ホワイトベース

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ホワイトベース
外国語表記 White Base
登場作品
デザイン 大河原邦男
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スペック
別名 木馬 (ジオン軍からの呼称)
分類 強襲揚陸艦[1]
艦級 ペガサス級 (ホワイトベース級)
艦籍番号 SCV-70/LMSD-71
全長 262m
全高 93m (艦橋まで83m)
全幅 202.5m
重量 32,000t
出力 550,000hp
推進機関
推力 16,000t×4×2または32,000t×2 (総推力550,000t)
最高速度 マッハ12 (大気圏内)
装甲材質 ルナチタニウム合金
搭載数
  • モビルスーツ×6または9, 12, 15
  • 他、航空航宙機×10
  • 宇宙艇×不明
開発組織 地球連邦軍
開発拠点 ジャブローAブロック1号ドック
所属組織 地球連邦軍
所属部隊 ホワイトベース隊 (第13独立戦隊)
乗員人数
  • 最高収容数:500名
  • 正規乗員数:128名または225名
艦長 パオロ・カシアスブライト・ノア
主な搭乗員
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概要[編集 | ソースを編集]

地球連邦軍が開発したペガサス級2番艦。ガンダムに代表されるRXシリーズの運用母艦として知られ、連邦軍における一年戦争最高の殊勲艦と呼ばれ、その伝説的な活躍は後世に語り継がれている。

元々は0077年度戦力整備計画の一環である宇宙艦艇建造プロジェクト「SCV-27(SCV-X)計画」で開放型宇宙空母として建造が進められていたが、一年戦争の開戦とV作戦の始動により、ホワイトベースは同作戦の一環としてモビルスーツ搭載母艦へと改修された。これは、MSという機動歩兵の展開および後方支援ユニットとしてMSの運用を前提とした母艦を必要としたためであった。

MSの運用実績のなかった連邦軍にあって、ホワイトベースはMSを有する実験戦闘部隊という位置づけで、想定される全ての状況に対応できることが求められていた。ホワイトベースはペガサス級の最初期の仕様であり、RXシリーズの運用能力や大気圏内外両立性といったペガサス級の基本機能を持ち合わせている。特にミノフスキークラフトを備え、単独で大気圏内飛行、大気圏突入及び離脱が可能な点は画期的であった。ジオン軍から「木馬」と呼ばれる所以となった前脚と後脚、大面積の翼を持つ構造もこの時点で確立され、同級艦もこの構造を踏襲している。

ホワイトベースは1番艦のペガサスより先行して宇宙世紀0079年7月に進宙。その翌々月の9月15日にジャブローを出発し、最終トライアルを終えたRXシリーズを受領するためサイド7に入港。その際に史上初とされるMS同士の実戦が展開されたサイド7遭遇戦によって搭乗員を務める正規軍人の大半が死亡してしまい、結果ホワイトベースは士官候補生の生き残りと、サイド7の避難民の少年少女たちによって運用されることとなった。しかし、艦載兵器や機動力を駆使した戦闘能力に優れていたことから絶望的な状況にあっても単艦で幾度となく敵部隊・敵艦隊を撃破しており、ア・バオア・クー戦で擱座、轟沈するまでニュータイプ部隊と呼ばれるに相応しい活躍を見せることになった。

登場作品と操縦者[編集 | ソースを編集]

機動戦士ガンダム
初登場作品。主人公であるアムロ・レイらの母艦として登場し、彼らと共に数多の戦地を転戦していった。初代艦長はパオロ・カシアスだったが、パオロ負傷(死亡とする資料も)後は無傷の士官のうち最も高位だったブライト・ノアが指揮を引き継ぐ。
軍事訓練を受けていない非正規兵が多いため捕虜(コズン・グラハム)の身体チェックが甘く脱走を許す、尾行・追跡されてしまいジャブローの位置が露見してしまうなど失態もあった。
それでもブライト・ノアの指揮とガンダムの活躍などによって目覚ましい戦果を挙げ、ジャブローに寄港した際に「第13独立戦隊」という所属と乗組員の軍籍が与えられてようやく正規の運用体制に組み込まれた。サイド7脱出以来シャア・アズナブルをはじめとする数多くの強敵と交戦し大規模作戦への従軍も多かったことから「不沈艦」の異名を持っていたが、一年戦争最終決戦にあたるア・バオア・クー攻略戦にて機関部を破壊され不時着。後にア・バオア・クー陥落と同時に爆発に巻き込まれて爆沈した。TV版では全長250m、全幅110m、翼長180m、全高97m、重量65,000tないし68,000tという設定であった。
機動戦士ガンダム (小説版)
「ホワイトベース級」として名前のみの登場。ペガサスとペガサスJr.がホワイトベースの代わりに運用されている。
機動戦士ガンダム THE ORIGIN
概ね『1st』と同じ経緯を辿るが、地球では北米からそのまま南下する形でジャブローへ直行し、ジャブロー到着時にペガサス級1番艦ペガサスとして再竣工されると、その後ベルファストを経てオデッサへ向かう流れとなっている。なお、同作では補給艦に偽装した軍艦として扱われており、ホワイトベースの活躍を受けた結果ペガサス級が量産化されている。
機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島
『ORIGIN』でジャブローで改修を受けた状態で登場。ラス・パラマスに寄港し、そこで残置諜者掃討任務を受け、アレグランサ島に部隊を送り込んでいる。事態解決後、ラス・パラマスから出港し、アレグランサ島の上空を旋回した後ベルファストへ進路を向けた。

装備・機能[編集 | ソースを編集]

特殊機能 [編集 | ソースを編集]

ミノフスキー・クラフト・システム
ミノフスキー粒子を使用した大気圏内で艦を浮遊させるシステム。ただし、ミノフスキークラフトの前進力は限定的なため、推進はエンジンによって行われる。

武装・必殺攻撃[編集 | ソースを編集]

主砲
艦橋前方、サブブリッジの上部に敷設されている火薬式の2連装砲。地上における有効射程は72km。口径は880mm、520mm、580mmと資料によって異説がある。実体弾を使用する大口径砲なので反動が大きく、発砲時は他の火器の使用に制限がかかるとされる。
一部のゲーム作品ではメガ粒子砲として設定されることがある。
メガ粒子砲
両舷のドームに収納されている2連装メガ粒子砲。使用時は黄色の円形のシャッターが開放し、内部からせり出す。水平回転範囲は艦首方向から艦尾方向まで180度。仰角範囲は不明。
『哀戦士』ではジャブロー入港時に新型の長砲身縦2連装タイプに換装された。
対空機銃座
サブブリッジ左右などに計18基(20mm2連装対空砲座32基とも)設置された連装式の対空機銃座。形状は2通りあり、艦両舷の物は使用時に銃座が展開し機銃手が銃座で直接操作する形式。周囲を防盾で囲っただけの簡易な構造となっている。艦底部の物はボールターレット型で、艦底部からせり出して射撃する。
ミサイルランチャー
艦の前部と後部のミサイルブロックに搭載されているミサイル発射管。前部には各ハンガーブロック両側面に3連装2基ずつ計8基24門、後部にはエンジンを挟んで上下各4門計16門搭載されている。

艦体構造・艦内設備[編集 | ソースを編集]

第1艦橋 (ブリッジ)
艦上部に設けられている艦橋。運航の中心となる施設で、艦長、操舵手、レーダー手らが常駐する。ブリッジ内部はサラミス級やマゼラン級の従来艦よりも情報の投影や艦の制御機構の集約化が図られており、MS部隊の指揮を含むCIC(中央戦闘指揮所)やミーティングルームを兼ねる。ブリッジ前方には操舵席があり、中央階段の側面にキャプテンシート、その頂上部にオペレーターシートをふたつ備える。天井、床、後面は大型ディスプレイを有する。
コンピューター室
第1艦橋の後部に位置するコンピューター室。
第2艦橋 (サブ・ブリッジ)
艦体中央ブロックの先端に位置する第2艦橋。第1艦橋が機能不全に陥った場合、こちらが使用される。中央の艦長席、オペレーター席用の構造物がない点などを除けば、第1艦橋に準じた構造を有している。
MS格納庫
艦前方両舷に設けられている艦載機の格納庫。右舷が第1デッキ、左舷が第2デッキとなっている。一年戦争時には珍しいカタパルトシステムを有しており、床面にカタパルト、天井に整備用クレーンのレールが設けられており、デッキ後部にMS用のハンガーがある。デッキはコアブロックシステムの換装に対応しており、天井クレーンはコア・ブロックの移動にも用いられる。カタパルトは艦内収納式のため、発進時に被弾する可能性が低く、航空機の発進にも対応している。
本来両舷のデッキを同時に運用することも可能で、6機から10機程度の中隊規模のMSを同時に展開する管制能力を有していたとされるが、ホワイトベースは実戦で右舷1番デッキが使われた事例はほとんどなく、艦載機は主に2番デッキで運用され、1番デッキは少なくともオデッサ作戦までの期間、予備パーツが積載され、カタパルトデッキとしては使用不能であったとされている。
第3デッキ
第2艦橋の下部に位置するガンペリー用の格納庫。発進時には前面のハッチが開放する。第3デッキの全幅は広く、左右ローターを展開した状態のガンペリーが問題なく発着が可能。第1・第2デッキとは連絡通路でつながっており、艦載機の移動が可能となっている。
第4デッキ
艦尾に位置する後部格納庫。
居住区
艦中央部にある遠心力による擬似重力式区画に置かれた居住区。最大500人ともいわれる人員を乗せつつ長期作戦に従事するため、生活関連の施設が充実している。相部屋の兵員室、歓談室なども設けられている。乗組員が少ないため、個室は士官以外にも階級問わず与えられていた。エレベーターは艦橋から艦体中央ブロックを貫いている。
機関部
艦後方両舷にあるエンジンブロック。熱核ハイブリッドエンジンとミノフスキークラフトによる大気圏内での飛行を可能とする。艦体の各ブロックがユニット化されている事を活かし、被弾時にはエンジンを切り離して誘爆を防ぐ事も可能。また、エンジンは側面にハッチを有し、メンテナンスや修理時に解放され、艦外から熱核反応炉にアクセスするために用いられる。
主翼
ミノフスキークラフトによる大気圏内飛行を補助する昇降舵併設の空力装置。航空機の主翼に近い構造だが、同時に放熱板や太陽光発電パネルの機能を兼ねると言われている。

搭乗員[編集 | ソースを編集]

主要クルー [編集 | ソースを編集]

ブライト・ノア
艦長。
ミライ・ヤシマ
操舵士。
バンマス
副操舵士。
フラウ・ボゥ
通信士。
セイラ・マス
通信士兼パイロット。
オスカ・ダブリン / マーカー・クラン
オペレーター。
オムル・ハング
メカニックチーフ。
カル / ハワド / フムラウ / マクシミリアン
メカニック。
タムラ
コック長。
サンマロ
医務兵。
マサキ
看護兵。
アムロ・レイ / カイ・シデン / ハヤト・コバヤシ / リュウ・ホセイ
パイロット達。
ジョブ・ジョン
予備パイロット。
スレッガー・ロウ
補充兵。
カツ・ハウィン / レツ・コ・ファン / キッカ・キタモト
避難民の子供達。
ハロ
ペットロボ。
キムラ / ロウル
その他の乗員。

一時的に乗艦した人物など [編集 | ソースを編集]

パオロ・カシアス
初代艦長。
リード
ルナツーの士官。
ミハル・ラトキエ
ジオンの内通者。

艦載機 [編集 | ソースを編集]

対決・名場面[編集 | ソースを編集]

バレルロール
第19話でランバ・ラルグフ(『THE ORIGIN』ではステッチザクII)に取り付かれた際、ミライの機転により披露された。グフを振り落とす事には成功するものの、艦内の固定されていなかった物の被害は相当なものであっただろう。後の『SEED』では、本艦のオマージュであるアークエンジェルが船体下への攻撃のためにバレルロールを実行している。

関連機体[編集 | ソースを編集]

ペガサス級
本艦を含む連邦軍の強襲揚陸艦。
ソドン
アーガマ
アナハイム・エレクトロニクス社が後継艦として建造した強襲用宇宙巡洋艦。
アークエンジェル / ディーヴァ
本艦のオマージュ的な艦。船体の構造・レイアウトなどが酷似している。

余談[編集 | ソースを編集]

商品情報[編集 | ソースを編集]

プラモデル [編集 | ソースを編集]

フィギュア [編集 | ソースを編集]

リンク[編集 | ソースを編集]

脚注[編集 | ソースを編集]

  1. 資料によっては宇宙戦艦(SBB)、全領域型戦艦、宇宙空母(SCV)、宇宙攻撃空母(SCVA)、モビルスーツ搭載強襲揚陸艦(LMSD)、RXモビルスーツ用強襲揚陸艦、モビルスーツ用揚陸艦、強襲用重巡洋艦などとされる場合がある。