ジム・キャノン

提供: ガンダムWiki
ナビゲーションに移動 検索に移動
ジム・キャノン
外国語表記 GM Cannon
登場作品
デザイン 大河原邦男
テンプレートを表示
スペック
分類 中距離支援用量産型モビルスーツ
生産形態 量産機
型式番号 RGC-80
頭頂高 17.5m
全高 18.4m
本体重量 49.9t
全備重量 65.31t
主動力 熱核融合炉
ジェネレーター出力 976kw[1]
スラスター総推力 63,500kg
装甲材質 チタン系合金
開発組織 地球連邦軍
所属 地球連邦軍
主なパイロット リド・ウォルフ、他
テンプレートを表示

概要[編集 | ソースを編集]

ジムをベースに開発された中距離支援機。ガンキャノンの簡易量産型を目指し開発された。

連邦軍最大拠点であるジャブローでは、既に簡易量産型モビルスーツとしてジムを開発していたが、ガンキャノンは高コストと低生産性から純正のまま量産される事はなかった。しかしながら本来のRXプロジェクトである「コアを中心としたMSの多用途変換構想」は、ガンキャノンを簡略化する形で残っていた。これは、脱出システムとしてのコア・ファイターには成らぬ代わりにコアブロックシステムの機能を残し、上半身だけキャノン砲装備の中距離支援型にしてしまおうという物であった。

ジャブローで工作されたキャノン砲装備型のプロトタイプ ジム・キャノンは、両肩に360mmロケット砲を積んだガンキャノンとほぼ変わらない物であったが、低反動タイプとはいえ重量バランスや安定性に問題が生じたのは言うまでもなく、ロケット砲はその後すぐに砲身の延長や装弾システムをマガジン式に改める等の改良が施され、機体の右側だけに装着された。これにより、ジムとのパーツ共有度は60パーセントとなり、量産化に寄与する事になった。

生産型はRCG-80 ジム・キャノンとしてガンキャノンを継ぐものとなったが、地上戦での安定性には依然不安が残り、膝下に姿勢安定用の増加装甲を取り付ける改修が施されている。

一年戦争終結までの総生産数は48機。生産後は北米戦線、アフリカ戦線(19機)、ジャブロー、オーストラリア、宇宙艦隊など多くの戦線に配備された。

また、連邦軍のモビルスーツの中では特にカラーバリエーションが多く、リド・ウォルフ専用機の黒、北米戦線仕様のグレー、アフリカ戦線仕様のサンドカラー、ホワイト・ディンゴのグレー、不死身の第4小隊の赤など多岐にわたる。

カラーバリエーション [編集 | ソースを編集]

通常カラー
本機の標準的なカラー。ジムと同様の赤と白のツートンに、黒が加えられた配色になっている。
北米戦線仕様
北米戦線に配備された機体のカラー。白とライトグレーを基調とした冬期カラーになっており、右膝には「NA」の部隊章、左膝には「SW」のイニシャルが描かれている。
アフリカ戦線仕様
アフリカ戦線に配備された機体のカラー。頭部センサーがオレンジ色になっている他、全身がサンドカラーに塗装されており、両膝には「VF」のイニシャルと部隊章が描かれている。他にもキャノン砲のマズルには切り込み(マズルブレーキ)が入っている(媒体によっては他の機体も同様に描写されている)。
ジャブロー防衛隊仕様 / キラービー隊仕様
グリプス戦役時にジャブローに配備されていた機体。近代化改修によりコックピット部分がリニアシート方式へと改修されている。カラーパターンは3通りあり、黒の部分が赤に変更され、わき腹の一部や頭部も赤く塗られた「レッド・ヘッド」とも呼称される機体。頭部が白色である事以外はレッド・ヘッドと同一カラーの機体。レッド・ヘッドと比べて前腕が赤く、首元が黄色い機体(不死身の第4小隊仕様として扱われるケースも)がある。
ホワイト・ディンゴ仕様
遊撃部隊ホワイト・ディンゴの所属機。部隊カラーであるライトグレーと黒を基調としたカラーリングが施されており、左肩には部隊章である白いディンゴが描かれている。また、『コロ落ち』のゲーム中ではビーム・サーベルが装備されている。
リド・ウォルフ専用機
エースパイロットであるリド・ウォルフの搭乗機。彼のパーソナルカラーである黒色とグレーを基調としたカラーリングに塗装されている。

登場作品と操縦者[編集 | ソースを編集]

MSV
出典元。『MSV』展開以前は量産されていない設定だった。連邦軍のMSVで初めてプラモデル化されている。資料によって総生産数が48機または58機とバラつきがあり、宇宙に上がった14機についてもソーラ・レイにより全滅またはほぼ全滅とするものがある。
機動戦士Ζガンダム
第12話「ジャブローの風」に登場。映像作品では初の登場となる。MSV版とは違う2種類のカラーリング[2]の機体が数機登場し、ジャブロー内部で敵の迎撃を行った。本機のガンプラのインストによると、元ジオン軍であるキラービー隊の所属機が含まれていたとされている。
機動戦士ガンダム外伝 コロニーの落ちた地で…
ホワイト・ディンゴ専用機が初期機体の1機として登場。ジム・キャノンでは珍しくビーム・サーベルを装備している。
機動戦士ガンダム戦記 アバンタイトル
ア・バオア・クー戦に投入されており、ユーグ・クーロの補給シーンなどで登場。補給中にビグロの襲撃を受け、他のジムや補給艦共々、撃墜された。他にも冒頭でジム・コマンドのビーム・ガンを装備した機体も確認できる。
GUNDAM LEGACY
episode 10(単行本第3巻record 13)にてリド・ウォルフ専用機が登場。彼が戦闘機乗りから転向したばかりで操縦に不慣れだったこともあり、思うように戦果を上げることができなかった。
MSD
派生機である空間突撃仕様がMSV-R枠として組み込まれており、本機もカトキハジメ氏による設定画が用意されている。
機動戦士ガンダム U.C. ENGAGE
イベント「ソロモンの悪夢」のアニメパートにおいて外観にアレンジを加えられた機体が登場。本機にTHE ORIGIN版のジムを掛け合わせたようなデザインになっている。

装備・機能[編集 | ソースを編集]

武装・必殺攻撃[編集 | ソースを編集]

60mmバルカン砲
頭部に2門内蔵されている機関砲。
肩部240mm[3]ロケット砲
ガンキャノンのキャノン砲と同じ口径のロケット砲。ガンキャノンとは異なり、右肩に1門取り付けられており、給弾機構もマガジン式に改められた。予備マガジンを腰部リアアーマーの固定用フックに2個マウントできる。
ビーム・スプレーガン
ジムが装備している小型のビーム兵器。右または左腰にマウントが可能。
シールド
ジムが装備している十字マーク付きのシールド。ホワイト・ディンゴ隊は十字マーク無しの物を装備している。

その他 [編集 | ソースを編集]

100mmマシンガン
地球連邦軍のモビルスーツの汎用装備。ホワイト・ディンゴ所属機などが装備。
BR-S-85-C2 ビーム・ライフル
ジムIIなどが用いているビーム・ライフル。『Ζ』に登場したジャブロー配備機が装備。
ロケット・ランチャー
陸戦型ガンダムなどが用いているロケット・ランチャー。ホワイト・ディンゴ所属機が装備。
ビーム・サーベル
ホワイト・ディンゴ所属機が装備。
ビーム・ガン
ジム・コマンド宇宙戦仕様などが用いているビーム兵器。『ガンダム戦記 (PS3版)』のアバンタイトル冒頭で撃墜された機体が装備。

対決・名場面[編集 | ソースを編集]

関連機体[編集 | ソースを編集]

別デザイン [編集 | ソースを編集]

ジム・キャノン (サンダーボルト版)
サンダーボルト』における本機。ジムにキャノン砲や増加装甲を装備させた機体。カラーリングは本機の物を踏襲している。

系列機・派生機 [編集 | ソースを編集]

プロトタイプ ジム・キャノン
本機のプロトタイプ。評価試験で判明した問題点を洗い出すことで、本機が開発された。
ジム・キャノン (空間突撃仕様)
本機を宇宙戦用に改装した機体。
ジム・キャノンII
後継機。本機と量産型ガンキャノンのデータを元に開発された。
ジム・コマンドキャノン
ジム・コマンドに本機と同様の改修を施した機体。機体の一部に量産型ガンキャノンのパーツが用いられている。
ジム
原型機の一つ。生産ラインを流用している。本機のパーツの60%はこの機体の物。
ガンキャノン
原型機の一つ。本機は直接の量産機版ではなく派生機亜種機体に当たる。

その他 [編集 | ソースを編集]

キャノン・イルフート
どこか本機を彷彿とさせる外見を持つ機械人形。初期稿の段階でGキャノンだったものがデザイン元になっている。
ジム (ショルダーキャノン) / ジム遠距離砲撃タイプ
THE ORIGIN』の世界における本機と同じ立ち位置の機体。

商品情報[編集 | ソースを編集]

ガンプラ[編集 | ソースを編集]

フィギュア [編集 | ソースを編集]

資料リンク [編集 | ソースを編集]

リンク[編集 | ソースを編集]

脚注[編集 | ソースを編集]

  1. ザクⅡと同数値、本来のジムの出力は1,250kwであるため誤植と思われる
  2. 当時発売されたガンプラの物を含めると計3種類
  3. 初期設定では360mmとされていた。「ROBOT魂」など媒体によっては360mm設定が引き続き用いられているケースがある。