「オデッサ作戦」の版間の差分

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[[宇宙世紀]]0079年11月7日から同月9日にかけて敢行された、[[地球連邦軍 (UC)|地球連邦軍]]による[[オデッサ]]奪還作戦。作戦指揮は[[レビル]]将軍。「オデッサ・デイ」とも呼称される。
 
[[宇宙世紀]]0079年11月7日から同月9日にかけて敢行された、[[地球連邦軍 (UC)|地球連邦軍]]による[[オデッサ]]奪還作戦。作戦指揮は[[レビル]]将軍。「オデッサ・デイ」とも呼称される。
  
ヨーロッパ、中東、アフリカ方面の地上・航空戦力を集結させ、[[ジオン軍]]の数倍に相当する戦力を以ってオデッサへと侵攻。11月7日、同作戦へ参加する為にオデッサへ移動中だった[[ホワイトベース]]が[[黒い三連星]]を退けたとの報告を受け、これを切っ掛けとしてレビルは作戦開始を命じた。対する[[ジオン軍]]は連邦軍中将[[エルラン]]を内通させ、彼の連邦軍離反を計算に入れた上で部隊を展開しており、同部隊に対して兵力を割いていなかった。しかし、[[アムロ・レイ]]によってエルランの内通が発覚。エルラン逮捕に伴い、連邦軍は戦力の薄いこのポイントを基点として一気に戦線の突破を図った。
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=== 作戦の推移 ===
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連邦軍がヨーロッパ、中東、アフリカ方面の地上・航空戦力を集結させ、[[ジオン軍]]の数倍に相当する戦力を以って11月7日にオデッサ鉱山基地への侵攻を開始する。
  
3日に及ぶ攻防の末、連邦軍は陸上艦隊を中心に、[[144高地]]へ[[陸戦型ジム]]や[[陸戦強襲型ガンタンク]]などを投入し、最終防衛ラインを突破する。追い詰められたオデッサ基地司令[[マ・クベ]]は連邦軍への恫喝を目的に水爆ミサイルの使用を示唆。だが、レビルはそれに臆する事なく攻撃を指示。発射されたミサイルも[[ガンダム]]によって空中で弾頭部を切り落とされ不発に終わった。この一件が決定打となり、11月9日にオデッサは陥落。ジオン残存部隊はその後、宇宙や地球各地へと退却し、この戦いの決着によって[[一年戦争]]の主戦場は宇宙へと移りゆく事になった。
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[[ホワイトベース]]は所定の位置に就き、前線支援任務を開始。作戦開始に前後してミデア隊と接触し、[[コア・ブースター]]を技術士官も引き渡されるが、直後にジオン軍の[[黒い三連星]]が襲撃。[[ガンダム]]の活躍により撃破に成功するものの、この戦闘においてミデア隊の[[マチルダ・アジャン]]が戦死する。
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その後、作戦が終盤に近づいた頃に[[ランバ・ラル隊]]の残党が[[クラウレ・ハモン]]に率いられ、ホワイトベースを襲撃。[[錐の戦法]]による一点突破で撃沈しようとするも作戦は失敗し残党部隊は全滅。この戦闘で[[リュウ・ホセイ]]が戦死する。
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11月9日、3日に及ぶ攻防の末、連邦軍は陸上艦隊を中心に、[[144高地]]へ[[陸戦型ジム]]や[[陸戦強襲型ガンタンク]]などを投入し、最終防衛ラインを突破。防衛線が寸断された事でオデッサは陥落する。基地司令官の[[マ・クベ]]は陥落直前に宇宙へと脱出し、基地のジオン残存部隊はその後、宇宙や地球各地へと退却し、この戦いの決着によって[[一年戦争]]の主戦場は宇宙へと移りゆく事になった。
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=== 異説について ===
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上記の作戦の推移は劇場版『1st』及び後出の作品におけるものであり、初出であるTV版『1st』とは展開が異なる。特に目立っているのはホワイトベース隊の動向に関する物であり、オデッサ作戦への参加時期やランバ・ラル隊、ハモン隊、黒い三連星と交戦した時日、投入兵器などで大きな差異がある。そのため「ガンダムファクトファイル(ガンダムパーフェクトファイル)」などの媒体においては、TV版の展開が激戦により戦況や投入戦力に関する記録が明確さを欠いた結果できた異説の1つとして取り扱われている。
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連邦軍が連邦軍がヨーロッパ、中東、アフリカ方面の地上・航空戦力を集結。同作戦へ参加する為にオデッサへ移動中だった[[ホワイトベース]]が[[黒い三連星]]を退けたとの報告を受け、これを切っ掛けとしてレビルは11月7日に作戦開始を命じた。対する[[ジオン軍]]は連邦軍中将[[エルラン]]を内通させ、彼の連邦軍離反を計算に入れた上で部隊を展開しており、同部隊に対して兵力を割いていなかった。しかし、[[アムロ・レイ]]によってエルランの内通が発覚。エルラン逮捕に伴い、連邦軍は戦力の薄いこのポイントを基点として一気に戦線の突破を図った。
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追い詰められたオデッサ基地司令[[マ・クベ]]は連邦軍への恫喝を目的に[[南極条約]]で使用が禁止されている水爆ミサイルの使用を示唆。だが、レビルはそれに臆する事なく攻撃を指示。これを受けマ・クベはミサイルの発射を強行するも、黒い三連星の残る2機を撃破した[[ガンダム]][[Gスカイ|Gスカイ・イージー]]を[[SFS]]として活用し、空中で弾頭部を切り落とす離れ業を成功させた事で不発に終わった。この一件が決定打となり、11月9日にオデッサは陥落。マ・クベは宇宙へと脱出した。
  
 
== 登場作品 ==
 
== 登場作品 ==
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:初出作品。モビルスーツ戦の描写はガンダムと黒い三連星の対決のみに留まっており、主戦場となったオデッサでは陸戦・航空戦力・陸上戦艦同士による激戦が繰り広げられた。
 
:初出作品。モビルスーツ戦の描写はガンダムと黒い三連星の対決のみに留まっており、主戦場となったオデッサでは陸戦・航空戦力・陸上戦艦同士による激戦が繰り広げられた。
 
;[[機動戦士ガンダム (劇場版)|機動戦士ガンダムII 哀・戦士編]]
 
;[[機動戦士ガンダム (劇場版)|機動戦士ガンダムII 哀・戦士編]]
:オデッサ関連のエピソードが大幅にカットされ、黒い三連星は作戦開始後のホワイトベース隊との初戦で全滅。作戦自体もホワイトベース隊の戦いの裏でダイジェスト形式に語られる程度で留まった。
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:オデッサ関連のエピソードが大幅にカットされ、ハモン隊の攻撃が黒い三連星戦後に移動。黒い三連星は作戦開始後のホワイトベース隊との初戦で全滅した。作戦自体もホワイトベース隊の戦いの裏でダイジェスト形式に語られる程度に留まった。
 
;[[機動戦士ガンダム 第08MS小隊]]
 
;[[機動戦士ガンダム 第08MS小隊]]
 
:第7話にてユーリ・ケラーネがオデッサから脱出する件が描かれ、その際に核兵器<ref>部下には「気化爆弾」と説明している。</ref>を使用し、追撃部隊を退けた。この際、連邦軍の追撃部隊は[[陸戦型ジム]]を運用している。
 
:第7話にてユーリ・ケラーネがオデッサから脱出する件が描かれ、その際に核兵器<ref>部下には「気化爆弾」と説明している。</ref>を使用し、追撃部隊を退けた。この際、連邦軍の追撃部隊は[[陸戦型ジム]]を運用している。
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;*[[ガンダム]]
 
;*[[ガンダム]]
;*[[コア・ファイター]]
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;*[[ガンキャノン]]
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;*[[ガンタンク]]
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;*[[コア・ファイター]] / [[コア・ブースター]]
 
;*[[Gファイター]] ([[Gアーマー]] / [[Gスカイ|Gスカイ・イージー]])
 
;*[[Gファイター]] ([[Gアーマー]] / [[Gスカイ|Gスカイ・イージー]])
 
;*[[ホワイトベース]]
 
;*[[ホワイトベース]]

2022年5月16日 (月) 20:07時点における版

オデッサ作戦(The Odessa Campaign / Odessa day) 

宇宙世紀0079年11月7日から同月9日にかけて敢行された、地球連邦軍によるオデッサ奪還作戦。作戦指揮はレビル将軍。「オデッサ・デイ」とも呼称される。

作戦の推移 

連邦軍がヨーロッパ、中東、アフリカ方面の地上・航空戦力を集結させ、ジオン軍の数倍に相当する戦力を以って11月7日にオデッサ鉱山基地への侵攻を開始する。

ホワイトベースは所定の位置に就き、前線支援任務を開始。作戦開始に前後してミデア隊と接触し、コア・ブースターを技術士官も引き渡されるが、直後にジオン軍の黒い三連星が襲撃。ガンダムの活躍により撃破に成功するものの、この戦闘においてミデア隊のマチルダ・アジャンが戦死する。

その後、作戦が終盤に近づいた頃にランバ・ラル隊の残党がクラウレ・ハモンに率いられ、ホワイトベースを襲撃。錐の戦法による一点突破で撃沈しようとするも作戦は失敗し残党部隊は全滅。この戦闘でリュウ・ホセイが戦死する。

11月9日、3日に及ぶ攻防の末、連邦軍は陸上艦隊を中心に、144高地陸戦型ジム陸戦強襲型ガンタンクなどを投入し、最終防衛ラインを突破。防衛線が寸断された事でオデッサは陥落する。基地司令官のマ・クベは陥落直前に宇宙へと脱出し、基地のジオン残存部隊はその後、宇宙や地球各地へと退却し、この戦いの決着によって一年戦争の主戦場は宇宙へと移りゆく事になった。

異説について 

上記の作戦の推移は劇場版『1st』及び後出の作品におけるものであり、初出であるTV版『1st』とは展開が異なる。特に目立っているのはホワイトベース隊の動向に関する物であり、オデッサ作戦への参加時期やランバ・ラル隊、ハモン隊、黒い三連星と交戦した時日、投入兵器などで大きな差異がある。そのため「ガンダムファクトファイル(ガンダムパーフェクトファイル)」などの媒体においては、TV版の展開が激戦により戦況や投入戦力に関する記録が明確さを欠いた結果できた異説の1つとして取り扱われている。

連邦軍が連邦軍がヨーロッパ、中東、アフリカ方面の地上・航空戦力を集結。同作戦へ参加する為にオデッサへ移動中だったホワイトベース黒い三連星を退けたとの報告を受け、これを切っ掛けとしてレビルは11月7日に作戦開始を命じた。対するジオン軍は連邦軍中将エルランを内通させ、彼の連邦軍離反を計算に入れた上で部隊を展開しており、同部隊に対して兵力を割いていなかった。しかし、アムロ・レイによってエルランの内通が発覚。エルラン逮捕に伴い、連邦軍は戦力の薄いこのポイントを基点として一気に戦線の突破を図った。

追い詰められたオデッサ基地司令マ・クベは連邦軍への恫喝を目的に南極条約で使用が禁止されている水爆ミサイルの使用を示唆。だが、レビルはそれに臆する事なく攻撃を指示。これを受けマ・クベはミサイルの発射を強行するも、黒い三連星の残る2機を撃破したガンダムGスカイ・イージーSFSとして活用し、空中で弾頭部を切り落とす離れ業を成功させた事で不発に終わった。この一件が決定打となり、11月9日にオデッサは陥落。マ・クベは宇宙へと脱出した。

登場作品 

機動戦士ガンダム
初出作品。モビルスーツ戦の描写はガンダムと黒い三連星の対決のみに留まっており、主戦場となったオデッサでは陸戦・航空戦力・陸上戦艦同士による激戦が繰り広げられた。
機動戦士ガンダムII 哀・戦士編
オデッサ関連のエピソードが大幅にカットされ、ハモン隊の攻撃が黒い三連星戦後に移動。黒い三連星は作戦開始後のホワイトベース隊との初戦で全滅した。作戦自体もホワイトベース隊の戦いの裏でダイジェスト形式に語られる程度に留まった。
機動戦士ガンダム 第08MS小隊
第7話にてユーリ・ケラーネがオデッサから脱出する件が描かれ、その際に核兵器[1]を使用し、追撃部隊を退けた。この際、連邦軍の追撃部隊は陸戦型ジムを運用している。
機動戦士ガンダム ギレンの野望シリーズ
オデッサ作戦関連のムービーや挿絵にジムや陸戦型ジムが登場するなど、連邦軍側でMSが投入された様子が描かれている。
MS海洋戦記 眼下の宇宙
オデッサ作戦に投入予定のモビルスーツを輸送する連邦軍の輸送船団が登場。ジオン軍水中部隊の攻撃でMSを載せた輸送艦が撃沈されたという形で、『1st』に連邦軍のモビルスーツが登場しなかった理由付けが行われた。
機動戦士ガンダム 一年戦争
15ステージ目はガンダム作品でも珍しく、劇場版準拠のオデッサ作戦にホワイトベース隊が参戦し、ガンダムがビッグトレーを援護する展開となる。戦闘の間は敵味方双方の通信が絶え間なく流れており、戦いの激しさを物語っている。また、ビッグトレーのHPを一定以上残した状態で最終防衛ラインまで到達させると、マ・クベがミサイル攻撃を敢行するメモリアルアクションが発生。ミサイルを発射前に破壊できればクリアとなる。
機動戦士ガンダム MS IGLOO
『一年戦争秘録』第3話でオデッサから脱出した兵士達の乗るHLV救援の為、第603技術試験隊が派遣される。この際、脱出部隊の中には陸戦用のザクIIJ型等でHLVから直接迎撃に当たる部隊もあったが、宇宙戦用装備を廃した陸戦機であった為に、ボールにも一方的に撃破される姿が描かれている[2]
機動戦士ガンダム MS IGLOO2 重力戦線
第3話で144高地での戦闘が描かれ、ヘビィ・フォーク級陸戦強襲型ガンタンク、陸戦型ジム等が戦線に投入されている。公式映像作品では初めてオデッサ戦に連邦軍のMSが投入される様子が描写された作品である。冒頭にはコア・ファイターがカメオ出演するなど、オデッサ戦へのホワイトベース隊の参戦を仄めかす演出が見られる。
機動戦士ガンダム THE ORIGIN
作戦の発動がジャブローの戦いの後に変更され、これによって地上での最後の決戦として描かれた。

関連人物 

地球連邦軍 

レビル
エルラン
ミケーレ・コレマッタ
ブライト・ノア
アムロ・レイ
セイラ・マス
アリーヌ・ネイズン
ミロス・カルッピ
ドロバ・クズワヨ

ジオン公国軍 

マ・クベ
ユーリ・ケラーネ
クライド・ベタニー
ガイア
オルテガ

交戦戦力 

地球連邦軍 / ホワイトベース隊 

ジオン公国軍 

リンク

脚注

  1. 部下には「気化爆弾」と説明している。
  2. その姿は作中でも「溺れている」と表現された。