「木星帝国」の版間の差分
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ドゥガチを総統として厳格な階級制度が採用された独裁国家であり、軍人や工作員は手の甲に刻まれたナンバーによって身分が明確化され、その階級差や権限は絶対である。また、地球圏から離れた木星では生活が困窮しており、空気や水といった生活に必要な物資ですら自分たちで生み出す必要があった。このため、人命と物資の主客が逆転しており、物資も配給制によって管理され、割り当てを超えた量の消費は許されず、他者に譲り渡す事も禁止されている。MSパイロットも、戦闘で機体を失った場合、例え生還したとしても「貴重なマシンを失った」という理由で公開処刑に処される事になる。このように失敗者に対する死の制裁と絶対服従ゆえに、敵に追い詰められた際の自爆特攻を厭わないパイロットも少なからず存在している。 | ドゥガチを総統として厳格な階級制度が採用された独裁国家であり、軍人や工作員は手の甲に刻まれたナンバーによって身分が明確化され、その階級差や権限は絶対である。また、地球圏から離れた木星では生活が困窮しており、空気や水といった生活に必要な物資ですら自分たちで生み出す必要があった。このため、人命と物資の主客が逆転しており、物資も配給制によって管理され、割り当てを超えた量の消費は許されず、他者に譲り渡す事も禁止されている。MSパイロットも、戦闘で機体を失った場合、例え生還したとしても「貴重なマシンを失った」という理由で公開処刑に処される事になる。このように失敗者に対する死の制裁と絶対服従ゆえに、敵に追い詰められた際の自爆特攻を厭わないパイロットも少なからず存在している。 | ||
− | 帝国は地球侵攻の準備を宇宙世紀0120年代には開始しており、秘密裏に地球圏で戦乱を起こそうとする者達に武器の供与や経済的な支援を行っていた。[[コスモ・バビロニア建国戦争]]の裏<ref>[[クロスボーン・バンガード]] | + | 帝国は地球侵攻の準備を宇宙世紀0120年代には開始しており、秘密裏に地球圏で戦乱を起こそうとする者達に武器の供与や経済的な支援を行っていた。[[コスモ・バビロニア建国戦争]]の裏<ref>[[クロスボーン・バンガード]]の蜂起に際し、政治取引によって[[サウザンズ・ジュピター]]を介してC.V.にヘリウム3の補給を行えるよう手筈を整えていた。</ref>でも暗躍し、地球の各地に工作員を潜り込ませていた。 |
[[宇宙世紀]]133年、地球への親善訪問に偽装して[[ジュピトリス9]]で地球圏へ侵攻した帝国軍は地球連邦政府へ宣戦布告し、[[木星戦役]]を勃発させた。ドゥガチは地球全土を焦土にするべく全面核攻撃を画策したが、[[宇宙海賊クロスボーン・バンガード]]と[[地球連邦軍 (UC)|連邦軍]]の反攻に加え、各スペースコロニー軍の軍事介入という想定外の事態によってミリタリー・バランスが覆され、総統のドゥガチの戦死も重なった事で敗北した。 | [[宇宙世紀]]133年、地球への親善訪問に偽装して[[ジュピトリス9]]で地球圏へ侵攻した帝国軍は地球連邦政府へ宣戦布告し、[[木星戦役]]を勃発させた。ドゥガチは地球全土を焦土にするべく全面核攻撃を画策したが、[[宇宙海賊クロスボーン・バンガード]]と[[地球連邦軍 (UC)|連邦軍]]の反攻に加え、各スペースコロニー軍の軍事介入という想定外の事態によってミリタリー・バランスが覆され、総統のドゥガチの戦死も重なった事で敗北した。 | ||
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2024年11月7日 (木) 19:09時点における最新版
木星帝国(Jupiter Empire)[編集 | ソースを編集]
木星を拠点とする軍事国家。元は「木星公社」と呼ばれる木星圏の運営を担う組織であったが、クラックス・ドゥガチが地球連邦政府に対する激しい憎悪を抱くのに伴って秘密裏に組織された。「帝国」と名乗っているがその性質は一種の秘密組織に近く、地球連邦にはその目的や実態を伏せ、表向きは「親しい隣人」として友好的に接していた。
ドゥガチを総統として厳格な階級制度が採用された独裁国家であり、軍人や工作員は手の甲に刻まれたナンバーによって身分が明確化され、その階級差や権限は絶対である。また、地球圏から離れた木星では生活が困窮しており、空気や水といった生活に必要な物資ですら自分たちで生み出す必要があった。このため、人命と物資の主客が逆転しており、物資も配給制によって管理され、割り当てを超えた量の消費は許されず、他者に譲り渡す事も禁止されている。MSパイロットも、戦闘で機体を失った場合、例え生還したとしても「貴重なマシンを失った」という理由で公開処刑に処される事になる。このように失敗者に対する死の制裁と絶対服従ゆえに、敵に追い詰められた際の自爆特攻を厭わないパイロットも少なからず存在している。
帝国は地球侵攻の準備を宇宙世紀0120年代には開始しており、秘密裏に地球圏で戦乱を起こそうとする者達に武器の供与や経済的な支援を行っていた。コスモ・バビロニア建国戦争の裏[1]でも暗躍し、地球の各地に工作員を潜り込ませていた。
宇宙世紀133年、地球への親善訪問に偽装してジュピトリス9で地球圏へ侵攻した帝国軍は地球連邦政府へ宣戦布告し、木星戦役を勃発させた。ドゥガチは地球全土を焦土にするべく全面核攻撃を画策したが、宇宙海賊クロスボーン・バンガードと連邦軍の反攻に加え、各スペースコロニー軍の軍事介入という想定外の事態によってミリタリー・バランスが覆され、総統のドゥガチの戦死も重なった事で敗北した。
木星戦役後、連邦政府の監査が木星のコロニーに入り、帝国は解体されたが、残存戦力は地球圏で残党化し、様々な事件を引き起こした。そして新たに総統となったカリスト兄弟によって秘密裏に組織が再建され、宇宙世紀0136年に神の雷計画を決行。コロニーレーザー「シンヴァツ」で木星から地球の直接砲撃を画策したが、海賊軍が実施した「鋼鉄の7人」作戦によって阻止され、シンヴァツの破壊とカリスト兄弟の戦死、レジスタンスによる指揮系統の掌握によって復活した木星帝国は再び敗北。その後、「鋼鉄の7人」の生き残りであるミノル・スズキとその妻ローズマリーによって残存勢力の掃討・監査が行われ、ドゥガチが生前に構成していた政治団体は完全に解体。木星共和国へと再編される。そして、残されたドゥガチの資産の一部はドゥガチの娘であるテテニス・ドゥガチに引き継がれ、彼女が設立したユピテル財団によって運用された。
地球から遠く離れた木星で生活を行っている事もあって独自の生活文化を築いており、国民のほとんどが長時間を無重力環境で生活を送っている[2]。木星ではスペースコロニーを自力で建造するだけの国力は持たず、地球圏で建造された物を数年がかりで輸送し、使用している。木星圏のコロニーは地球圏のものの半分程度の直径・全長であり、容積は8分の1。木星にはこの方式のコロニーが全8基しか存在しておらず、その殆どが密閉型を採用している[3]。首都のヴォルティセはシリンダー状のパーツが数珠つなぎになり、それが複雑にくねった独特な外観を持つが、これはスペースコロニーではなく木星を訪れたヘリウム採取船がその都度置いていくパーツをつなぎ合わせた巨大ステーションであり、サイズもスペースコロニーよりも小さい。
登場作品と役柄[編集 | ソースを編集]
- 機動戦士クロスボーン・ガンダム
- 初出作品。トビア達、主役勢の敵対組織として登場し、海賊軍の奮戦を余所にドゥガチの知略により地球侵攻を確実に進めていった。最終的に地球を壊滅の危機に陥れるものの、地球圏の各軍の奮戦や海賊軍の生き残りの活躍により後一歩の所でドゥガチが討たれ敗北した。
- 機動戦士クロスボーン・ガンダム スカルハート
- 帝国残党が登場。海賊行為や最終兵士開発などで暗躍したものの、いずれもトビア達の活躍により討伐されている。
- 機動戦士クロスボーン・ガンダム 鋼鉄の7人
- 新たにカリスト兄弟を総統にして登場。計画阻止のために動こうとする海賊軍に対し、兄弟は手早い妨害工作で苦境に陥らせていた。しかし、イカロス破壊に失敗した事で海賊軍の「鋼鉄の7人」が実行に移されてしまい、最終的に兄弟が討たれた事で再び敗北を喫した。
- 機動戦士ガンダムF90FF
- 『クロスボーン』以前の木星の暗躍が語られており、ジュピター・サナリィがハウゼリー・ロナやサイファーの計画に協力している。
主な構成員[編集 | ソースを編集]
- クラックス・ドゥガチ
- 指導者。
- カラス
- トビア・アロナクスの留学生時代の恩師。その正体は木星帝国の特殊工作員。
- ザビーネ・シャル
- 宇宙海賊クロスボーン・バンガードのエースパイロットだったが、貴族主義を盲信するあまり、木星帝国に寝返った。
- ギリ・ガデューカ・アスピス
- 死の旋風隊のリーダーを務める少年。
- バーンズ・ガーンズバック
- 死の旋風隊のメンバー。トビアに亡き息子の面影を見出だす。
- ローズマリー・ラズベリー
- 死の旋風隊のメンバー。元傭兵で、金銭的な保証がある方につく。
保有戦力 [編集 | ソースを編集]
モビルスーツ[編集 | ソースを編集]
- ディキトゥス (ユーリスディス・シニストラ・ディキトゥス / リーベルダス・デクストラ・ディキトゥス)
モビルアーマー[編集 | ソースを編集]
モビルポッド・補助兵器など [編集 | ソースを編集]
艦船 [編集 | ソースを編集]
関連用語[編集 | ソースを編集]
リンク[編集 | ソースを編集]
脚注[編集 | ソースを編集]
- ↑ クロスボーン・バンガードの蜂起に際し、政治取引によってサウザンズ・ジュピターを介してC.V.にヘリウム3の補給を行えるよう手筈を整えていた。
- ↑ このため、地球の重力について本質的に理解していない者も多く、軍でも地上用の機体でありながら重力下での運用に欠点を抱える機体が開発される事になった。
- ↑ シンヴァツは莫大な予算をかけて輸入した地球型コロニーをコロニーレーザーとした物。