「ストライクフリーダムガンダム」の版間の差分
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[[ファクトリー]]が開発した[[ターミナル]]の試作型[[モビルスーツ]]。正式名称は「ストライクフリーダム」。<br />[[フリーダムガンダム]]の後継機で、本来は[[ザフト軍]]がフリーダムの量産試作機として開発しており、ドラグーン・システムや新型スラスターの搭載が予定されていた。しかし、開発が難航した事で完成前に停戦となり、更に[[地球連合軍|地球連合]]との間で締結された[[ユニウス条約]]に本機が違反しているという事から未完成のまま封印されていたところを[[ターミナル]]が持ち出し(データのみを持ち出したとする説もある)、ファクトリーにて完成させた。その際、本機の量産化というコンセプトは破棄され、代わりにフリーダムの運用データや[[セカンドステージシリーズ]]の技術を反映させて強化した[[キラ・ヤマト]]専用機として完成される事となった。<br />一見すると単なるフリーダムのマイナーチェンジ機のようにも見え、カラーリングもフリーダムとよく似た配色となっているが、装甲には[[ヴァリアブルフェイズシフト装甲]]、動力には[[ハイパーデュートリオンエンジン]]を採用し、背部ウイングには新たにドラグーン・システムと高推力スラスターを搭載している。このウイングは高い強度を持った大型マウントによって接続されており、ドラグーンやスラスターに大量のエネルギーを送る為の高品位パワーコンジットが内蔵されている。搭載された高推力スラスターは[[D.S.S.D]]の[[スターゲイザー]]が搭載していたヴォワチュール・リュミエールシステムの独自発展型であり、高い機動性を本機に与えている。使用時は「光の翼」が展開され、これによって驚異的な高速戦闘を展開できるが、操作には繊細さが必要とされると同時に高い熟練度と判断力も求められる。この為、キラ以外のパイロットには使いこなせない。またドラグーンを分離しなければ機能を最大限に活かせないという欠点があるが、背部には従来型のメインスラスターも搭載されている事からドラグーンを分離できない重力下においても十分に高い機動力を有しており、単独での飛行も可能である。<br />更に装甲を細分化しつつ、それをスライドする機構を設けて人間に近い可動範囲を与える事で運動性を引き上げる事が可能となった。反面、装甲に隙間が出来てしまう事で防御力が下がってしまっているが、これについては量子コンピューターでのシミュレーション結果で得た「運動性の上昇によって生まれるメリットの方が大きい」という判断と「そもそも'''被弾しなければ何も問題は無い'''」という、キラの高い技量を当てにしたコンセプトで強引に解決している(実際、一度も被弾しなかった。また、後述するフェイズシフト構造材で出来たフレームのおかげでビームのような光学兵器はともかく、実弾のような物理攻撃に関してはむしろ実質的な防御力が上がっている)。ちなみに実戦に投入された後、本機はそのシミュレーションのデータをも超えるキラの高い技量で操縦されており、この機構を採用していなければ彼の高い反応速度に追従できなかった可能性が高い事が判明している。他にも、本機から得られた豊富な実戦データを基に同じようなシステムを機体の一部に採用したエース専用機の開発が始まっているとする資料もある。<br />また、前述の反応速度から来る負荷に対応する為にフレームも[[フェイズシフト装甲|フェイズシフト構造材]]製となっている。時折、戦闘中に間接部が金色に輝いて見える事があるが、これはフレームにかかった高い負荷をエネルギーとして放出している為に起こる現象である(前述の装甲の隙間は、この放出されたエネルギーが機体の内部に入り込んでしまった場合の排出口として役立っているとされる)。<br />武装も強化され、特に装備が集中している腰部にはかなり複雑化したマウントシステムが採用されている。なお、頭部には多層マルチアレイ化された複合センサーが搭載されているが、これはセンサー系を強化する以外に多数の武装を装備する事によって情報需要が増大した事に伴い、それを処理する能力を強化する必要があったからである。マルチロックオンシステムも引き続き採用され、より多くの敵機を捕捉・攻撃する事が可能となった。砲撃性能以外にも機動性を活かした接近戦も得意であり、あらゆる距離での戦闘でその性能を発揮できる。<br />最新技術を惜しみなく投じた結果、フリーダム以上の高い戦闘力を獲得しており、[[C.E.]]73時の[[MS]]の中でも最強の機体の一機として名を馳せている。しかしキラに合わせてカスタマイズされている事もあって、彼以外のパイロットでは乗りこなすのは困難である。 | [[ファクトリー]]が開発した[[ターミナル]]の試作型[[モビルスーツ]]。正式名称は「ストライクフリーダム」。<br />[[フリーダムガンダム]]の後継機で、本来は[[ザフト軍]]がフリーダムの量産試作機として開発しており、ドラグーン・システムや新型スラスターの搭載が予定されていた。しかし、開発が難航した事で完成前に停戦となり、更に[[地球連合軍|地球連合]]との間で締結された[[ユニウス条約]]に本機が違反しているという事から未完成のまま封印されていたところを[[ターミナル]]が持ち出し(データのみを持ち出したとする説もある)、ファクトリーにて完成させた。その際、本機の量産化というコンセプトは破棄され、代わりにフリーダムの運用データや[[セカンドステージシリーズ]]の技術を反映させて強化した[[キラ・ヤマト]]専用機として完成される事となった。<br />一見すると単なるフリーダムのマイナーチェンジ機のようにも見え、カラーリングもフリーダムとよく似た配色となっているが、装甲には[[ヴァリアブルフェイズシフト装甲]]、動力には[[ハイパーデュートリオンエンジン]]を採用し、背部ウイングには新たにドラグーン・システムと高推力スラスターを搭載している。このウイングは高い強度を持った大型マウントによって接続されており、ドラグーンやスラスターに大量のエネルギーを送る為の高品位パワーコンジットが内蔵されている。搭載された高推力スラスターは[[D.S.S.D]]の[[スターゲイザー]]が搭載していたヴォワチュール・リュミエールシステムの独自発展型であり、高い機動性を本機に与えている。使用時は「光の翼」が展開され、これによって驚異的な高速戦闘を展開できるが、操作には繊細さが必要とされると同時に高い熟練度と判断力も求められる。この為、キラ以外のパイロットには使いこなせない。またドラグーンを分離しなければ機能を最大限に活かせないという欠点があるが、背部には従来型のメインスラスターも搭載されている事からドラグーンを分離できない重力下においても十分に高い機動力を有しており、単独での飛行も可能である。<br />更に装甲を細分化しつつ、それをスライドする機構を設けて人間に近い可動範囲を与える事で運動性を引き上げる事が可能となった。反面、装甲に隙間が出来てしまう事で防御力が下がってしまっているが、これについては量子コンピューターでのシミュレーション結果で得た「運動性の上昇によって生まれるメリットの方が大きい」という判断と「そもそも'''被弾しなければ何も問題は無い'''」という、キラの高い技量を当てにしたコンセプトで強引に解決している(実際、一度も被弾しなかった。また、後述するフェイズシフト構造材で出来たフレームのおかげでビームのような光学兵器はともかく、実弾のような物理攻撃に関してはむしろ実質的な防御力が上がっている)。ちなみに実戦に投入された後、本機はそのシミュレーションのデータをも超えるキラの高い技量で操縦されており、この機構を採用していなければ彼の高い反応速度に追従できなかった可能性が高い事が判明している。他にも、本機から得られた豊富な実戦データを基に同じようなシステムを機体の一部に採用したエース専用機の開発が始まっているとする資料もある。<br />また、前述の反応速度から来る負荷に対応する為にフレームも[[フェイズシフト装甲|フェイズシフト構造材]]製となっている。時折、戦闘中に間接部が金色に輝いて見える事があるが、これはフレームにかかった高い負荷をエネルギーとして放出している為に起こる現象である(前述の装甲の隙間は、この放出されたエネルギーが機体の内部に入り込んでしまった場合の排出口として役立っているとされる)。<br />武装も強化され、特に装備が集中している腰部にはかなり複雑化したマウントシステムが採用されている。なお、頭部には多層マルチアレイ化された複合センサーが搭載されているが、これはセンサー系を強化する以外に多数の武装を装備する事によって情報需要が増大した事に伴い、それを処理する能力を強化する必要があったからである。マルチロックオンシステムも引き続き採用され、より多くの敵機を捕捉・攻撃する事が可能となった。砲撃性能以外にも機動性を活かした接近戦も得意であり、あらゆる距離での戦闘でその性能を発揮できる。<br />最新技術を惜しみなく投じた結果、フリーダム以上の高い戦闘力を獲得しており、[[C.E.]]73時の[[MS]]の中でも最強の機体の一機として名を馳せている。しかしキラに合わせてカスタマイズされている事もあって、彼以外のパイロットでは乗りこなすのは困難である。 | ||
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− | 「ストライクフリーダム」の名称は「ザフト軍が開発していた頃からこの名称だった」とする説の他に「[[ラクス・クライン]]が命名した」とする説もある。後者の場合、その由来は「かつてのキラの愛機である[[ストライクガンダム|ストライク]]とフリーダムの名を冠し、それを『祈り』とした」ものであるとされている。<br />なお、初期設定では「スーパーフリーダムガンダム」という名前だったが、諸事情で名前が変更になったのは有名。 | + | 「ストライクフリーダム」の名称は「ザフト軍が開発していた頃からこの名称だった」とする説の他に「[[ラクス・クライン]]が命名した」とする説もある。後者の場合、その由来は「かつてのキラの愛機である[[ストライクガンダム|ストライク]]とフリーダムの名を冠し、それを『祈り』とした」ものであるとされている。<br />なお、初期設定では「スーパーフリーダムガンダム」という名前だったが、諸事情で名前が変更になったのは有名。(後述) |
== 登場作品と操縦者 == | == 登場作品と操縦者 == |
2019年6月15日 (土) 11:09時点における版
ストライクフリーダムガンダム | |
---|---|
外国語表記 | Strike Freedom Gundam |
登場作品 | |
デザイン | 大河原邦男 |
スペック | |
---|---|
分類 | 量産試作型モビルスーツ→キラ・ヤマト専用モビルスーツ |
型式番号 | ZGMF-X20A |
全高 | 18.88m |
重量 | 80.09t |
主動力 | ハイパーデュートリオンエンジン |
装甲材質 | VPS装甲 |
開発組織 | |
所属 | クライン派 |
主なパイロット | キラ・ヤマト |
概要
ファクトリーが開発したターミナルの試作型モビルスーツ。正式名称は「ストライクフリーダム」。
フリーダムガンダムの後継機で、本来はザフト軍がフリーダムの量産試作機として開発しており、ドラグーン・システムや新型スラスターの搭載が予定されていた。しかし、開発が難航した事で完成前に停戦となり、更に地球連合との間で締結されたユニウス条約に本機が違反しているという事から未完成のまま封印されていたところをターミナルが持ち出し(データのみを持ち出したとする説もある)、ファクトリーにて完成させた。その際、本機の量産化というコンセプトは破棄され、代わりにフリーダムの運用データやセカンドステージシリーズの技術を反映させて強化したキラ・ヤマト専用機として完成される事となった。
一見すると単なるフリーダムのマイナーチェンジ機のようにも見え、カラーリングもフリーダムとよく似た配色となっているが、装甲にはヴァリアブルフェイズシフト装甲、動力にはハイパーデュートリオンエンジンを採用し、背部ウイングには新たにドラグーン・システムと高推力スラスターを搭載している。このウイングは高い強度を持った大型マウントによって接続されており、ドラグーンやスラスターに大量のエネルギーを送る為の高品位パワーコンジットが内蔵されている。搭載された高推力スラスターはD.S.S.Dのスターゲイザーが搭載していたヴォワチュール・リュミエールシステムの独自発展型であり、高い機動性を本機に与えている。使用時は「光の翼」が展開され、これによって驚異的な高速戦闘を展開できるが、操作には繊細さが必要とされると同時に高い熟練度と判断力も求められる。この為、キラ以外のパイロットには使いこなせない。またドラグーンを分離しなければ機能を最大限に活かせないという欠点があるが、背部には従来型のメインスラスターも搭載されている事からドラグーンを分離できない重力下においても十分に高い機動力を有しており、単独での飛行も可能である。
更に装甲を細分化しつつ、それをスライドする機構を設けて人間に近い可動範囲を与える事で運動性を引き上げる事が可能となった。反面、装甲に隙間が出来てしまう事で防御力が下がってしまっているが、これについては量子コンピューターでのシミュレーション結果で得た「運動性の上昇によって生まれるメリットの方が大きい」という判断と「そもそも被弾しなければ何も問題は無い」という、キラの高い技量を当てにしたコンセプトで強引に解決している(実際、一度も被弾しなかった。また、後述するフェイズシフト構造材で出来たフレームのおかげでビームのような光学兵器はともかく、実弾のような物理攻撃に関してはむしろ実質的な防御力が上がっている)。ちなみに実戦に投入された後、本機はそのシミュレーションのデータをも超えるキラの高い技量で操縦されており、この機構を採用していなければ彼の高い反応速度に追従できなかった可能性が高い事が判明している。他にも、本機から得られた豊富な実戦データを基に同じようなシステムを機体の一部に採用したエース専用機の開発が始まっているとする資料もある。
また、前述の反応速度から来る負荷に対応する為にフレームもフェイズシフト構造材製となっている。時折、戦闘中に間接部が金色に輝いて見える事があるが、これはフレームにかかった高い負荷をエネルギーとして放出している為に起こる現象である(前述の装甲の隙間は、この放出されたエネルギーが機体の内部に入り込んでしまった場合の排出口として役立っているとされる)。
武装も強化され、特に装備が集中している腰部にはかなり複雑化したマウントシステムが採用されている。なお、頭部には多層マルチアレイ化された複合センサーが搭載されているが、これはセンサー系を強化する以外に多数の武装を装備する事によって情報需要が増大した事に伴い、それを処理する能力を強化する必要があったからである。マルチロックオンシステムも引き続き採用され、より多くの敵機を捕捉・攻撃する事が可能となった。砲撃性能以外にも機動性を活かした接近戦も得意であり、あらゆる距離での戦闘でその性能を発揮できる。
最新技術を惜しみなく投じた結果、フリーダム以上の高い戦闘力を獲得しており、C.E.73時のMSの中でも最強の機体の一機として名を馳せている。しかしキラに合わせてカスタマイズされている事もあって、彼以外のパイロットでは乗りこなすのは困難である。
OSはフリーダムと同じ「G.U.N.D.A.M.Complex(Generation Unsubdued Nuclear Drive/Assault Module Complex)」を搭載し、コクピット等のインターフェイス類も同じ物を改良して使っている。
従来通り、翼を広げる事で「ハイマットモード」をとる事も可能。大気圏内で通常時よりも機動力を引き上げられる他、宇宙でもAMBACユニットとして機能し、アクロバティックな挙動を行える。ミーティアも新たに用意され、ドッキングする事で更なる戦闘力強化も図れるようになっている。
ターミナルは連合・プラント間の戦争再開やブルーコスモスとその母体であるロゴスの暗躍を危惧しており、有事の際に第三勢力として介入し戦いを止める為の力を必要としていた。C.E.73年時には全体的にMSの高性能化が進み、その上ターミナルが少数精鋭での戦いを余儀なくされるという立場上、フリーダムをも凌駕する性能の機体でなければならなかった事から本機に目を付けて持ち出したという。
ちなみに、ザフト軍が完成させていた場合は多数のストライクフリーダムによる大部隊を編成し、大火力に物を言わせて敵部隊を一方的に撃滅させるという戦術を想定していたと考えられている。
「ストライクフリーダム」の名称は「ザフト軍が開発していた頃からこの名称だった」とする説の他に「ラクス・クラインが命名した」とする説もある。後者の場合、その由来は「かつてのキラの愛機であるストライクとフリーダムの名を冠し、それを『祈り』とした」ものであるとされている。
なお、初期設定では「スーパーフリーダムガンダム」という名前だったが、諸事情で名前が変更になったのは有名。(後述)
登場作品と操縦者
- 機動戦士ガンダムSEED DESTINY
- パイロットはキラ・ヤマト。
ラクス・クラインからフリーダムに代わる愛機として渡され、エターナルを攻撃する25機のザクウォーリアとグフイグナイテッドを2分で戦闘不能にし、更にナスカ級3隻も追撃不能な状態に陥らせるという圧倒的な戦闘力を見せ付けた。
その後もレイ・ザ・バレルのレジェンドガンダムを始めとするザフト軍MSの多数を戦闘不能に追い込み、シン・アスカのデスティニーガンダムとも互角以上に戦ったが、一方でオーブでの戦闘でシンとレイの連携攻撃に押されて危うく撃墜されかける場面もあった。 - ガンダムEXA
- レオス・アロイがアイオス・フェースを完成させる為に本機とレジェンドの戦闘を観戦し、データの収集を行っている。
装備・機能
特殊機能
- ヴァリアブルフェイズシフト装甲
- フェイズシフト装甲の改良型。装甲に流す電流の量を調整する事でエネルギーの効率的な配分を可能としており、稼働時間の延長等が可能となった。また、この影響で一部の機体は装備の換装等によってカラーリングが異なる事がある。
- ハイパーデュートリオンエンジン
- 核エンジンとデュートリオンビーム送電システムのハイブリッド動力機関。相互にエネルギーを補完しあう事で理論上はエネルギー切れを起こさないとされる。
- 光の翼
- スーパードラグーン機動兵装ウイングに搭載されている高推力スラスターから展開される。色は青。
この高推力スラスターはD.S.S.Dのヴォワチュール・リュミエールシステムを独自発展させた物であるが、あくまでも基礎技術のみが共通している近縁種とされ、全くの同一という訳ではない。ちなみにシステム的にはD.S.S.Dのスターゲイザーが搭載しているタイプよりもマーシャンのデルタアストレイが搭載しているタイプの方が近い。
ドラグーン装着時には展開不可能とされるがHDリマスター版ではドラグーンをマウントしながら展開している描写がある。 - 合体
- ミーティア07とドッキング可能。
武装・必殺攻撃
- MMI-GAU27D 31mm近接防御機関砲
- 頭部に2門内蔵されているCIWSで、牽制や迎撃等に使用される。口径はザフト軍が新しく制式化したのをそのまま採用しており、フリーダムのピクウスと比べて小さくなっている。
弾倉用のスペースを必要とする為にオミットする事も提案されたが、近接防御能力の効果を鑑みて、また実弾兵器が持つ高い信頼性と牽制力から採用が決まった。
劇中未使用。 - MA-M21KF 高エネルギービームライフル
- ルプス ビームライフルを改良した本機専用の携行武装で、2挺装備。連結すればロングライフルとしても使え、出力が高まる。
近距離や遠距離、敵機の数等といった様々な戦況への対処を可能とする為に考案されたが、状況判断力が高いパイロットでなければ扱い難い武装とされる。不使用時は腰部にマウント可能。
白、赤、青、農灰、センサー部のクリアグリーンと五色も使用した派手なカラーリングが施されているが、プラモデルでこのライフルの色分けを完全再現した物は少ない。 - MGX-2235 カリドゥス複相ビーム砲
- 腹部に1門内蔵されている短砲身の高出力ビーム砲。砲身はフレームと同じくフェイズシフト構造材製で、デスティニーガンダムの長射程ビーム砲と同等の威力を持つ。固定装備なので正面の敵に対してしか使えないという欠点がある(白兵戦等で相手の不意を突いて攻撃する事は出来るが、パイロットのキラがなるべく相手の命を奪わない戦い方を心掛けている為にそのような使われ方がされる事は無い)。
コクピットの真下に配置されているが、精度が非常に高いエネルギー障壁や鏡面壁によって厳重に遮蔽されているので、仮に被弾したとしてもパイロットに被害が出る事はない。
アビスガンダムも同じ物を装備しているが、本機の物はハイパーデュートリオンエンジンの恩恵を受けている事もあって威力が上がっている。 - MMI-M15E クスィフィアス3レール砲
- 腰部に2門装備されている。フリーダムのクスィフィアスの発展改良型であり、不使用時にはAMBACユニットとしても機能する点も同様。小型化する為に構造は三つ折りから二つ折りに変更されたが、威力はこちらが上である。腰部後方に移動させるとビームライフルのマウントラックが現れるが、代わりにこの状態ではレール砲として使えないという欠点が存在する。
本機の立体化における鬼門であり、HGや旧1/100における「腋が閉まらない」「腰が回らない」「足が開かない」といった不具合はこれに起因する。MG以降でようやく改善された。 - MA-M02G シュペールラケルタ ビームサーベル
- 腰部に2本マウントしている。マウント部は回転式となっており、クスィフィアス3の位置によって向きが変わるようになっている。
フリーダム等が装備していたラケルタを強化改良した物で、セカンドステージシリーズで採用されているヴァジュラ ビームサーベルと出力は同程度。柄尻で連結する「アンビデクストラス・ハルバード」も使用可能だが、キラは二刀流や敵機の間を切り抜ける戦法を使う事が多かった為、使用していない。
「シュペール」は「スーパー」を意味するフランス語である。 - MX2200 ビームシールド
- 両腕部に1基ずつ、計2基装備されている防御兵装。ユーラシア連邦のハイペリオンガンダムが搭載していたモノフェーズ光波シールド「アルミューレ・リュミエール」を基にした改良型であり、ビーム砲の直撃すら無効化する高い防御力を持つ。また、攻撃にも使用可能とされる。
通常の実体式シールドと違って、受けたダメージの蓄積によって破壊される事が無く、機体の軽量化にも一役買っている。使用する際には大量のエネルギーを消費する為、バッテリー駆動式のMSでは稼働時間が短縮されてしまうが、本機はハイパーデュートリオンエンジンを動力としているので稼働時間への影響は無い。 - EQFU-3X スーパードラグーン機動兵装ウイング
- ウイングのプラットフォームに8基マウントされている無線式の誘導兵器(厳密にはドラグーンと高推力スラスターから成るウイングユニットの名称)。量子通信によるコントロールでオールレンジ攻撃を可能とするが、大気圏内では使用不可。
キラが使用する事を前提として造られ、「使用者の空間認識能力に依存しない次世代システム」を基にして設計や独自改良が行われている。その結果、操作するには非常に高い情報処理能力と特異な空間認識能力が要求されるようになり、キラ以外のパイロットが使いこなす事は不可能とされる。
なお、頭部の情報処理能力の強化は特にこの武装からの情報需要に対処する為の措置でもある。 - MA-80V突撃ビーム砲
- スーパードラグーンに各1門内蔵されているビーム砲で、連射性や威力は高い。
砲口からはビームスパイクも展開可能らしいが、劇中では使用していない。 - ドラグーン・フルバースト
- 全武装を展開する事で一斉砲撃を行う。使用する砲門が5門から13門に増加した事で攻撃力等が強化されている。地上では使用できない。
名称の初出はゲーム「スーパーロボット大戦」シリーズ。 - ハイマット・フルバースト
- ドラグーン以外の5門の武装を展開する事で一斉砲撃を行う。ドラグーン・フルバーストが使えない大気圏内の戦闘ではこちらが用いられる。
こちらの名称の初出も「スーパーロボット大戦」シリーズ。 - コンビネーション・アサルト
- インフィニットジャスティスガンダムとの連携攻撃。
原作では使用された事はなく、「スーパーロボット大戦」シリーズにて使用可能なオリジナルの合体攻撃。
対決・名場面
- 天空のキラ
- ラクスの危機を知って宇宙へ上がったキラは、エターナルに着艦。大破したストライクルージュからストライクフリーダムへと乗り換えて出撃する。
エターナルに向かって放たれたミサイルを全基撃ち落とし、展開していた25機のザクとグフを2分で全機戦闘不能にすると、敵母艦のナスカ級にクスィフィアス3とスーパードラグーンを放って武装とメインスラスターのみを破壊し、追撃不能に陥らせたのだった。 - 対デスティニーガンダム
- オーブ防衛戦にて交戦。キラの高い操縦技術だけでなく、デスティニーのパイロットであるシンが撃墜した筈のフリーダムの出現に動揺していた事もあり、相手を翻弄。デスティニーの対艦刀を白刃取りし、至近距離からクスィフィアス3を撃ち込んでもぎ取る等の活躍を見せたが、レイの指示でシンが態勢を立て直す為に撤退した事で決着は付かなかった。
ちなみに白刃取りの後にクスィフィアス3を撃ち込んだのはシンを気絶させる為だったらしいが、当のシンからは「これがビームなら勝負が決まっていた」と侮っての行動と受け取られてしまった。 - 対レジェンドガンダム
- メサイア攻防戦にて交戦。双方のドラグーンを使った激戦の中、レイがラウ・ル・クルーゼとして向かって来た事にキラは動揺するものの、「レイはレイ・ザ・バレルという一人の人間であり、ラウ・ル・クルーゼではない」と反論。それによって今度はレイが動揺してしまい、レジェンドのドラグーンを撃ち落とされた挙句にドラグーン・フルバーストを受けてレジェンドは大破した。
関連機体
- ストライクフリーダムガンダム (ミーティア)
- ミーティア07とドッキングした姿。
- フリーダムガンダム
- ストライクフリーダムはこの機体の後継機とされているが、実質的には兄弟機に近い。
- インフィニットジャスティスガンダム
- ファクトリーで同時期に開発されていたアスラン・ザラ専用機。ストライクフリーダムとの連携を前提としている。
- ドムトルーパー
- ファクトリーで開発されていた機体。ビームシールド等の技術がこの機体に援用された。
- スターゲイザー、デルタアストレイ、ターンデルタ、ガンダムアストレイ レッドフレーム改、デスティニーガンダム
- それぞれヴォワチュール・リュミエールやその近縁種の推進システムを搭載している。
- エターナル
- 母艦。
- カオスガンダム、アビスガンダム、ガイアガンダム、セイバーガンダム、インパルスガンダム
- ザフトが開発したセカンドシリーズの機体。装備やシステムが流用、改良されて使われている。
- エクストリームガンダム type-レオス アイオス・フェース
- ストライクフリーダムの戦闘を観戦した際に得られたデータが使用されている。
- アメイジングストライクフリーダムガンダム
- 『ガンダムビルドファイターズA-R』に登場するガンプラで、ストライクフリーダムの改造機。三代目メイジン・カワグチの操縦の下で驚異的な戦闘力を発揮している。
- ガンダムラヴファントム
- ガンダムビルドダイバーズに登場する、本機をベースにしたガンプラ。ストライク系の装備を組み合わせ、また大型のビームカマやストライカーサイズなど大鎌を得物としていることからベース機とは異なる印象を受ける。
余談
- 防御力低下の件について、ネット上等ではよく「紙装甲」と表現されるが、これは誤りである。上記のように装甲を分割した事が原因であり「装甲が薄い」という設定は存在せず、またVPS装甲製であるが故に強度も変更可能なので特に脆いという訳でもない。
- 劇中では「ストライクフリーダム」と呼ばれたのは2回だけであり、大抵の場合は「フリーダム」と呼ばれている。
- 「一度も被弾しなかった」という記述について「グフイグナイテッドのスレイヤーウィップに被弾していた」という意見もあるが、「被弾」とは「銃弾や砲弾等に当たる」事を意味しているので「鞭」であるスレイヤーウィップは含まれない。よってこの記述は誤りというわけではない(とはいえ、「回避」はできていないのは事実だが)。
ちなみにこの時は片腕と片脚を一時的に拘束されていたが、電流を流される前にドラグーンで撃ち抜いている。 - 放映当時は「開発の経緯はほとんど分かっていないものの『クライン派がフリーダムガンダムとセカンドステージシリーズの設計データを混成して開発した機体』という見方が有力である」という設定であり、動力も「新型エンジン」あるいは「レーザー核融合エンジン」等と表記されていた。
その後、ガンプラでMG化された際に設定が変更され、また動力も特殊設定を担当した森田繁氏が「ハイパーデュートリオンエンジンを搭載している」と説明。その後に発売されたゲーム等では変更後の設定が適用される事が多くなった(一部の商品では未だに「レーザー核融合エンジン」とされる事もあるが)。 - 初登場は2ndエンディング。最後に登場する機体はフリーダムではなく本機である。
HDリマスター版では12話のEDで既に登場している。