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− | V作戦に基づいて開発された機体ではあるが、脚部に履帯を有した陸戦兵器さながらの風貌は、一般的な「MS」の印象からは程遠い<ref>ジオン側からは「タンクもどき」や「MAの出来損ない」と揶揄される事もあった。</ref>。これはRTX- | + | V作戦に基づいて開発された機体ではあるが、脚部に履帯を有した陸戦兵器さながらの風貌は、一般的な「MS」の印象からは程遠い<ref>ジオン側からは「タンクもどき」や「MAの出来損ない」と揶揄される事もあった。</ref>。これはRTX-44の開発を担っていた「次世代MBT開発プロジェクト」がV作戦に統合された為であり、開発当初の首脳部のMSに対する知識が不十分であった事にも原因があるとされる。ただし、巨大な二足歩行兵器が技術的な有効性が充分に検証されたとは言えず、実績のある技術で善後策を担保しておくという観点から、このような形態であっても利点があった<ref>同時に、地形によっては二足歩行よりも履帯による移動の方が有利な側面がある。また、履帯による「走行」は「歩行」よりも長時間の稼働が可能であり、ガンタンクはMSが根本的に抱えていた「地上における行動範囲の狭さ」を解消した唯一の機体でもあった。</ref>。 |
脚部履帯ユニットは従来の戦車から見れば非常識なほど巨大であり、旧世紀のロケット打ち上げ台やアース・ムーバー規模の建築土木機器の技術が流用されている。これは空間戦闘においてはほぼ完全にデッドウェイトとなるが、重力下であれば時速70kmの速度で疾走させる事が出来る。本体前部にはドーザーの接続基部が設けられ、これを展開する事でアンカーとして機能し、履帯ユニットのショックアブソーバーとともに射撃時の反動を軽減する役割も担う。 | 脚部履帯ユニットは従来の戦車から見れば非常識なほど巨大であり、旧世紀のロケット打ち上げ台やアース・ムーバー規模の建築土木機器の技術が流用されている。これは空間戦闘においてはほぼ完全にデッドウェイトとなるが、重力下であれば時速70kmの速度で疾走させる事が出来る。本体前部にはドーザーの接続基部が設けられ、これを展開する事でアンカーとして機能し、履帯ユニットのショックアブソーバーとともに射撃時の反動を軽減する役割も担う。 | ||
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兵装に関して信頼度や整備性を優先し実体弾を中心に採用。V作戦そのものがビーム兵器の開発を前提としている側面はあるものの、あらゆる要素が新機軸の兵器群は信頼性に乏しいからこそ、これの開発が間に合わなかった場合の善後策としての意味合いがあった。 | 兵装に関して信頼度や整備性を優先し実体弾を中心に採用。V作戦そのものがビーム兵器の開発を前提としている側面はあるものの、あらゆる要素が新機軸の兵器群は信頼性に乏しいからこそ、これの開発が間に合わなかった場合の善後策としての意味合いがあった。 | ||
− | + | コクピットは頭部と胸部の二箇所にあり、頭部側が火器管制、胸部側が機体制御を担う<ref>もともとRTX-44の時点で頭部は機体制御用コクピットとは独立した砲座として設計されている。</ref>が、[[ホワイトベース隊]]においては、パイロット不足という背景から後に頭部コクピットから全ての操作を行えるよう改修され、機体の制御や火器管制を含む全ての動作が頭部から可能となった。一方で、コアブロックシステムを搭載した結果上半身の旋回が不可能となる欠点を有する。 | |
== 登場作品と操縦者 == | == 登場作品と操縦者 == | ||
;[[機動戦士ガンダム]] | ;[[機動戦士ガンダム]] | ||
:初登場作品。第1話~第2話にパーツ状態で初登場し[[ジーン]]と[[デニム]]の[[ザクII]]にそのほとんどが破壊されてしまうも、辛うじて残った1機がホワイトベースに収容された。本格的に活躍するのは第3話からで、複座だった序盤は[[リュウ・ホセイ]]と[[ハヤト・コバヤシ]]による運用、単座に改修されてからは主にハヤト1人で運用された。<br/>劇場版では地上でのみ運用され、ホワイトベースが再び宇宙に上がる際、新たに配備されたガンキャノンとの交代で[[ジャブロー]]に置かれた。 | :初登場作品。第1話~第2話にパーツ状態で初登場し[[ジーン]]と[[デニム]]の[[ザクII]]にそのほとんどが破壊されてしまうも、辛うじて残った1機がホワイトベースに収容された。本格的に活躍するのは第3話からで、複座だった序盤は[[リュウ・ホセイ]]と[[ハヤト・コバヤシ]]による運用、単座に改修されてからは主にハヤト1人で運用された。<br/>劇場版では地上でのみ運用され、ホワイトベースが再び宇宙に上がる際、新たに配備されたガンキャノンとの交代で[[ジャブロー]]に置かれた。 | ||
+ | ;ガンダムメカニクス1 | ||
+ | :サンライズ監修の同資料本において、新たに型式番号「RX-75-4」が設定されており、RX-77、78と互換性を持たせるため、コアブロックシステムを組み込んだ最終モデルとされている。初期モデルとの違いとして装甲材にルナチタニウム合金が使われている事などが挙げられている。 | ||
;[[機動戦士ガンダム戦記 Lost War Chronicles]] | ;[[機動戦士ガンダム戦記 Lost War Chronicles]] | ||
− | : | + | :連邦軍のプレイアブル機体として実装されている。漫画版では第1話で[[ラリー・ラドリー]]が搭乗。カナダの湖での戦闘で、隊長の[[マット・ヒーリィ]]が湖に誘い出した敵機を狙撃し戦闘を有利にした。 |
+ | ;[[機動戦士ガンダム ラストホライズン]] | ||
+ | :第5話に3機登場。履帯ユニットにライトが増設されている。フラグスタッフ貨物基地から200km離れたフェニックス郊外より有線通信による長距離砲撃支援を行い、基地の敵部隊を撤退させた。 | ||
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2024年9月18日 (水) 00:38時点における最新版
ガンタンク | |
---|---|
外国語表記 | Guntank |
登場作品 | |
デザイナー | 大河原邦男 |
スペック | |
---|---|
分類 | 長距離支援用試作型モビルスーツ |
型式番号 |
RX-75 RX-75-4[1] |
頭頂高 | 15.0m |
全高 | 15.6m |
本体重量 | 56.0t |
全備重量 | 80.0t |
主動力 | 熱核融合炉+ガスタービン |
ジェネレーター出力 | 878kW |
スラスター総推力 | 88,000kg |
装甲材質 | ルナ・チタニウム合金 |
センサー有効半径 | 6,000m |
開発組織 | 地球連邦軍 |
所属 | 地球連邦軍 |
乗員人数 | 2人(初期) |
主なパイロット |
概要[編集 | ソースを編集]
地球連邦軍がV作戦によってはじめて開発に成功したモビルスーツ。61式戦車の後継機RTX-44をジオン軍のザクに対抗するべく対MS兵器として仕様変更した上で、MSの動力系のテストベットとして熱核融合炉やコアブロックシステムを組み込み再設計を行った機体である。
V作戦に基づいて開発された機体ではあるが、脚部に履帯を有した陸戦兵器さながらの風貌は、一般的な「MS」の印象からは程遠い[2]。これはRTX-44の開発を担っていた「次世代MBT開発プロジェクト」がV作戦に統合された為であり、開発当初の首脳部のMSに対する知識が不十分であった事にも原因があるとされる。ただし、巨大な二足歩行兵器が技術的な有効性が充分に検証されたとは言えず、実績のある技術で善後策を担保しておくという観点から、このような形態であっても利点があった[3]。
脚部履帯ユニットは従来の戦車から見れば非常識なほど巨大であり、旧世紀のロケット打ち上げ台やアース・ムーバー規模の建築土木機器の技術が流用されている。これは空間戦闘においてはほぼ完全にデッドウェイトとなるが、重力下であれば時速70kmの速度で疾走させる事が出来る。本体前部にはドーザーの接続基部が設けられ、これを展開する事でアンカーとして機能し、履帯ユニットのショックアブソーバーとともに射撃時の反動を軽減する役割も担う。
本体下部には姿勢制御バーニアが設けられ、重力下では主に母艦からの発着艦に用いられた。宇宙空間での活動も可能だが、AMBACが行えない事もあって行動には制約が多い。
兵装に関して信頼度や整備性を優先し実体弾を中心に採用。V作戦そのものがビーム兵器の開発を前提としている側面はあるものの、あらゆる要素が新機軸の兵器群は信頼性に乏しいからこそ、これの開発が間に合わなかった場合の善後策としての意味合いがあった。
コクピットは頭部と胸部の二箇所にあり、頭部側が火器管制、胸部側が機体制御を担う[4]が、ホワイトベース隊においては、パイロット不足という背景から後に頭部コクピットから全ての操作を行えるよう改修され、機体の制御や火器管制を含む全ての動作が頭部から可能となった。一方で、コアブロックシステムを搭載した結果上半身の旋回が不可能となる欠点を有する。
登場作品と操縦者[編集 | ソースを編集]
- 機動戦士ガンダム
- 初登場作品。第1話~第2話にパーツ状態で初登場しジーンとデニムのザクIIにそのほとんどが破壊されてしまうも、辛うじて残った1機がホワイトベースに収容された。本格的に活躍するのは第3話からで、複座だった序盤はリュウ・ホセイとハヤト・コバヤシによる運用、単座に改修されてからは主にハヤト1人で運用された。
劇場版では地上でのみ運用され、ホワイトベースが再び宇宙に上がる際、新たに配備されたガンキャノンとの交代でジャブローに置かれた。 - ガンダムメカニクス1
- サンライズ監修の同資料本において、新たに型式番号「RX-75-4」が設定されており、RX-77、78と互換性を持たせるため、コアブロックシステムを組み込んだ最終モデルとされている。初期モデルとの違いとして装甲材にルナチタニウム合金が使われている事などが挙げられている。
- 機動戦士ガンダム戦記 Lost War Chronicles
- 連邦軍のプレイアブル機体として実装されている。漫画版では第1話でラリー・ラドリーが搭乗。カナダの湖での戦闘で、隊長のマット・ヒーリィが湖に誘い出した敵機を狙撃し戦闘を有利にした。
- 機動戦士ガンダム ラストホライズン
- 第5話に3機登場。履帯ユニットにライトが増設されている。フラグスタッフ貨物基地から200km離れたフェニックス郊外より有線通信による長距離砲撃支援を行い、基地の敵部隊を撤退させた。
装備・機能[編集 | ソースを編集]
特殊機能[編集 | ソースを編集]
- コアブロックシステム
- コア・ファイターへの変形機能を持つコックピットブロックシステム。緊急時には上下半身を分離し、脱出する。頭部にコクピットを有する為、コア・ファイター分離後の上半身を砲台として運用する事も可能。
武装・必殺攻撃[編集 | ソースを編集]
- 120mm低反動キャノン砲
- ガンタンクのメインウェポン。信頼性の高い既存技術を盛り込んだ長射程の実体弾を高精度で射出する。ビーム・ライフルの開発が実戦に間に合わなかった場合の善後策として採用された物だが、ミノフスキー粒子によって誘導兵器が使用できない状況下において威力を発揮した。ザク程度の装甲程度であればたやすく貫通するだけの威力を有するが、グフやドムのようなMSには威力不足の感が否めない。
- 40mm4連装ボップ・ミサイル・ランチャー[5]
- 近接戦闘時の対応策として機関部を既存の兵器から移植した兵器。給弾機構ごと腕部に内蔵されている為、肘関節の可動範囲が狭く、マニピュレーターとしての使用はできない。ただし、ガンタンクは通常の戦車と違い砲塔部に旋回機能が無い為、側面や後方からの襲撃に対して有効。
対決・名場面[編集 | ソースを編集]
- 対ザクレロ
関連機体[編集 | ソースを編集]
別デザイン [編集 | ソースを編集]
- ガンタンク (THE ORIGIN版)
- 『THE ORIGIN』の世界観におけるガンタンク。TV版と比べて大幅に設定が変更されている。
- ガンタンク初期型
- THE ORIGIN版ガンタンクの発展元である宇宙世紀0065年に正式採用された戦闘車両。
- ガンタンク (サンダーボルト版)
- 『サンダーボルト』の世界観におけるガンタンク。ロトの戦車形態に類似したデザインで、ロトと同様に兵員の輸送が可能。
系列機・派生機 [編集 | ソースを編集]
- RTX-44
- ガンタンクの原型となった次期主力戦車。61式戦車の後継機として開発されていた物を対MS兵器として仕様変更した機体。
- 陸戦強襲型ガンタンク
- ガンタンクの原型機「RTX-44」に、対MS戦用の装備を施したもの。
- 量産型ガンタンク
- コストダウン及び問題点を克服した量産型。
- ガンタンクII
- 戦闘車両として再設計したもの。
- 局地制圧型ガンタンク
- ガンタンクIIの改良型。地上の辺境地域やコロニー内用に開発された機体。
技術的関与のある機体 [編集 | ソースを編集]
商品情報[編集 | ソースを編集]
ガンプラ[編集 | ソースを編集]
フィギュア [編集 | ソースを編集]
ラジコン [編集 | ソースを編集]
その他グッズ [編集 | ソースを編集]