リヴ・アンゲリカ

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リヴ・アンゲリカ
外国語表記 Liv Angelika / Dir Rider
登場作品 機動戦士ガンダムF90FF
デザイナー 金世俊
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プロフィール
偽名 ディル・ライダー
種族 人間 (人工ニュータイプ)
性別
生年月日 宇宙世紀0099年
年齢 13歳 → 16歳
職業 民間人 → MSパイロット
所属 民間 → GBG地球連邦軍
所属部隊 ファステスト・フォーミュラ
階級 准尉 → 少尉
主な搭乗機 ガンダムF90 (2号機・3号機)
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概要

パッツィ・アンゲリカの息子。パッツィがテストパイロットとして所属している地球連邦軍 第13実験戦団 (第13独立機動艦隊)のチームBに同行し、チームメンバーからも可愛がられている。チームのメカニックであるヘルプ・ヘイデンからシミュレーターでMSの操縦を手解きされており、この際にニュータイプとしての素養を見せたことから、ジョブ・ジョンによってガンダムF90-Nタイプのパイロット候補としてリストアップされる。

オイエル・ランデッガーによるF90を狙った襲撃の際、偶然に近い形でハルファイターに搭乗し、F90とNタイプにドッキング。一度は窮地を乗り越えるが、戦闘中に母親が生身で宇宙へ放り出された姿を目の当たりにしたことであまり冷静さを欠き、半ば自滅にも近い形でF90を大破させ、行方不明となった。

だが、オイエルに雇われチームB襲撃に参加していた傭兵部隊GBGに救助されており、そこで「ディル・ライダー」の名で呼ばれ、彼らと共に生活を送ることになる。生きるために各地の低強度紛争に身を投じていたディル(リヴ)だったが、宇宙世紀0114年の旧サイド4空域でレガシィと交戦し、GBGは壊滅。生き残った彼はロナ家の艦隊に回収され、地球連邦軍ファステスト・フォーミュラへと入隊。各地でジオン残党掃討任務に従事しつつ、レガシィの手掛かりを追った。

戦いの中、レガシィに協力するMSA-0120のパイロットサイファーと幾度となく刃を交え、その中で自らが「ユーリー・ミノフスキー計画」によって生み出された人工ニュータイプであることを知るが、パッツィやギデオンの意志を受け取り、レガシィの野望を止めるべく奮闘。トリムールティ事変では、造反者の汚名を着せられながらもサイファーを降し、大気圏に突入するトリムールティの解体をするも、その後の消息は不明。

登場作品と役柄

機動戦士ガンダムF90FF
初登場作品。同作の主人公を務める。当初は良き母親であるパッツィを慕う純粋な子供だったが、戦いの中で次第に自身の隠された出生によって翻弄され、過酷な運命を歩む事になる。幾度となく離別を繰り返し、果てる事のない戦いの中で心を擦り減らしていったものの、それでもなお人の可能性を信じ続け、戦いによる人類の革新を推し進めようとする人間に徹底して抗い続けた。

人間関係

家族 

パッツィ・アンゲリカ
母。彼女を何よりも慕っており、彼女のような優秀なパイロットになることを夢見ていた。

地球連邦軍 / ファステスト・フォーミュラ

ヘルプ・ヘイデン
F90試験チームBスタッフのメカニック。リヴにシミュレータで操縦訓練させる。ファステスト・フォーミュラ (FF隊)でもメカニックとして行動を共にする。トリムールティでの出撃前にはずっと尊敬していたことを語り、「帰ったらまた昔みたいに口ゲンカをしよう」と約束するが…
ギデオン・ブロンダン
F89のパイロット。子ども扱いされることに反感を抱き無断出撃した際は大人としてリヴを説得した。FF隊では隊長となった彼と共に戦う。
ウスライ・アミエ
FF隊旗艦フェア・レディ(およびエイジャックス)のオペレーター。過去に苦しむディルを慰めたりしていた。
ハジメ・タスカー
FF隊所属のキャノンガンダムのパイロット。アミエの愛情を受けるディルに対して激しい嫉妬心を抱いている。
アインツベリ
FF隊所属のGキャノンおよびヘビーガンのパイロット。彼の死については思うところがあったようで死んだ人間としてパッツィやハジメと共に名を挙げていた。
ランディ・ホーキンス
FF隊旗艦フェア・レディおよびエイジャックスの艦長。
ミズマ・ムエルテ
宙賊「黄金の鷲」にMSパイロットとして使役させられていた強化人間の青年。クィン・マンサでファステスト・フォーミュラと交戦時にディルによって無力化され、フェア・レディに収容、その後FF隊のメンバーとなる。共にニュータイプ能力を持つ者同士であるため、互いに信頼関係は強い。
リー・シャオメイ
月参謀本部所属の少佐。メンバー再編成時に新生FF隊に作戦参謀として随行する。
カナタ・サワメ
フォン・ブラウン教導団から新生FF隊に配属となった新メンバー。ディルより年上だが彼を「先輩」と呼ぶ。
ファオナ・ブリガン
低軌道艦隊から新生FF隊に配属された新メンバー。
バズ・ガレムソン
第106守護中隊から新生FF隊に配属された新メンバー。ニュータイプ候補者ということを抜きにしても同僚としては連携を上手に行っていた。のちにカロッゾ・ロナの指示を受け敵対する。
ヴェロニカ・ヴァーノン
先遣調査部隊ウジャトアイズの隊長。アメリアコロニーでトラブルに巻き込まれたところをディルに助けられる。トリムールティ崩壊時にはドライグ・アクティブにて大気圏に突入するディルを救助しようとした。

その他

クベラ・ヴィカラ
GBGのリーダー。当初は母の敵としてリヴに怒りを向けられることもあったが戦士として戦う中で「家族」としての情を抱く。
マトリカ・ヴィカラ
クベラの娘。名を名乗らぬリヴに「ディル・ライダー」の名前を名付けた。ムーアでの戦闘ではぐれてしまうが、のちにRFグロムリンIIのバイオコンピュータにされていた彼女を救出する。
ハウゼリー・ロナ
試製ミノフスキー・ドライブの事故でフロンティアIに運び込まれた彼のお見舞いに訪れる。その後は彼をドライブに誘い、「ジオニスト・レポート」を見せる。オールズモビル襲撃時はディルに本当に戦いたいのかを問う。
トリムールティ襲撃の際には逆にディルがハウゼリーの真意を問いただすことになる。
サイファー
MSA-120を駆る謎の男。その正体はリヴ同様「ユーリー・ミノフスキー計画」で生まれたニュータイプであり、彼を弟扱いし「ユーリィ」と呼ぶ。

名台詞

僕は 家に帰れることなんてどうでもよかった モビルスーツのテストでどんな場所に行ったって母さんが一緒ならそれでいいんだ
僕にとってはF90ってモビルスーツなんかより 母さんの方が
全然 大きく見えたんだ
第2話のモノローグ。リヴという少年にとって母パッツィが大きな存在であったことが分かる。
「すごいんだねヘルプ ガンダムって―― …シミュレーションと本当の戦いってこんなにも違うものなの? 前よりも ずっと 僕の体が… こいつとどこまでも繋がって――――」
「うん 今なら なんでもできる気がする――」
第11話。F90-Nタイプに乗って。
「敵は! 撃滅する!!」
ファステスト・フォーミュラ時代に攻撃を仕掛ける際に発する言葉。他のメンバーと一緒に発言することも多い。
「誰も逃がすものか!」
ギデオン「待てっ!! 完全に不動だ! 向こうのパイロットも――」
「俺は逃がしはしないと言った!」
第14話。武器商人のMSが逃げるのを見て、このやり取りの後パイロットが脱出したにも関わらず撃墜する。
ギデオン「… やりすぎだ!」
「…敵は確実に仕留めて何も悪いなんてないでしょう?」
ギデオン「しかし」
「手負いの相手ほど危ないんだ 俺はもう 後悔したくありませんから」
その後、ギデオンの指摘に対し。グリゼルダのティグリスの攻撃が母を失う要因の1つとなったことからこう答える。とは言えこのやり取りの前のディルは呼吸が乱れており、殺しを楽しんでいるわけではない様子もうかがえる他、のちに敵方のパイロットでもニュータイプ能力で交信したミズマやバイオコンピュータにされていたマトリカは無力化したうえで救出している。
ギデオン「お前はリヴ! リヴだろう!?」
「… リヴ…」
「知りませんよ そんな"子供"……」
さらにその後、ギデオンからの指摘に対して。本当に知らないなら「そんな"人"」と答えるはずなので暗に自分がリヴであることを認めてしまっている。
「人のアドバイスを無視してそんなことにこだわってるようじゃ――――」
「簡単に 死ぬよ…」
第14話。自分が階級も年齢も上だと言うハジメに対して。ディル自身自分の増長が原因で「家族」を失った経験があるためハジメも凄みがあるとは言っていた。とはいえディルもその後ギデオンの「サポートする」発言に対し「要りませんよ」とは答えているのだが(艦長からの個人的な要請とはいえ艦長命令と言いくるめられて最終的には納得していた)。
そのしばらく後、ハジメはギデオンの警告を無視するような形で先走り、MSA-0120に撃墜されてしまう。
(こいつらもレプリカじゃない…!ジェガン並…いやもっと上の運動性能だ! それに…手練か!?)
「だけどさ! コロニーの大地をおかまいなしに破壊するような連中が スペースノイドの代表面って…」
「おかしいんだよ!」
第23話。RFザク(前期型)に乗って敵MSを相手しながら。ある意味でジオンおよび残党系テロリストの行いの矛盾をついている発言である。
「……… わからない」
「…レガシィは 憎い」
「やつらの手がかりを見つけたくてFFに入った」
「それは事実だ」
「でも… それは俺が戦う理由ではないと思う」
「母さんにエースパイロットになると誓ったのも忘れていない」
「けれど…俺はギデオンのような 本物のエースじゃない 俺は…」
「それでも――」
「俺は…見ていることなんてできない」
「今起きているこんなことは 止めなくちゃいけないんだ」
「その力が」
「俺に あるのなら!!」
第30話。戦火の広がるフロンティアIにて、ハウゼリーの「本当に戦いたいのか」という問いに対して。この答えを聞いたハウゼリーはフロンティアIのサナリィへと車を走らせF90の3号機の元へ送り届ける。
「ありがとうヘルプ ずっと尊敬してたよ」
「あんたは本当にF90のことが好きなんだな――――」
第38話。F90タイプFFでの出撃前にヘルプへ笑顔で送った言葉。
後のUC0122年にてベルフ・スクレットから「F90のこと あなたも好きだったんだ」という言葉を聞いた後、ヘルプは一人リヴの言葉を思い出していた。
「そうだ 俺が何者かなんて関係ない」
「俺の中のからわき上がる この怒り」
「今の俺を形作るこの想い」
「それを道標に進むんだ これから起こる惨劇を止めるために!」
第40話。母・パッツィと「父」・ギデオンの思いを胸に再びF90タイプFFは飛翔する。
「善導だの未来だのむずかしい理屈はわからない! けど これだけは感じることができる!」
「人の死に乗った世直しなんて おかしいってことがさ!」
第42話。サイファーとの問答。ある意味ガンダムシリーズの真理をついたセリフである。
サイファー「親の望みをかなえるのが子の使命だ!」
「子は親を超えるもんだろう!」
「少なくとも 俺の母さんは」
「そう願っていてくれた!」
その後。「子は親を超える」はのちの時代でも似たようなことを発言したガンダム乗りの少年が登場している。
「…生まれたから世を救うのか! 生まれたから命を捨てるのか!」
「やめろよ!! 自分の生きる意味を他人に託すのは!!」
「そんなのじゃ哀しすぎるだろ!」
第44話。重傷を負いながらもなお戦おうとするサイファーへと問うディル、サイファーは「私の生まれた意味」と語るがディルはそれを否定する。
「…ああ 知っていたさ あんたたちがそれを悲しんでいるのもわかる 誰もが争わぬ世界が来れば どんなにいいだろう…」
「だけど それは お前たちの世直しを肯定することには」
「ならない!」
「人の命が悲しみを生むのだとしてもッ!!!」
仲間たちの死を感じたディルに対し「俗人の死に涙する」ことを否定するサイファーの発言に対して。
「モビルスーツが進化したのは人を殺すためだけじゃないはずだ そうだろ母さん」
「緊急用スラスター全点火!! 大気圏突入と共にMS隊前期離脱!! 生きて帰るぞ!!」
「力を貸せ!! F90ガンダム!!!!!」
トリムールティの破壊作業の最終段階にて。

搭乗機体・関連機体

ガンダムF90 (2号機・3号機)
主な搭乗機。3号機の受領後はそちらをメインに搭乗した。
ガンダムF90-Bタイプ
シミュレーター上で搭乗。
ガンダムF90-Nタイプ
リヴとしてはパッツィからコントロールを奪う形で搭乗。ディル・ライダーとしては主な搭乗機となっている。
ハルファイター
パッツィの窮地を救うために搭乗した。
ガンダムF90-NGタイプ
ガンダムF90-NFタイプ
ガンダムF90-NBタイプ
ガンダムF90-NDタイプ
ガンダムF90-NEタイプ
ガンダムF90-NVタイプ
ガンダムF90 タイプFF
ガンダムF90-Vタイプ
ガンダムF90 (試製ミノフスキー・ドライブテスト装備)
ガンダムF90-Rタイプ
当時未完成のLタイプ用のライフルを装備している。
ガンダムF90-Tタイプ
ジム・スナイパーカスタム
GBG時代の搭乗機。左肩にミサイルを搭載した仕様になっている。
ヘビーガン重装攻撃型
ギデオンがガンダムF90-Oタイプに搭乗して窮地に陥っていた際に搭乗する。素体のヘビーガンもGBG襲撃時に搭乗しようとしたが、デッキへの攻撃により乗ることはなかった。
RFザク (前期型)
アメリアコロニーに潜入した際に奪取し搭乗。
ティグリスII
サイド1・107バンチ「バーラト」で接収された機体。アナハイム社のリバモア工場でテストを行うために搭乗。

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