「デュエルガンダム」の版間の差分

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== GAT-X102 デュエルガンダム(Duel Gundam) ==
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{{登場メカ概要
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| 外国語表記 = Duel Gundam
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| 作中名称 = デュエル
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| 登場作品 = [[機動戦士ガンダムSEED]]
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| デザイン = 大河原邦男
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}}
  
*登場作品:[[機動戦士ガンダムSEED]]
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{{登場メカ概要
*デザイナー:大河原邦男
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| タイトル = スペック
*分類:試作型[[モビルスーツ]]
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| 分類 = 汎用試作型[[モビルスーツ]]
*装甲材質:[[フェイズシフト装甲]]
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| 型式番号 = GAT-X102
*頭頂高:
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| 全高 = 17.5m
*全高:17.5m
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| 重量 = 61.9t
*本体重量:61.9
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| 主動力 = [[バッテリー]]
*全備重量:
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| 装甲材質 = [[フェイズシフト装甲]]
*主動力:[[バッテリー]]
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| 開発組織 =
*出力:
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*[[地球連合軍]]([[大西洋連邦]])
*推力:
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*[[モルゲンレーテ社]]
*センサー有効半径:
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| 所属組織 = [[地球連合軍]] ⇒ [[ザフト軍]]
*開発組織:[[モルゲンレーテ社]]
+
| 所属部隊 =
*主なパイロット:[[イザーク・ジュール]]
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*[[クルーゼ隊]]
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*[[ザラ隊]]
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*[[ジュール隊]]
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| パイロット = [[イザーク・ジュール]]
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}}
  
[[地球連合軍]]の5機の新型[[モビルスーツ]]のうちの1機で最初に完成した。他の4機はこの機体をベースにしてそれぞれのコンセプトに沿った設計に改められている。正式名称は「デュエル」で、「決闘」を意味する。後に開発される連合製主力[[MS]]の基本形として、MSとしての基本性能や機動性や攻撃力を持った、汎用型として開発されている。その為、武装もシンプルであり、軽量な機体を背景とした運動性能とビームサーベルを駆使した白兵戦を基本戦術としている。本機の量産機として[[デュエルダガー]]が少数生産されるものの、制式採用は見送られた。
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== 概要 ==
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[[地球連合軍]]の5機の新型[[モビルスーツ]]群「GAT-Xシリーズ」のうち最初に完成した機体。[[イージスガンダム|イージス]][[ブリッツガンダム|ブリッツ]]、[[バスターガンダム|バスター]]とともに[[ザフト軍]]によって強奪され、同軍の[[イザーク・ジュール]]の乗機として運用された。機体名称の「デュエル」とは「決闘」を意味する。
  
アサルトシュラウドを装着した状態は[[デュエルガンダム アサルトシュラウド]]を参照。
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人体の機能を再現する事に力を注いだX-100系フレームはX-200系(特殊改装フレーム)やX-300系(可変フレーム)の元になったフレームであり、特にデュエルはそのオーソドックスなスタイルから同系列の[[バスターガンダム|バスター]]、[[ストライクガンダム|ストライク]]のアレンジへの基本型と言える機体であった。
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X-100系フレームは地球連合軍のMS用フレームの基本型となるものであり、後発の機体が採用するフレームはすべてこのX-100系を基本として発展したものである。特に「人体の可動機能の再現」という意味では[[ザフト軍|ザフト]]製MSより優れていた。これはあらゆる条件下で活動し、各種武装を持ち替えて戦う事が必要とされたMSにとって非常に重要であり、運動性能と武器の持ち替えによる汎用性を追求したデュエルは、その基本性能の多くがこのフレームによって支えられていたといえる。
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デュエルに採用された武装は、基本的な装備のすべてを網羅し、その武装構成は汎用MSのベースにもなっている。
  
 
== 登場作品と操縦者 ==
 
== 登場作品と操縦者 ==
 
;[[機動戦士ガンダムSEED]]
 
;[[機動戦士ガンダムSEED]]
:[[ヘリオポリス]]で開発されていたが、[[ザフト]]軍のクルーゼ隊に強奪され、[[イザーク・ジュール]]が専任パイロットとなった。その後、[[キラ・ヤマト]]が搭乗する[[ストライクガンダム]]との戦闘中に腕部を損傷。さらにその後、今度は腹部を損傷し、修復の際にアサルトシュラウドが追加装備された。地上での戦闘では北アフリカ、マーシャル諸島と転戦。オペレーション・スピットブレイクやパナマ攻略戦にも参加している。再び宇宙に上がった後、新設されたジュール隊の隊長機として第二次ヤキン・ドゥーエ攻防戦に参加。キラ達に協力して[[フォビドゥンガンダム]]や[[レイダーガンダム]](スペシャルエディションIIIではフォビドゥンのみ)を撃破し、[[ピースメイカー隊]]の旗艦[[ドゥーリットル]]を撃沈するなどの戦果を挙げた。GAT-Xシリーズの中で唯一、撃破されずに停戦を迎えている。
+
:初登場作品。[[ヘリオポリス]]で開発が進められていたが、[[ザフト軍]]のクルーゼ隊に強奪され、[[イザーク・ジュール]]が専任パイロットとなった。その後、[[キラ・ヤマト]]が搭乗する[[ストライクガンダム]]との戦闘中に腕部、腹部を損傷し、修復の際にアサルトシュラウドが追加装備された。地上での戦闘では北アフリカ、マーシャル諸島と転戦。オペレーション・スピットブレイクやパナマ攻略戦にも参加している。再び宇宙に上がった後、新設されたジュール隊の隊長機として第二次ヤキン・ドゥーエ攻防戦に参加。キラ達に協力して[[フォビドゥンガンダム]]や[[レイダーガンダム]](スペシャルエディションIIIではフォビドゥンのみ)を撃破し、[[ピースメイカー隊]]の旗艦[[ドゥーリットル]]を撃沈するなどの戦果を挙げた。GAT-Xシリーズの中で唯一、撃破されずに停戦を迎えている。
  
 
== 装備・機能 ==
 
== 装備・機能 ==
 
 
=== 特殊機能 ===
 
=== 特殊機能 ===
 
;[[フェイズシフト装甲]]
 
;[[フェイズシフト装甲]]
:通電させる事で相転移する特殊な装甲で、物理攻撃を無効化する。通常はグレー一色だが、通電させると色が変化する。大気圏突入なども可能になるが、エネルギーを大量に消費する上、高出力のビーム兵器などには弱いという欠点もある。
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:通電させる事で相転移反応を示す特殊装甲。通常はグレー一色のディアクティブモードと呼ばれる状態だが、通電させる事で色が変化する。<br/>物理的な衝撃を無力化し、大気圏突入も可能な耐熱効果も付与するが、エネルギーを大量に消費する上、高出力のビーム兵器などには弱いという欠点もある。
  
 
=== 武装・必殺攻撃 ===
 
=== 武装・必殺攻撃 ===
 
;75mm対空自動バルカン砲塔システム「イーゲルシュテルン」
 
;75mm対空自動バルカン砲塔システム「イーゲルシュテルン」
:頭部に2門装備されている近接防御機関砲。用途はミサイルの迎撃や接近してくる敵機への牽制及び威嚇。
+
:GAT-Xシリーズの頭部に共通して装備されているCIWS(クローズ・イン・ウェポン・システム)。主に至近距離でミサイルや航空兵力を撃破する為のバルカン砲ではあるが、対歩兵用に仕様される場合もある。高性能の射撃指揮装置により、目標の発見、追尾、射撃まで自動化されている。
;175mmグレネードランチャー装備57mm高エネルギービームライフル
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;175mmグレネードランチャー装備57mm高エネルギー[[ビームライフル]]
:点の破壊に優れる武装で、主に対モビルスーツ戦に使用される。また、銃身下部にグレネードランチャーも装備している。
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:デュエルの主兵装となるビームライフル。連合製の指向性エネルギー兵器としてはもっとも古い世代のモデル。基本的にはストライクと同じ口径と出力を有するが、デュエルのそれは銃身の下部に小型のマルチ・ガンランチャーが取り付けられている。<br/>ザフトに強奪されて以降、度重なる激戦をくぐり抜けて来た実績により、連合・ザフト双方から高い評価を獲得し、試作兵器でありながら量産モデルに匹敵する異例の生産数を記録した。
;175mmグレネードランチャー
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:;175mmグレネードランチャー
:ビームライフルの銃身下部に装備されている武装。原作ではドゥーリットルの艦橋に撃ち込み、撃沈している。
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::ビームライフルの銃身下部に装備されている武装。バスターに装備されている装備と同系列の物で、榴弾やグレネードによる「面の破壊」を可能にする。ビームと実体弾を共用出来る点は戦闘経験の豊富なパイロットに強く支持されている。
;ビームサーベル
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;[[ビームサーベル]]
:バックパックの左右マウントホルダーに搭載されており、ストライクの物と同じ。『デュエル』(=決闘)の名を冠する白兵用の本機の思想を体現する最重要装備。2本のうちの1本は予備であり、エネルギー消費の関係上、二刀流は好ましくないが、イザークは接近戦を好み、二刀流で優秀な戦果を挙げている。中でも、[[シャニ・アンドラス]]の搭乗する[[フォビドゥンガンダム]]を撃破したシーンは有名。
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:背面バーニアの左右に装備された斬撃用ビーム兵器。デュエルの基本装備はこれとビームライフルのみであるが、その汎用性から見て複数種の兵装が考案されていたとされる。
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;対ビームシールド
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:対ビームコーティングを施したシールドストライクと共通タイプでカラーリングが異なる。
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;350mmレールバズーカ ゲイボルグ
 
;350mmレールバズーカ ゲイボルグ
:未使用となった幻の武装。ジンやストライクのバズーカとは違い、予備バッテリー搭載が搭載された事で長大に設計した銃身を使い、砲弾を内部で電磁加速させ撃ち出すリニアキャノンに近い武器。[[ヘリオポリス]]に残されていたが、[[ロンド・ギナ・サハク]]が持ち出し、[[ガンダムアストレイ ゴールドフレーム]]の武装として使用された。<br />ゲーム『SDガンダム GジェネレーションSEED』では本機が装備している。
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:デュエル専用に開発された携帯リニアキャノン。形状から「バズーカ」と呼ばれる事もある。電磁加速した実体弾を発射し、目標を攻撃する。ザフトに奪取された際に持ち出されず、その後[[ヘリオポリス]]に残されていた物を[[ロンド・ギナ・サハク]]が持ち出し、[[ガンダムアストレイ ゴールドフレーム]]の武装として使用した。<br />ゲーム『SDガンダム GGENERATION SEED』では本機が装備している。
;ショートライフル
+
 
:「Advanced MS IN ACTION」に付属していた武器。設定には存在しない。
+
=== その他 ===
;スナイパーライフル
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;57mm高エネルギービームライフル / 対ビームシールド
:「Advanced MS IN ACTION」に付属していた武器。設定には存在しない。
+
:本来はストライクの装備。『SEED』最終回、ヤキンドゥーエ攻防戦終盤の[[フォビドゥンガンダム]]との戦闘でアサルトシュラウドとシールド、レイダーとの戦闘でライフルを失ったため、レイダー撃墜後にアークエンジェルの補給を受け装備した。
;対ビームシールド
 
:ビームの粒子を反射・拡散させる特性を持つ特殊塗料を施されたシールド。一般的なモビルスーツのビーム兵器に対してなら充分な防御力を持つ。ストライクの持つ対ビームシールドとは色違いで、ヤキンドゥーエ攻防戦終盤ではストライクのシールドも装備していた。
 
;57mm高エネルギービームライフル
 
:元はストライクのビームライフルだったが、ヤキンドゥーエ攻防戦終盤に装備している。
 
 
;超高インパルス長射程狙撃ライフル
 
;超高インパルス長射程狙撃ライフル
:バスターの装備だが、ヤキンドゥーエ攻防戦でレイダーにビームライフルが破壊された時に半ば奪い取って使用した。
+
:本来はバスターの装備だが、『SEED』最終回でレイダーにビームライフルが破壊された際、行動不能になったバスターに代わって半ば強引に使用した。
 +
;ショートライフル / スナイパーライフル
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:フィギュア「Advanced MS IN ACTION」に付属する玩具オリジナル武器。57mm高エネルギー[[ビームライフル]]のショートバレルタイプ及びスナイパータイプ。
  
 
== 対決・名場面 ==
 
== 対決・名場面 ==
 
;対[[エールストライクガンダム]]
 
;対[[エールストライクガンダム]]
:
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:一時は優勢に立つものの、[[SEED]]を発現させたキラの猛攻により腹部装甲を損傷し、イザークも顔に傷を負う。
 
;対フォビドゥンガンダム
 
;対フォビドゥンガンダム
:ヤキンドォーエ攻防戦にて交戦する。ストライクルージュを庇い撃墜されたかと思われたが、アサルトシュラウドをパージしてビームサーベルの二刀流にて撃墜した。
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:ヤキンドゥーエ攻防戦にて交戦する。ストライクルージュを庇い撃墜されたかと思われたが、アサルトシュラウドをパージしてビームサーベルの二刀流にて撃墜した。
 
;対レイダーガンダム
 
;対レイダーガンダム
:ヤキンドゥーエ攻防戦にて交戦する。フォビドゥンとの戦闘でアサルトシュラウドをパージした上でビームライフルが破壊され、大破したバスターを庇うと言う状況の中、バスターの超高インパルス長射程狙撃ライフルを半ば奪い取ってレイダーを撃墜しフェイズシフトダウンした。
+
:ヤキンドゥーエ攻防戦にて交戦する。フォビドゥンとの戦闘でアサルトシュラウドをパージした上でビームライフルが破壊され、大破したバスターを庇うと言う状況の中、バスターの超高インパルス長射程狙撃ライフルを奪い取ってレイダーを撃墜しフェイズシフトダウンした。
  
 
== 関連機体 ==
 
== 関連機体 ==
 
;[[デュエルガンダム アサルトシュラウド]]
 
;[[デュエルガンダム アサルトシュラウド]]
:[[エールストライクガンダム|ストライク]]に敗北した後、[[Z.A.F.T|ザフト]]が開発した第1世代MS用強化パーツ『アサルトシュラウド』を搭載した形態。宇宙での機動性、レールガンとミサイルによる火力強化を目的としたものであり、以後は第2次ヤキン・ドゥーエ攻防戦までこの形態で戦う事になる。
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:[[エールストライクガンダム|ストライク]]に敗北した後、[[ザフト軍|ザフト]]が開発した第1世代MS用強化パーツ『アサルトシュラウド』を搭載した形態。宇宙での機動性、レールガンとミサイルによる火力強化を目的としたものであり、以後は第2次ヤキン・ドゥーエ攻防戦までこの形態で戦う事になる。
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;[[デュエルガンダム大気圏用装備]]
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:『SEED Re:』に登場する強化形態。[[ストライクガンダムI.W.S.P.|I.W.S.P.]]のデータを参考に開発された大気圏内用パック「ジェグス」を装備している。
 
;[[ブルデュエル]]
 
;[[ブルデュエル]]
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:「[[アクタイオン・プロジェクト]]」で再設計されたデュエル。
 
;[[レーゲンデュエルガンダム]]
 
;[[レーゲンデュエルガンダム]]
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:[[ライブラリアン]]が独自に改修したデュエル。
;[[ストライクガンダム]]<br />[[バスターガンダム]]<br />[[カラミティガンダム]]
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;[[デュエルブリッツガンダム]]
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:ザフトがデュエルを秘密裏に改修した機体。[[ブリッツガンダム|ブリッツ]]を彷彿とさせる武装を搭載した核動力機。
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;[[ストライクガンダム]] / [[バスターガンダム]] / [[カラミティガンダム]]
 
:デュエルと同じX100系フレームを採用。
 
:デュエルと同じX100系フレームを採用。
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;[[ロングダガー]] / [[デュエルダガー]]
:[[ストライクダガー]]の上位機種だが、デュエルの設計思想を受け継いでいる。
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== リンク ==
 
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*[[登場メカ]]
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2024年2月3日 (土) 11:26時点における版

デュエルガンダム
外国語表記 Duel Gundam
作中名称 デュエル
登場作品 機動戦士ガンダムSEED
デザイン 大河原邦男
テンプレートを表示
スペック
分類 汎用試作型モビルスーツ
型式番号 GAT-X102
全高 17.5m
重量 61.9t
主動力 バッテリー
装甲材質 フェイズシフト装甲
開発組織
所属組織 地球連合軍ザフト軍
所属部隊
パイロット イザーク・ジュール
テンプレートを表示

概要

地球連合軍の5機の新型モビルスーツ群「GAT-Xシリーズ」のうち最初に完成した機体。イージスブリッツバスターとともにザフト軍によって強奪され、同軍のイザーク・ジュールの乗機として運用された。機体名称の「デュエル」とは「決闘」を意味する。

人体の機能を再現する事に力を注いだX-100系フレームはX-200系(特殊改装フレーム)やX-300系(可変フレーム)の元になったフレームであり、特にデュエルはそのオーソドックスなスタイルから同系列のバスターストライクのアレンジへの基本型と言える機体であった。

X-100系フレームは地球連合軍のMS用フレームの基本型となるものであり、後発の機体が採用するフレームはすべてこのX-100系を基本として発展したものである。特に「人体の可動機能の再現」という意味ではザフト製MSより優れていた。これはあらゆる条件下で活動し、各種武装を持ち替えて戦う事が必要とされたMSにとって非常に重要であり、運動性能と武器の持ち替えによる汎用性を追求したデュエルは、その基本性能の多くがこのフレームによって支えられていたといえる。

デュエルに採用された武装は、基本的な装備のすべてを網羅し、その武装構成は汎用MSのベースにもなっている。

登場作品と操縦者

機動戦士ガンダムSEED
初登場作品。ヘリオポリスで開発が進められていたが、ザフト軍のクルーゼ隊に強奪され、イザーク・ジュールが専任パイロットとなった。その後、キラ・ヤマトが搭乗するストライクガンダムとの戦闘中に腕部、腹部を損傷し、修復の際にアサルトシュラウドが追加装備された。地上での戦闘では北アフリカ、マーシャル諸島と転戦。オペレーション・スピットブレイクやパナマ攻略戦にも参加している。再び宇宙に上がった後、新設されたジュール隊の隊長機として第二次ヤキン・ドゥーエ攻防戦に参加。キラ達に協力してフォビドゥンガンダムレイダーガンダム(スペシャルエディションIIIではフォビドゥンのみ)を撃破し、ピースメイカー隊の旗艦ドゥーリットルを撃沈するなどの戦果を挙げた。GAT-Xシリーズの中で唯一、撃破されずに停戦を迎えている。

装備・機能

特殊機能

フェイズシフト装甲
通電させる事で相転移反応を示す特殊装甲。通常はグレー一色のディアクティブモードと呼ばれる状態だが、通電させる事で色が変化する。
物理的な衝撃を無力化し、大気圏突入も可能な耐熱効果も付与するが、エネルギーを大量に消費する上、高出力のビーム兵器などには弱いという欠点もある。

武装・必殺攻撃

75mm対空自動バルカン砲塔システム「イーゲルシュテルン」
GAT-Xシリーズの頭部に共通して装備されているCIWS(クローズ・イン・ウェポン・システム)。主に至近距離でミサイルや航空兵力を撃破する為のバルカン砲ではあるが、対歩兵用に仕様される場合もある。高性能の射撃指揮装置により、目標の発見、追尾、射撃まで自動化されている。
175mmグレネードランチャー装備57mm高エネルギービームライフル
デュエルの主兵装となるビームライフル。連合製の指向性エネルギー兵器としてはもっとも古い世代のモデル。基本的にはストライクと同じ口径と出力を有するが、デュエルのそれは銃身の下部に小型のマルチ・ガンランチャーが取り付けられている。
ザフトに強奪されて以降、度重なる激戦をくぐり抜けて来た実績により、連合・ザフト双方から高い評価を獲得し、試作兵器でありながら量産モデルに匹敵する異例の生産数を記録した。
175mmグレネードランチャー
ビームライフルの銃身下部に装備されている武装。バスターに装備されている装備と同系列の物で、榴弾やグレネードによる「面の破壊」を可能にする。ビームと実体弾を共用出来る点は戦闘経験の豊富なパイロットに強く支持されている。
ビームサーベル
背面バーニアの左右に装備された斬撃用ビーム兵器。デュエルの基本装備はこれとビームライフルのみであるが、その汎用性から見て複数種の兵装が考案されていたとされる。
対ビームシールド
対ビームコーティングを施したシールドストライクと共通タイプでカラーリングが異なる。
350mmレールバズーカ ゲイボルグ
デュエル専用に開発された携帯リニアキャノン。形状から「バズーカ」と呼ばれる事もある。電磁加速した実体弾を発射し、目標を攻撃する。ザフトに奪取された際に持ち出されず、その後ヘリオポリスに残されていた物をロンド・ギナ・サハクが持ち出し、ガンダムアストレイ ゴールドフレームの武装として使用した。
ゲーム『SDガンダム GGENERATION SEED』では本機が装備している。

その他 

57mm高エネルギービームライフル / 対ビームシールド
本来はストライクの装備。『SEED』最終回、ヤキンドゥーエ攻防戦終盤のフォビドゥンガンダムとの戦闘でアサルトシュラウドとシールド、レイダーとの戦闘でライフルを失ったため、レイダー撃墜後にアークエンジェルの補給を受け装備した。
超高インパルス長射程狙撃ライフル
本来はバスターの装備だが、『SEED』最終回でレイダーにビームライフルが破壊された際、行動不能になったバスターに代わって半ば強引に使用した。
ショートライフル / スナイパーライフル
フィギュア「Advanced MS IN ACTION」に付属する玩具オリジナル武器。57mm高エネルギービームライフルのショートバレルタイプ及びスナイパータイプ。

対決・名場面

エールストライクガンダム
一時は優勢に立つものの、SEEDを発現させたキラの猛攻により腹部装甲を損傷し、イザークも顔に傷を負う。
対フォビドゥンガンダム
ヤキンドゥーエ攻防戦にて交戦する。ストライクルージュを庇い撃墜されたかと思われたが、アサルトシュラウドをパージしてビームサーベルの二刀流にて撃墜した。
対レイダーガンダム
ヤキンドゥーエ攻防戦にて交戦する。フォビドゥンとの戦闘でアサルトシュラウドをパージした上でビームライフルが破壊され、大破したバスターを庇うと言う状況の中、バスターの超高インパルス長射程狙撃ライフルを奪い取ってレイダーを撃墜しフェイズシフトダウンした。

関連機体

デュエルガンダム アサルトシュラウド
ストライクに敗北した後、ザフトが開発した第1世代MS用強化パーツ『アサルトシュラウド』を搭載した形態。宇宙での機動性、レールガンとミサイルによる火力強化を目的としたものであり、以後は第2次ヤキン・ドゥーエ攻防戦までこの形態で戦う事になる。
デュエルガンダム大気圏用装備
『SEED Re:』に登場する強化形態。I.W.S.P.のデータを参考に開発された大気圏内用パック「ジェグス」を装備している。
ブルデュエル
アクタイオン・プロジェクト」で再設計されたデュエル。
レーゲンデュエルガンダム
ライブラリアンが独自に改修したデュエル。
デュエルブリッツガンダム
ザフトがデュエルを秘密裏に改修した機体。ブリッツを彷彿とさせる武装を搭載した核動力機。
ストライクガンダム / バスターガンダム / カラミティガンダム
デュエルと同じX100系フレームを採用。
ロングダガー / デュエルダガー
ストライクダガーの上位機種。デュエルの設計思想を受け継いでいる。

商品情報

ガンプラ

フィギュア

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