが、カロッゾがバグとラフレシアを実戦投入した事を知る。事実確認の為にザムス・ガルに乗り込みジレ・クリューガーに現状を問い詰めたものの、ジレのしらを切る態度に怒り彼を殺害。その後、ラフレシアの撃破を確認し、その場に残っていたガンダムF91と付近を航行していたスペース・アークを敢えて見逃し、ドレル大隊と合流してフロンティアIVへと凱旋した。
カロッゾの死後も幾度となくシーブック・アノーらと交戦したが、コスモ・バビロニアの残虐な殲滅の手法を目の当たりにした事もあって離反した。
コスモ・バビロニア建国戦争から10年後、ザビーネはベラ・ロナ率いる宇宙海賊クロスボーン・バンガードに参加。木星帝国への抵抗活動に身を投じ、キンケドゥ・ナウとともに海賊軍のエースパイロットとして活躍する。
かつてコスモ・バビロニアを裏切ったザビーネではあったが、内心では貴族主義を捨てておらず、ベラが貴族主義を復活させるつもりがない事を知りつつも「クロスボーン・バンガード」を名乗る者が木星帝国を討伐する事で再び貴族主義に人心を集めている事を期待していた。
しかし、戦いの最中に木星帝国の厳格な規律こそが自分の理想とする貴族主義に最も近いと考え、同士と共に叛乱を起こし、海賊軍を離反。部下を拘束されながらも一人帝国へと渡ったが、当の木星帝国はザビーネを信用しておらず、拷問を受け続けて精神を破綻させ、かつての颯爽とした彼の面影は崩れていく事になる。
宿敵たるキンケドゥとの対決では、ベラの心変わりの原因となった彼への憎悪から一度は勝利を収める。しかし、最終決戦で奇跡的に生存したキンケドゥと再び相見え、激闘の末に敗北。最期は貴族主義に対する未練を残し、戦場に散った。
登場作品と役柄
- 機動戦士ガンダムF91
- 初登場作品。黒の部隊を率いてベラ・ロナの護衛とMS訓練教官として立ち振る舞ったが、その態度はアンナマリーにロナ家の家名を欲する為にベラに媚びを売るように見た事から、彼女の離反を招いた。アンナマリーを粛清した後は、ベラの裏切りやバグの実戦投入の様子を見極めながら、裏方に徹するように動き、コスモ・バビロニアへと凱旋した。
- 機動戦士クロスボーン・ガンダム
- 宇宙海賊クロスボーン・バンガードのエースパイロットとして登場。ベラの掲げる不殺の姿勢に不満を懐きつつ、彼女に付き従っていたが、木星帝国の社会構造こそ貴族主義に通じると見て離反。帝国の拷問によって精神を破綻させ、遂にはキンケドゥとの一騎打ちの果てに命を落とした。
- 機動戦士ガンダムF91 プリクエル
- 幼少期、小さな宇宙服製造会社を経営している父親に連れられ、ブッホ・ジャンク社へと向かう途中、座礁事故に遭い、父親と死別。クラウス・ネイザーとダリア・タイラフェルと共にマイッツァーを後見人としてブッホ・コロニーに迎えられた事が語られている。
人間関係
親族
- 父
- 実父。小さな宇宙服製造会社を経営しており、改良型ノーマルスーツをブッホ・コンツェルンへ売り込む為にまだ幼かったザビーネを伴ってブッホ・コロニーへ赴いたが、貨客船事故で死別する事になった。
クロスボーン・バンガード
- マイッツァー・ロナ
- ロナ家の当主。彼からベラのお目付け役を命じられる。
『プリクエル』では貨客船事故の際に回収艇を率いてザビーネ、ダリア、クラウスらを救出した命の恩人であり、救出後、マイッツァーはザビーネ達の後見人として彼らをブッホ・コロニーに迎え入れた。 - カロッゾ・ロナ
- 上官。ラフレシア・プロジェクトを推進する彼を密かに内定していた。
- ベラ・ロナ
- ロナ家の正当な後継者として貴族主義者のトップに立つべきと考える女性。
マイッツァーからパイロットとしての訓練とお目付け役を任されたが、それが結果としてアンナマリーの失望を招いた。その後、海賊軍の長として立った彼女に付き従うが、戦乱の中で離反する。 - ジレ・クリューガー
- カロッゾの腹心。バグの虐殺を実行しながら白を切ろうとした彼のノーマルスーツのバイザーを割り、宇宙へと放り出した。
- アンナマリー・ブルージュ
- 部下。ベラに対する嫉妬から脱走した彼女を粛清し、その様子をして「感情を処理出来ないゴミ」と評した。
- クラウス・ネイザー / ダリア・タイラフェル
- 黒の戦隊のパイロット。少年期に貨客船座標事故に巻き込まれ、その際に生き残った時からの仲。
- ミリアム・ベガ
- C.V.のパイロット。ブッホ社でジャンク回収作業中に彼女が貨客船事故の際の光を観測した事で、ザビーネ達は一命を取り止める事ができた。その後もザビーネらの良き姉として交友を持っていた。
レジスタンス・海賊軍
- シーブック・アノー(キンケドゥ・ナウ)
- ザビーネにとっての好敵手。コスモ・バビロニア建国戦争ではカロッゾを討った彼を敢えて見逃した。その後、海賊軍では共に戦うが、海賊軍を離反後はベラの心変わりを促した元凶として彼を討つ事に執着した。
なお、シーブックのライバルとして語られる事の多いザビーネだが、『F91』本編ではお互いまともに顔を合わせる事も無いまま物語が進行しており、本格的に刃を交えたのは本編終了後である。 - トビア・アロナクス
- ベラの掲げる不殺に対し不信を抱く彼の心境をズバリと言い当てた。ただし、なぜザビーネがトビアの心の内を読めたのかは語られていない。
木星帝国
- クラックス・ドゥガチ
- 木星帝国総統。海賊軍を離反後、彼に忠誠を誓いつつ彼が地球を滅亡させた後、貴族主義社会を作り上げようと画策したが、果たす事は出来なかった。
- ギリ・ガデューカ・アスピス
- 木星帝国へ投降した際に彼から拷問を受ける。これが結果としてザビーネの精神を破綻させる切っ掛けとなった。
名台詞
機動戦士ガンダムF91
- 「感情を処理できん人類は、ゴミだと教えたはずだがな…」
- 造反したアンナマリーを葬った時の台詞。この一言が、10年後に彼の元に戻ってくる事になる。
- 「我々も、バグやラフレシアになるつもりか!」
「なら、難民船1隻くらい見逃せよ。彼奴の母艦かもしれんからな…」 - F91と、難民を乗せたスペース・アークを見逃す指示を出しながら。曲りなりにも騎士道精神を持っている事がうかがえる。
機動戦士クロスボーン・ガンダム
- 「ひゃーっはっはっは!キンケドゥ?どうしてここにいる?キンケドゥゥゥ!!」
「お前は死んだんだぞ?駄目じゃないか!死んだヤツが出てきちゃ!死んでなきゃああ!!」 - 最終決戦にて。自分が手にかけた筈の宿敵が生きて自分の眼の前に現れ、狂乱しながら刃を向ける。その様子は、かつてアンナマリーを粛清した時に彼が語った「感情を処理できない人類」、すなわちゴミそのものであった。
- 「お前は…お前は、死んでなきゃぁぁぁ!!」
- 上記の台詞のGジェネFバージョン。この時のザビーネの声は若干裏返っており、梁田氏が「狂ったザビーネ」を見事に表現している。あまりのザビーネの変わり様にキンケドゥも「心まで腐ったか!」と吐き捨てている。
搭乗機体・関連機体
- ベルガ・ギロス
- コスモ・バビロニア建国戦争時の搭乗機。
- デナン・ゲー
- ベルガ・ギロスが破損した後に搭乗。
- クロスボーン・ガンダムX2
- 木星戦役時の搭乗機。
- クロスボーン・ガンダムX2改
- 木星帝国に寝返った後の搭乗機。
- ザムス・ガル
- クロスボーン・バンガード所属時の母艦。
- マザー・バンガード
- 宇宙海賊クロスボーン・バンガード所属時の母艦。