「カイ・シデン」の版間の差分

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== カイ・シデン(Kai Shiden) ==
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{{登場人物概要
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| 読み = <!-- 読み方が難しい場合に使用 -->
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| 外国語表記 = Kai Shiden<!-- 外国語表記 -->
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| 登場作品 =  
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*[[機動戦士ガンダム]]
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*古川登志夫 <!-- 声優 -->
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*下山吉光(ガンダムさん)
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| デザイナー = 安彦良和<!-- デザイナー名 -->
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}}<!-- 必要に応じて追加をお願いします。 -->
  
*登場作品:
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{{登場人物概要
<!-- **続編、或いは個別作品に出演した作品のみ。 -->
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**[[機動戦士ガンダム]]
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**[[機動戦士ガンダムUC]]
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| 年齢 = 17歳 (1st) ⇒ 24歳 (Ζ) ⇒ 33歳 (UC)
**[[アナハイム・ジャーナル]]
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| 所属 =
*血液型:
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*[[地球連邦軍 (UC)|地球連邦軍]]
*所属:民間人→[[地球連邦軍]]→フリーランス
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*[[カラバ]]
*階級:
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| 所属組織 =
*役職・称号など:[[MS]]パイロット→ジャーナリスト
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| 所属部隊 = [[ホワイトベース隊]]
*主な搭乗機:[[ガンキャノン]]、[[ガンタンク]]、[[ガンペリー]]
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| 称号 =
*キャラクターデザイン:
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| 階級 =
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*伍長 (1st)
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*少尉 (劇場版)
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| 主な搭乗機 =
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*[[ガンキャノン]]
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*[[ガンペリー]]
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*[[ガンキャノン]]
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}}<!-- 必要に応じて追加をお願いします。 -->
  
[[一年戦争]]当時[[サイド7]]に住んでいた少年。皮肉や憎まれ口を叩きがちで戦争にも消極的。だが本質的にはおせっかいでお人よし。ミハルとの出会いが彼の心境を大きく変えるが、「臆病なくらいがちょうどいい」というモットーは変えなかった。軽口を叩いては仲間たちから咎められることも少なくなかった。<br />一見すると嫌味な皮肉屋というポジションだが一方で戦争に慣れていくホワイトベースのクルーとの対比となっており、彼の目線こそが一般人から見た戦争、という描写になっていた。
+
== 概要 ==
ホワイトベースの仲間たちを大切には思っているものの、軍属となることに関しては極めて否定的で、一度はホワイトベースを降りた。しかし窮地に立たされている(元)仲間たちを見殺しにもできず、ホワイトベースへと出戻りをしながらも、スパイとして潜入したミハルを庇うなど自分勝手で矛盾しているが、戦う理由を戦争の「大義」に依存していくアムロ達と異なり非常に人間臭い。
+
[[サイド7]]に住むプエルトリコ系の少年。父親はサイド系技術者、母親は医者とされている。
また、彼は自分からあまりのめり込んでいかないタイプである分他人の機微に非常に敏感で、ミハルの嘘を瞬時に看破するなど優れた洞察力を見せた。しかしこれはニュータイプ能力の発露ではなく、物語終盤ではアムロの思念を感じ取る描写が明的にはなかったことからも彼自身の能力であると思われる。
 
パイロットとしての能力は並。主にガンキャノンに搭乗し、華々しい戦果を挙げることはできなかったがそれほど大きな被害を被った描写もなく、彼自身大きな負傷もないまま終戦を迎えていることからもおおむね可もなく不可もなくといったところだろう。
 
  
一年戦争終結後、他のホワイトベース隊メンバーと同じく宇宙に出られなくなったが、ジャーナリストとして活動。グリプス戦役ではエゥーゴやカラバには参加しないもののジャーナリストとして活動を支援していた。
+
おちゃらけた性格の皮肉屋で、皮肉や軽口を叩いては仲間達から咎められる事も少なくはなかったが、本質的にはお節介でお人好し。機械に明るく、幾つかの大型免許を所持していた為、サイド7から退避する為に[[ホワイトベース]]に乗り込む事になった際には、機銃の射手や[[モビルスーツ]]での戦闘など、半ば強制的に戦争に駆り出される事になった。
  
その後も敏腕ジャーナリストとして活躍している模様。著書も多く、[[機動戦士ガンダムUC]]では小説版とOVA版でポジションが異なるものの、「信用のおける人物だが気難しい」「相手が上院議員でもノーなものはノーという」という彼のスタンスに変わりはない。
+
戦争には消極的な姿勢を見せ、ホワイトベースの仲間達を大切には思っているものの、軍属となる事に関しては極めて否定的で、[[ベルファスト基地]]ではそれを理由に一度艦を降りた事もあった。また、その際に出会った少女[[ミハル・ラトキエ]]との出会いと死別が、彼を大きく成長させる事になる。
毒ガス攻撃を行ったりコロニー落としを行うなどのジオン軍の蛮行をひどく嫌い、批判的なスタンスを持っており[[機動戦士ガンダムUC]]でも「腕はいいが大のジオン嫌い」と評されている。
 
  
軍人からジャーナリストへの転身は大成功だったようで、Ζガンダムの時点から白色系のお洒落なスーツを粋に着こなし、ガンダムUCではかなり大きな書斎のあるオフィスを構えていること、政府の要人から直接指名を受けるなどかなりやり手のジャーナリストとして有名なようだ。ちなみに[[リディ・マーセナス]]の義兄パトリック・マーセナスはホワイトベース戦記の愛読者で、こと「軟弱者のカイ」の大ファンだという。
+
[[一年戦争]]終結後は軍を退役。社会復帰プログラムの援助を受け、ベルファスト大学でジャーナリズムを専攻。通信社勤務を経てフリーのジャーナリストへと転向。地球連邦軍の内情を探るべく[[ジャブロー]]へ赴き、そこで[[ティターンズ]]と[[エゥーゴ]]との間に勃発した[[グリプス戦役]]に巻き込まれ、エゥーゴとその支援組織である[[カラバ]]に協力した。
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毒ガス攻撃や[[コロニー落とし]]を行った[[ジオン軍]]の蛮行をひどく嫌っており、批判的なスタンスを採っている。戦後も[[ブライト・ノア]]らからの信頼は厚く、政府要人などから直接指名を受けるなど、やり手のジャーナリストとして有名を馳せた。
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主な著書は『巨人達の黄昏~グリプス戦役』『天国の中の地獄』『月の専制君主たち』『木星航路』など。ユニバーサル・ピュリッツァー賞やコロニー・ネットワーク記者クラブ賞等の数々の賞を受賞している。
  
 
== 登場作品と役柄 ==
 
== 登場作品と役柄 ==
 
;[[機動戦士ガンダム]]
 
;[[機動戦士ガンダム]]
:前半~中盤は皮肉屋キャラとして存在感のあるキャラクター。
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:初出作品。前半~中盤は皮肉屋キャラとして存在感のあるキャラクターとして描かれていた。度々戦場から逃げ出そうと脱走や退艦を試みるが、結果的にそれが果たされる事はなかった。しかしベルファストで出会ったミハルとの出会いが彼を人間として成長させ、その後正式に軍属となって一年戦争を最後まで戦い抜く事になった。
 +
;[[機動戦士ガンダム (小説版)]]
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:物語開始時点でアムロ達と同様に軍属となっており、仲間達と共に過酷な戦場を戦い抜いていく。そしてシャアとの決戦でアムロやハヤトが戦死したのを契機に、遂にニュータイプとして完全に覚醒。アムロの意思に従い、シャア達と共闘して[[ザビ家]]を討つものの、それに乗じてジオンの指導者となったシャアに不信感を抱いた。
 
;[[機動戦士Ζガンダム]]
 
;[[機動戦士Ζガンダム]]
:ジャーナリストとしてジャブローに潜入するなどの活動を行っている。
+
:前作から引き続き登場。第9話から登場する。軍を退役後、ジャーナリストとして活躍しており、「いつでもバチカンに呼ばれてもいいように」という理由で白いスーツを着用するようになる。エゥーゴやカラバに協力するが、MSパイロットとしては復帰する事はなく、第13話でハヤトに手紙を残してアウドムラから去っていった。
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;[[機動戦士ガンダム THE ORIGIN]]
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:
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;[[アナハイム・ジャーナル]]
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:[[メラニー・ヒュー・カーバイン]]との対談が記載されている。この仕事の後、カイは取材の為に木星へと旅立った。
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;[[SDガンダム GGENERATION DS]]
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:ホワイトベース隊と共に一年戦争時の敵キャラとして登場する。それだけでなく『小説版1st』のその後を舞台とするライバルルートではカラバで現役パイロットを務めているというIF設定を引っ下げて登場。顔グラフィックではカラバのノーマルスーツを着用しているのがわかる。死んだアムロに代わって対ティターンズの中核戦力として活躍しているという設定で、そのニュータイプ能力で[[νガンダム]]が伊達ではない事を遺憾なく証明してくれる。
 
;[[機動戦士Ζガンダム デイアフタートゥモロー ~カイ・シデンのレポートより~]]
 
;[[機動戦士Ζガンダム デイアフタートゥモロー ~カイ・シデンのレポートより~]]
:カイ・シデンの視点からのグリプス戦役。
+
:カイ・シデンの視点から劇場版『Ζ』のグリプス戦役が描かれており、特に映画ではカットされていた『恋人たち』以降の地上での情勢が補完されている。
 
;[[機動戦士ガンダムUC]]
 
;[[機動戦士ガンダムUC]]
:フリーのジャーナリストとして活動中。[[ローナン・マーセナス]]が独自にアポを取ろうとする事から、信頼はされている様子。また、旧知の仲である[[ブライト・ノア|ブライト]]の為にコロニーレーザー発射の情報を手に入れた。
+
:フリーのジャーナリストとして活動中。[[ローナン・マーセナス]]が独自にアポを取ろうとする事から、信頼はされている様子。中盤ではブライトの意向でガランシェール隊のジンネマンとの交渉役となり、ミネバとユニコーンの奪還作戦のきっかけを作っている。また、旧知の仲である[[ブライト・ノア|ブライト]]の為にコロニーレーザー発射の情報を手に入れるなど、裏方としての活躍が目立つ。なお、[[リディ・マーセナス]]の義兄パトリック・マーセナスはホワイトベース戦記の愛読者で、こと「軟弱者のカイ」の大ファンだという。
;[[アナハイム・ジャーナル]]
+
;[[機動戦士Ζガンダム Define]]
:[[メラニー・ヒュー・カーバイン]]にインタビューしている記事あり。
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:
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;[[機動戦士ガンダムNT]]
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:映画公開2週目の入場者特典として、カイが本編中の出来事を綴ったという設定の「[[サイド6ヘリウム3備蓄基地臨界爆発事故]]異聞」コラムペーパーが配布されている。
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;[[機動戦士ガンダム U.C. ENGAGE]]
 +
:通常のカイの他、2022年7月開催のイベント「0079 真紅の稲妻」にてジャーナリストとして活動し始めた頃のカイが登場。[[ジョニー・ライデン]]や[[キマイラ隊]]の正体を突き止めるべく、元ジオン公国軍特務中尉の[[シェーラ・グレイマー]]に取材を行っており、発言内容から恐らく0085年頃の出来事と思われる。また、公にされていない[[デラーズ紛争]]や[[シーマ艦隊]]の事を認知している他、[[スペースノイド]]弾圧政策の苛烈さについても言及している。時期的には[[30バンチ事件]]が起こった(起こる)年だが、果たして把握しているのであろうか?
 +
;[[機動戦士ガンダム 英雄伝説]]
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:0094年頃に[[サイド1]]にガンダムらしきMSの残骸が流れついたことを[[オスカ・ダブリン]]から聞き、[[シャングリラ]]へ向かう。
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;[[機動戦士ガンダム ピューリッツァー]]
 +
:アムロという人物の実像を探ろうとする[[キッカ・コバヤシ]]に関連人物の連絡先を教えた。その後キッカと直接通話する。前述の『英雄伝説』に関するエピソードも拾われている。
 +
:2巻発売時には古川氏がナレーションを行うCMが作られた。
  
 
== 人間関係 ==
 
== 人間関係 ==
 +
=== ホワイトベース隊 ===
 +
;[[セイラ・マス]]
 +
:通信士。初対面時に咎められた際「軟弱者」の各印を押され、カイ本人もそれを自嘲的に用いる事があった。しかし後に下船した際、仲間を放っておけずホワイトベースへ戻る決心を抱くのに至ったのもその時の一言があったからこそであり、彼を象徴する言葉の1つとなっている。
 
;[[アムロ・レイ]]
 
;[[アムロ・レイ]]
:年齢が近いということもあってそれなりに付き合いもあったが、カイ自身があまり人付き合いの良いほうではなく、彼の皮肉は序盤の繊細なアムロにとってはあまり喜ばしいものではなかったようだ。<br />それでも徐々にクルーとしては信頼し、カイが下船するときは私物を餞別に渡すほどには良好な関係になっていた。
+
:パイロット仲間。年齢が近いということもあってそれなりに付き合いもあったが、カイ自身があまり人付き合いの良いほうではなく、彼の皮肉は序盤の繊細なアムロにとってはあまり喜ばしいものではなかったようだ。<br />それでも徐々にクルーとしては信頼し、カイが下船するときは私物を餞別に渡すほどには良好な関係になっていた。
 +
;[[ブライト・ノア]]
 +
:ホワイトベースの艦長。戦後も彼のジャーナリストとしての腕を信用しており、秘密裏に仕事を依頼する事もあった。
 +
;[[ハヤト・コバヤシ]]
 +
:弟分。日常・戦闘で特に絡みが多く、最終的に名コンビとなっていった。
 +
 
 +
=== ジオン公国軍 ===
 
;[[ミハル・ラトキエ]]
 
;[[ミハル・ラトキエ]]
:ジオンの女スパイ。一度ホワイトベースを降りようとした時に出会う。
+
:ベルファストで一度WBを降りた際に出会ったジオンの女スパイ。その後、ホワイトベースに潜入した彼女を成り行きで匿うが、戦闘で死別。彼女の死はカイの心に大きな傷を作ったが、彼女のような犠牲を生まないよう戦う切っ掛けとなった。
;[[レコア・ロンド]]
 
:一緒にジャブロー潜入を試みるが、捕まってしまう。
 
;[[ブライト・ノア]]
 
:
 
 
;[[シャア・アズナブル]]([[クワトロ・バジーナ]])
 
;[[シャア・アズナブル]]([[クワトロ・バジーナ]])
 +
:一年戦争で交戦。その後、クワトロと名を変えた彼と対面し、彼をシャアであると看破するが、彼との共闘には懐疑的であった。シャアの反乱後は彼の行いを批判しており、カイが「ジオン嫌い」となる所以となった。
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;[[スベロア・ジンネマン]]
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:[[ラプラス事変]]の際にブライトの依頼で彼との仲介を行った。
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=== その他 ===
 +
;[[ローナン・マーセナス]]
 
:
 
:
;[[ハヤト・コバヤシ]]
+
;[[メラニー・ヒュー・カーバイン]]
 
:
 
:
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;ミリー
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:ミハルの妹。『Define』では戦後、カイに引き取られた後、コンピュータの扱いに熟知し、凄腕のハッカーとしてカイの活動をサポートしている。
  
 
== 名台詞 ==
 
== 名台詞 ==
<!-- :セリフ:説明 -->
+
=== 機動戦士ガンダム ===
;「いやだねぇ…」
+
;「いやだねぇ…」「おぉいやだいやだ」
 
:カイの代名詞ともいえるセリフ。様々なバリエーションがあるが、基本的には戦争という非情な状況を皮肉めいて言うのが主な用いられ方。
 
:カイの代名詞ともいえるセリフ。様々なバリエーションがあるが、基本的には戦争という非情な状況を皮肉めいて言うのが主な用いられ方。
 
;「俺もお前の全部が好きってわけじゃねーけどよ。恩にきるぜ。」
 
;「俺もお前の全部が好きってわけじゃねーけどよ。恩にきるぜ。」
:第26話「復活のシャア」で、ホワイトベースを降りる際に。アムロから「僕は貴方の全部が好きなわけじゃないけど、僕達仲間でしょう?」という慰留を受けたが固辞。去り際に私物の工具を持たせて換金しろと勧められた時に。カイらしい言い回し。
+
:第26話「復活のシャア」で、ホワイトベースを降りる際に。アムロから「僕は貴方の全部が好きなわけじゃないけど、僕達仲間でしょう?」という慰留を受けたが固辞。去り際に私物の工具を持たせて換金しろと勧められた時に。カイらしい言い回し。なお、ホワイトベース隊に戻った際に、くだんの工具は「お前の工具一銭にもならねえとよ」と彼らしい言い回しでアムロに返却した。
 
;「連中ときたら手が遅くて見てらんねぇんだよ!」
 
;「連中ときたら手が遅くて見てらんねぇんだよ!」
 
:これも第26話「復活のシャア」から。シャア率いるマッドアングラー隊によって窮地に陥ったホワイトベースへ駆けつけながら。なんだかんだ言いながらも、彼のお人よしなところがよくわかる。
 
:これも第26話「復活のシャア」から。シャア率いるマッドアングラー隊によって窮地に陥ったホワイトベースへ駆けつけながら。なんだかんだ言いながらも、彼のお人よしなところがよくわかる。
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;「ミハル…俺はもう悲しまないぜ。お前みたいな子を増やさせないために、ジオンを叩く…徹底的にな!」
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:第29話「ジャブローに散る」にて。ジャブローの秘密基地防衛に出撃する際に、決意の独白。戦後はジャーナリストとして様々な切り口から世界情勢を見続けることになるが、彼らしい闘い方である。
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=== 機動戦士Ζガンダム ===
 
;「フリーのジャーナリストってさ、いつバチカンに取材に行くか分らないだろ?」
 
;「フリーのジャーナリストってさ、いつバチカンに取材に行くか分らないだろ?」
:ジャブローのジャングルで[[レコア・ロンド]]を救出して。ジャングルの中でも白のスーツといういでたちに、見るからに不信そうなレコアに。彼らしい物言いだが、「バチカンに行く=ローマ法王の面会に行く」という意味から転じて「いつ死ぬか分らないからどこでもお洒落な恰好をしているんだ」とも取れる。
+
:第9話より、ジャブローのジャングルで[[レコア・ロンド]]を救出して。ジャングルの中でも白のスーツといういでたちに、見るからに不信そうなレコアに。彼らしい物言いだが、「バチカンに行く=ローマ法王の面会に行く」という意味から転じて「いつ死ぬか分らないからどこでもお洒落な恰好をしているんだ」とも取れる。
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=== 機動戦士ガンダムUC ===
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;「だから最初から共同作戦だといってるでしょ。応援は差し向ける。あんたらとは、因縁浅からぬ艦(ふね)だろうがね」
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:[[機動戦士ガンダムUC]] episode5「黒いユニコーン」より。ビスト財団手動のもと、地球連邦の手に落ちたユニコーンとラプラスの箱は封印されるべく宇宙へと運び出される手はずになっていた。しかしこれをよく思わない「現場の指揮官」と、ビスト財団の「商売敵」ルオ商会の思惑で[[ガランシェール隊]]に情報が流されていた。[[ミネバ・ラオ・ザビ|オードリー・バーン]]奪還のためこの計画に協力する[[スベロア・ジンネマン]]だったが、戦力の確保を願い出る。しかして、カイの言う「[[ネェル・アーガマ|因縁浅からぬ艦]]」とは……。ちなみにこのセリフの最中、カイのネクタイを緩める仕草は「この後一杯どう?」または「腹を割って話しましょう」という意味を持つジェスチャーだそうな。
  
 
== 搭乗機体・関連機体 ==
 
== 搭乗機体・関連機体 ==
 
<!-- :[[機体名]]:説明 -->
 
<!-- :[[機体名]]:説明 -->
 
<!-- キャラクターが大きく関わった(開発した、搭乗した)機体を記述してください。 -->
 
<!-- キャラクターが大きく関わった(開発した、搭乗した)機体を記述してください。 -->
;[[ガンキャノン]]
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;[[ガンキャノン]] / [[ガンキャノン (THE ORIGIN版)]]
:
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:主な搭乗機。小説版及び劇場版では108番機に搭乗。
 
;[[ガンタンク]]
 
;[[ガンタンク]]
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:主に地上での戦闘で搭乗。ガンキャノンと状況に応じて乗り換えている。
 
;[[ガンペリー]]
 
;[[ガンペリー]]
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:主にガンダムの輸送などに使用。大西洋での戦闘で搭乗した際にはミハルを同乗させたが、それが悲劇を生む事になった。
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;[[キャノンザク]]
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:『THE ORGIN』で搭乗。鹵獲したザクをガンキャノンのパーツで改修した機体。
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;[[マラサイ]]
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:『Z Define』でキリマンジャロ基地から脱出する際に搭乗。
  
== 商品情報 ==
+
== 余談 ==
<!-- *<amazon>B000BN91SI</amazon> -->
+
*名前の由来は日本が第二次世界大戦時に開発した戦闘機「紫電改」から来ている。
 +
<!-- == 商品情報 == -->
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<!-- <amazon>ASIN</amazon> -->
 +
<!-- ASINにはAmazonの商品ページに記載されている10桁の番号を入力してください。 -->
  
== 話題まとめ ==
+
== リンク ==
<!-- *[[namazu:カイ・シデン]] (全文検索結果) -->
+
*[[登場人物]]
  
== 資料リンク ==
+
<!-- == 脚注 == -->
<!-- *[[一覧:カイ・シデン]] -->
+
<!-- <references /> -->
 +
<!-- 本文には<ref>内容</ref>のかたちで挿入してください。 -->
  
== リンク ==
+
{{DEFAULTSORT:かい してん}}<!-- 濁点・半濁点は除く。「っ」のような小書き文字は「つ」のように大きくする。「・」のような区切り文字は半角空白「 」に変える。 -->
*[[登場人物]]
+
[[Category:登場人物か行]]
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[[Category:機動戦士ガンダム]]
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[[Category:機動戦士Ζガンダム]]
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[[Category:機動戦士ガンダムUC]]

2023年8月10日 (木) 20:47時点における最新版

カイ・シデン
外国語表記 Kai Shiden
登場作品
声優
  • 古川登志夫
  • 下山吉光(ガンダムさん)
  • デザイナー 安彦良和
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    プロフィール
    種族 人間 (スペースノイド)
    性別
    生年月日 宇宙世紀0061年
    年齢 17歳 (1st) ⇒ 24歳 (Ζ) ⇒ 33歳 (UC)
    出身 サイド7
    職業 民間人 (1st) / 学生 (THE ORIGIN) ⇒ MSパイロット ⇒ ジャーナリスト
    所属
    所属部隊 ホワイトベース隊
    階級
    • 伍長 (1st)
    • 少尉 (劇場版)
    主な搭乗機
  • ガンキャノン
  • ガンペリー
  • ガンキャノン
  • テンプレートを表示

    概要[編集 | ソースを編集]

    サイド7に住むプエルトリコ系の少年。父親はサイド系技術者、母親は医者とされている。

    おちゃらけた性格の皮肉屋で、皮肉や軽口を叩いては仲間達から咎められる事も少なくはなかったが、本質的にはお節介でお人好し。機械に明るく、幾つかの大型免許を所持していた為、サイド7から退避する為にホワイトベースに乗り込む事になった際には、機銃の射手やモビルスーツでの戦闘など、半ば強制的に戦争に駆り出される事になった。

    戦争には消極的な姿勢を見せ、ホワイトベースの仲間達を大切には思っているものの、軍属となる事に関しては極めて否定的で、ベルファスト基地ではそれを理由に一度艦を降りた事もあった。また、その際に出会った少女ミハル・ラトキエとの出会いと死別が、彼を大きく成長させる事になる。

    一年戦争終結後は軍を退役。社会復帰プログラムの援助を受け、ベルファスト大学でジャーナリズムを専攻。通信社勤務を経てフリーのジャーナリストへと転向。地球連邦軍の内情を探るべくジャブローへ赴き、そこでティターンズエゥーゴとの間に勃発したグリプス戦役に巻き込まれ、エゥーゴとその支援組織であるカラバに協力した。

    毒ガス攻撃やコロニー落としを行ったジオン軍の蛮行をひどく嫌っており、批判的なスタンスを採っている。戦後もブライト・ノアらからの信頼は厚く、政府要人などから直接指名を受けるなど、やり手のジャーナリストとして有名を馳せた。

    主な著書は『巨人達の黄昏~グリプス戦役』『天国の中の地獄』『月の専制君主たち』『木星航路』など。ユニバーサル・ピュリッツァー賞やコロニー・ネットワーク記者クラブ賞等の数々の賞を受賞している。

    登場作品と役柄[編集 | ソースを編集]

    機動戦士ガンダム
    初出作品。前半~中盤は皮肉屋キャラとして存在感のあるキャラクターとして描かれていた。度々戦場から逃げ出そうと脱走や退艦を試みるが、結果的にそれが果たされる事はなかった。しかしベルファストで出会ったミハルとの出会いが彼を人間として成長させ、その後正式に軍属となって一年戦争を最後まで戦い抜く事になった。
    機動戦士ガンダム (小説版)
    物語開始時点でアムロ達と同様に軍属となっており、仲間達と共に過酷な戦場を戦い抜いていく。そしてシャアとの決戦でアムロやハヤトが戦死したのを契機に、遂にニュータイプとして完全に覚醒。アムロの意思に従い、シャア達と共闘してザビ家を討つものの、それに乗じてジオンの指導者となったシャアに不信感を抱いた。
    機動戦士Ζガンダム
    前作から引き続き登場。第9話から登場する。軍を退役後、ジャーナリストとして活躍しており、「いつでもバチカンに呼ばれてもいいように」という理由で白いスーツを着用するようになる。エゥーゴやカラバに協力するが、MSパイロットとしては復帰する事はなく、第13話でハヤトに手紙を残してアウドムラから去っていった。
    機動戦士ガンダム THE ORIGIN
    アナハイム・ジャーナル
    メラニー・ヒュー・カーバインとの対談が記載されている。この仕事の後、カイは取材の為に木星へと旅立った。
    SDガンダム GGENERATION DS
    ホワイトベース隊と共に一年戦争時の敵キャラとして登場する。それだけでなく『小説版1st』のその後を舞台とするライバルルートではカラバで現役パイロットを務めているというIF設定を引っ下げて登場。顔グラフィックではカラバのノーマルスーツを着用しているのがわかる。死んだアムロに代わって対ティターンズの中核戦力として活躍しているという設定で、そのニュータイプ能力でνガンダムが伊達ではない事を遺憾なく証明してくれる。
    機動戦士Ζガンダム デイアフタートゥモロー ~カイ・シデンのレポートより~
    カイ・シデンの視点から劇場版『Ζ』のグリプス戦役が描かれており、特に映画ではカットされていた『恋人たち』以降の地上での情勢が補完されている。
    機動戦士ガンダムUC
    フリーのジャーナリストとして活動中。ローナン・マーセナスが独自にアポを取ろうとする事から、信頼はされている様子。中盤ではブライトの意向でガランシェール隊のジンネマンとの交渉役となり、ミネバとユニコーンの奪還作戦のきっかけを作っている。また、旧知の仲であるブライトの為にコロニーレーザー発射の情報を手に入れるなど、裏方としての活躍が目立つ。なお、リディ・マーセナスの義兄パトリック・マーセナスはホワイトベース戦記の愛読者で、こと「軟弱者のカイ」の大ファンだという。
    機動戦士Ζガンダム Define
    機動戦士ガンダムNT
    映画公開2週目の入場者特典として、カイが本編中の出来事を綴ったという設定の「サイド6ヘリウム3備蓄基地臨界爆発事故異聞」コラムペーパーが配布されている。
    機動戦士ガンダム U.C. ENGAGE
    通常のカイの他、2022年7月開催のイベント「0079 真紅の稲妻」にてジャーナリストとして活動し始めた頃のカイが登場。ジョニー・ライデンキマイラ隊の正体を突き止めるべく、元ジオン公国軍特務中尉のシェーラ・グレイマーに取材を行っており、発言内容から恐らく0085年頃の出来事と思われる。また、公にされていないデラーズ紛争シーマ艦隊の事を認知している他、スペースノイド弾圧政策の苛烈さについても言及している。時期的には30バンチ事件が起こった(起こる)年だが、果たして把握しているのであろうか?
    機動戦士ガンダム 英雄伝説
    0094年頃にサイド1にガンダムらしきMSの残骸が流れついたことをオスカ・ダブリンから聞き、シャングリラへ向かう。
    機動戦士ガンダム ピューリッツァー
    アムロという人物の実像を探ろうとするキッカ・コバヤシに関連人物の連絡先を教えた。その後キッカと直接通話する。前述の『英雄伝説』に関するエピソードも拾われている。
    2巻発売時には古川氏がナレーションを行うCMが作られた。

    人間関係[編集 | ソースを編集]

    ホワイトベース隊 [編集 | ソースを編集]

    セイラ・マス
    通信士。初対面時に咎められた際「軟弱者」の各印を押され、カイ本人もそれを自嘲的に用いる事があった。しかし後に下船した際、仲間を放っておけずホワイトベースへ戻る決心を抱くのに至ったのもその時の一言があったからこそであり、彼を象徴する言葉の1つとなっている。
    アムロ・レイ
    パイロット仲間。年齢が近いということもあってそれなりに付き合いもあったが、カイ自身があまり人付き合いの良いほうではなく、彼の皮肉は序盤の繊細なアムロにとってはあまり喜ばしいものではなかったようだ。
    それでも徐々にクルーとしては信頼し、カイが下船するときは私物を餞別に渡すほどには良好な関係になっていた。
    ブライト・ノア
    ホワイトベースの艦長。戦後も彼のジャーナリストとしての腕を信用しており、秘密裏に仕事を依頼する事もあった。
    ハヤト・コバヤシ
    弟分。日常・戦闘で特に絡みが多く、最終的に名コンビとなっていった。

    ジオン公国軍 [編集 | ソースを編集]

    ミハル・ラトキエ
    ベルファストで一度WBを降りた際に出会ったジオンの女スパイ。その後、ホワイトベースに潜入した彼女を成り行きで匿うが、戦闘で死別。彼女の死はカイの心に大きな傷を作ったが、彼女のような犠牲を生まないよう戦う切っ掛けとなった。
    シャア・アズナブルクワトロ・バジーナ
    一年戦争で交戦。その後、クワトロと名を変えた彼と対面し、彼をシャアであると看破するが、彼との共闘には懐疑的であった。シャアの反乱後は彼の行いを批判しており、カイが「ジオン嫌い」となる所以となった。
    スベロア・ジンネマン
    ラプラス事変の際にブライトの依頼で彼との仲介を行った。

    その他 [編集 | ソースを編集]

    ローナン・マーセナス
    メラニー・ヒュー・カーバイン
    ミリー
    ミハルの妹。『Define』では戦後、カイに引き取られた後、コンピュータの扱いに熟知し、凄腕のハッカーとしてカイの活動をサポートしている。

    名台詞[編集 | ソースを編集]

    機動戦士ガンダム [編集 | ソースを編集]

    「いやだねぇ…」「おぉいやだいやだ」
    カイの代名詞ともいえるセリフ。様々なバリエーションがあるが、基本的には戦争という非情な状況を皮肉めいて言うのが主な用いられ方。
    「俺もお前の全部が好きってわけじゃねーけどよ。恩にきるぜ。」
    第26話「復活のシャア」で、ホワイトベースを降りる際に。アムロから「僕は貴方の全部が好きなわけじゃないけど、僕達仲間でしょう?」という慰留を受けたが固辞。去り際に私物の工具を持たせて換金しろと勧められた時に。カイらしい言い回し。なお、ホワイトベース隊に戻った際に、くだんの工具は「お前の工具一銭にもならねえとよ」と彼らしい言い回しでアムロに返却した。
    「連中ときたら手が遅くて見てらんねぇんだよ!」
    これも第26話「復活のシャア」から。シャア率いるマッドアングラー隊によって窮地に陥ったホワイトベースへ駆けつけながら。なんだかんだ言いながらも、彼のお人よしなところがよくわかる。
    「ミハル…俺はもう悲しまないぜ。お前みたいな子を増やさせないために、ジオンを叩く…徹底的にな!」
    第29話「ジャブローに散る」にて。ジャブローの秘密基地防衛に出撃する際に、決意の独白。戦後はジャーナリストとして様々な切り口から世界情勢を見続けることになるが、彼らしい闘い方である。

    機動戦士Ζガンダム [編集 | ソースを編集]

    「フリーのジャーナリストってさ、いつバチカンに取材に行くか分らないだろ?」
    第9話より、ジャブローのジャングルでレコア・ロンドを救出して。ジャングルの中でも白のスーツといういでたちに、見るからに不信そうなレコアに。彼らしい物言いだが、「バチカンに行く=ローマ法王の面会に行く」という意味から転じて「いつ死ぬか分らないからどこでもお洒落な恰好をしているんだ」とも取れる。

    機動戦士ガンダムUC [編集 | ソースを編集]

    「だから最初から共同作戦だといってるでしょ。応援は差し向ける。あんたらとは、因縁浅からぬ艦(ふね)だろうがね」
    機動戦士ガンダムUC episode5「黒いユニコーン」より。ビスト財団手動のもと、地球連邦の手に落ちたユニコーンとラプラスの箱は封印されるべく宇宙へと運び出される手はずになっていた。しかしこれをよく思わない「現場の指揮官」と、ビスト財団の「商売敵」ルオ商会の思惑でガランシェール隊に情報が流されていた。オードリー・バーン奪還のためこの計画に協力するスベロア・ジンネマンだったが、戦力の確保を願い出る。しかして、カイの言う「因縁浅からぬ艦」とは……。ちなみにこのセリフの最中、カイのネクタイを緩める仕草は「この後一杯どう?」または「腹を割って話しましょう」という意味を持つジェスチャーだそうな。

    搭乗機体・関連機体[編集 | ソースを編集]

    ガンキャノン / ガンキャノン (THE ORIGIN版)
    主な搭乗機。小説版及び劇場版では108番機に搭乗。
    ガンタンク
    主に地上での戦闘で搭乗。ガンキャノンと状況に応じて乗り換えている。
    ガンペリー
    主にガンダムの輸送などに使用。大西洋での戦闘で搭乗した際にはミハルを同乗させたが、それが悲劇を生む事になった。
    キャノンザク
    『THE ORGIN』で搭乗。鹵獲したザクをガンキャノンのパーツで改修した機体。
    マラサイ
    『Z Define』でキリマンジャロ基地から脱出する際に搭乗。

    余談[編集 | ソースを編集]

    • 名前の由来は日本が第二次世界大戦時に開発した戦闘機「紫電改」から来ている。

    リンク[編集 | ソースを編集]