「ヤクト・ドーガ」の版間の差分
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2018年9月21日 (金) 12:22時点における版
MSN-03 ヤクト・ドーガ (Jagd Doga)
- 登場作品:機動戦士ガンダム 逆襲のシャア、νガンダム秘話 ネオ・ジオンの亡霊
- 分類:ニュータイプ専用試作型モビルスーツ
- 装甲素材:ガンダリウム合金
- 頭頂高:21.0m
- 全高:21.0m
- 本体重量:28.0t
- 全備重量:64.6t
- 動力:熱核融合炉
- ジェネレーター出力:3,340kw
- スラスター総推力:82,000kg
- アポジモーター数:17
- センサー有効半径:16,400m
- 開発組織:アナハイム・エレクトロニクス社
- 所属:ネオ・ジオン軍
- 主なパイロット:ギュネイ・ガス、クェス・エア、他
ネオ・ジオン軍の試作型モビルスーツ。ギラ・ドーガをベースとしたニュータイプ専用機である。
ギラ・ドーガ サイコミュ試験タイプを原型としているが、同機でサイコミュシステムの小型化に失敗した事もあって建造はアナハイム・エレクトロニクス社に依頼されている。ムーバブルフレームはギラ・ドーガの物をそのまま流用し、それに大型ジェネレーターを搭載して出力を約1.6倍に強化。装甲材もガンダリウム合金製の物に変更され、スラスターやアポジモーター、各種アビオニクス等も配置を変更している。そのためギラ・ドーガと全くの別機体を思わせる外見となり、基本性能も段違いに向上した。
本機のサイコミュシステムは小型化こそされているもののギラ・ドーガ用フレーム内に収める為に一部機能がオミットされ、機能的には不十分な物となってしまった。それを補う目的で新技術「サイコフレーム」が採用された事で能力の低いニュータイプでも真価を発揮させられるようになった上、機体のレスポンス性能や追従性も以前より高まるという想定外の結果も得られている。ちなみに本体部の容積の大半がサイコミュのデバイスで占められている影響で、バックパックも大容量のプロペラントタンクを追加した物に変更された。
サイコミュ試験タイプと比較して火力は多少劣るものの運動性は向上しており、ある側面では要求性能を充分以上に満たした機体として完成した。戦闘力そのものも非常に高かったが、それでもニュータイプ専用機として期待していた水準での性能が得られたとは言い難く、数機が建造されるに止まった。その後、本機のノウハウを活用してサイコフレーム搭載を前提としたサザビーが設計・開発される事になる。
ギュネイ専用機
深緑と金をベースに塗装され、頭部には指揮官用のアンテナが付いている。また頭部にはノーズアートのようなペイントが施されているのが特徴で、モノアイスリットの上方に目が描かれている。
携行武器としてビーム・アサルトライフルを装備している。
クェス専用機
赤と銀をベースに塗装され、頭部にアンテナやノーズアートのようなペイントが存在しない。基本性能はギュネイ機と同程度で、携行武器としてビーム・アサルトライフルではなくメガ・ガトリングガンを装備している。
当初はシャアの予備機であった。
登場作品と操縦者
- 機動戦士ガンダム 逆襲のシャア
- パイロットはギュネイ・ガス、クェス・エア。
ギュネイ機はフィフス・ルナ落下作戦で出撃し、核ノズルの防衛に成功するもアムロのリ・ガズィによって撃墜されかけ、援護に来たシャアのサザビーに回収される。その後、ルナツーへの奇襲でジェガンを次々と撃破し、ラー・カイラムが発射した核ミサイルも全て撃墜してケーラのリ・ガズィを戦闘不能にするといった活躍を見せたが、最後はνガンダムのシールドとバズーカを囮にした戦法に翻弄された隙を突かれて撃墜された。
クェス機はテストを兼ねた模擬戦でファンネルを使ってダミーの艦艇を容易く撃ち落とし、ルナツーへの奇襲でもサラミス改級を撃沈させて父アデナウアーも乗っていたクラップ級のブリッジも破壊した。そのクラップ級から発射されたミサイルで右腕部を破損し、修復されないままクェスがシャアの元へ向かうのに使われ乗り捨てられている。一応回収はされていたがクェスはα・アジールに乗り換えた為に使われる事はなかった。 - νガンダム秘話 ネオ・ジオンの亡霊
- クェス機と同型の機体が登場しており、パイロットの少女が感応波で遠隔操作している。
地球へと降下した後に稼働不能を装って連邦軍の調査隊を次々と殲滅させており、同じく調査に来たジョーンのジェガンを撃破してマサダのνガンダムにも致命傷を負わせたが、マサダが死の直前に稼働させたフィン・ファンネルで少女を撃った事で本当に稼働不能となった。
装備・機能
特殊機能
武装・必殺攻撃
- ビーム・アサルトライフル
- ギュネイ機が装備するビーム・ライフルで、突撃銃としての能力を持たせている。口径は小さめだが威力は標準的なものとなっていて、軽量かつ取り回しに優れる。速射と精密照準射撃の切り替えが可能で、複合センサーとレーザーセンサーが装備されている。
- グレネード・ランチャー
- ビーム・アサルトライフルの銃身上部に1発装填されている。
- メガ・ガトリングガン
- クェス機が装備する4銃身のビーム・ガン。「ビーム・ガトリングガン」とも呼ばれる。
高い速射性と破壊力を持つが、エネルギーの消費量も多い。発射されるビーム弾は通常の間欠式連射機構より長くなっていて、銃身を回転させてメガ粒子の圧縮チャンバーにかかる負荷を一部代替する事でこれを実現させている。
ちなみに、後に「袖付き」がクシャトリヤ用に用意したビーム・ガトリングガンはこの武器の発展型である。 - ヒート・ナイフ付ビーム・サーベル
- 左腰部に1本格納されている接近戦用の武器。鍔の部分にヒート・ナイフが付いていて、グリップも備えているので外して使う事も可能。
- シールド
- 主に左腕部に装着される実体盾。ギラ・ドーガ サイコミュ試験タイプのオプション・シールドを改装した物で、インコムをオミットしている。
旧ネオ・ジオン軍のハンマ・ハンマが装備していたシールドを原型としている。 - メガ粒子砲
- シールドの表面に4門内蔵されている。ハンマ・ハンマのシールドに内蔵されていた物よりも小型化され、威力は拡散ビーム砲としての標準の域を出ない。
シールドの対ビーム防御力強化の為、発射するビームのエネルギーや収束装置を転用可能となっている。 - ファンネル・ポート・シールド
- 両肩部に装着されている。その名の通りファンネル・ポートとして機能し、スラスターも内蔵されているのでアポジモーターとしても活用可能。
- ミサイル
- ファンネル・ポート・シールドの裏面に3発ずつ、計6発を装備。発射時に後部の噴射口が展開されるようになっている。
- ファンネル
- ファンネル・ポート・シールドの表面に3基ずつ、計6基を装備している円筒形の無線式誘導兵器。エルメスの「ビット」とキュベレイ系列の「ファンネル」の特徴を兼ね備えている。オールレンジ攻撃を可能としており、機体から分離すると後部が展開されてスラスターが露出し、砲身が伸展する。内蔵されたエネルギーCAPの大容量化によって、ジェネレーター非搭載でありながらビットと同等の威力を発揮するまでに高出力化された。稼働時間や運動性も向上している。後のサザビーにも同型が採用されるが、本機では基本的にファンネルの再使用は考慮されておらず使い捨てとなっている。
大抵のゲームでは強力な主力武装となっている事が多いが、劇中では補助的な武装として使用される事の方が多かった。
対決・名場面
関連機体
- ヤクト・ドーガ (袖付き仕様)
- 「袖付き」によって修復されたクェス機。
- ギラ・ドーガ サイコミュ試験タイプ
- 原型機。要求性能を満たせなかった為に本機が開発された。
- バギ・ドーガ
- ニュータイプ専用機。ギラ・ドーガとヤクト・ドーガの中間に位置するとされる。
- サイコ・ギラ・ドーガ
- 小説『ベルトーチカ・チルドレン』に登場する機体。ヤクト・ドーガの代役機。
- ギラ・ドーガ
- ベース機。
- サザビー
- 総帥専用機。ヤクト・ドーガでも要求性能が満たせなかった為に一から設計し直して造られた。
- ハンマ・ハンマ
- シールドはこの機体の物を原型としている。
- クシャトリヤ、ユニコーンガンダム
- この2機が装備したビーム・ガトリングガンはクェス機のメガ・ガトリングガンの発展型である。
- ヤクト・ドーガ・ソーン
- ガンダムビルドダイバーズに登場する、本機をベースにしたガンプラ。
余談
- スーパーロボット大戦シリーズでは量産型のヤクト・ドーガが登場しており、ギュネイ機と全く同じだったり、青緑色のギュネイ機だったり、色が緑になったクェス機だったり……と作品によって異なるが、いずれも専用機よりも性能が劣る。