「ガンキャノン」の版間の差分
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2020年7月26日 (日) 17:19時点における版
ガンキャノン | |
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外国語表記 | Guncannon |
登場作品 |
|
デザイナー | 大河原邦男 |
スペック | |
---|---|
分類 | 中距離支援用試作型モビルスーツ |
型式番号 | RX-77-2 |
頭頂高 | 17.5m |
全高 | 18.1m |
本体重量 | 51.0t |
全備重量 | 70.0t |
主動力 | 熱核融合炉 |
ジェネレーター出力 | 1,380kW |
スラスター総推力 | 51,800kg |
装甲材質 | ルナ・チタニウム合金 |
センサー有効半径 | 6,000m |
開発組織 | 地球連邦軍 |
所属 | 地球連邦軍 |
主なパイロット |
概要
地球連邦軍がV作戦で開発した試作型モビルスーツ。主に両肩の240mm低反動キャノン砲による中距離支援を目的としているが、その一方でMSとしては不完全だったガンタンクの問題点を解決するという開発経緯も持ち、その甲斐もあって人間同様の四肢を持つ機体として完成した。開発に際して連邦軍初の二足歩行機「RXM-1」のデータがフィードバックされたと言われている。
ガンキャノンは中距離帯での砲撃戦を想定した機体であった為、機動性よりも耐弾性を重視しており、その装甲強度はリック・ドムのジャイアント・バズの直撃にも耐えるレベルであった。コアブロックシステムの採用によって胴体部の装甲の繋ぎ目が脆弱になるという欠点を有していたが、積層装甲の採用によってこれを補っている。
頭部はバイザーで覆われたモノ・センサー方式のメイン・カメラを採用。ガンダムのデュアル・センサーよりも生産工程が簡略化出来るという利点があり、ジムにもその機構が受け継がれている。ただし、ガンキャノンのセンサーは砲撃支援の為にガンダムよりも複雑化しているとも言われている。
支援砲撃という役割からガンタンクとの戦術用途の重複が指摘されるが、ガンキャノンは人型をしたMSとしての機能性の面でより高度な運用柔軟性[1]を発揮。実戦での有用性の高さから固定火器を搭載する「支援用MS」というジャンルを確立し、連邦・ジオン双方でそのコンセプトに倣った機体が複数開発されており、MS開発史のターニングポイントの一つとなっている。しかし、ガンキャノン自体はコアブロックシステムの搭載によって生産性が低下しており、ザクIIの4倍という膨大な生産コストを要する事になった為、本格的な戦力化には設計の簡易化が必要となった。
登場作品と操縦者
- 機動戦士ガンダム
- 主にカイ・シデンが搭乗。ジオンの新型MSに苦戦を強いられる場面も見られたが、ア・バオア・クー戦で戦闘不能になるまで一年戦争を戦い抜いた。セイラがガンダムで無断出撃した際はアムロが代替機として使用し、ザクを格闘戦で戦闘不能に追い込み鹵獲するという戦果を上げた。
- 機動戦士ガンダム (小説版)
- 頭頂高が約16mに変更され、ガンダムと同様のシールドを装備している。また、胸部左と左頸部に機体識別用には「108」(カイ機)、「109」(ハヤト機)のマーキングが施されている。マーキングの設定は後に劇場版に引き継がれている。
- 劇場版 機動戦士ガンダム
- ジャブローでガンタンクと入れ換える形でもう1機がホワイトベース隊に配備され、ハヤトが専属パイロットとなる。前述の通り小説版の設定を輸入しているため、機体に識別番号のマーキングが施されている。また、ア・バオア・クー攻防戦ではこれらとは別の203号機が登場している。
- 機動戦士ガンダム戦記 アバンタイトル
- 203号機が登場。エリク・ブランケのゲルググと相対するが相手にはせず、シールドごと踏み台にしている。
- 機動戦士ガンダム CROSS DIMENSION 0079
- アルバトロス輸送中隊に全6機配備されており、2つの小隊に分かれていた。劇中では第1小隊はすでに壊滅しているため、第2小隊のガンキャノンが2機登場する。型式番号がRX-77-1となっているが、初期の設定であるためと思われる。
- ジオニックフロント 機動戦士ガンダム0079
- 敵として登場する。ホワイトベース隊の機体の他に、ジャブローに数機配備されている。
- 機動戦士ガンダム外伝 宇宙、閃光の果てに…
- サラブレッド隊に3機配備されている。
- 機動戦士Ζガンダム
- 第13話、戦争博物館内部に一部カラーパターンの異なる108号機のレプリカが展示されているのが確認できる。
- 機動戦士ガンダムUC 星月の欠片
- 第2話でバーブレス所属機として登場。キャノン砲は撤去され、代わりにザク・バズーカを2丁装備している。プロト・スタークジェガンのミサイルで最初に撃破された。
装備・機能
特殊機能
- コア・ブロック・システム
- コア・ファイターを核とし、上下半身のパーツを交換可能にしたシステム。MS運用ノウハウの無い連邦軍が、試作機の戦闘データを確実に回収するためや戦闘中の換装を素早く行う為の窮余の策でもあったと思われる。
武装・必殺攻撃
- 60mmバルカン砲
- 頭部に2門内蔵されている近接防御用の機関砲。格闘兵装を持たないガンキャノンにとっては唯一の近接戦闘兵装でもある。MSに対してはほとんど効果はないが、対空迎撃や牽制で威力を発揮する。
- 『1st』劇中では有効に活用された描写はないが、『ガンダム戦記 アバンタイトル』ではエリクのゲルググに対して使用して次の攻撃に繋げている。
- 240mm低反動キャノン砲
- 両肩に搭載されたキャノン砲。ガンタンクの120mmキャノン砲より大口径・単砲身な為、有効射程はミッジかかったとされる。それでもザクIIの装甲を貫通する威力を持ち、更に砲身に強制水冷ジャケットを装備した事でザク・マシンガンに匹敵する発射速度を実現した。装弾数は左右合わせて40発。
- 発射には薬莢ではなく液体火薬を採用し、弾頭をAパーツ、液体火薬をBパーツにそれぞれ搭載する構成を採っていたとされる。
- スプレー・ミサイル・ランチャー
- 240mmキャノン砲を換装する形で装備する12連装の小型ミサイルランチャー。近接戦闘用に開発されたが、ミノフスキー粒子散布下で実用的な命中精度を期待できなかった為、弾幕の展開を想定した近接戦闘用の装備として設計されていた。ただし、実戦ではほとんど使用されておらず、ホワイトベース隊での使用記録もない。
- ビーム・ライフル
- ボウワ製の専用ビーム・ライフル。型式番号XBR-M-79a。当初はジェネレーター出力の問題から搭載は見合わされていたが、ルナツーでの改修により使用可能となった。射程距離は30km。
- ガンダム用の物と比較すると取り回しは悪いが、照準精度や射程に優れ、遠距離からの精密射撃に用いられたが、戦闘によっては装備しない場合もあった。
- ハンドグレネイド
- 膝部に格納されているMSサイズ手榴弾。マニピュレータで投擲した後、弾体に備えられたバーニアで軌道を修正しながら目標に向かっていく。劇場版でア・バオア・クー内部に侵入する際に使用している。
- ザク・バズーカ
- ザクIIが使用しているバズーカ。バーブレス所属機が装備。
- 格闘
- 支援用MSとして割り切った設計により近接用兵器はオミットされておりまた機体強度そのものはこちらの方が若干高い事も有って、接近してくるMSに対しては殴る蹴るなどの原始的な戦い方で応戦する。
対決・名場面
機動戦士ガンダム
- 対ザクII (コズン機)
- 第16話より。アコースのザクを撃破したアムロは、撤退しようとしていたコズンの前に立ち塞がり、右フックからの足払いで瞬く間に無力化した。ガンキャノンの格闘技が見られる貴重なシーン。
関連機体
別デザイン
- ガンキャノン (THE ORIGIN版)
- THE ORIGIN版のガンキャノン。設定が大幅に変更されている。
- ガンキャノン最初期型
- 『THE ORIGIN』に登場するアナハイム・エレクトロニクス社が開発した初の量産型二足歩行機動兵器。
- ガンキャノン機動試験型
- 最初期型を引き継ぐ形で評価試験用に製作された機体。
- ガンキャノン火力試験型
- 機動試験型に続いて製作された機体。
- ガンキャノン (サンダーボルト版)
- 『サンダーボルト』に登場するガンキャノン。量産化されている。
- ガンキャノン・アクア
- 水中戦用に改修した機体。
系列機・派生機
- RXM-1
- 連邦軍初の二足歩行型MS。ガンキャノンの開発以前の機体であり、開発にはジオンから亡命した技術者などの協力があったと言われている。
- プロトタイプガンキャノン/ガンキャノンA
- 本機の試作段階でのバリエーションの1つ。
- 量産型ガンキャノン
- 本機の量産を目指した機体。
- 陸戦型ガンキャノン
- ガンキャノンの余剰生産パーツで開発された機体。
- ガンキャノン重装型
- ジム・キャノンの開発過程で生まれた機体。装甲を中心に強化されている。
- ガンキャノン重装型 (タイプD)
- 低下した機動性を克服した機体。
技術的関与のある機体
- ジム・キャノン
- 本機を元にジムの生産ラインを流用して開発された機体。
- ガンダム6号機
- 本機と同じく砲撃戦に特化した機体。一年戦争時は砲術のエキスパートであるエイガー少尉が搭乗した。
- ガンキャノン・ディテクター
- 本機の名を持つメタス系の機体。
- キャノンガン
- 本機を想起させるジェガンA2型をベースに開発された機体。
その他
商品情報
リンク
脚注
- ↑ 脚部を用いた運動性、腕部による携行火器の使用など。そもそもV作戦は設計思想が異なる複数機種を並行開発する事でMSの運用形態を模索する事も目的の一つであった。