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GアタッカーとGボマーには個別にコクピットブロックが存在し、MS形態時にはGコアのコクピットと連結される。緊急時にはその2つのコクピットを装着したままGコアが分離され、コア・ブロック状態でならば大気圏突入も可能。飛行形態に変形すれば大気圏内航行も行える。この状態では機体バランスに問題があるが脱出装置としては申し分ない性能を有し、不測の事態に備えて自動での帰還能力も持つ。コクピット内は従来通り[[全天周囲モニター]]と[[リニアシート]]だが、操縦桿は試験的に[[アームレイカー]]を採用している。 | GアタッカーとGボマーには個別にコクピットブロックが存在し、MS形態時にはGコアのコクピットと連結される。緊急時にはその2つのコクピットを装着したままGコアが分離され、コア・ブロック状態でならば大気圏突入も可能。飛行形態に変形すれば大気圏内航行も行える。この状態では機体バランスに問題があるが脱出装置としては申し分ない性能を有し、不測の事態に備えて自動での帰還能力も持つ。コクピット内は従来通り[[全天周囲モニター]]と[[リニアシート]]だが、操縦桿は試験的に[[アームレイカー]]を採用している。 | ||
− | + | 両肩部と両脛部に全部で4基のジェネレーターを分散して搭載し、前者はGアタッカー、後者はGボマーのエンジンとしても機能する。これは攻撃を受けた時に全ジェネレーターが一度に破損する事を防ぐフェイル・セーフとして配慮されたもので、万が一の場合は強制パージも可能。また、ジェネレーターの配置が均等化された事で補機としてのコア・ブロックを必要とせず、単機で完結した戦闘単位となっている。なおオプションの追加を想定して出力には余裕が持たされているので、2基までならば失っても戦闘に支障はない。 | |
背部には[[AMBAC]]用の大型テール・スタビレーターがあり、その回転モーメントの大きさを活かして細かな姿勢制御を行うのに用いられる。この内部には電子機器やセンサー類、プロペラントタンクが搭載されており、特にプロペラントタンクが占める容積の割合が高いとされる。テール・スタビレーターはバルカン砲を内蔵したタイプへの換装も可能で、用途に応じて使い分ける。この他、Gアタッカーの主翼もMS形態時にはサブ・スタビレーターとして機能し、バックパック自体も[[AMBAC]]ユニットとして活用可能。 | 背部には[[AMBAC]]用の大型テール・スタビレーターがあり、その回転モーメントの大きさを活かして細かな姿勢制御を行うのに用いられる。この内部には電子機器やセンサー類、プロペラントタンクが搭載されており、特にプロペラントタンクが占める容積の割合が高いとされる。テール・スタビレーターはバルカン砲を内蔵したタイプへの換装も可能で、用途に応じて使い分ける。この他、Gアタッカーの主翼もMS形態時にはサブ・スタビレーターとして機能し、バックパック自体も[[AMBAC]]ユニットとして活用可能。 | ||
− | Sガンダムは無人MS構想の試作機という側面も持っており、その為のメイン・コンピューター・システム「[[ALICE]]」を搭載している。このシステムの実戦における稼働データを収集する為に頭部は[[ | + | Sガンダムは無人MS構想の試作機という側面も持っており、その為のメイン・コンピューター・システム「[[ALICE]]」を搭載している。このシステムの実戦における稼働データを収集する為に頭部は[[Ζ計画|Ζ系MS]]の設計を参考としつつ担当のデザインチームによって独自開発されている。シルエットこそΖ型に近いものの、インコムシステムや60mmバルカン、サブプロセッサーフレームなど熱源となるものが多くかったため、排熱構造の高効率化を図った事で外見以外はΖ系とほとんど別物と化している。センサー等はALICE用に高性能な物を採用し、サブプロセッサーや強力な冷却機構も搭載した事でかなり高額化している。 |
本機は「芸術的」と評される程の高度なユニット化によって高い性能を獲得していたが、同時にそれは構造の複雑化も招いており、設計が困難で開発・運用にかかるコストも膨大なものとなった。それ故、実際に完成したのは4機だけで、オプションの方もペーパープランだけで終えた物を除いた数セット分しか完成していない。その反省なのか、本機の後に開発されたアナハイム・ガンダムは「信頼性を重視したシンプルな機体」というコンセプトへシフトしている。 | 本機は「芸術的」と評される程の高度なユニット化によって高い性能を獲得していたが、同時にそれは構造の複雑化も招いており、設計が困難で開発・運用にかかるコストも膨大なものとなった。それ故、実際に完成したのは4機だけで、オプションの方もペーパープランだけで終えた物を除いた数セット分しか完成していない。その反省なのか、本機の後に開発されたアナハイム・ガンダムは「信頼性を重視したシンプルな機体」というコンセプトへシフトしている。 | ||
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=== Gボマー === | === Gボマー === | ||
− | Bパーツ(下半身)の飛行形態。ふくらはぎに[[熱核ジェットエンジン]] | + | Bパーツ(下半身)の飛行形態。ふくらはぎに[[熱核ジェットエンジン]]が搭載されており、脛の裏側の可変ノズルから推力を発生させる。また、エンジン自体がムーバブルフレームの一部を形成しており膝関節と足首に直接接続されている。大腿部に標準装備されるビーム・カノンは勿論、ビーム・スマートガンを装着した状態でも変形可能。ビーム・スマートガンを装備した状態ではGボマーは機能的に自立型の[[サブ・フライト・システム]]としての運用が可能であり、戦局によっては分離あるいは合体といったギミックが有効に機能する事となる。Gアタッカーよりも火力面で秀でており、主翼下のパイロンにミサイルを装備可能。 |
=== Gコア === | === Gコア === | ||
− | コクピットブロックが変形した[[コア・ファイター]] | + | コクピットブロックが変形した[[コア・ファイター]]。Sガンダムと、その兵装システムの中核を成し、機体の中枢であるALICEを搭載している。基本思想や可変機構においては歴代コア・ファイターと同じであるが、双胴の推進器を搭載し、Gアタッカー、Gボマーと同程度の航続距離・巡航速度を誇る。合体状態ではA・Bパーツのコクピットユニットが互いに結合固定され、脱出時には各コクピットを装着した状態で安全圏へ避難する。ただし、この状態での空力特性は決して良好ではないため、その状態での「航空機」としての運用は控えたほうが賢明であり、大気圏突入後のアプローチやランディングにしても何らかのバックアップが必要だと言われている。また、Sガンダムのオプションパーツとして用意されているブースター・ユニット1基と合体する事で[[コア・ブースター]]として運用でき、火力と推力が向上する。ここから更にプロペラントタンクを増設する事により[[コア・ブースター・エクステンディッド]]としても運用できる。 |
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− | :MSの完全自動化を目指して造られたコンピューターシステム。正式名称は「'''A'''dvanced '''L'''ogistic & '''I'''nconsequence '''C'''ognizing '''E'''quipment(発展型論理・非論理認識装置)」。<br /> | + | :MSの完全自動化を目指して造られたコンピューターシステム。正式名称は「'''A'''dvanced '''L'''ogistic & '''I'''nconsequence '''C'''ognizing '''E'''quipment(発展型論理・非論理認識装置)」。<br />Gコアに搭載された学習型コンピューターとA、Bパーツに搭載された補助機器で構成され、戦闘や機動を全て自身で判断して行う事を可能としている。ただし、それらとのリンクが絶たれた状態ではただの学習型コンピューターでしかなく、あくまでもMS形態時での運用が前提である。<br />α任務部隊に配備される際に封印されたと思われていたが実はそのままとなっており、時折リョウの制御下を離れては勝手に戦闘を行う事があった。 |
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− | :Gコア、Gアタッカー、Gボマーに分離・合体が可能。ただし本来は戦闘中の合体は想定されていない。<br /> | + | :Gコア、Gアタッカー、Gボマーに分離・合体が可能。ただし本来は戦闘中の合体は想定されていない。<br />また、緊急時にはコクピットブロックや破損したジェネレーターを分離可能。Gコアの脱出時にはGコアにGアタッカー、Gボマーのコクピットが集約される設計となっており、可変機構を構成するムーバブル・フレームへの接合強度も脱出時のユニット構成が最上位に設定されている。 |
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:機体各部のパーツを交換・増設する事で各種バリエーションに換装出来る。主な換装バリエーションとして[[Sガンダム (ブースター・ユニット装着型)|ブースター・ユニット装着型]]、[[Ex-Sガンダム|Ex-S]]、[[ディープストライカー]]がある。 | :機体各部のパーツを交換・増設する事で各種バリエーションに換装出来る。主な換装バリエーションとして[[Sガンダム (ブースター・ユニット装着型)|ブースター・ユニット装着型]]、[[Ex-Sガンダム|Ex-S]]、[[ディープストライカー]]がある。 |
2024年8月24日 (土) 07:24時点における版
Sガンダム | |
---|---|
読み | スペリオルガンダム |
外国語表記 | S Gundam |
登場作品 | ガンダム・センチネル |
デザイナー | カトキハジメ |
スペック | |
---|---|
開発コード | ιガンダム |
分類 | 汎用試作型可変モビルスーツ |
型式番号 | MSA-0011 |
頭頂高 | 21.73m |
全高 | 25.18m |
本体重量 | 38.4t |
全備重量 | 73.0t |
主動力 | 熱核融合炉 |
ジェネレーター出力 | 7,180kw |
スラスター総推力 | 143,600kg |
装甲材質 | ガンダリウムγコンポジット |
センサー有効半径 | 18,800m |
開発組織 | アナハイム・エレクトロニクス社 |
所属組織 | 地球連邦軍 |
所属部隊 | α任務部隊 |
母艦 | ペガサスIII |
主なパイロット |
Gアタッカー | |
---|---|
全長 | 21.16m |
全備重量 | 36.54t |
スラスター推力 | 11,200kg×4 |
Gボマー | |
---|---|
全長 | 25.49m(標準装備時)、32.98m(ビーム・スマートガン装着時) |
全備重量 | 24.36t |
スラスター推力 | 24,700kg×2 |
Gコア | |
---|---|
型式番号 | FXA-08GB |
全長 | 7.92m |
全備重量 | 12.1t |
スラスター推力 | 4,128kg×4 |
概要
アナハイム・エレクトロニクス社が開発した地球連邦軍の試作型モビルスーツ。同社とエゥーゴが推進していた「Ζプロジェクト」においてΖΖガンダムと同時期に開発された7番目のアナハイム・ガンダムであり、第4世代MSに分類される。開発時のコードネームは「ι(イオタ)ガンダム」。正式名称は「スペリオル・ガンダム」。
本機は「究極のガンダム」というコンセプトで造り上げられており、それを実現すべく機体各部の本格的なユニット化を推し進め、非常に高度な設計のムーバブルフレームを採用している。その自由度とフレーム数は通常のMSの二倍に相当し、本体部だけでなくバックパック等にも着脱式のムーバブルフレームが採用された。更に多数のオプションが用意され、作戦内容に合わせてパーツを換装する事により高い性能を発揮できるだけの柔軟な運用性を持つ[1]。これほどまでに高度にシステム化されたのは、本機がコア・ブロックやMS本体を主軸とした壮大な兵器体系として設計・構築されている為である。故にパーツ換装によって全く異なる仕様の機体に変貌させる事も当初から設計に織り込み済みであった。
ΖΖガンダムと同様に分離・変形が可能で、Aパーツ(上半身)はGアタッカー、Bパーツ(下半身)はGボマー、Cパーツ(コア・ブロック)はGコアとなる。分離状態でも宇宙戦闘機として運用可能で、各機の加速力の差が小さい為に3機同時に運用する際もバランスが良いとされる。戦闘中の合体も不可能ではないが、想定されていない上に難易度も非常に高い。なお、オプション装備についても変形・合体時に与える悪影響がなるべく無くなるよう充分に検討を重ねた上で採用されている。
GアタッカーとGボマーには個別にコクピットブロックが存在し、MS形態時にはGコアのコクピットと連結される。緊急時にはその2つのコクピットを装着したままGコアが分離され、コア・ブロック状態でならば大気圏突入も可能。飛行形態に変形すれば大気圏内航行も行える。この状態では機体バランスに問題があるが脱出装置としては申し分ない性能を有し、不測の事態に備えて自動での帰還能力も持つ。コクピット内は従来通り全天周囲モニターとリニアシートだが、操縦桿は試験的にアームレイカーを採用している。
両肩部と両脛部に全部で4基のジェネレーターを分散して搭載し、前者はGアタッカー、後者はGボマーのエンジンとしても機能する。これは攻撃を受けた時に全ジェネレーターが一度に破損する事を防ぐフェイル・セーフとして配慮されたもので、万が一の場合は強制パージも可能。また、ジェネレーターの配置が均等化された事で補機としてのコア・ブロックを必要とせず、単機で完結した戦闘単位となっている。なおオプションの追加を想定して出力には余裕が持たされているので、2基までならば失っても戦闘に支障はない。
背部にはAMBAC用の大型テール・スタビレーターがあり、その回転モーメントの大きさを活かして細かな姿勢制御を行うのに用いられる。この内部には電子機器やセンサー類、プロペラントタンクが搭載されており、特にプロペラントタンクが占める容積の割合が高いとされる。テール・スタビレーターはバルカン砲を内蔵したタイプへの換装も可能で、用途に応じて使い分ける。この他、Gアタッカーの主翼もMS形態時にはサブ・スタビレーターとして機能し、バックパック自体もAMBACユニットとして活用可能。
Sガンダムは無人MS構想の試作機という側面も持っており、その為のメイン・コンピューター・システム「ALICE」を搭載している。このシステムの実戦における稼働データを収集する為に頭部はΖ系MSの設計を参考としつつ担当のデザインチームによって独自開発されている。シルエットこそΖ型に近いものの、インコムシステムや60mmバルカン、サブプロセッサーフレームなど熱源となるものが多くかったため、排熱構造の高効率化を図った事で外見以外はΖ系とほとんど別物と化している。センサー等はALICE用に高性能な物を採用し、サブプロセッサーや強力な冷却機構も搭載した事でかなり高額化している。
本機は「芸術的」と評される程の高度なユニット化によって高い性能を獲得していたが、同時にそれは構造の複雑化も招いており、設計が困難で開発・運用にかかるコストも膨大なものとなった。それ故、実際に完成したのは4機だけで、オプションの方もペーパープランだけで終えた物を除いた数セット分しか完成していない。その反省なのか、本機の後に開発されたアナハイム・ガンダムは「信頼性を重視したシンプルな機体」というコンセプトへシフトしている。
バリエーションとしてEx-Sガンダム、ブースター・ユニット装着型、ディープストライカーなど、ペーパープランを含めて多数が存在する。各バリエーションにはナンバーが振られており、100番台がノーマル型、200番台がExt、300番台がBst、400番台が100~300番台に属さないプランとなっている。
これ程までにバリエーションが多数存在するのは、機体の徹底的なユニット化とそれらのムーバブルフレームによる結合化を推し進めたのが理由である。
Gアタッカー
Aパーツ(上半身)が変形した飛行形態。両肩ブロックに熱核融合炉を有する為、同様の構成をしたΖΖガンダムのコア・トップと比較して格段の出力を誇っている。航宙・航空戦闘攻撃来としても充分な戦闘能力を持ち、軽快な運動性能を示す。両肩はエンジンをカバーするショルダージャケットを残してエンジン自体が肩関節を軸に180度回転し、その中に腕を収納後、再度ジャケットがカバーされる。
Gボマー
Bパーツ(下半身)の飛行形態。ふくらはぎに熱核ジェットエンジンが搭載されており、脛の裏側の可変ノズルから推力を発生させる。また、エンジン自体がムーバブルフレームの一部を形成しており膝関節と足首に直接接続されている。大腿部に標準装備されるビーム・カノンは勿論、ビーム・スマートガンを装着した状態でも変形可能。ビーム・スマートガンを装備した状態ではGボマーは機能的に自立型のサブ・フライト・システムとしての運用が可能であり、戦局によっては分離あるいは合体といったギミックが有効に機能する事となる。Gアタッカーよりも火力面で秀でており、主翼下のパイロンにミサイルを装備可能。
Gコア
コクピットブロックが変形したコア・ファイター。Sガンダムと、その兵装システムの中核を成し、機体の中枢であるALICEを搭載している。基本思想や可変機構においては歴代コア・ファイターと同じであるが、双胴の推進器を搭載し、Gアタッカー、Gボマーと同程度の航続距離・巡航速度を誇る。合体状態ではA・Bパーツのコクピットユニットが互いに結合固定され、脱出時には各コクピットを装着した状態で安全圏へ避難する。ただし、この状態での空力特性は決して良好ではないため、その状態での「航空機」としての運用は控えたほうが賢明であり、大気圏突入後のアプローチやランディングにしても何らかのバックアップが必要だと言われている。また、Sガンダムのオプションパーツとして用意されているブースター・ユニット1基と合体する事でコア・ブースターとして運用でき、火力と推力が向上する。ここから更にプロペラントタンクを増設する事によりコア・ブースター・エクステンディッドとしても運用できる。
登場作品と操縦者
- ガンダム・センチネル
- 初登場作品。メインパイロットは主人公リョウ・ルーツで、基本的に彼一人が搭乗する。また、ニューディサイズとの決戦時には他にもシン・クリプトがGアタッカー、テックス・ウェストがGボマーに搭乗した。
パイロット同士の技量差から訓練中にストール・マニングスのネロ・トレーナーと模擬戦を行って敗北し、その後のペズン攻略戦でもジョッシュ・オフショーのゼク・アインに翻弄されていた。最終決戦時には当初分離状態で出撃しており、ゾディ・アックとの戦闘中に合体を敢行して成功させる。執拗に攻撃してきたジョッシュのゼク・ツヴァイを地球の大気圏へ向かって投げ飛ばし、ゾディ・アックの片割れであるゾアンIも撃ち落として最後はニューディサイズのメンバーが乗ったシャトルを撃墜。本機も大気圏で燃え尽きたが、コクピットブロックはALICEによって分離させられていたので、無事に大気圏突入した後ガルダ級に回収されている。 - ガンダムビルドファイターズ
- 第17話冒頭、ヤサカ・マオの回想シーンに登場。公式アニメ作品で初の映像化を果たした。幼少期のマオと共に模型誌に掲載された他、実際に操縦して対戦相手のバウンド・ドックと空中戦を繰り広げ、ビーム・スマートガンの一撃で撃破している。
装備・機能
特殊機能
- ALICE(アリス)
- MSの完全自動化を目指して造られたコンピューターシステム。正式名称は「Advanced Logistic & Inconsequence Cognizing Equipment(発展型論理・非論理認識装置)」。
Gコアに搭載された学習型コンピューターとA、Bパーツに搭載された補助機器で構成され、戦闘や機動を全て自身で判断して行う事を可能としている。ただし、それらとのリンクが絶たれた状態ではただの学習型コンピューターでしかなく、あくまでもMS形態時での運用が前提である。
α任務部隊に配備される際に封印されたと思われていたが実はそのままとなっており、時折リョウの制御下を離れては勝手に戦闘を行う事があった。 - 分離/合体
- Gコア、Gアタッカー、Gボマーに分離・合体が可能。ただし本来は戦闘中の合体は想定されていない。
また、緊急時にはコクピットブロックや破損したジェネレーターを分離可能。Gコアの脱出時にはGコアにGアタッカー、Gボマーのコクピットが集約される設計となっており、可変機構を構成するムーバブル・フレームへの接合強度も脱出時のユニット構成が最上位に設定されている。 - 換装
- 機体各部のパーツを交換・増設する事で各種バリエーションに換装出来る。主な換装バリエーションとしてブースター・ユニット装着型、Ex-S、ディープストライカーがある。
武装
- 60mmバルカン砲
- 頭部に4門内蔵されている近接防御用武器。炸裂弾を発射する。
- テール・スタビレーター・60㎜バルカン砲
- テール・スタビレーターに4門内蔵。主にGアタッカー時の武装として使用されるが、MS形態時にも後方の敵機に対して使用可能。
固定武装ではなくオプションであり、装備する場合はテール・スタビレーターそのものをバルカン砲内蔵型に換装する必要がある。 - インコム・システム
- 頭部に1基装備されている有線式の準サイコミュ兵器。オーガスタ研究所からの流出技術を使用している。その為、ガンダムMk-Vが装備している物と基本設計を共有している。
左右にビームの発射口を3門ずつ、計6門備える。1回の使用につき3発まで発射でき、回収してエネルギーを再充填すれば再使用も可能。
2次元的な軌道しか描けない為に簡易的ではあるものの、オールドタイプの一般兵でもオールレンジ攻撃を行う事が可能。ビームの出力はあまり高くないが、不意打ちに使えるなど有効性が高い。 - 大腿部ビーム・カノン
- 大腿部に2門装備されているビーム砲。ムーバブルフレームに直接接続され、広範囲への攻撃を可能とする。Ζプラスが装備していた物の改良型で、通常のビーム・ライフル以上の射程距離や命中精度を有するなど高性能化されている。携行武装ではないので、攻撃しながら別の武器を手にして使用する事が可能。
ビーム・スマートガンを装備する場合は取り外される。 - 大口径ビーム・カノン
- バックパックに2門装備。こちらもムーバブルフレームに直に接続される。Gアタッカー時には主兵装となる。
コストパフォーマンスが比較的に良好であり、FAZZにも転用されている。 - ビーム・サーベル
- 両膝部のボックス・ユニットに計2本格納されている。
ちなみにこのボックス・ユニットもムーバブルフレームに接続され、AMBACユニットとして機能する。質量は小さいので、射撃時などの微調整が主な役割となる。またユニット自体もニークラッシャーとして攻撃に使用可能。 - ビーム・スマートガン
- 本機のオプションとして採用された長砲身のビーム・ライフル。メガ・バズーカ・ランチャーと比較して出力は劣る(それでも通常のビーム・ライフルを凌駕するレベル)が、使い勝手はこちらの方が良い。
装備時には大腿部ビーム・カノンを取り外し、右側にクランクを介して砲身を、左側にエネルギー供給用のサポートユニット(サブグリップも格納されている)を接続して機体の前方で合体させる。エネルギーはムーバブルフレームから供給する仕組みである。
この武装自体にもオプションが用意されており、Ζプラスのビーム・スマートガンと同じディスク・レドームが装着できる。この場合、通常時よりも広範囲のスキャンが行えるようになるというメリットがあり、特にGボマー形態時や3人でMS形態時の操縦を行う場合に索敵手が性能を存分に発揮させられる。他にも大容量冷却装置を持つ砲身に換装する事で連射性が向上するが、こちらはコストの高騰化と重量増加が問題視されている。 - ミサイル
- Gコアに4基装備されている他、Gボマーの主翼の下側に設置されたハードポイントにも追加が可能。
対決・名場面
関連機体
換装・バリエーション機
- Ex-Sガンダム
- オプションパーツを追加した重装仕様。
- Sガンダム (ブースター・ユニット装着型)
- バックパックと下半身をブースター・ユニットに交換した高機動仕様。
- ディープストライカー
- ユニットやレドーム、艦艇の主砲、Iフィールドと多数の装備を追加した状態。
技術的関与のある機体
- ネロ
- ネモの後継機。下半身がSガンダムの設計を基にしている。
- ΖΖガンダム
- 同時期に開発されていた機体。
この機体を再設計したのがSガンダムであるとする資料もある。 - Ζプラス
- α任務部隊に配備された機体の内の1機。大腿部ビーム・カノンはこの機体の物の改良型。
- FAZZ
- α任務部隊に配備された機体の内の1機。大口径ビーム・カノンがこの機体の背部に転用されている。
- ガンダムMk-V
- オーガスタ研究所で開発された機体。インコムの基本設計を共有している。
その他
- ガンダムTR-6[ウーンドウォート]
- ティターンズで開発されたMS。Sガンダムと同じく高度なユニット構造を採用しており、一部換装形態はSガンダムに対抗する意図が見て取れる。
- メガライダー / プロト・メガライダー
- Gコアと型番に重複箇所が見られる。
余談
- 「Sガンダム」という名称はνガンダムの初期段階の名称「Hi-Sガンダム」から取られている。当初はまだ候補の段階であり、カトキ氏の案でSは「シュープリーム(スプリーム)」の頭文字とされていたが、商標登録上の問題で「スペリオル」へと変更される。しかしこれも登録できなかった為、苦肉の策で「S(エス)ガンダム」で登録される事になった。これ以降は「Sガンダム」と表記され、Sの部分に「スペリオル」とルビを振られる事が多くなっている。「ιガンダム」もカトキ氏が考案した仮称をそのまま開発時のコードネームとして使っている。
- ちなみにEx-SガンダムやΖプラスも「イクスのような発音は全て駄目」「『Ζ plus』のplusがホッチキスのプラスに引っかかる」という理由で登録できなかったという。こちらは前者の「Ex-S」を「イーエックスエス」と表記し、後者は「ゼータプラス」と全てカタカナにして一文字化する事で解決させた。
商品情報
ガンプラ
※変形・合体機構が非常に複雑である為、旧1/144やHGUCでは変形がオミットされている。MGは変形可能だがパーツの数が尋常ではなく、通常のMGの約2倍というPGにも匹敵する程の代物となっている。なお、Ex-SガンダムのMGも発売されているが、オプション込みなので更にパーツが増えている。
フィギュア
リンク
脚注
- ↑ ユニット化されている事を利用し、任務内容や状況に応じて一部パーツを外した状態で出撃する事もあった。