GAT-Xシリーズ

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GAT-Xシリーズ (GAT-X Series)[編集 | ソースを編集]

大西洋連邦主導の下、オーブ連合首長国モルゲンレーテ社の協力を得て開発されたモビルスーツ群。型式番号に「Gressorial Armament tactical(戦術歩行兵器)」の「Xタイプ(試作機)」を示す「GAT-X」を冠し、初期に開発された第1期GAT-Xシリーズと、その発展型として開発された第2期GAT-Xシリーズに大別される[1]。これら機体群は、「Gシリーズ」や「G兵器」、あるいは単に「G」と呼称される他、機体の基本動作を司るOSの頭文字から「GUNDAMガンダム」と呼ばれた[2]

第1次連合・プラント大戦開戦後、ジンに代表されるザフト軍のMSに対抗する必要から開発された同シリーズは、大西洋連邦軍の主力MSの開発ベースとなる試作機群で、プラント以外で設計された初のMSでもあった。開発はコズミック・イラ69年に大西洋連邦軍第4艦隊のデュエイン・ハルバートン大佐が軍司令部に上申する形で行われ、一度は却下されるも、一部議員の援助を受ける形で秘密裏に行われた。オーブの協力があったとはいえ、MS後進国の大西洋連邦が一朝一夕にザフト機を上回るMSを開発するのは困難に思われたが、僅か2年という開発期間にも関わらず、ロールアウトした機体の性能は驚嘆すべきものであった。

GAT-Xシリーズの開発を察知したザフトは、コズミック・イラ71年1月24日にその開発拠点であったスペースコロニーヘリオポリス」を襲撃し、ロールアウトした5機の内、4機を奪取。入手した機体を解析し、ナチュラルコーディネイター国家であるプラント以上の高性能機を開発していた事に驚愕し、以後ザフトはその技術を積極的に取り入れた兵器開発を進めていった。同様に地球連合軍においても、GAT-Xシリーズの発展型や量産仕様機の開発を加速させ、オーブも開発時に入手した技術を転用してアストレイシリーズを試作し、それをベースとしたM1アストレイを開発するなど、各勢力におけるMS開発と発展に拍車をかける事になった。

GAT-Xシリーズは実体弾に対して絶大な防御力を示すフェイズシフト装甲や、小型かつ大火力のビーム兵器の標準装備といった技術的特徴を備えているが、特にフレーム技術にも目を見張るものがある。シリーズの基本フレームとなるX100系フレームは「人体機能の再現を追求し、戦術的に必要な兵装を歩行脚によって運搬する」という機能に純化しており、MSの素体となるフレームとそれ以外の装備(兵装、装甲、推進器など)を個別に開発する事を可能とした[3]。更にそこから特殊機能を搭載するために固有の改造が施されたX200系、MS形態と他の形態を切り替えるための可変機構を採用したX300系へと派生している[4]

一方、MS用OSを理解出来るエンジニアの不在からナチュラル用OSの開発に難航しており、第1期GAT-Xシリーズの時点では実用化の目処が立っておらず、この問題点は第2期GAT-Xシリーズで大幅に改善される事になる。

登場作品 [編集 | ソースを編集]

機動戦士ガンダムSEED
初出作品。オーブのヘリオポリスで開発されていた5機のGを強奪するが為にクルーゼ隊がコロニーを襲撃するところから物語が始まった。クルーゼ隊は5機の内4機の強奪に成功し、連合軍の最新鋭艦であるアークエンジェルは唯一残されたストライクガンダムアラスカ基地へ輸送するべく各地を転戦する事になった。
機動戦士ガンダムSEED ASTRAY
オーブ側の視点から開発について掘り下げられ、ウズミ・ナラ・アスハの指示の他にオーブの軍事を司るサハク家の意向が働きモルゲンレーテが開発に協力した事が語られている。
機動戦士ガンダムSEED C.E.73 STARGAZER
戦間期に始動したアクタイオン・プロジェクトによって第1期GAT-Xシリーズが再生産され、それをベースにストライクノワール等の改修型が開発・運用された。

当該機 [編集 | ソースを編集]

型式番号に「GAT-X」のナンバーを持つ物を記載。

X100系フレーム[編集 | ソースを編集]

デュエルガンダム
ブルデュエル
レーゲンデュエルガンダム
バスターガンダム
ヴェルデバスター
ヘイルバスターガンダム
ストライクガンダム
ストライクE
ストライクノワール
ゲイルストライクガンダム
カラミティガンダム
ソードカラミティ
エールカラミティガンダム
ブラウカラミティ

X200系フレーム [編集 | ソースを編集]

ブリッツガンダム
ネロブリッツ
ネブラブリッツガンダム
フォビドゥンガンダム
フォビドゥンブルー
ロートフォビドゥン

X300系フレーム[編集 | ソースを編集]

イージスガンダム
ロッソイージス
レイダーガンダム
ゲルプレイダー

関連項目 [編集 | ソースを編集]

GUNDAM (OS)
機体に搭載されたOS。その頭文字を取って「ガンダム」と呼ばれる事もあった。
フェイズシフト装甲 / トランスフェイズ装甲
GAT-Xシリーズ各機に標準装備された相転移相応。第2期GAT-Xシリーズは応用技術であるトランスフェイズ装甲を装備する。
ストライカーパックシステム
ストライクに搭載された装備換装システム。
ガンダムアストレイ
モルゲンレーテ社がGAT-Xシリーズの技術を盗用して開発した試作MS群。PS装甲はブラックボックス化されていた為、ロールアウト時点では再現する事が出来なかった。
アクタイオン・プロジェクト
第1次連合・プラント大戦後に行われたMS開発計画。アクタイオン・インダストリー社をリーダーカンパニーにGAT-Xシリーズを再生産し、その運用データを基に改修を施していった。
アークエンジェル級 (アークエンジェル / ドミニオン)
GAT-Xシリーズの運用を想定し建造された地球連合軍の強襲機動特装艦。
ガンダムタイプ
他のシリーズにおけるガンダムタイプ。

リンク[編集 | ソースを編集]

脚注[編集 | ソースを編集]

  1. なお、開発においては超高精細シミュレーション上のみに存在した機体にもシリアルナンバーを付けるため、「GAT-X101」や「GAT-X104」に実機は存在しない。
  2. 「ガンダム」の呼称はキラ・ヤマトがOSの起動画面の頭文字を縦読みした事に端を発し、それがアークエンジェルのクルーやジェラード・ガルシアなどの人伝に伝わっていった。
  3. このフレーム構造は「試作機を含めて短期間で開発可能である事」と「実験兵装を装備する事」が盛り込まれた結果採用されたものであり、端的に言えば完成した新装備を順次投入し、MSのシステムに統合出来るというメリットがあった。
  4. X200及びX300系フレームはX100系とは異なり、機体ごとにフレームの設計が異なっている。