「一年戦争」の版間の差分
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:ジオン軍と連邦軍による最も大きな会戦の一つ。交戦の理由はブリティッシュ作戦に失敗したジオン軍がサイド5(ルウム)のコロニーの奪取を試みたためとも連邦軍の残存艦隊を叩くためとも言われる。[[モビルスーツ]]を主戦力としたジオン軍は数倍の戦力差を覆して大勝し、[[サラミス級]]や[[マゼラン級]]などの砲戦主体の軍艦と[[セイバーフィッシュ]]などの戦闘機を主体とした連邦軍は総指揮官である[[レビル将軍]]が捕虜となったほか戦力の大半を失って(そして残存戦力もジオン軍に太刀打ちできないと分かって)壊滅状態となった。 | :ジオン軍と連邦軍による最も大きな会戦の一つ。交戦の理由はブリティッシュ作戦に失敗したジオン軍がサイド5(ルウム)のコロニーの奪取を試みたためとも連邦軍の残存艦隊を叩くためとも言われる。[[モビルスーツ]]を主戦力としたジオン軍は数倍の戦力差を覆して大勝し、[[サラミス級]]や[[マゼラン級]]などの砲戦主体の軍艦と[[セイバーフィッシュ]]などの戦闘機を主体とした連邦軍は総指揮官である[[レビル将軍]]が捕虜となったほか戦力の大半を失って(そして残存戦力もジオン軍に太刀打ちできないと分かって)壊滅状態となった。 | ||
;1月31日:[[南極条約]] | ;1月31日:[[南極条約]] | ||
− | : | + | :ジオン公国政府と地球連邦政府による戦時条約で、名称は締結地の南極にちなむ。勝利を重ねていたジオン公国は休戦に持ち込むことで短期決着を望んでいたものの、調印直前に捕虜となって国力の限界を看破したレビル将軍が脱出し、「ジオンに兵なし」演説を実施。これにより南極条約は休戦条約から戦時条約に変更され、捕虜の取り扱いや大量破壊兵器の禁止、中立地域などへの攻撃禁止について盛り込まれた。ただしこの条約はあくまで一年戦争の戦時条約なので終戦とともに効力が失われており、戦後の連邦軍による核戦力の保有・使用は一応問題ないが、戦中の[[マ・クベ]]による水爆使用など本条約に明確に抵触する行為は両軍を通して見られたようである。 |
;3月1日、11日、18日:ジオン公国軍による第1次~第3次降下作戦 | ;3月1日、11日、18日:ジオン公国軍による第1次~第3次降下作戦 | ||
:南極条約による戦争の早期終結に失敗したジオン軍は資源不足の拡大と戦況の好転を狙って3度にわたる地球降下作戦を実施、成功させた。第1次降下作戦と3日後のマ・クベ率いる部隊の降下作戦ではオデッサやバイコヌールなど南ロシアに降下して欧州方面の制圧を開始、第2次降下作戦では北米に降下した部隊によって[[キャリフォルニアベース]]の占領に成功したほか、第3次降下作戦ではアジア・アフリカに部隊が降下した。いずれも降下作戦自体は成功したものの、[[61式戦車]]や[[急造した対MS兵器|リジーナ]]、[[鹵獲したザク|セモベンテ隊]]などを用いた連邦軍の抵抗や補給の限界もあってその後の占領地域の拡大は遅延・失敗した。 | :南極条約による戦争の早期終結に失敗したジオン軍は資源不足の拡大と戦況の好転を狙って3度にわたる地球降下作戦を実施、成功させた。第1次降下作戦と3日後のマ・クベ率いる部隊の降下作戦ではオデッサやバイコヌールなど南ロシアに降下して欧州方面の制圧を開始、第2次降下作戦では北米に降下した部隊によって[[キャリフォルニアベース]]の占領に成功したほか、第3次降下作戦ではアジア・アフリカに部隊が降下した。いずれも降下作戦自体は成功したものの、[[61式戦車]]や[[急造した対MS兵器|リジーナ]]、[[鹵獲したザク|セモベンテ隊]]などを用いた連邦軍の抵抗や補給の限界もあってその後の占領地域の拡大は遅延・失敗した。 | ||
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:ジオン軍への反攻戦力の確保として、モビルスーツ開発計画である「V作戦」と艦隊再建計画である「ビンソン計画」を発動。両者とも最終的に成功し、戦争後半の連邦軍による巻き返しの伏線となっていく。 | :ジオン軍への反攻戦力の確保として、モビルスーツ開発計画である「V作戦」と艦隊再建計画である「ビンソン計画」を発動。両者とも最終的に成功し、戦争後半の連邦軍による巻き返しの伏線となっていく。 | ||
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;9月20日~22日、23日:ホワイトベースが[[ルナツー]]に入港、大気圏降下 | ;9月20日~22日、23日:ホワイトベースが[[ルナツー]]に入港、大気圏降下 | ||
:ホワイトベースはシャアと交戦しながらも宇宙要塞ルナツーに到着、ジャブローに向け降下するが更なるシャアの攻撃によって妨害され、北米大陸に降下することとなった。 | :ホワイトベースはシャアと交戦しながらも宇宙要塞ルナツーに到着、ジャブローに向け降下するが更なるシャアの攻撃によって妨害され、北米大陸に降下することとなった。 | ||
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;12月5日:アフリカ、北米でのジオン公国軍掃討作戦が開始 | ;12月5日:アフリカ、北米でのジオン公国軍掃討作戦が開始 | ||
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;12月14日:チェンバロ作戦発動、ソロモン攻略戦開始。 | ;12月14日:チェンバロ作戦発動、ソロモン攻略戦開始。 | ||
− | :[[アナベル・ガトー]]などの奮戦もあったものの[[ジム]]や[[ボール]]などのMS戦力を多数有する連邦軍がソーラ・システムを使用したことでジオン軍の敗北は決定的となり、[[ゼナ・ザビ]]や[[ミネバ・ザビ]]を含むジオン将兵はグラナダへ脱出、[[ドズル・ザビ]]は[[ビグ・ザム]] | + | :連邦軍がソロモンへ侵攻。[[アナベル・ガトー]]などの奮戦もあったものの[[ジム]]や[[ボール]]などのMS戦力を多数有する連邦軍がソーラ・システムを使用したことでジオン軍の敗北は決定的となり、[[ゼナ・ザビ]]や[[ミネバ・ザビ]]を含むジオン将兵はグラナダへ脱出、[[ドズル・ザビ]]は[[ビグ・ザム]]に搭乗し殿となって戦死。一方で連邦軍も司令官である[[ティアンム]]中将が戦死するなど損害を被ったほか、ソロモン陥落後も[[エルメス]]による攻撃で被害が出ている。 |
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:サイド3のコロニー「マハル」を転用したソーラ・レイをギレンが使用、和平交渉に出向いていたデギン公王諸共レビル将軍を含む連邦軍艦隊の3分の1を壊滅させる。しかし裏を返せばホワイトベースを含む3分の2が健在であり、再編された艦隊は引き続き[[星一号作戦]]に則り[[ア・バオア・クー]]に進撃。 | :サイド3のコロニー「マハル」を転用したソーラ・レイをギレンが使用、和平交渉に出向いていたデギン公王諸共レビル将軍を含む連邦軍艦隊の3分の1を壊滅させる。しかし裏を返せばホワイトベースを含む3分の2が健在であり、再編された艦隊は引き続き[[星一号作戦]]に則り[[ア・バオア・クー]]に進撃。 | ||
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:一年戦争後半を描いた作品。 | :一年戦争後半を描いた作品。 | ||
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− | : | + | :東南アジア戦線における戦いを描いた作品で、物語はガルマの国葬の時点から始まる。途中、主人公[[シロー・アマダ]]の回想で、一年戦争初期に出身コロニーがGGガスで全滅する描写がある。 |
;[[機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争]] | ;[[機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争]] | ||
− | : | + | :一年戦争終盤、サイド6「リボー」で発生したルビコン計画を巡る戦いを描いた作品。 |
+ | ;[[機動戦士ガンダム MS IGLOO]] | ||
+ | :ブリティッシュ作戦からア・バオア・クー攻防戦までを描いた作品。ルウム戦役が映像作品で初めて映像化された。 | ||
+ | ;[[機動戦士ガンダム MS IGLOO2 重力戦線]] | ||
+ | :地球降下作戦からオデッサ作戦までの連邦軍の地上戦を描いた作品。 | ||
+ | ;[[機動戦士ガンダム外伝 THE BLUE DESTINY]] | ||
+ | :オデッサ作戦終了後に起きたEXAMを巡る戦いを描いた作品。 | ||
+ | ;[[機動戦士ガンダム外伝 コロニーの落ちた地で…]] | ||
+ | :一年戦争末期、オーストラリアにおける連邦軍の反抗作戦を描いた作品。 | ||
+ | ;[[機動戦士ガンダム外伝 宇宙、閃光の果てに…]] | ||
+ | :サラブレッド隊によるチェンバロ作戦の支援や和平交渉を巡る戦いなど、ソロモン攻略戦やア・バオア・クー攻略戦の裏側を描いた作品。 | ||
+ | ;[[ジオニックフロント 機動戦士ガンダム0079]] | ||
+ | :キャリフォルニアベース占拠など地球降下作戦以降のジオン軍の地上戦を描いた作品。 | ||
+ | ;[[機動戦士ガンダム外伝 ミッシングリンク]] | ||
+ | :連邦編では連邦軍の派閥争いや暗部、ジオン編では地球降下作戦以降の戦いが描かれる。 | ||
;[[機動戦士ガンダム THE ORIGIN]] | ;[[機動戦士ガンダム THE ORIGIN]] | ||
:作者の安彦良和によって一年戦争開戦前の情勢なども描かれているが、一方で時系列などが本編と大幅に異なる。 | :作者の安彦良和によって一年戦争開戦前の情勢なども描かれているが、一方で時系列などが本編と大幅に異なる。 | ||
+ | ;[[機動戦士ガンダム サンダーボルト]] | ||
+ | :第一部でサンダーボルト宙域における連邦軍とジオンの攻防戦が描かれている。なお、作者の太田垣康男氏によって、従来の一年戦争作品とはパラレルの関係にあることが明言されている。 | ||
+ | ;[[機動戦士ガンダム 光芒のア・バオア・クー]] | ||
+ | :ア・バオア・クー攻防戦を両陣営の兵士達の視点から描いた作品。 | ||
;[[魔法の少尉ブラスターマリ]] | ;[[魔法の少尉ブラスターマリ]] | ||
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;[[南極条約]] | ;[[南極条約]] | ||
:事実上の降伏勧告による休戦協定だったはずだが、レビルの「ジオンに兵なし演説」により、核兵器、コロニー落としの禁止が定められただけだった。 | :事実上の降伏勧告による休戦協定だったはずだが、レビルの「ジオンに兵なし演説」により、核兵器、コロニー落としの禁止が定められただけだった。 | ||
− | ; | + | ;地球降下作戦 |
− | : | + | :ジオンによる地球占領作戦。全3回行われた。 |
;サイド7遭遇戦 | ;サイド7遭遇戦 | ||
:史上初のモビルスーツ同士の遭遇戦 | :史上初のモビルスーツ同士の遭遇戦 | ||
;[[オデッサ作戦]] | ;[[オデッサ作戦]] | ||
:連邦軍による大反抗戦 | :連邦軍による大反抗戦 | ||
− | ; | + | ;[[ジャブロー]]攻略戦 |
:連邦軍のジャブローにジオン軍が侵入、撃退 | :連邦軍のジャブローにジオン軍が侵入、撃退 | ||
;[[チェンバロ作戦]] | ;[[チェンバロ作戦]] | ||
:連邦艦隊が宇宙要塞ソロモンへ侵攻。ソーラーシステム初使用。ドズル・ザビ死亡。 | :連邦艦隊が宇宙要塞ソロモンへ侵攻。ソーラーシステム初使用。ドズル・ザビ死亡。 | ||
− | ; | + | ;[[ソーラ・レイ]] |
:コロニーレーザー砲の初使用。これによりレビル将軍ら連邦軍中枢およびデギン・ソド・ザビ公王死亡。 | :コロニーレーザー砲の初使用。これによりレビル将軍ら連邦軍中枢およびデギン・ソド・ザビ公王死亡。 | ||
;[[星一号作戦]] | ;[[星一号作戦]] | ||
:連邦軍残存艦艇を再編し、ア・バオア・クーを攻略。ギレン・ザビ、キシリア・ザビ死亡。これによりジオンの敗北が決定的になる。 | :連邦軍残存艦艇を再編し、ア・バオア・クーを攻略。ギレン・ザビ、キシリア・ザビ死亡。これによりジオンの敗北が決定的になる。 | ||
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2018年10月6日 (土) 01:10時点における版
一年戦争(One Year War)
「機動戦士ガンダム」をはじめとする作中で起きている戦争。宇宙世紀0079年1月3日に宣戦布告し、宇宙世紀0080年1月1日に終戦協定を結んだため、その名がある。
概要
スペースノイドとアースノイドの対立を背景に、ジオン公国が地球連邦からの独立を求めて宣戦布告したことが契機となった戦争。そのため一部のジオン軍人からは「ジオン独立戦争」と呼ばれることもある。
ジオン軍はモビルスーツやミノフスキー粒子といった最新技術を用いた電撃戦で地球連邦軍を圧倒したものの補給線の限界から地球降下後に戦線が膠着、モビルスーツ戦力を整えた連邦軍に物量で押されて敗北した。このためジオン公国はジオン共和国として存続したものの軍備などには制約が課されたほか、地球圏内外に数多くのジオン残党が潜伏し戦後世界に混乱をきたした。
なお、具体的な日付については、機動戦士ガンダム本編の作品内では語られてはいないが、その後の設定の変遷や追加、更には一年戦争を舞台とした新作品の公開を経て現在のような年表が形成された。
年表
- 宇宙世紀0079年1月3日:宣戦布告
- 1月3日~1月10日:一週間戦争、ブリティッシュ作戦
- 宣戦布告の直後、ジオン軍は月面都市グラナダと、サイド1・2・4へ奇襲を敢行。海兵隊によって毒ガス兵器である「GGガス」を用いた無差別虐殺を行い、そのうちサイド2のコロニー「アイランド・イフィッシュ」を地球連邦軍の本部「ジャブロー」へ落下させる「ブリティッシュ作戦」を発動する。しかし連邦軍の抵抗によって失敗、一部が落着したシドニーは消滅してオーストラリア大陸南東部には超大型のクレーター(シドニー湾)が発生したほか、バイカル湖や北米を中心に地球全土に破片が落着し甚大な被害をもたらした。この一週間で人類の半数が死亡したと言われる。
- 1月11日:サイド6、中立宣言
- 1月15日~16日:ルウム戦役
- ジオン軍と連邦軍による最も大きな会戦の一つ。交戦の理由はブリティッシュ作戦に失敗したジオン軍がサイド5(ルウム)のコロニーの奪取を試みたためとも連邦軍の残存艦隊を叩くためとも言われる。モビルスーツを主戦力としたジオン軍は数倍の戦力差を覆して大勝し、サラミス級やマゼラン級などの砲戦主体の軍艦とセイバーフィッシュなどの戦闘機を主体とした連邦軍は総指揮官であるレビル将軍が捕虜となったほか戦力の大半を失って(そして残存戦力もジオン軍に太刀打ちできないと分かって)壊滅状態となった。
- 1月31日:南極条約
- ジオン公国政府と地球連邦政府による戦時条約で、名称は締結地の南極にちなむ。勝利を重ねていたジオン公国は休戦に持ち込むことで短期決着を望んでいたものの、調印直前に捕虜となって国力の限界を看破したレビル将軍が脱出し、「ジオンに兵なし」演説を実施。これにより南極条約は休戦条約から戦時条約に変更され、捕虜の取り扱いや大量破壊兵器の禁止、中立地域などへの攻撃禁止について盛り込まれた。ただしこの条約はあくまで一年戦争の戦時条約なので終戦とともに効力が失われており、戦後の連邦軍による核戦力の保有・使用は一応問題ないが、戦中のマ・クベによる水爆使用など本条約に明確に抵触する行為は両軍を通して見られたようである。
- 3月1日、11日、18日:ジオン公国軍による第1次~第3次降下作戦
- 南極条約による戦争の早期終結に失敗したジオン軍は資源不足の拡大と戦況の好転を狙って3度にわたる地球降下作戦を実施、成功させた。第1次降下作戦と3日後のマ・クベ率いる部隊の降下作戦ではオデッサやバイコヌールなど南ロシアに降下して欧州方面の制圧を開始、第2次降下作戦では北米に降下した部隊によってキャリフォルニアベースの占領に成功したほか、第3次降下作戦ではアジア・アフリカに部隊が降下した。いずれも降下作戦自体は成功したものの、61式戦車やリジーナ、セモベンテ隊などを用いた連邦軍の抵抗や補給の限界もあってその後の占領地域の拡大は遅延・失敗した。
- 4月1日:地球連邦軍、V作戦およびビンソン計画を発動
- ジオン軍への反攻戦力の確保として、モビルスーツ開発計画である「V作戦」と艦隊再建計画である「ビンソン計画」を発動。両者とも最終的に成功し、戦争後半の連邦軍による巻き返しの伏線となっていく。
- 9月18日:サイド7遭遇戦
- V作戦の成果であるガンダム、ガンキャノン、ガンタンクの受領のためサイド7の1バンチに入港したホワイトベースをジオン軍のシャア・アズナブル少佐が捕捉、部下のデニムとジーンがコロニー内でアムロ・レイと交戦し、公式記録上では史上初のモビルスーツ戦が発生する[1]。連邦軍はホワイトベースの乗員の大半や技術士官のテム・レイを失うもザクIIF型2機を撃破し、残存するモビルスーツと避難民を載せたホワイトベースの脱出に成功した。
- 9月20日~22日、23日:ホワイトベースがルナツーに入港、大気圏降下
- ホワイトベースはシャアと交戦しながらも宇宙要塞ルナツーに到着、ジャブローに向け降下するが更なるシャアの攻撃によって妨害され、北米大陸に降下することとなった。
- 10月4日:ガルマ・ザビ大佐戦死
- マチルダ・アジャン率いる輸送隊の補給を受けたホワイトベースによって北米でガルマ・ザビが戦死。シャアが彼を見殺しにした側面もある。
- 10月6日:サイド3にてガルマ・ザビ国葬
- ガルマの父デキン・ソド・ザビは密葬を望んだものの、国威発揚を狙うジオン公国総帥ギレン・ザビによって国葬が実施され、ガルマ追悼演説を全地球規模で放送する。
- 11月7日~11月9日:オデッサ作戦
- 地球連邦軍による黒海沿岸の資源採掘地オデッサへの攻撃作戦。従来の陸上戦艦や戦車だけでなく陸戦型ジムなどのモビルスーツを投入した連邦軍が勝利し、司令官であったマ・クベは南極条約違反である水爆ミサイルによる攻撃に失敗した後宇宙に脱出、ユーリ・ケラーネなどの敗残兵は各地に撤退した。ガルマに続いてランバ・ラルや黒い三連星をも撃破したホワイトベース隊はエルランの内通を発見、核ミサイルを無力化するなど大きな戦果をあげた。
- 11月30日:ジャブロー攻略戦
- ベルファストから入港したホワイトベースの航跡を尾行されたことからジャブローの位置・進入路が露見し、ジオン軍はキャリフォルニアベースからガウに搭載した大部隊によってジャブローを攻撃。同時にシャア率いる工作隊によるジムの製造工場への破壊工作が行われる。しかしガンダムやジムなどの迎撃と防空網によってジオン軍攻略部隊は戦力の大半を撃破されて攻撃は失敗。これによってジオン軍の地上戦力がほぼ壊滅したことから主戦場は宇宙に移行し、ビンソン計画によって建造された大量の艦艇が宇宙に打ち上げられる。
- 12月5日:アフリカ、北米でのジオン公国軍掃討作戦が開始
- これ以降、連邦軍はキャリフォルニアベースの奪還など残存部隊への攻勢を強め、地球上のジオン軍は宇宙への撤退を余儀なくされた。
- 12月14日:チェンバロ作戦発動、ソロモン攻略戦開始。
- 連邦軍がソロモンへ侵攻。アナベル・ガトーなどの奮戦もあったもののジムやボールなどのMS戦力を多数有する連邦軍がソーラ・システムを使用したことでジオン軍の敗北は決定的となり、ゼナ・ザビやミネバ・ザビを含むジオン将兵はグラナダへ脱出、ドズル・ザビはビグ・ザムに搭乗し殿となって戦死。一方で連邦軍も司令官であるティアンム中将が戦死するなど損害を被ったほか、ソロモン陥落後もエルメスによる攻撃で被害が出ている。
- 12月30日:ジオン公国軍がコロニーレーザー「ソーラ・レイ」を使用
- サイド3のコロニー「マハル」を転用したソーラ・レイをギレンが使用、和平交渉に出向いていたデギン公王諸共レビル将軍を含む連邦軍艦隊の3分の1を壊滅させる。しかし裏を返せばホワイトベースを含む3分の2が健在であり、再編された艦隊は引き続き星一号作戦に則りア・バオア・クーに進撃。
- 12月31日:ア・バオア・クー攻略戦
- 再編された連邦軍艦隊はア・バオア・クーのN・Sフィールドを中心に攻撃を行い、Eフィールドにも別動隊を派遣する。当初はジオン軍が優勢であったが、キシリアによるギレン殺害によって指揮系統が混乱、その隙をついた連邦軍が要塞内に突入し、シャアが脱出しようとしたキシリアを殺害、要塞も陥落して組織的な戦闘が終結した一方、連邦軍の包囲を抜けた艦隊が離脱し後のデラーズ・フリートやアクシズ、ネオ・ジオンといった組織を築くこととなる。
- 0080年1月1日:終戦協定締結
- ダルシア・バハロ首相によってジオン公国は共和制に移行、月面都市グラナダにて地球連邦政府とジオン共和国政府の間に終戦協定が締結され、一年戦争は終結した。
関連作品
- 機動戦士ガンダム
- 一年戦争後半を描いた作品。
- 機動戦士ガンダム 第08MS小隊
- 東南アジア戦線における戦いを描いた作品で、物語はガルマの国葬の時点から始まる。途中、主人公シロー・アマダの回想で、一年戦争初期に出身コロニーがGGガスで全滅する描写がある。
- 機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争
- 一年戦争終盤、サイド6「リボー」で発生したルビコン計画を巡る戦いを描いた作品。
- 機動戦士ガンダム MS IGLOO
- ブリティッシュ作戦からア・バオア・クー攻防戦までを描いた作品。ルウム戦役が映像作品で初めて映像化された。
- 機動戦士ガンダム MS IGLOO2 重力戦線
- 地球降下作戦からオデッサ作戦までの連邦軍の地上戦を描いた作品。
- 機動戦士ガンダム外伝 THE BLUE DESTINY
- オデッサ作戦終了後に起きたEXAMを巡る戦いを描いた作品。
- 機動戦士ガンダム外伝 コロニーの落ちた地で…
- 一年戦争末期、オーストラリアにおける連邦軍の反抗作戦を描いた作品。
- 機動戦士ガンダム外伝 宇宙、閃光の果てに…
- サラブレッド隊によるチェンバロ作戦の支援や和平交渉を巡る戦いなど、ソロモン攻略戦やア・バオア・クー攻略戦の裏側を描いた作品。
- ジオニックフロント 機動戦士ガンダム0079
- キャリフォルニアベース占拠など地球降下作戦以降のジオン軍の地上戦を描いた作品。
- 機動戦士ガンダム外伝 ミッシングリンク
- 連邦編では連邦軍の派閥争いや暗部、ジオン編では地球降下作戦以降の戦いが描かれる。
- 機動戦士ガンダム THE ORIGIN
- 作者の安彦良和によって一年戦争開戦前の情勢なども描かれているが、一方で時系列などが本編と大幅に異なる。
- 機動戦士ガンダム サンダーボルト
- 第一部でサンダーボルト宙域における連邦軍とジオンの攻防戦が描かれている。なお、作者の太田垣康男氏によって、従来の一年戦争作品とはパラレルの関係にあることが明言されている。
- 機動戦士ガンダム 光芒のア・バオア・クー
- ア・バオア・クー攻防戦を両陣営の兵士達の視点から描いた作品。
- 魔法の少尉ブラスターマリ
- Gの影忍
関連用語
- 一週間戦争
- 1月3日から1月10日まで戦闘で、毒ガスやコロニー落としによって人類の半数が死亡した。
- ブリティッシュ作戦
- コロニー落とし。連邦軍の抵抗で失敗するが、地球規模の被害が発生する。
- ルウム戦役
- サイド5ルウム周辺で起きた艦隊戦。数で劣るジオン軍の圧勝に終わった。
- 南極条約
- 事実上の降伏勧告による休戦協定だったはずだが、レビルの「ジオンに兵なし演説」により、核兵器、コロニー落としの禁止が定められただけだった。
- 地球降下作戦
- ジオンによる地球占領作戦。全3回行われた。
- サイド7遭遇戦
- 史上初のモビルスーツ同士の遭遇戦
- オデッサ作戦
- 連邦軍による大反抗戦
- ジャブロー攻略戦
- 連邦軍のジャブローにジオン軍が侵入、撃退
- チェンバロ作戦
- 連邦艦隊が宇宙要塞ソロモンへ侵攻。ソーラーシステム初使用。ドズル・ザビ死亡。
- ソーラ・レイ
- コロニーレーザー砲の初使用。これによりレビル将軍ら連邦軍中枢およびデギン・ソド・ザビ公王死亡。
- 星一号作戦
- 連邦軍残存艦艇を再編し、ア・バオア・クーを攻略。ギレン・ザビ、キシリア・ザビ死亡。これによりジオンの敗北が決定的になる。