ガンダム (THE ORIGIN版)

スペック
スペック
コードネーム	02（ゼロツー）
分類	試作型モビルスーツ
型式番号	RX78-02; RX-78-02
頭頂高	18.0m
全高	18.5m
主動力	熱核融合炉
装甲材質	ルナ・チタニウム合金
開発組織	地球連邦軍
開発者	テム・レイ
所属組織	地球連邦軍
所属部隊	ホワイトベース隊
主なパイロット	アムロ・レイ
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ガンダム (THE ORIGIN版)
ガンダム (THE ORIGIN版)
外国語表記	Gundam [THE ORIGIN Ver.]
登場作品	機動戦士ガンダム THE ORIGIN
デザイナー	大河原邦男（設定画）; 安彦良和（作画）
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概要[編集 | ソースを編集]

地球連邦軍が開発した試作型モビルスーツ。

MBT (メインバトルタンク)の延長線上にある機体であるガンキャノン最初期型が月面での戦闘（テミス海の虐殺）においてジオンのモビルスーツ相手に完敗した事を受け、本格にモビルスーツとして新規開発された。試作された「RX-78」2機の内、本機は2号機であり、黄色一色だった1号機に対し、白、赤、青のトリコロールカラーに塗装されている。

機体の大まかな形状はデザイン元である『1st』のガンダム（以下、1st版）と概ね同じだが、機体の細かな形状や装備には幾つも違いがあり、機能面においてもコア・ブロック・システムや大気圏突入機能が未搭載という違いがある。

試作機故に整備やパーツの調達も難しく、現場でバージョンアップや換装が繰り返されており、当初未搭載だったコア・ブロック・システムはジャブロー到着後に追加され、さらにその後、バックパックにスタビライザーが追加された他、機体各所にスラスターの増加、マグネットコーティング処理など改修され続けて運用された。

運用時期ごとの各種仕様 [編集 | ソースを編集]

初期型: サイド7編からジャブロー編までの初期状態。固定武装を装備した左右非対称な胸部や、小型マシンガンを装備した左腕、バックパックを換装してショルダーキャノンの装備など実験的な要素が強く、特に左肩のショルダーマグナムや右肩のガトリング砲は何度も使用されたものの、命中精度に問題があり、(作中では命中描写がなく)牽制位の成果しか挙げることはできなかった。装甲も完全に無傷であった1st版ほどではなく、ザク・マシンガンであっても直撃すれば、焦げやへこみが出来るなど、只では済まなかった。
中期型: ジャブローにおける改修後の仕様。左肩のショルダーマグナムが廃止され、代わりに右肩と同型のガトリング砲を装備。ショルダーキャノンも装備されなくなり、胴体内部に脱出用のコア・ポッドを内蔵した。また、肩アーマーの天面にフックが追加されている。後にホワイトベースが宇宙に上がった際に脹脛部分にスラスターを配備するなど空間戦闘用にカスタムされていったが、テキサスコロニーでシャアとの戦いで大破してしまった。
後期型: サイド6で修理を施す際にアムロのNT能力に対応出来るようにマグネットコーティングを施し、各部にバーニアを追加した高機動仕様。肩アーマーのフックもスラスターに変更されている。この時点でのマグネット・コーティングは実験的要素が強かったのでアムロが難色を示したが、コーティング後の成果は予想以上に良好であった。

登場作品と操縦者[編集 | ソースを編集]

機動戦士ガンダム THE ORIGIN: 初出作品。サイド7でのザク襲撃時にテストパイロットのケンプ中尉に搭乗が命じられるものの、移動中に爆発に巻き込まれ死亡。ホワイトベースへの搬出中の事故で放置状態になっていたところへアムロが訪れ搭乗した。ポジションについては『1st』のガンダムと概ね同じだが、改修エピソードの追加や戦闘内容など所々『1st』とは異なる箇所がある。
ガンダムEXA
GUNDAM RISING ～GUNDAM THE ORIGIN Target U.C.0079～: OVA『機動戦士ガンダム THE ORIGIN II 哀しみのアルテイシア』のイベント上映で劇場公開された同映像で登場。30秒程度とはいえ、THE ORIGIN版としては初の「ガンダム、大地に立つ」の映像化となった。
機動戦士ガンダム U.C. ENGAGE: ジブラルタルにおけるシャア専用ザクとの対決が映像化された。
機動戦士ガンダムククルス・ドアンの島: 時系列的に『THE ORIGIN』ジャブロー編後の同作において中期型が登場。

装備・機能[編集 | ソースを編集]

特殊機能[編集 | ソースを編集]

コア・ブロック・システム: ジャブローにて追加された機構。コア・ポッドにより脱出することが可能。
換装: バックパックを換装可能。

武装・必殺攻撃[編集 | ソースを編集]

バルカン砲: 頭部に左右一対2門内蔵されている機関砲。
ガトリング砲: 初期型では右肩に1基、中期型では両肩に1基ずつ装備している。後期型への改修時にセンサーへと変更された。
ショルダーマグナム: 左肩に2基装備している。中期型への改修時にガトリング砲へと変更された。
ミサイルランチャーユニット: ショルダーマグナムを換装し装備する武装。
腕部バルカン砲: 左腕部に2門内蔵。モノクロ画稿では肘側にマガジンらしきボックス状のディテールが確認できる。ただ、作中で本兵装が確認できるのは初出撃時のみで、以降はアーチ状の構造のみ残された状態となっている（カラー画稿と同一）。
ビーム・ライフル (前期型): 本機の主兵装。連邦が開発に成功したエネルギーCAP技術を初めて実用化したメガ粒子砲であり、ザクIIを一発で撃破し軍艦も数発で撃沈するほどの強力な火力を有している。マシンガンやバズーカがメインだったザクに比べれば常識外れの性能で、連邦・ジオンともにその後新規に開発されたMSのほとんどにビーム系射撃兵装が標準装備される（少なくとも装備可能となる）など大きな影響を与えた。ガンダムの活躍・圧倒的優位を象徴する武装であり、代名詞と言える。
デザインは『THE ORIGIN』用に新規に考案された物であり、安彦氏の準備稿をベースに大河原氏によりクリンナップされた。そのため1st版とは大きく異なる形状となっている。
ビーム・ライフル (後期型): ベルファスト出港後、中期型と後期型で使用されたビーム・ライフル。こちらは1st版に準じたデザインとなっている。
ハイパー・バズーカ: 肩掛け式の無反動砲。対艦用の実弾兵器だが対MS戦にも使用できる。1st版とは違い、スコープが装備されている。
ビーム・サーベル: バックパックに2基装備。ミノフスキー粒子をIフィールドによって刀身状に成型したもので、後の連邦軍のモビルスーツだけでなくシリーズを越えて様々なモビルスーツに採用されるガンダムシリーズの基本的な装備。ショルダー・キャノン装備時はバックパック右側に1基のみ装備する。
ショルダー・キャノン: 高機動タイプのバックパックとセットで運用されるキャノン砲。使用の際にはバックパックを換装して装備するが、通常のバックパックにも装備は可能。試作一号機の物よりも砲身が短い物を使用している。『THE ORIGIN』作中では主に初期型が使用しており、中期型でもオデッサ戦で1度だけ通常型バックパックに装備し出撃したが使用することなくシールドと共にパージしている。
シールド: 防御用のシールドで、左手に装備できる。背部にマウントすることも可能。1st版と比べて上下逆さに装備しているのが特徴^[3]。本体の装甲が1st版ほど強力ではないので、敵の攻撃を防ぐ生命線となっている。

対決・名場面[編集 | ソースを編集]

機動戦士ガンダム THE ORIGIN (原作漫画版) [編集 | ソースを編集]

ガンダム、大地に立つ: 第3話より。民間人もろともコロニーを攻撃するザクの非道に怒りを露にしたアムロはガンダムへと搭乗。事前に盗み見したファイルの知識を頼りにガンダムを起動させる。ジーンのザクをパワーで圧倒する中、突如入ってきた通信の指示に従い、ビームサーベルでザクを撃破するものの、怒ったデニムのザクから激しい殴打の応酬を受ける。さらに飛び蹴りで追い討ちをかけようとしてくるザクだったが、アムロはビームサーベルの一突きで仕留め、戦いを制した。
ガンダムがジーンのザクをジャンプする前に斬る、デニムがガンダムに激しい格闘戦を仕掛けるなど、軽快さがある『1st』の同シーンと比べて荒々しい動きが印象的な激戦となった。

余談[編集 | ソースを編集]

アニメ『機動戦士ガンダム THE ORIGIN 前夜赤い彗星』第12話のエンディング映像にガンダムの初期試作型に類似した機体が登場。本機の頭部を初期試作型の物に置き換えたような外見をしている。この機体は後に立体化された際に上記のロールアウト時の姿として設定されている。
ゲーム「機動戦士ガンダム連邦vs.ジオンDX」の説明書表紙絵（PS2版）、パッケージイラスト（ドリームキャスト版）には何故か『1st』のガンダムではなく本機が描かれている（黄色いV字アンテナ、右肩の「RX-78-02」、ガトリング砲が確認可能）。