「アークエンジェル」の版間の差分

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:リニアカタパルトの後方に直結されたMS格納庫。エアロック区画となっており、カタパルトとは扉で隔てられている。<br/>直立状態のMSを格納しつつ整備・修理が可能なスペース<ref>高さは6階建てビルに相当する。</ref>を持ち、パイロットの搭乗もここで行われる。MS用メンテナンスベッドは機体の固定具や電源プラグを備え、デッキ床面に配されたレールを用いる事で機体をカタパルトまで移送出来る。
 
:リニアカタパルトの後方に直結されたMS格納庫。エアロック区画となっており、カタパルトとは扉で隔てられている。<br/>直立状態のMSを格納しつつ整備・修理が可能なスペース<ref>高さは6階建てビルに相当する。</ref>を持ち、パイロットの搭乗もここで行われる。MS用メンテナンスベッドは機体の固定具や電源プラグを備え、デッキ床面に配されたレールを用いる事で機体をカタパルトまで移送出来る。
 
;リニアカタパルト
 
;リニアカタパルト
:前脚に内蔵されたMS用発艦システム。ハッチ開放とリニアレールの展開後、艦載機を電磁的手段で加速させる。基本構造はザフト艦と同じだが、シャトルを介して足部をシステムに接続する点が異なる。武装や[[ストライカーパック]]の選択・搭載は肩パルとへの接続直後に実行される。
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:前脚に内蔵されたMS用発艦システム。ハッチ開放とリニアレールの展開後、艦載機を電磁的手段で加速させる。基本構造はザフト艦と同じだが、シャトルを介して足部をシステムに接続する点が異なる。武装や[[ストライカーパック]]の選択・搭載はカタパルトへの接続直後に実行される。
 
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*四脚型の構造と馬頭型のブリッジをもつ白い艦のデザインは、[[ホワイトベース]]をモチーフにしている。『ガンダムSEED』は「21世紀の[[機動戦士ガンダム|1stガンダム]]」をコンセプトにしており、その主人公の座乗艦を強く意図して原典に近づけたと思われる。
  
 
== リンク ==
 
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2024年2月14日 (水) 22:07時点における版

アークエンジェル
外国語表記 Arch Angel
登場作品
デザイナー 山根公利
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スペック
コードネーム 足付き (ザフトからの呼称)
分類 強襲機動特装艦
艦級 アークエンジェル級強襲機動特装艦1番艦
艦籍番号 LCAM-01XA
全長 420m
装甲材質 ラミネート装甲
開発組織 モルゲンレーテ社
所属 地球連合軍オーブ軍三隻同盟 ⇒ フリー ⇒ オーブ軍コンパス
艦長 マリュー・ラミアス
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概要

モルゲンレーテ社第1次連合・プラント大戦後期に建造した強襲機動特装艦。地球連合軍大西洋連邦)初のモビルスーツ運用艦にして、GAT-Xシリーズの運用母艦となる事を想定している。元々は連合軍の対ザフト用MS開発とその戦術研究を含むプロジェクトの一環として開発されたものであり、ザフトですら実用化していなかった数々の新機軸を盛り込んでいる。

アークエンジェルは、MSの搭載・運用を想定すると共に、陽電子砲「ローエングリン」に代表される様々な兵装を搭載し、大気圏内外双方での運用能力を有する万能艦である。艦に備えられた革新的機能は、新戦術や特殊兵装の試験を目的としたものであり、軍事的常識に反した構造すら数多く見受けられ、その特殊性と実験艦という性格から本来実戦投入は想定されていなかったという。

技術系譜上、アークエンジェルは地球連合軍系よりもオーブ軍及びモルゲンレーテ社系列に近い艦で、特に武装は前身艦の一つであるイズモ級の影響が強いが、一方でザフトから「足付き」と呼称される要因となった双胴型の艦首は連合軍のコーネリアス級の影響が見られる。

一部兵装はイズモ級と同型と見られるが、一方で転用武装のみならず、リニアカノンや大型ミサイルといった新機軸武装も搭載。これら武装のマニュアル操作とオート射撃はCIC(中央戦闘指揮所)で選択が可能であり、誘導には電波妨害されないレーザーが多用されている。なお、連合軍純正のオプション装備は用意されていなかったが、モルゲンレーテ開発である為、オーブ軍の艦艇用オプションに一部対応している。

艦の推進器は後部のU字型ブロックに集中配置され、推進システムにはレーザー核融合パルス推進を採用している。本システムは大推力なうえ核分裂に依存しない核融合ペレットを用いるため、ニュートロンジャマーに阻害されない。また、小型のVTOLノズルや姿勢制御スラスターも搭載し、これを活用する事でバレルロールなどのマニューバも可能であった。艦底部に備わった翼は、空力装置としてのみならず太陽光発電パネルや放熱板、水中翼としても機能する。

当初は第1期GAT-Xシリーズの5機を搭載する筈であったが、コズミック・イラ71年1月25日のヘリオポリス襲撃事件でストライクを除く4機がザフトに奪取される中、なし崩し的に実戦投入され、大戦後期には連合軍を離脱し、三隻同盟の一角を占めるに至った。なお、第1次連合・プラント大戦後はオーブで改修が施され、潜水能力の追加[1]や設備の拡充が行われている。

一方、規格外の軍艦として完成したため、その万能性ゆえに他の艦艇と足並みを揃えた運用が難しいという問題があり、後継艦には恵まれなかった。それでも同型艦や近い発想に至った艦艇はごく少数ながら建造されており、開発に際して前身となったイズモ級やコーネリアス級も比較的建造数が多い。

登場作品と操縦者

機動戦士ガンダムSEED
初登場作品。主人公キラ・ヤマト達が乗り込み、マリュー・ラミアス指揮の下、各地を転戦しながら宇宙・地上を転戦した。当初の目的地であったアラスカ基地に到着するも、オペレーション・スピットブレイクを発動させたザフトの大軍勢による猛攻を受け、その最中にサイクロプスによる基地自爆作戦の為の囮にさせられた事を知ったクルー達と共に連合軍を離脱。その後はオーブ軍に合流し連合軍のオーブ解放作戦に反抗したが、クサナギと共に宇宙へ敗走。その後はエターナルを僚艦に加え三隻同盟の戦力として終戦まで戦い抜いた。
機動戦士ガンダムSEED ASTRAY
メンデルでの戦闘後、ジャンク屋組合リ・ホームから補給を受けている。
機動戦士ガンダムSEED DESTINY
アカツキ島の地下秘密ドックで改修を受け、連合と同盟を結んだオーブからカガリ・ユラ・アスハを連れ去り離脱。その後オーブ軍の戦闘行動を止めるためにザフトと連合の戦闘に介入を続け、敗走したオーブ軍兵士を回収。エンジェルフォール作戦で艦に甚大なダメージを負いながらもオーブへ帰還。それ以降はオーブ軍へ編入され、第2宇宙艦隊の旗艦として運用され、メサイア攻防戦ミネルバと交戦しこれを戦闘不能にする等の戦果を挙げた。
機動戦士ガンダムSEED C.E.73 Δ ASTRAY
機動戦士ガンダムSEED FREEDOM
オーブ軍からの出向という形でコンパスに所属。改修を加えながらマリューらによって引き続き運用された。

装備・機能

特殊機能

ラミネート装甲
対ビーム用の特殊装甲。艦全体を一つの装甲に見立て、「点」で受けたビームのエネルギーを熱に変換し、面全体に拡散してダメージを防ぐ。アークエンジェルは大型艦故に特に効果が大きかったが、排熱限界を超えるとダメージを受けるという欠点を持つ。
多目的射出機
ビーム撹乱粒子を散布するアンチビーム爆雷、赤外線誘導ミサイルなどを欺瞞するフレア弾、発光パターンや色で意思を伝える信号弾といった特殊弾を発射する多目的ランチャー。前脚の側面、ゴットフリート格納部の下方舷側に4基、計8基を搭載する。
大気圏突入用融除材ジェル噴出口
大気圏突入時に空力加熱から機体を保護するためのジェル状融除材を噴出させる装置。突入方向となる艦底部に多数が設置され、噴出したジェルは極めて短時間で艦艇部を覆い保護する事が出来る。ジェルは蒸発時の気化熱で艦を保護するアブレーション熱防御タイプとされる。

武装・必殺攻撃

75mm対空自動バルカン砲塔システム「イーゲルシュテルン」
GAT-Xシリーズにも採用された近接防御火器を自動追尾型の砲塔システムとしたもの。敵機の接近阻止、ミサイルの迎撃が主な用途となる。
全16基搭載され、上部右舷が1~3番、上部左舷が4~6番、艦底部右舷が7~11番、同左舷が12~16番となる。通常時は砲身を収納しており、使用時に前部ハッチを開いて砲身を展開する。
艦尾大型ミサイル発射管
艦尾に計24基搭載する大型ミサイルランチャー。外側右舷が1~6番、外側左舷が7~12番、内側右舷が13~18番、内側左舷が19~24番と割り振られている。対艦ミサイル「スレッジハマー」や対空ミサイル「コリントス」、大気圏内用ミサイル「ウォンバット」などの他、対空榴散弾ミサイルなどを発射可能。
発射準備段階でミサイルは半露出状態となるが、この状態でも弾種の変更が可能。また、発射管は外側が前方、内側が後方に向いており、システム全体で広い攻撃範囲を持つ。
艦橋後方ミサイル発射管 対空防御ミサイル「ヘルダート」
艦橋構造体の後面に搭載する16連装対空ミサイルランチャー。8連装のランチャーを2セット内蔵。分類名は搭載位置から理解できるように防御的な兵器でミサイルも小型短射程のものに過ぎないが、ニュートロンジャマーの存在を踏まえたレーザー誘導が可能。
110cm単装リニアカノン「バリアントMk.8」
艦尾U字型ブロックの各舷側に1門、左右で計2門搭載する電磁加速砲。通常は艦内部に格納されているが、使用時に砲がポップアップし、砲身を展開して180度回転する事で射撃状態となる。右舷側が1番、左舷側が2番のナンバーが割り振られている。艦とのジョイント部から給弾される構造で、ある程度の連射にも対応する。また、基部がターレット指揮であるため射界が広いのも特徴であり、後方への攻撃も可能。
225cm連装高エネルギー収束火線砲「ゴッドフリートMk.71」
アークエンジェルの主砲に相当する2連装ビーム砲塔。イズモ級アガメムノン級宇宙母艦に搭載された物と同型の装備で、前脚部の上面に各1基、計2基を搭載する。ローエングリン以外では本艦最大の火力を有し、命中率優先の焦点拡散射撃も可能。装備位置の都合上、射角は広くなく、2基の同時指向は前方の目標に限られる。右舷側が1番、左舷側が2番砲塔となる。
陽電子破城砲「ローエングリン」
反物質の一種である陽電子をビームとして発射する要塞攻撃用火器。艦首爪先部に内蔵され、使用時に砲口が露出する。核兵器外相できない環境下では最大の火力を有するが、陽電子はチェンバーへの補充に時間がかかるため連射に適さない。また、固定式由来の狭い射角を補うためか、左右を同時発射する例が多かった。
当初は放射能汚染によるリスクから地上での使用に制約があったが、オーブ寄港時にこの問題を改善した改良型に換装された。
陽電子砲によるポジトロニック・インターファライアンス(陽電子干渉)は艦の大気圏離脱時にも使用され[2]、第1次連合・プラント大戦時にはプラズマブースターを併用する形で宇宙へ上がっている。
魚雷発射管
第1次連合・プラント大戦後に潜航能力の追加に伴って新たに設けられた武装。潜航中はゴッドフリートなどのビーム兵器が使えないため、火力が大幅に減じてしまう事から搭載された。

艦内設備 

艦橋
一般的な宇宙艦艇の艦橋構造物(司令塔)は艦体後方に配置されているが、本艦のものは艦のほぼ中央に位置する。内部の艦運行設備とCICは半分離状態とされ、少人数での運用が可能。
ブリッジ
艦橋部上段の艦運行区画。艦長、操舵手、射撃指揮士官、通信士などが配属される。
CIC
ブリッジの直下に設けられた中央戦闘指揮所。探知索敵、傍受解析、電子戦、MS管制などを担う。
生活区画
重力区でもある居住区を中心に、食堂、シャワールーム、病室などが併設されており、艦内の生活環境は充実している。
艦長室
艦長であるマリュー・ラミアスの個室。幹部級の会議、軍機違反者への処置通達などにも用いられる。
居室
クルーやパイロットが寝泊まりする部屋。二人部屋の士官室と二段ベッドを備える八人部屋の兵舎に大別される。
食堂
クルー達の食事の場である食堂。一般将兵や軍属らが主に使用する。手狭だが艦の規模に反して乗組員が少ないため、指して問題視されていない。
『DESTINY』においては新たにきつねうどん等の庶民的なメニューが追加されている。
共同浴場「天使湯」
『DESTINY』において娯楽施設の1つとして新たに設けられた岩風呂。オーブで採取された湯の花を使用している。
MSデッキ
リニアカタパルトの後方に直結されたMS格納庫。エアロック区画となっており、カタパルトとは扉で隔てられている。
直立状態のMSを格納しつつ整備・修理が可能なスペース[3]を持ち、パイロットの搭乗もここで行われる。MS用メンテナンスベッドは機体の固定具や電源プラグを備え、デッキ床面に配されたレールを用いる事で機体をカタパルトまで移送出来る。
リニアカタパルト
前脚に内蔵されたMS用発艦システム。ハッチ開放とリニアレールの展開後、艦載機を電磁的手段で加速させる。基本構造はザフト艦と同じだが、シャトルを介して足部をシステムに接続する点が異なる。武装やストライカーパックの選択・搭載はカタパルトへの接続直後に実行される。

搭乗員

SEED時

マリュー・ラミアス
艦長。
アーノルド・ノイマン
操縦士。
トール・ケーニヒ
副操縦士。後に戦闘機パイロットへ転向。
ロメロ・パル
オペレーター。
カズイ・バスカーク
通信士。後に退艦した。
ナタル・バジルール
副長。後に異動命令により転属した。
ジャッキー・トノムラ
索敵担当。
ダリダ・ローラハ・チャンドラII世
電子戦担当。
サイ・アーガイル
CIC担当。後にオペレーターを担当する。
ミリアリア・ハウ
CIC担当。後にオペレーターを担当する。
キラ・ヤマト
MSパイロット。
ムウ・ラ・フラガ
MA・MSパイロット。後に異動命令により転属したが、脱走して戻ってきている。
コジロー・マードック
整備主任。
フレイ・アルスター
庶務担当。後に移動命令により転属した。
ディアッカ・エルスマン
捕虜。後にアークエンジェル所属のMSパイロットとして活動する。
アスラン・ザラ
ザフト軍から脱走。MSパイロットとして活動する。

SEED DESTINY時

マリュー・ラミアス
艦長。
アンドリュー・バルトフェルド
副艦長兼MSパイロット。後にエターナルに移動した。
アーノルド・ノイマン
操縦士。
ダリダ・ローラハ・チャンドラII世
オペレーター。
キラ・ヤマト
MSパイロット。後にエターナルに移動した。
ミリアリア・ハウ
途中で乗艦。オペレーターを担当する。
カガリ・ユラ・アスハ
途中で乗艦。後にオーブ本国へ移動した。
アスラン・ザラ
ザフトからの脱走後に保護された。後にエターナルに移動した。
メイリン・ホーク
ザフトからの脱走後に保護された。後にエターナルに移動した。

SEED FREEDOM時 

マリュー・ラミアス
艦長。
アーノルド・ノイマン
操縦士。
ダリダ・ローラハ・チャンドラII世
オペレーター。
ムウ・ラ・フラガ
MS部隊指揮官。

艦載機

SEED

SEED DESTINY

SEED FREEDOM 

対決・名場面

機動戦士ガンダムSEED

ドミニオン

機動戦士ガンダムSEED DESTINY

ミネルバ

関連機体

ドミニオン
アークエンジェル級2番艦。後続艦という事もあり、索敵能力などの一部性能は本艦を上回る。
イズモ級 / コーネリアス級
アークエンジェル級の原型となった前身艦。イズモ級とは一部武装が共通しており、コーネリアス級は天地逆の艦首同士を接触させる事で補給を円滑に行う事が可能だった。
ガーティ・ルー級
ファントムペインの運用艦。建造に際して参考にしている為か、武装や艦の構造に類似点が多い。
ミネルバ
ザフトの強襲揚陸型MS運用母艦。大気圏内外両用性や陽電子砲の搭載など、アークエンジェルの影響が特に顕著。
リ・ホーム
本艦と同様、コーネリアス級を原型とする。『ASTRAY R』第3巻では本艦に補給を行っている。

商品情報

ガンプラ

余談

  • 四脚型の構造と馬頭型のブリッジをもつ白い艦のデザインは、ホワイトベースをモチーフにしている。『ガンダムSEED』は「21世紀の1stガンダム」をコンセプトにしており、その主人公の座乗艦を強く意図して原典に近づけたと思われる。

リンク

脚注

  1. これに際し、有線接続の通信用ブイ、潜水・浮上用のバラストタンクなどの搭載も行われている。
  2. ローエングリンを発射する事で円錐状の反物質コクーンを造り出し、正物質である大気を遮る事で空気抵抗を無視して加速する事が可能となる。また、このコクーンには本体を引き付ける性質があるため、更に加速出来るというメリットがあった。なお、これは緊急避難的な方法であり、アークエンジェル本来のち旧脱出法ではない。
  3. 高さは6階建てビルに相当する。
  4. 当初運用予定だった機体の1機。ザフトに強奪されたため、艦載機としての運用はオーブ解放作戦からとなる。
  5. バスターと当初運用予定だった機体の1機。第二次ヤキン・ドゥーエ攻防戦時に被弾したバスターを収容する際に乗艦。その後ストライクのライフルとシールドを装備して出撃している。
  6. オペレーション・フューリー後に一時的に機体を収容。宇宙へ上がった後、エターナルへと移された。