「サイコフレーム」の版間の差分
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シャアの反乱後、アナハイムにおいてサイコフレームは表向きは開発は中止になっていたが、グラナダ工場では極秘裏に(ビスト財団と連邦軍上層部の密命込みだが)フル・サイコ・フレーム機である[[ユニコーンガンダム]]を製造していた。 | シャアの反乱後、アナハイムにおいてサイコフレームは表向きは開発は中止になっていたが、グラナダ工場では極秘裏に(ビスト財団と連邦軍上層部の密命込みだが)フル・サイコ・フレーム機である[[ユニコーンガンダム]]を製造していた。 | ||
− | サイコフレームを全身骨格に採用した[[ユニコーンガンダム]] | + | サイコフレームを全身骨格に採用した[[ユニコーンガンダム]]は正に全身がサイコミュの塊のような機体であり、パイロットのNT能力を飛躍的に増幅する性能を持ったことで従来見られたものと同じようなサイコミュ由来の超常現象を数多く引き起こしている。ユニコーンガンダムは最後には、このサイコフレームの性能をフルに発揮することでコロニーレーザーすら無力化するが、同時に過去・現在・未来に存在する全ての意識を融合し、人機一体となる新たな生物(存在)を生み出したとされる。それは全ての意思を共有した意識の集合体とも呼べる存在とされ、ゼネラル・レビルのMS部隊をマニピュレータをかざすだけで核融合炉を「時を巻き戻した」ように分解して無力化する等の圧倒的な力を見せつけた。 |
ユニコーンガンダムの存在によってサイコフレームの能力が再び危険視されると、連邦とネオ・ジオン残党双方の合意の下、サイコフレームの封印協定が締結され、RX-0に連なる機体も解体・封印される事になった。だが、協定締結後も水面下ではその製造技術やサイコフレームそのものの探索は続けられていた。 | ユニコーンガンダムの存在によってサイコフレームの能力が再び危険視されると、連邦とネオ・ジオン残党双方の合意の下、サイコフレームの封印協定が締結され、RX-0に連なる機体も解体・封印される事になった。だが、協定締結後も水面下ではその製造技術やサイコフレームそのものの探索は続けられていた。 | ||
− | + | サイコフレームは稼働時に発光現象が確認されており、「光る兵器などナンセンスだ」という意見もあるが、その原理は、サイコフレーム搭載機の開発に携わった技術者も理解できていなかった。この発光現象は機体によって異なるとされ、[[ユニコーンガンダム]]は赤色、ユニコーンガンダム2号機「[[バンシィ]]」は金色、同3号機「[[フェネクス]]」は青色に発光する。また、ある条件化においては緑を基調とした虹色に輝くこともある<ref>この現象はアナハイム社の[[アーロン・テルジェフ]]がサイコ・フレームが一種の変換装置としての役割を果たしパイロットから集積した感応波を光に変換し、最終的に物理エネルギーに転換していると結論付けている。</ref>。 | |
構造材自体にコンピューター機材を組み込むという技術は、後にマルチプル・コントラクション・アーマー(MCA)構造へと応用され、後の時代にモビルスーツの小型高性能化へ大きく貢献することとなる。F91の機体設定で機体重量の削減、小型化に成功しているという記述が有り、これは『逆襲のシャア』作中で[[νガンダム]]や[[サザビー]]に採用された時点で確認された利点の一つ<ref>『[[機動戦士ガンダム 逆襲のシャア|逆襲のシャア]]』冒頭で[[チェーン・アギ]]がνガンダムの機体重量が計画値よりも減っている事に言及しているのはこの点を指している</ref>。 | 構造材自体にコンピューター機材を組み込むという技術は、後にマルチプル・コントラクション・アーマー(MCA)構造へと応用され、後の時代にモビルスーツの小型高性能化へ大きく貢献することとなる。F91の機体設定で機体重量の削減、小型化に成功しているという記述が有り、これは『逆襲のシャア』作中で[[νガンダム]]や[[サザビー]]に採用された時点で確認された利点の一つ<ref>『[[機動戦士ガンダム 逆襲のシャア|逆襲のシャア]]』冒頭で[[チェーン・アギ]]がνガンダムの機体重量が計画値よりも減っている事に言及しているのはこの点を指している</ref>。 |
2020年7月18日 (土) 09:22時点における版
サイコフレーム(Psycho Frame)
サイコミュ機能を持ったLSIクラスのコンピューターチップを金属粒子レベルで組み込んだモビルスーツ用の特殊構造材。従来のサイコミュシステムは装置自体が大型で、機動兵器へ搭載するにはMAクラスのサイズが要求されたが、このフレームの開発によりMS内に占めるサイコミュ装置のスペースが大幅に縮小された。
製造と管理はジオンと関係の深いアナハイム・エレクトロニクス社のグラナダ工場が一括で行っており、元々はシャアの指揮する新生ネオ・ジオン軍でナナイ・ミゲルらのチームが開発し実用化にこぎつけた技術ではあったが、アムロと互角の状況で戦いたいというシャアの意思により、意図的にアナハイム・エレクトロニクス社のフォン・ブラウン工場へと流出させた。
バイオセンサー同様にパイロットの脳波を増幅してサイコミュ操作や操縦補助を行うデバイスであるが、性能の高いサイコミュの常として既に重力に引かれているはずの小惑星の破片を動かしたり、直径数十キロにも及ぶコロニーレーザーを無力化する等の超常現象を起こしている。特に、「シャアの反乱」の終盤、落下していく小惑星アクシズの破片を動かした現象は公式記録に残る大きな事件として後に「アクシズ・ショック」と名付けられた。 シャアの反乱後、アナハイムにおいてサイコフレームは表向きは開発は中止になっていたが、グラナダ工場では極秘裏に(ビスト財団と連邦軍上層部の密命込みだが)フル・サイコ・フレーム機であるユニコーンガンダムを製造していた。
サイコフレームを全身骨格に採用したユニコーンガンダムは正に全身がサイコミュの塊のような機体であり、パイロットのNT能力を飛躍的に増幅する性能を持ったことで従来見られたものと同じようなサイコミュ由来の超常現象を数多く引き起こしている。ユニコーンガンダムは最後には、このサイコフレームの性能をフルに発揮することでコロニーレーザーすら無力化するが、同時に過去・現在・未来に存在する全ての意識を融合し、人機一体となる新たな生物(存在)を生み出したとされる。それは全ての意思を共有した意識の集合体とも呼べる存在とされ、ゼネラル・レビルのMS部隊をマニピュレータをかざすだけで核融合炉を「時を巻き戻した」ように分解して無力化する等の圧倒的な力を見せつけた。
ユニコーンガンダムの存在によってサイコフレームの能力が再び危険視されると、連邦とネオ・ジオン残党双方の合意の下、サイコフレームの封印協定が締結され、RX-0に連なる機体も解体・封印される事になった。だが、協定締結後も水面下ではその製造技術やサイコフレームそのものの探索は続けられていた。
サイコフレームは稼働時に発光現象が確認されており、「光る兵器などナンセンスだ」という意見もあるが、その原理は、サイコフレーム搭載機の開発に携わった技術者も理解できていなかった。この発光現象は機体によって異なるとされ、ユニコーンガンダムは赤色、ユニコーンガンダム2号機「バンシィ」は金色、同3号機「フェネクス」は青色に発光する。また、ある条件化においては緑を基調とした虹色に輝くこともある[1]。
構造材自体にコンピューター機材を組み込むという技術は、後にマルチプル・コントラクション・アーマー(MCA)構造へと応用され、後の時代にモビルスーツの小型高性能化へ大きく貢献することとなる。F91の機体設定で機体重量の削減、小型化に成功しているという記述が有り、これは『逆襲のシャア』作中でνガンダムやサザビーに採用された時点で確認された利点の一つ[2]。
ホビージャパン限定の解説だが、『ガイア・ギア』に登場するマン・マシーン、『ガイア・ギアα』にはサイコフレームが搭載されているとなっている。
登場作品
- 機動戦士ガンダム MSV-R ジョニー・ライデンの帰還
- 試験段階のサイコフレームを搭載したシャア専用ディジェが登場。この段階ではまだ「サイコフレーム」の名前すら付けられていなかったとされている。
- 機動戦士ムーンガンダム
- サイコフレームを搭載した初のガンダムタイプG-ドアーズと、その頭部を移植したムーンガンダムの活躍が描かれている。
- 機動戦士ガンダム 逆襲のシャア
- シャアによって意図的に情報がリークされ、連邦側にその技術の詳細が流出。ヤクト・ドーガ、サザビー、νガンダムといったサイコフレーム搭載機が敵味方に分かれて激戦を繰り広げた。
- 機動戦士ガンダムUC
- UC計画の一環で研究が続けられ、技術進歩によってムーバブルフレームの全てをサイコフレームにする「フルサイコフレーム」が実現。これを採用したユニコーンガンダムが開発されたが、ラプラス事変でその危険性が再び露見し、サイコフレームの封印協定が結ばれた。
- 機動戦士ガンダム Twilight AXIS
- 連邦政府とブッホ・コンツェルンが地球圏から離脱するアクシズからサイコフレームかそれに関わる資料を回収しようと画策し、双方の戦力が交戦状態に陥ったものの、双方ともに回収に失敗した。
- 機動戦士ガンダムNT
- 野良サイコフレームとも呼べるフェネクスをめぐり、連邦軍、ルオ商会、ジオン共和国がそれぞれの思惑をもってこれの鹵獲を目論んだ。
- 機動戦士ガンダムF91
- 劇場公開時の一部資料に、ガンダムF91にサイコフレームが搭載されているとする記述が見られる。また、ガンプラ「MG 1/100 ガンダムF91」(旧版)の説明書内機体解説文では「MCA構造はサイコフレームの技術を応用・発展した物」と設定されている。
搭載機体
- シャア専用ディジェ
- G-ドアーズ
- バルギル(ガンダム・ヘッド搭載型)
- ムーンガンダム
- ナラティブガンダム
- Hi-νガンダム
- 量産型νガンダム
- ヤクト・ドーガ
- サイコ・ギラ・ドーガ
- サザビー
- ナイチンゲール
- β・アジール(Gジェネオリジナル設定)
- リバウ
- クシャトリヤ
- シナンジュ・スタイン
- ネオ・ジオング
- シャンブロ
- ローゼン・ズール
- ユニコーンガンダム
- バンシィ
- フェネクス
- GFタンク
- ガンダムGファーストDX
- キャノンガンDX
- ガンダムF91(搭載機とする資料あり)
- ムラサメ
- ガイア・ギアα
- エクストリームガンダム type-レオスII ヴァリアント・サーフェイス
- エクストリームガンダム type-セシア エクセリア
余談
『機動戦士ガンダムUC』の作者福井晴敏氏は過去に、富野監督とのトークショーで「サイコフレームとイデオナイトは同様の原理」といった旨の発言をしているが、これがサンライズ公式設定になったことはない(リンク先の「イデ」の項を参考)。
リンク
脚注
- ↑ この現象はアナハイム社のアーロン・テルジェフがサイコ・フレームが一種の変換装置としての役割を果たしパイロットから集積した感応波を光に変換し、最終的に物理エネルギーに転換していると結論付けている。
- ↑ 『逆襲のシャア』冒頭でチェーン・アギがνガンダムの機体重量が計画値よりも減っている事に言及しているのはこの点を指している