「ビグ・ザム」の版間の差分

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== 概要 ==
 
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[[ジオン軍|ジオン公国軍]]が開発した試作型[[モビルアーマー]]。[[地球連邦軍]]の本拠地である[[ジャブロー]]攻略のために開発を進めていた機体で、重力下でも運用できるように鳥の足のような2本の脚部が取り付けられている。この脚部はパージする事も可能。本体には多数のメガ粒子砲と防御用の[[Iフィールド]]・ジェネレーターを内蔵し、それらを稼働させるために超大型の高出力ジェネレーターを4基搭載している。そのため、攻守共に圧倒的な性能を持っているのだが、宇宙空間でのジェネレーターの冷却に問題があり、20分間しか稼働できないという欠点もある。他にも、その巨体から死角が多く、[[Iフィールド]]も至近距離からのビーム攻撃は防げないという事から、護衛の[[モビルスーツ]]と共に行動する事が求められる。
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[[ジオン軍|ジオン公国軍]]が開発した試作型[[モビルアーマー]]。
  
要塞攻略という用途で開発されながら、実際は要塞防御の戦いで使用されるなど、本来の使用とは違った運用がされている。ドズルは当初、本機をギレンより送られた際に「(本機より)[[リック・ドム|ドム]]の10機を寄こせ」と文句をつけているが(これには[[増援]]がビグ・ザム一機だけだったという事情もある)、これは用兵学上からすれば極めて常識的な意見で(劇場版ではドズルは「戦いは数だよ」と言っている)、本機の設計思想は連邦軍が陥っていた大艦巨砲主義に近い。この機体が抱えていた問題として、前述の稼働時間の他にも要塞内で本機を運用した場合には自身の攻撃力の高さゆえに、要塞内の被害も無視できないという事もあった。かと言って、要塞外で使用すれば、稼働時間を超過して運用すればただの的と化してしまうのは目に見えている。にも関わらず、劇中で連邦軍艦隊が攻略戦終盤において大きな損害を被ったのも、ドズルが生還を前提としない[[特攻]]をかけた事が原因である。また、前述の大艦巨砲主義によって連邦軍艦隊が[[ジオン軍]]の[[モビルスーツ]]に敗退したのと同様に、ビグ・ザムもまたその二の舞を演じる危険性を孕んでいる。なお、[[ギニアス・サハリン]]が推進していた[[アプサラス計画]]も本機と同様のコンセプトである。
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[[地球連邦軍 (UC)|地球連邦軍]]の本拠地である[[ジャブロー]]攻略のために開発を進めていた機体で、重力下でも運用できるように鳥の足のような2本の脚部が取り付けられている。この脚部はパージする事も可能。本体には多数のメガ粒子砲と防御用の[[Iフィールド]]・ジェネレーターを内蔵し、それらを稼働させるために超大型の高出力ジェネレーターを4基搭載している。そのため、攻守共に圧倒的な性能を持っているのだが、宇宙空間でのジェネレーターの冷却に問題があり、20分間しか稼働できないという欠点もある。他にも、その巨体から死角が多く、[[Iフィールド]]も至近距離からのビーム攻撃は防げないという事から、護衛の[[モビルスーツ]]と共に行動する事が求められる。
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要塞攻略という用途で開発されながら、実際は要塞防御の戦いで使用されるなど、本来の使用とは違った運用がされている。ドズルは当初、本機をギレンより送られた際に「(本機より)[[リック・ドム|ドム]]の10機を寄こせ」と文句をつけているが(これには[[増援]]がビグ・ザム一機だけだったという事情もある)、これは用兵学上からすれば極めて常識的な意見で(劇場版ではドズルは「戦いは数だよ」と言っている)、本機の設計思想は連邦軍が陥っていた大艦巨砲主義に近い。
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この機体が抱えていた問題として、前述の稼働時間の他にも要塞内で本機を運用した場合には自身の攻撃力の高さゆえに、要塞内の被害も無視できないという事もあった。かと言って、要塞外で使用すれば、稼働時間を超過して運用すればただの的と化してしまうのは目に見えている。にも関わらず、劇中で連邦軍艦隊が攻略戦終盤において大きな損害を被ったのも、ドズルが生還を前提としない特攻をかけた事が原因である。また、前述の大艦巨砲主義によって連邦軍艦隊が[[ジオン軍]]の[[モビルスーツ]]に敗退したのと同様に、ビグ・ザムもまたその二の舞を演じる危険性を孕んでいる。なお、[[ギニアス・サハリン]]が推進していた[[アプサラス計画]]も本機と同様のコンセプトである。
  
 
== 登場作品 ==
 
== 登場作品 ==
 
;[[機動戦士ガンダム]]
 
;[[機動戦士ガンダム]]
:[[一年戦争]]末期に[[ギレン・ザビ]]から増援として[[ソロモン]]の[[ドズル・ザビ]]の元へと分解された状態で送られ、[[ソロモン]]内で組立が行われた。その後、[[ソロモン]]攻略戦で自軍の敗色が濃厚となったため、自軍の撤退のための時間稼ぎを行うためにドズル自らが乗り込んで出撃。多数の連邦軍艦艇を撃沈するなどして圧倒した。しかし、[[スレッガー・ロウ]]の[[Gファイター]]による特攻を受けて損傷し、さらにその隙を突いて[[アムロ・レイ]]の[[ガンダム]]の攻撃を受け、撃破された。
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:[[一年戦争]]末期に[[ギレン・ザビ]]から増援として[[ソロモン]]の[[ドズル・ザビ]]の元へと分解された状態で送られ、[[ソロモン]]内で組立が行われた。その後、[[ソロモン]]攻略戦で自軍の敗色が濃厚となったため、自軍の撤退のための時間稼ぎを行うためにドズル自らが乗り込んで出撃。多数の連邦軍艦艇を撃沈するなどして圧倒した。しかし、[[スレッガー・ロウ]]の[[Gファイター|Gアーマー]]による特攻を防いだ隙を突かれて[[アムロ・レイ]]の[[ガンダム]]の攻撃を受け、撃破された。
;[[機動戦士ガンダム|劇場版 機動戦士ガンダム]]
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;[[機動戦士ガンダム|機動戦士ガンダムIII めぐりあい宇宙]]
 
:TV版とほぼ同様だが、こちらでは[[コア・ブースター]]の特攻を受けている。
 
:TV版とほぼ同様だが、こちらでは[[コア・ブースター]]の特攻を受けている。
;[[機動戦士Ζガンダム デイアフタートゥモロー ―カイ・シデンのレポートより―]]
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;[[機動戦士Ζガンダム デイアフタートゥモロー|機動戦士Ζガンダム デイアフタートゥモロー ―カイ・シデンのレポートより―]]
:少数量産された本機が[[カラバ]]と共闘して[[キリマンジャロ基地]]を陥落させている。<br />これは登場した回の話が、[[ソロモン]]攻略戦におけるドズルの部下であったラコックがメインだったからで、「ドズルの『ビグ・ザム量産の暁には』というセリフを実現させた」と作者は述べている。
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:『劇場版Ζ』におけるキリマンジャロ攻略戦で、少数量産された本機が[[カラバ]]と共闘して[[キリマンジャロ基地]]を陥落させている。<br />これは登場した回の話が、[[ソロモン]]攻略戦におけるドズルの部下であったラコックがメインだったからであり、「ドズルの『ビグ・ザム量産の暁には』というセリフを実現させた」と作者は述べている。
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;機動戦士ガンダム クライマックスU.C.
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:エクストラモード「地上の悪魔」において、ステージ冒頭に「大気圏突入を完了したビグ・ザムが、土を巻き上げながらジャブローに着陸する」という、ビグ・ザムが本来想定されていた通りに運用されるムービーが流れる。
  
 
== 装備・機能 ==
 
== 装備・機能 ==
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=== 武装・必殺攻撃 ===
 
=== 武装・必殺攻撃 ===
 
;大型メガ粒子砲
 
;大型メガ粒子砲
:本体中央に内蔵されている武装。[[モビルスーツ]]を溶解させ、戦艦ですら一撃で沈めるほどの威力を持つ。劇中でドズルは「前部ビーム(劇場版ではフロントビーム)」と呼んでいた。  
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:本体中央に内蔵されている武装。[[モビルスーツ]]を溶解させ、戦艦ですら一撃で沈めるほどの威力を持つ。劇中でドズルは「前部ビーム (劇場版ではフロントビーム)」と呼んでいた。  
 
;メガ粒子砲
 
;メガ粒子砲
 
:本体の周囲に26門内蔵。全方位に攻撃が可能。
 
:本体の周囲に26門内蔵。全方位に攻撃が可能。
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:2門内蔵している近接防御用の武装。劇中未使用。
 
:2門内蔵している近接防御用の武装。劇中未使用。
 
;クロー
 
;クロー
:両脚部に3基ずつ、計6基装備。下方からの敵機の接近に対応するために装備され、分離して射出する事も可能。[[Gファイター]](劇場版では[[コア・ブースター]])のコクピットを破壊している。
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:両脚部に3基ずつ、計6基装備。下方からの敵機の接近に対応するために装備され、分離して射出する事も可能。[[Gファイター]] (劇場版では[[コア・ブースター]])のコクピットを破壊している。
  
 
== 対決・名場面 ==
 
== 対決・名場面 ==
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== 関連機体 ==
 
== 関連機体 ==
 
;[[量産型ビグ・ザム]]
 
;[[量産型ビグ・ザム]]
:本機の改設計案。
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:『[[SDガンダム GGENERATIONシリーズ|Gジェネシリーズ]]』に登場するゲームオリジナル機体。本機の改設計案。
 
;ビグ・ザム(ザビ家仕様)
 
;ビグ・ザム(ザビ家仕様)
:ギレンの野望シリーズに登場するゲームオリジナル機体。ザビ家専用に装飾が施されており、武装にはミサイルランチャーが追加されている。
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:『[[機動戦士ガンダム ギレンの野望シリーズ|ギレンの野望シリーズ]]』に登場するゲームオリジナル機体。ザビ家専用に装飾が施されており、武装にはミサイルランチャーが追加されている。
 
;[[ビグ・ザム(連邦軍仕様)]]
 
;[[ビグ・ザム(連邦軍仕様)]]
 
:漫画『[[機動戦士ガンダム0083 REBELLION]]』に登場。かつてドズルが登場していた機体を回収し、ジオン残党に対する威圧目的で改修した機体。
 
:漫画『[[機動戦士ガンダム0083 REBELLION]]』に登場。かつてドズルが登場していた機体を回収し、ジオン残党に対する威圧目的で改修した機体。
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== 商品情報 ==
 
== 商品情報 ==
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== リンク ==
 
== リンク ==

2019年10月10日 (木) 21:49時点における版

ビグ・ザム
外国語表記 Byg-Zam
登場作品 機動戦士ガンダム
デザイナー 大河原邦男
テンプレートを表示
スペック
分類 拠点攻略用試作型モビルアーマー
型式番号 MA-08
全高 59.6m
本体重量 1,021.2t
全備重量 1,936.0t
主動力 熱核融合炉
ジェネレーター出力 140,000kW
スラスター総推力 580,000kg
装甲材質 超硬スチール合金
センサー有効半径 134,000m
開発組織 ジオン公国軍
開発拠点 ア・バオア・クー
所属 ジオン公国軍
乗員人数 3名
主なパイロット
テンプレートを表示

概要

ジオン公国軍が開発した試作型モビルアーマー

地球連邦軍の本拠地であるジャブロー攻略のために開発を進めていた機体で、重力下でも運用できるように鳥の足のような2本の脚部が取り付けられている。この脚部はパージする事も可能。本体には多数のメガ粒子砲と防御用のIフィールド・ジェネレーターを内蔵し、それらを稼働させるために超大型の高出力ジェネレーターを4基搭載している。そのため、攻守共に圧倒的な性能を持っているのだが、宇宙空間でのジェネレーターの冷却に問題があり、20分間しか稼働できないという欠点もある。他にも、その巨体から死角が多く、Iフィールドも至近距離からのビーム攻撃は防げないという事から、護衛のモビルスーツと共に行動する事が求められる。

要塞攻略という用途で開発されながら、実際は要塞防御の戦いで使用されるなど、本来の使用とは違った運用がされている。ドズルは当初、本機をギレンより送られた際に「(本機より)ドムの10機を寄こせ」と文句をつけているが(これには増援がビグ・ザム一機だけだったという事情もある)、これは用兵学上からすれば極めて常識的な意見で(劇場版ではドズルは「戦いは数だよ」と言っている)、本機の設計思想は連邦軍が陥っていた大艦巨砲主義に近い。

この機体が抱えていた問題として、前述の稼働時間の他にも要塞内で本機を運用した場合には自身の攻撃力の高さゆえに、要塞内の被害も無視できないという事もあった。かと言って、要塞外で使用すれば、稼働時間を超過して運用すればただの的と化してしまうのは目に見えている。にも関わらず、劇中で連邦軍艦隊が攻略戦終盤において大きな損害を被ったのも、ドズルが生還を前提としない特攻をかけた事が原因である。また、前述の大艦巨砲主義によって連邦軍艦隊がジオン軍モビルスーツに敗退したのと同様に、ビグ・ザムもまたその二の舞を演じる危険性を孕んでいる。なお、ギニアス・サハリンが推進していたアプサラス計画も本機と同様のコンセプトである。

登場作品

機動戦士ガンダム
一年戦争末期にギレン・ザビから増援としてソロモンドズル・ザビの元へと分解された状態で送られ、ソロモン内で組立が行われた。その後、ソロモン攻略戦で自軍の敗色が濃厚となったため、自軍の撤退のための時間稼ぎを行うためにドズル自らが乗り込んで出撃。多数の連邦軍艦艇を撃沈するなどして圧倒した。しかし、スレッガー・ロウGアーマーによる特攻を防いだ隙を突かれてアムロ・レイガンダムの攻撃を受け、撃破された。
機動戦士ガンダムIII めぐりあい宇宙
TV版とほぼ同様だが、こちらではコア・ブースターの特攻を受けている。
機動戦士Ζガンダム デイアフタートゥモロー ―カイ・シデンのレポートより―
『劇場版Ζ』におけるキリマンジャロ攻略戦で、少数量産された本機がカラバと共闘してキリマンジャロ基地を陥落させている。
これは登場した回の話が、ソロモン攻略戦におけるドズルの部下であったラコックがメインだったからであり、「ドズルの『ビグ・ザム量産の暁には』というセリフを実現させた」と作者は述べている。
機動戦士ガンダム クライマックスU.C.
エクストラモード「地上の悪魔」において、ステージ冒頭に「大気圏突入を完了したビグ・ザムが、土を巻き上げながらジャブローに着陸する」という、ビグ・ザムが本来想定されていた通りに運用されるムービーが流れる。

装備・機能

特殊機能

Iフィールド
機体の周囲にバリアを展開し、ビーム攻撃を無効化する。ただし、至近距離からのビームは防ぎようがない。

武装・必殺攻撃

大型メガ粒子砲
本体中央に内蔵されている武装。モビルスーツを溶解させ、戦艦ですら一撃で沈めるほどの威力を持つ。劇中でドズルは「前部ビーム (劇場版ではフロントビーム)」と呼んでいた。
メガ粒子砲
本体の周囲に26門内蔵。全方位に攻撃が可能。
105mmバルカン砲
2門内蔵している近接防御用の武装。劇中未使用。
クロー
両脚部に3基ずつ、計6基装備。下方からの敵機の接近に対応するために装備され、分離して射出する事も可能。Gファイター (劇場版ではコア・ブースター)のコクピットを破壊している。

対決・名場面

ガンダムGファイターコア・ブースター

関連機体

量産型ビグ・ザム
Gジェネシリーズ』に登場するゲームオリジナル機体。本機の改設計案。
ビグ・ザム(ザビ家仕様)
ギレンの野望シリーズ』に登場するゲームオリジナル機体。ザビ家専用に装飾が施されており、武装にはミサイルランチャーが追加されている。
ビグ・ザム(連邦軍仕様)
漫画『機動戦士ガンダム0083 REBELLION』に登場。かつてドズルが登場していた機体を回収し、ジオン残党に対する威圧目的で改修した機体。
ビグ・ザム(アクシズ仕様)
アーケードゲーム『ガンダムトライエイジ』に登場。ビグ・ザムがアクシズで強化改造を受けたら、という設定のゲームオリジナル機体。カラーリングはキュベレイをモチーフにしている。
マタ・ビリ
本機の設計書を基にニューギニア基地で開発されたモビルフォートレス。
ジャムル・フィン
本機の系列機として開発されていた機体。開発途上で設計変更された。
ビグ・ザムール
ジオンマーズがジャムル・フィン当初のコンセプトのまま開発を続行し完成させた機体。
ビグ・ザム改
機動戦士VS伝説巨神 逆襲のギガンティスに登場した機体。
グランザム
オールズモビルによる再設計機。
アプサラス / アプサラスII / アプサラスIII
ビグ・ザムと同様、ジャブロー攻略用に開発された。

商品情報

ガンプラ

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