「ペイルライダー」の版間の差分
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2024年10月24日 (木) 22:48時点における最新版
ペイルライダー | |
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外国語表記 | PALE RIDER |
登場作品 | 機動戦士ガンダム外伝 ミッシングリンク |
デザイナー | 瀧川虚至 |
スペック | |
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分類 | MS開発計画試作型モビルスーツ |
生産形態 | 試作機 |
型式番号 | RX-80PR |
頭頂高 | 18.0m |
本体重量 | 43.7t |
全備重量 | 56.7t |
主動力 | 熱核融合炉 |
ジェネレーター出力 | 1,570kW |
スラスター総推力 | 103,200kg |
装甲材質 | ルナ・チタニウム合金 |
搭載システム | HADES |
開発組織 | 地球連邦軍 (グレイヴ派) |
開発拠点 | オーガスタ基地 |
所属 | 地球連邦軍 |
主なパイロット | クロエ・クローチェ |
概要[編集 | ソースを編集]
地球連邦軍の「ペイルライダー計画」の一環として開発された試作高性能汎用機。機体名称は「ヨハネの黙示録」に記されている第四の騎士を由来としている。
ペイルライダーはRX-80をベースに、レッドライダーでほぼ決定された基本仕様を反映し、EXAMシステムをベースに極秘開発された特殊システム「HADES」を搭載した機体となっている。「HADES」は半自立式の戦闘用OSであり、各種リミッターを強制解放して機体能力を100%引き出すと共に、教育型コンピュータを利用して最適解をパイロットに伝達、もしくは機体管制に介入して実行する戦闘補助システムがコアとなっている。他に小型化されたサイコミュ受信機を搭載しており、不完全ながら敵思考の先読みも模索されている。
機体本体は当時確立されていた最新技術が集約されており、バックパックはガンダム4号機及びガンダム5号機と同型の物を採用し、脚部スラスターはジム・スナイパーIIをベースに高出力化した物を搭載している。さらに脚部側面に追加スラスターユニットを装備しており、規格外の性能を獲得している。また機体各所にアタッチメントを備えるなど拡張性に優れており、戦況に応じた多彩なオプション兵器が用意されている。
陸戦重装仕様は重力下での運用を想定したタイプで、展開式の180mmキャノンに加え、脚部3連ミサイル・ポッドやスパイク・シールドを装備した重武装機となっている。装備時には広範囲に砲撃や爆撃を行えるだけでなく、モビルスーツ同士の格闘戦にも対応し、単機とは思えない圧倒的な戦闘力を獲得している。
空間戦仕様は宇宙空間戦に特化したタイプで、機動性や運動性を高めるべく追加武装を極力排除し、ガンダム4号機及び5号機のデータを基に肩部にブースターが追加された他、稼働時間の向上を目指してプロペラントタンクが装備されている。追加武装としてハイパー・ビーム・ライフルとシールドを装備し、加えて大型弾倉と共にジャイアント・ガトリングが装備される。これらの装備により、宇宙空間でも他機を圧倒するスピーディな攻防を実現しているだけでなく、単機で複数機に対応するだけの攻撃力を獲得している。
規格外の機体性能と豊富なオプションを備えており幅広い適応力を有しているが、「HADES」を発動すれば出力と機体性能はさらに高まり、その戦闘力も大幅に高められる。その際、各種センサーが赤色発光し、各所の排気口が強制排気により赤熱化する。ただし、パイロットへの負担も大きいため使い所は限られ、戦闘継続時間も短くなっている。
なおパイロットは「HADES」の戦闘力を引き出すために、投薬により身体機能の強化と無用な思考の鈍磨が施されている。人工的なニュータイプを作ろうとした後の強化人間とは本質的に異なり、パイロットはペイルライダーの生体部品として運用され、その能力は機体の言いなりに引き出される。本来は騎士であるパイロットと馬であるモビルスーツという関係がここでは逆転し、モビルスーツがパイロットを操る形となるため、乗り手であるペイルライダーというネーミングが付けられている。
一年戦争末期、グレイヴによって排除命令の下ったスレイヴ・レイスを消去するために投入され、終戦に至るまで数奇な運命に翻弄されていく。
登場作品と操縦者[編集 | ソースを編集]
- 機動戦士ガンダム外伝 ミッシングリンク (原作ゲーム版)
- 初登場作品。連邦編およびジオン編の第9話から敵として登場する。一年戦争の趨勢が決した頃、用済みとなったスレイヴ・レイスを排除するためにグレイヴが刺客として差し向ける。ジャブローで連邦、ジオンの双方に圧倒的な戦闘力を見せるが、レイスの抹殺は叶わず取り逃がしてしまった。
その後、ア・バオア・クー攻防戦でマルコシアス隊と交戦。隊そのものと相打ちという形でクロエ共々ジオン軍に鹵獲された。 鹵獲された機体は、後にジオン残党とアナハイムの手によってトーリスリッターへと改修されている。 - 機動戦士ガンダム外伝 ミッシングリンク (コミック版)
- ゲーム版と同じく、ジャブローでスレイヴ・レイスへの刺客として差し向けられる。当初はレイスとの交戦の傍ら、邂逅したマルコシアス隊を瞬く間に蹂躙するなど圧倒的な戦闘力を見せつけたが、息子を守ろうとしたトラヴィス・カークランドの奮戦の前に撤退を余儀なくされる。
戦場が宇宙に移行してからはグレイヴ指揮の下、ソロモン、ア・バオア・クーといった要所を駆け巡り、その内、ア・バオア・クーでかつて対峙したマルコシアス隊の主要パイロット達を瞬く間に葬り去る。しかし、直後にキャバルリーを駆って駆け付けたトラヴィスと交戦に陥り、両腕を潰されて鹵獲された。
その後はトラヴィスの計らいでジオンに亡命することになったクロエと共に残党と合流。ゲルググ系のパーツで改修が施されたペイルライダーVGとなった。
装備・機能[編集 | ソースを編集]
特殊機能[編集 | ソースを編集]
- HADES
- 正式名称は「Hyper Animosity Detect Estimate System」。
かつてジオンが研究していたEXAMシステムをベースにして開発された特殊システムであり、MSの各種リミッターを強制解放して機体能力を100パーセント解放する戦闘補助機構として搭載されている。しかし、爆発的な性能を引き出す反面、パイロットには過剰な負担を強いるため、薬物等で強化した専任要員にしか運用できない代物といえる。
武装・必殺攻撃[編集 | ソースを編集]
共通装備[編集 | ソースを編集]
- 頭部バルカン砲
- 頭部に左右一対2門内蔵されている機関砲。頭部にはHADESのコアユニットが搭載されているため、連邦軍では一般的な内蔵式ではなく、側面に独立配置のターレット式として採用されている。射角は上下に調整可能で、左右それぞれが別の目標を狙うことも可能。
- ビーム・ガン
- 両腕部に1門ずつ計2門内蔵されている小型ビーム砲。ガンダム4号機及びガンダム5号機と同様のユニットをそのまま移植している。
- ビーム・サーベル
- 両サイドアーマーに計2本装備されている一般的なビーム・サーベル。ペイルライダーの戦闘継続時間は短いため、機体本体からのリチャージは想定されていない。これにより特殊なレイアウトが可能となっている。
陸戦重装備仕様[編集 | ソースを編集]
- ブルパップ・マシンガン
- 主にジム系列機が装備している90mmマシンガン。「HADES」のサポートにより命中精度が飛躍的に上昇している。
- ビーム・ライフル
- 陸戦型ガンダムが装備している物と同型の、連邦軍で最初期に量産されたビーム・ライフル。威力はあるが生産性や大気圏内でのビームの減衰といった問題もあって生産数は少なく、配備は少数のみに留まっている。
- 180mmキャノン
- 陸戦型ガンダム等が装備していた物を改造したキャノン砲。背部右側の支持用アームで固定されており、砲身展開時には長距離砲撃、砲身を折り畳んだ状態では近接発砲が可能。非使用時には背部に折り畳んだ状態でマウントされ、機動戦闘時にも邪魔にならないようになっている。
- 脚部3連ミサイル・ポッド
- 両脚部側面に計2基装備されているミサイル・ポッド。連邦軍では珍しいオプション装備で、使用後はデッドウェイトを避けるため強制排除が可能だが、この程度の重量増は問題ないとして標準装備されている。
- スパイク・シールド
- 腕部に装備されるジム・ストライカーと同型のシールド。
空間戦仕様[編集 | ソースを編集]
- ハイパー・ビーム・ライフル
- ガンダム4号機と5号機が装備している物と同タイプのビーム・ライフル。
- ハイパー・バズーカ
- ガンダム等と同様のバズーカ砲。
- ジャイアント・ガトリング
- ガンダム5号機が装備している物と同タイプのガトリング砲。弾倉は背部左側にマウントされている。非使用時には背部右側にマウント可能。
- シールド
- ガンダム4号機と5号機が装備している物と同タイプの実体盾。
対決・名場面[編集 | ソースを編集]
機動戦士ガンダム外伝 ミッシングリンク[編集 | ソースを編集]
- 対スレイヴ・レイス
- グレイヴの意向により、用済みとなったスレイヴ・レイス隊を始末するためジャブロー戦に送り込まれる。
- 対マルコシアス隊
- ア・バオア・クー攻防戦において、ヴィンセント・グライスナー率いるマルコシアス隊と交戦する。
関連機体[編集 | ソースを編集]
改修機・強化型 [編集 | ソースを編集]
- トーリスリッター
- 一年戦争終了直前に鹵獲された本機を、アナハイムとジオン残党勢力が10年かけて改修した機体。シャア・アズナブル主導のネオ・ジオン軍で運用された。
- ペイルライダー【ヴィンセント・グライスナー機】
- 漫画版『ミッシングリンク』にて、クロエから機体を引き継いだヴィンセント・グライスナーが搭乗する改修機。一年戦争終結後に回収された本機をジオン系のMSのパーツを使用して独自に改修した機体となっている。
系列機・派生機 [編集 | ソースを編集]
- レッドライダー
- 本機と同様のコンセプトでグレイヴが完成させた姉妹機の内の試作2号機。ペイルライダー開発にあたって、リミッター解除時の動作とパイロットの負荷を検証するための実証機である。
- ホワイトライダー
- ペイルライダー計画で開発された姉妹機の内の試作1号機。下記のペイルライダー・キャバルリーの主兵装であるシェキナーの検証を主としており、HADESの最初期型であるZEUSを搭載している。
- ブラックライダー
- ペイルライダー計画で開発された姉妹機の内の試作3号機。特殊装備の実験機であり、試作戦術ユニットsteelyardや光学迷彩システム、更にはHADESの簡易タイプの試作版であるTHEMISを搭載している。
- ペイルライダー・キャバルリー
- 本機をベースにして開発された量産検討機。HADESを量産用に簡略化しペイルライダーから様々な面で安価に生産できるように再設計されている。
- ペイルライダー・デュラハン
- 漫画版『ミッシングリンク』に登場。1年戦争後、連邦軍に残った最後のペイルライダーであり、HADESは搭載されていない。
- ペイルライダーDII
- ティターンズにより開発された、デュラハンの近代化改修機。
- RX-80
- ベース機である次世代量産試作機。文字設定のみ。機体形状は複数存在するとされ、本機のベースとなったRX-80はジム・スナイパーIIをベースとしている。脚部ブースターの形状などでそれを伺う事ができる。
- ブルーディスティニー2号機 (ザ・ブルー版) / 3号機 (ザ・ブルー版)
- ペイルライダー系列機とは異なり、ガンダムタイプのRX-80をベース機とする機体群。
技術的関与のある機体 [編集 | ソースを編集]
- ガンダム4号機 / ガンダム5号機
- バックパックと両腕のビーム・スポットガンのベースとなった機体。空間戦闘時にはライフルやシールド、ジャイアント・ガトリングガン等の同じ物が装備される。
- ジム・ドミナンス
- 同時期にオーガスタ研究所で開発された試作機。スラスターなどの各部機体形状が酷似している。
- ヘイズル・ケルデルク
- ティターンズが開発した実験機。ふくらはぎ側面に本機の物と同形状のスラスターを装着している。
余談 [編集 | ソースを編集]
- ペイルライダーとは「ヨハネの黙示録」に登場する「四騎士」に由来する。第四の騎士は青ざめた馬にまたがり、地上の人間を死に至らしめる権能を持つと言われている。その名は「死」であり、敵に確実な「死」をもたらす圧倒的な機体性能は、まさしくこの「黙示録の四騎士」に恥じない。また、「第四の騎士」の傍らには「黄泉(ハデス)」が付き従うとされており、これが補助システム「HADES」の由来となっている。
- 余談の余談だが、ギリシャ語のchlorosを翻訳したときにPale(ペイル、ペールとも)としたことが始まりで「青ざめた」と訳されるようになったが、元々は緑、または緑がかった灰色であったとされている。
商品情報[編集 | ソースを編集]
ガンプラ[編集 | ソースを編集]