「ギラ・ドーガ」の版間の差分

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== AMS-119 ギラ・ドーガ(Geara Doga) ==
+
{{登場メカ概要
*登場作品:[[機動戦士ガンダム 逆襲のシャア]][[機動戦士ガンダムUC]][[機動戦士ガンダム シルエットフォーミュラ91]]、[[機動戦士ガンダム外伝 ミッシングリンク]]
+
| 読み = <!-- 読み方が難しい場合に使用 -->
*デザイナー:出渕裕
+
| 外国語表記 = Geara Doga
*分類:汎用量産型[[モビルスーツ]]
+
| 登場作品 =  
*装甲素材:チタン合金セラミック複合材
+
*[[機動戦士ガンダム 逆襲のシャア]]
*頭頂高:20.0m
+
*[[機動戦士ガンダムUC]]
*本体重量:23.0t
+
*[[機動戦士ガンダム シルエットフォーミュラ91]]
*全備重量:50.8t
+
*その他多数
*主動力:熱核融合炉
+
<!-- *続編、或いは個別作品に出演した作品のみ記載。 -->
*出力:2,160kW
+
| デザイナー = 出渕裕
*推力:54,000kg
+
}}<!-- 必要に応じて追加をお願いします。 -->
*センサー有効半径:16,400m
+
 
*開発:[[ネオ・ジオン]]軍(設計)、[[アナハイム・エレクトロニクス社]](製造)
+
{{登場メカ概要
*所属:[[ネオ・ジオン]]
+
| タイトル = スペック
*主なパイロット:[[ヴィンセント・グライスナー]]、[[レイラ・ラギオール]]、新生[[ネオ・ジオン]]
+
| 分類 = 汎用量産型[[モビルスーツ]]
 +
| 生産形態 = 量産機
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| 型式番号 = AMS-119
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| 頭頂高 = 20.0m
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| 全高 =
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| 本体重量 = 23.0t
 +
| 全備重量 = 50.8t
 +
| 主動力 = [[熱核融合炉]]
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| ジェネレーター出力 = 2,160kW
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| スラスター総推力 = 54,000kg
 +
| 装甲材質 = [[チタン合金セラミック複合材]]
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| センサー有効半径 = 16,400m
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| 開発組織 =
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| 設計 = [[ネオ・ジオン]]
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| 製造 = [[アナハイム・エレクトロニクス社]]
 +
| 所属 = [[ネオ・ジオン]]
 +
| 所属組織 =
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| 所属部隊 =
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| 母艦 =
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| 主なパイロット = [[レイラ・ラギオール]]<br/>[[ネオ・ジオン兵]]
 +
}}<!-- 必要に応じて追加をお願いします。 -->
  
 
== 概要 ==
 
== 概要 ==
[[シャア・アズナブル]]率いる[[ネオ・ジオン]]の主力となった量産型[[モビルスーツ]][[アナハイム・エレクトロニクス社]]が製造を請け負っている。[[第一次ネオ・ジオン抗争]]時には既に開発が開始されており、[[ザクII|ザク]]の基本設計に[[マラサイ]]のムーバブルフレームを採用したような構造である。そのため、外見はザクに似ており、その汎用性とフォルムを受け継いだ[[MS]]として完成している。そのポテンシャルは[[グリプス戦役]]時に投入された機体よりも上だが、同時期に量産型として採用された地球連邦軍の[[ジェガン]]とはほとんど変わらない。旧[[ジオン軍]]の伝統にのっとり、指揮官機は頭部にブレードアンテナが装備される。また、エースパイロットに対してはパーソナルカラーへの塗装変更も許可されている。
+
[[シャア・アズナブル]]率いる[[ネオ・ジオン]]の主力となった量産型[[モビルスーツ]]。原型となる機体は、[[グリプス戦役]]後期に[[アクシズ]]で開発されていた機体であり、[[第一次ネオ・ジオン抗争]]終結時にアクシズ残党が持ち出した機体をベースに、[[アナハイム・エレクトロニクス社]][[グラナダ]]工場において、生産を前提とした設計変更を経て完成した。
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 +
その設計思想は[[ザクII]]を踏襲したものであり、MS本来の「人間の機能を拡大した機動歩兵」に立ち返る事を目指している。これは、[[グリプス戦役]]から第一次ネオ・ジオン抗争の間で隆盛を極めたMSの多機能・万能化の流れに対して見直しを図るという意図があった<ref>この風潮は連邦軍も同様であり、同じくMSの基本に立ち返った[[ジェガン]]が開発されている。</ref>。無論、この間の技術進展に伴う各種部材やパーツのスペック向上はめざましく、汎用MSとしては[[一年戦争]]当時とは比較にならない高性能機となり、同時期の連邦系量産機の[[ジェガン]]と同程度のスペックを有している。また、設計自体に余裕が持たされている為、各種オプションを別途換装・装備する事であらゆる用途への投入が可能。
 +
 
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本機の基本仕様は「空間戦闘用」であり、長距離巡航用のバックパックを標準装備している。これはザクの開発当初の冷却ユニットを原型としており、いわゆる高機動型を上回るプロペラント容量を持つ。これは、補助艦艇の少ない新生ネオ・ジオンの台所事情も反映したものである。機体設計自体に余裕が持たされているため、各種オプションを別途換装・装備する事であらゆる用途に投入する事も可能。そのためのオプション装備として機雷敷設用のマインレイヤーやランゲ・ブルーノ砲の装備なども提案されていた。
 +
 
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性能的には同時期の連邦計量産機である[[ジェガン]]と同程度のスペックを持ち、制御系やコクピット周りも[[アームレイカー]]やエア・バルーンなど当時の標準的な装備を施した仕様に更新されている。ただし、基礎設計が古い事もあり、[[第二次ネオ・ジオン抗争]]の段階では既に旧式化しており、当時の標準的なMS部隊編成のスペックから考えれば機種転換寸前の機体であった。だが、当時のネオ・ジオンの台所事情からして新設計の機体を一から開発する余裕がなく<ref>[[サザビー]]や[[α・アジール]]の開発もあって開発リソースは限られていた。</ref>、短期決戦を目論んでいた事もあり、最も調達効率の良い機体として提供(ほぼ無償とする説もある)されていた。
  
本機をベースにした[[ニュータイプ]]専用機に[[ヤクト・ドーガ]]がある。
+
新生ネオ・ジオンのMS部隊の中核をなす機体として100機あまりが生産され、82機が実戦配備されている。その中の10機前後は指揮官機仕様でロールアウトしているが、指揮官機と一般機の変更点は旧[[ジオン軍]]の伝統に則り頭部にブレードアンテナが装備される程度だとされている。また、一部機能の強化や専用武器、パーソナルカラー等も整備可能な範囲内で認められており、複数のバリエーションが展開されている。
 +
 
 +
本機の発展機として[[サイコミュシステム|サイコミュ]]を搭載した[[ヤクト・ドーガ]]がある。また、本機の一部は[[宇宙世紀]]0120年代まで稼働が確認されており、アナハイムも独自に本機の後継機開発を継続していたとされ、[[ギラ・ズール]]はフレームや制御系に類似点が散見できる。
  
 
== 登場作品と操縦者 ==
 
== 登場作品と操縦者 ==
 
<!-- :[[作品名]]:説明 -->
 
<!-- :[[作品名]]:説明 -->
 
;[[機動戦士ガンダム 逆襲のシャア]]
 
;[[機動戦士ガンダム 逆襲のシャア]]
:[[ネオ・ジオン]]軍の主力機として多数が投入されている。また、[[アクシズ]]落下を阻止するために集まった多数の[[モビルスーツ]]の中に本機の姿が確認できる。
+
:初登場作品。[[ネオ・ジオン]]軍の主力機として多数が投入されている。また、[[アクシズ]]の後部が地球へと落下する中、その落下を阻止するために複数のギラ・ドーガも連邦軍の[[モビルスーツ]]と共にアクシズの押し返しに協力した。
 +
;[[ダブルフェイク アンダー・ザ・ガンダム]]
 +
:物語終盤に[[イリア・パゾム]]率いるネオ・ジオン軍の戦力として登場。特に目立った活躍は無く、[[コロニー落とし]]作戦の際には[[Dガンダムサード]]や[[ザクIII後期型]]によって数機が撃墜されている。
 +
;[[機動戦士ガンダム シルエットフォーミュラ91]]
 +
:モビルスーツハンドブック、漫画版第4話~第5話、小説版第3話で[[レイラ・ラギオール]]の乗る漆黒に塗装された機体が登場。<br />ハンドブック及び小説版では自分達の住むコロニー内に侵入してきた[[ブレイウッド]]隊を出迎え、難民達の住む居住区へと案内した。一方、漫画版では展開が大きく異なり、ブレイウッド隊を6年前に襲撃してきた[[バズ・ガレムソン]]の再来と勘違いして[[トキオ・ランドール|トキオ]]と[[アイリス・オーランド|アイリス]]の乗る車を襲撃。その際、随行していた[[ケビン・フォレスト]]の[[ハーディガン]]と格闘戦の末にモノアイを損傷し転倒。レイラは投降し、本機はそのままコロニー内に放棄された。
 
;[[機動戦士ガンダムUC]]
 
;[[機動戦士ガンダムUC]]
:袖付きの所属を表す装飾が施され、ギラ・ズールと共に第一線で運用されている。
+
:[[袖付き]]の戦力として登場。同組織への所属を表す装飾が施されており、ギラ・ズールと共に第一線で運用されている。
;[[機動戦士ガンダム シルエットフォーミュラ91]]
 
:パイロットは[[レイラ・ラギオール]]。<br />[[バズ・ガレムソン]]の再来と勘違いして[[ケビン・フォレスト]]の[[ハーディガン]]や[[トキオ・ランドール]]達の乗る車に襲いかかるが、ケビンに取り押さえられている。レイラの投降後、そのままコロニー内に放棄されている。
 
  
 
== 装備・機能 ==
 
== 装備・機能 ==
 
<!-- === 特殊機能 === -->
 
<!-- === 特殊機能 === -->
 
 
=== 武装・必殺攻撃 ===
 
=== 武装・必殺攻撃 ===
;グレネード・ランチャー
 
:シールド上部の裏側に装備された武装。
 
;シュツルム・ファウスト
 
:シールド下部の裏側に4発装備。手に持って発射するだけでなく、シールドから直接撃ち出す事も可能。
 
;ビーム・ソード・アックス
 
:近接戦用の武装。サーベル、斧、ピックの3モードに切り替え可能。
 
 
;ビーム・マシンガン
 
;ビーム・マシンガン
:ビームを撃ち出すマシンガン。銃身下部にはグレネード・ランチャーが装備可能。
+
:ギラ・ドーガの標準装備。垂直2連の銃口を持ち、ペレット状のビームをマシンガンのように連射する他、通常の[[ビーム・ライフル]]としても使用可能<ref>銃身の上部は、複合センサーとする資料(設定画など)とビーム・ライフルとしての銃口とする資料もある。</ref>。銃身下部にはオプションとしてグレネード・ランチャーも装着可能。エネルギーマガジンパックは銃身下部に側面方向へ斜め向きに装着する方式となっており、予備マガジンは腰部両側面にあるマガジンケースに収納可能。
;ビーム・マシンガン
+
:;グレネード・ランチャー
:指揮官用の武装。一般機の物に比べて高出力・長射程となっている。
+
::銃身下部に装着可能なオプション装備。銃身下部のサブグリップの基部に発射筒を装着した状態で使用する。
 +
;ビーム・マシンガン(指揮官用)
 +
:指揮官機用のビーム・マシンガン。一般機用のそれと同じくペレット状のビームを連射する。より高出力のビームを射出可能であり、最大射程も延長されている。より精密な射撃の為に銃身の先端に複合センサーを装備している。
 +
;[[ビーム・サーベル|ビーム・ソード・アックス]]
 +
:近接戦用の斬撃ビーム兵装。ビーム・エミッターを二基内蔵しており、ソード状のビーム刃の他、貫通力が高くトーチとしても使用可能なピック、切断力の高いアックスといったビーム刃を状況によって使い分ける事ができる。
 +
;シールド
 +
:シュツルム・ファウストおよびグレネード・ランチャーを装備するギラ・ドーガの標準装備。機体のポジションによって角度を調整する事ができ、グレネードの射出や防御の際のフレキシブルな対応が可能。
 +
:;[[シュツルム・ファウスト]]
 +
::[[一年戦争]]の頃から運用されている使い捨ての簡易型ロケット・ランチャー。シールド裏に最大四基マウント可能。携帯用の武装としてコストパフォーマンスに優れ、[[宇宙世紀]]0090年代に入ってから武装ゲリラ等も多用している。
 +
:;グレネード・ランチャー
 +
::シールド裏面に二基装備されている複合型のマルチランチャー。榴弾による攻撃の他にもスモークディスチャージャーとしての使用も可能。
 
;ショックアンカー
 
;ショックアンカー
:敵機をワイヤーで拘束し、電撃を流す。[[νガンダム]]に対して使用していた。
+
:敵機をワイヤーで拘束し、電流を流す。[[νガンダム]]に対して使用していた。
;シールド
 
:折りたたみ式で、左腕に装備されている。裏側にはシュツルム・ファウストやグレネード・ランチャーを装備。
 
  
 
== 対決・名場面 ==
 
== 対決・名場面 ==
  
 
== 関連機体 ==
 
== 関連機体 ==
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=== パーソナルカスタム機 ===
 
;[[レズン専用ギラ・ドーガ]]
 
;[[レズン専用ギラ・ドーガ]]
:パーソナルカラーである青に塗られたレズン専用機。
+
:パーソナルカラーである青で塗装された[[レズン・シュナイダー]]専用機。
;[[フロンタル専用ギラ・ドーガ]]
+
;[[ギラ・ドーガ (フル・フロンタル専用機)]]
:耐久テスト用の実験機。C型に分類される。
+
:[[フル・フロンタル]]の搭乗する耐久テスト用の実験機。C型に分類される機体で、パーソナルカラーである赤で塗装されている。
 +
;[[ギラ・ドーガ (ヴィンセント機)]]
 +
:ギラ・ドーガの実用試験のため[[ヴィンセント・グライスナー]]が受領した先行配備機。パーソナルカラーである青で塗装されている。
 +
 
 +
=== 改修機・バリエーション機 ===
 
;[[ギラ・ドーガ改]]
 
;[[ギラ・ドーガ改]]
:指揮官用として開発された機体。
+
:ボックスタイプヘッドを採用し、指揮官用として開発された機体。
;[[ギラ・ドーガ改 (シド・アンバー機)]]
 
:連邦軍が改修した機体。ギラ・ドーガ改とは違う機体である。
 
 
;[[ギラ・ドーガ重装型]]
 
;[[ギラ・ドーガ重装型]]
 
:重装型バックパックを装備した機体。
 
:重装型バックパックを装備した機体。
:;[[アンジェロ専用ギラ・ドーガ]]
+
;[[アングリフ・ドーガ]]
::パーソナルカラーである紫色に塗られたアンジェロ専用機。
+
:拠点攻略用に追加武装を施した機体。
 
;[[ギラ・ドーガ サイコミュ試験タイプ]]
 
;[[ギラ・ドーガ サイコミュ試験タイプ]]
 
:サイコミュを試験的に搭載した機体。
 
:サイコミュを試験的に搭載した機体。
;[[ヤクト・ドーガ]]
+
;[[ギラ・ドーガ改 (リア・ドーガ)]]
 +
:連邦軍によって鹵獲・改修された機体。上記のギラ・ドーガ改とは別機体である。
 +
 
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=== 派生機・後継機 ===
 +
;[[ヤクト・ドーガ]] / [[サイコ・ドーガ (ベルトーチカ・チルドレン)|サイコ・ドーガ]]
 
:本機をベースにニュータイプ専用機として開発された機体。
 
:本機をベースにニュータイプ専用機として開発された機体。
 +
:;[[ヤクト・ドーガ (袖付き仕様)]]
 +
::「[[袖付き]]」によって修復されたヤクト・ドーガ。本機の右腕部とバックパックが流用されている。
 +
:;[[ギーセン・ドーガ]]
 +
::AE社が[[サイコフレーム]]の試験運用のため開発したヤクト・ドーガのバリエーション機。同様に本機をベースとしている。
 
;[[レーテ・ドーガ]]
 
;[[レーテ・ドーガ]]
:[[シャア・アズナブル]]総帥を含むニュータイプ専用機として、数種類の試作機が開発された機体。要求条件を満たす事ができず、開発は中断されている。模型雑誌『HobbyJAPAN』の作例が初出。
+
:[[シャア・アズナブル]]総帥を含むニュータイプ専用機として、数種類の試作機が開発された機体。要求条件を満たす事ができず、開発は中断されている。模型雑誌『HobbyJAPAN』1988年6月号の作例が初出。
 
;[[ギラ・ズール]]
 
;[[ギラ・ズール]]
:『ガンダムUC』に登場する、ギラ・ドーガのマイナーチェンジ版。
+
:後継機として開発が進められていた機体。第二次ネオ・ジオン抗争後、「[[袖付き]]」の蜂起に伴い主力機として運用された。
 +
;[[メッサー]]
 +
:ギラ・ドーガの再設計機。反連邦組織[[マフティー]]の主力機。
 
;[[クェル・ドーガ]]
 
;[[クェル・ドーガ]]
 
:白兵戦に特化させた機体。
 
:白兵戦に特化させた機体。
;[[サイコ・ギラ・ドーガ]]
 
:『ベルトーチカ・チルドレン』に登場するヤクト・ドーガの代役機。
 
 
;[[バギ・ドーガ]]
 
;[[バギ・ドーガ]]
:ニュータイプ用として開発された実験機。
+
:ニュータイプ用に開発された実験機。
 +
 
 +
=== その他 ===
 
;[[グザ]]
 
;[[グザ]]
:本機の前段階にあたる機体。
+
:本機の前段階にあたる機体とされる。
;[[ドーガ]]
+
;ドーガ
:本機のプロトタイプにあたる機体。
+
:本機のプロトタイプとされる機体の1つ。書籍『模型情報』や『機動戦士ガンダムUC プリズマティック・モビルズ』に名前のみ掲載されている。また、模型雑誌「HobbyJAPAN」1988年6月号の別冊『機動戦士ガンダム「新世代へ捧ぐ」GUNDAM NEW GENERATION』には、[[グフ]]と同様の装備をした陸戦用の機体(AMS-117B)として作例が掲載されている。なお『[[ダブルフェイク アンダー・ザ・ガンダム|ダブルフェイク]]』に登場する[[ドーガ]]とは別機体。
 +
;[[ザクIII後期型]]
 +
:ザクIIIの後期生産型。ドーガ系の技術的な基礎となったとされている。
 
;[[マラサイ]]
 
;[[マラサイ]]
:シールドの機構など技術が使われている。
+
:シールドの機構などに技術的な流れを見る事ができる。
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;[[シャア専用ディジェ]]
 +
:本機の腕部と武装が流用されている。
 +
;[[リーベン・ヴォルフ]]
 +
:一部形状が共通しており、アクシズで設計が完了した機体の機構を組み込んでいる事からギラ・ドーガ(の原型機)がそれに当たると思われる。
 
;[[ザクII]]
 
;[[ザクII]]
:本機に設計思想が引き継がれている。
+
:MSとしての基本に立ち返るという設計思想に基づき、そのコンセプトを引き継いでいる。
;[[メッサー]]
+
;[[プシケー]]
:『閃光のハサウェイ』に登場する、ギラ・ドーガの再設計機。
+
:宇宙戦国時代の[[ミキシングビルドモビルスーツ]]の1機。本機の頭部が使用されているが、センサーは別の物が外付けされている。
  
 
== 余談 ==
 
== 余談 ==
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== 商品情報 ==
 
== 商品情報 ==
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=== [[ガンプラ]] ===
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;【CCA版】
 
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=== フィギュア ===
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== リンク ==
 
== リンク ==
 
*[[登場メカ]]
 
*[[登場メカ]]
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== 脚注 ==
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<references />
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<!-- 本文には<ref>内容</ref>のかたちで挿入してください。 -->
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{{DEFAULTSORT:きら とおか}}
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[[Category:登場メカか行]]
 +
[[Category:機動戦士ガンダム 逆襲のシャア]]
 +
[[Category:機動戦士ガンダムUC]]
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<!-- DEFAULTSORTとCategoryを元に、各カテゴリページに表示・自動整列されます。 -->

2024年8月5日 (月) 23:10時点における最新版

ギラ・ドーガ
外国語表記 Geara Doga
登場作品
デザイナー 出渕裕
テンプレートを表示
スペック
分類 汎用量産型モビルスーツ
生産形態 量産機
型式番号 AMS-119
頭頂高 20.0m
本体重量 23.0t
全備重量 50.8t
主動力 熱核融合炉
ジェネレーター出力 2,160kW
スラスター総推力 54,000kg
装甲材質 チタン合金セラミック複合材
センサー有効半径 16,400m
設計 ネオ・ジオン
製造 アナハイム・エレクトロニクス社
所属 ネオ・ジオン
主なパイロット レイラ・ラギオール
ネオ・ジオン兵
テンプレートを表示

概要[編集 | ソースを編集]

シャア・アズナブル率いるネオ・ジオンの主力となった量産型モビルスーツ。原型となる機体は、グリプス戦役後期にアクシズで開発されていた機体であり、第一次ネオ・ジオン抗争終結時にアクシズ残党が持ち出した機体をベースに、アナハイム・エレクトロニクス社グラナダ工場において、生産を前提とした設計変更を経て完成した。

その設計思想はザクIIを踏襲したものであり、MS本来の「人間の機能を拡大した機動歩兵」に立ち返る事を目指している。これは、グリプス戦役から第一次ネオ・ジオン抗争の間で隆盛を極めたMSの多機能・万能化の流れに対して見直しを図るという意図があった[1]。無論、この間の技術進展に伴う各種部材やパーツのスペック向上はめざましく、汎用MSとしては一年戦争当時とは比較にならない高性能機となり、同時期の連邦系量産機のジェガンと同程度のスペックを有している。また、設計自体に余裕が持たされている為、各種オプションを別途換装・装備する事であらゆる用途への投入が可能。

本機の基本仕様は「空間戦闘用」であり、長距離巡航用のバックパックを標準装備している。これはザクの開発当初の冷却ユニットを原型としており、いわゆる高機動型を上回るプロペラント容量を持つ。これは、補助艦艇の少ない新生ネオ・ジオンの台所事情も反映したものである。機体設計自体に余裕が持たされているため、各種オプションを別途換装・装備する事であらゆる用途に投入する事も可能。そのためのオプション装備として機雷敷設用のマインレイヤーやランゲ・ブルーノ砲の装備なども提案されていた。

性能的には同時期の連邦計量産機であるジェガンと同程度のスペックを持ち、制御系やコクピット周りもアームレイカーやエア・バルーンなど当時の標準的な装備を施した仕様に更新されている。ただし、基礎設計が古い事もあり、第二次ネオ・ジオン抗争の段階では既に旧式化しており、当時の標準的なMS部隊編成のスペックから考えれば機種転換寸前の機体であった。だが、当時のネオ・ジオンの台所事情からして新設計の機体を一から開発する余裕がなく[2]、短期決戦を目論んでいた事もあり、最も調達効率の良い機体として提供(ほぼ無償とする説もある)されていた。

新生ネオ・ジオンのMS部隊の中核をなす機体として100機あまりが生産され、82機が実戦配備されている。その中の10機前後は指揮官機仕様でロールアウトしているが、指揮官機と一般機の変更点は旧ジオン軍の伝統に則り頭部にブレードアンテナが装備される程度だとされている。また、一部機能の強化や専用武器、パーソナルカラー等も整備可能な範囲内で認められており、複数のバリエーションが展開されている。

本機の発展機としてサイコミュを搭載したヤクト・ドーガがある。また、本機の一部は宇宙世紀0120年代まで稼働が確認されており、アナハイムも独自に本機の後継機開発を継続していたとされ、ギラ・ズールはフレームや制御系に類似点が散見できる。

登場作品と操縦者[編集 | ソースを編集]

機動戦士ガンダム 逆襲のシャア
初登場作品。ネオ・ジオン軍の主力機として多数が投入されている。また、アクシズの後部が地球へと落下する中、その落下を阻止するために複数のギラ・ドーガも連邦軍のモビルスーツと共にアクシズの押し返しに協力した。
ダブルフェイク アンダー・ザ・ガンダム
物語終盤にイリア・パゾム率いるネオ・ジオン軍の戦力として登場。特に目立った活躍は無く、コロニー落とし作戦の際にはDガンダムサードザクIII後期型によって数機が撃墜されている。
機動戦士ガンダム シルエットフォーミュラ91
モビルスーツハンドブック、漫画版第4話~第5話、小説版第3話でレイラ・ラギオールの乗る漆黒に塗装された機体が登場。
ハンドブック及び小説版では自分達の住むコロニー内に侵入してきたブレイウッド隊を出迎え、難民達の住む居住区へと案内した。一方、漫画版では展開が大きく異なり、ブレイウッド隊を6年前に襲撃してきたバズ・ガレムソンの再来と勘違いしてトキオアイリスの乗る車を襲撃。その際、随行していたケビン・フォレストハーディガンと格闘戦の末にモノアイを損傷し転倒。レイラは投降し、本機はそのままコロニー内に放棄された。
機動戦士ガンダムUC
袖付きの戦力として登場。同組織への所属を表す装飾が施されており、ギラ・ズールと共に第一線で運用されている。

装備・機能[編集 | ソースを編集]

武装・必殺攻撃[編集 | ソースを編集]

ビーム・マシンガン
ギラ・ドーガの標準装備。垂直2連の銃口を持ち、ペレット状のビームをマシンガンのように連射する他、通常のビーム・ライフルとしても使用可能[3]。銃身下部にはオプションとしてグレネード・ランチャーも装着可能。エネルギーマガジンパックは銃身下部に側面方向へ斜め向きに装着する方式となっており、予備マガジンは腰部両側面にあるマガジンケースに収納可能。
グレネード・ランチャー
銃身下部に装着可能なオプション装備。銃身下部のサブグリップの基部に発射筒を装着した状態で使用する。
ビーム・マシンガン(指揮官用)
指揮官機用のビーム・マシンガン。一般機用のそれと同じくペレット状のビームを連射する。より高出力のビームを射出可能であり、最大射程も延長されている。より精密な射撃の為に銃身の先端に複合センサーを装備している。
ビーム・ソード・アックス
近接戦用の斬撃ビーム兵装。ビーム・エミッターを二基内蔵しており、ソード状のビーム刃の他、貫通力が高くトーチとしても使用可能なピック、切断力の高いアックスといったビーム刃を状況によって使い分ける事ができる。
シールド
シュツルム・ファウストおよびグレネード・ランチャーを装備するギラ・ドーガの標準装備。機体のポジションによって角度を調整する事ができ、グレネードの射出や防御の際のフレキシブルな対応が可能。
シュツルム・ファウスト
一年戦争の頃から運用されている使い捨ての簡易型ロケット・ランチャー。シールド裏に最大四基マウント可能。携帯用の武装としてコストパフォーマンスに優れ、宇宙世紀0090年代に入ってから武装ゲリラ等も多用している。
グレネード・ランチャー
シールド裏面に二基装備されている複合型のマルチランチャー。榴弾による攻撃の他にもスモークディスチャージャーとしての使用も可能。
ショックアンカー
敵機をワイヤーで拘束し、電流を流す。νガンダムに対して使用していた。

対決・名場面[編集 | ソースを編集]

関連機体[編集 | ソースを編集]

パーソナルカスタム機 [編集 | ソースを編集]

レズン専用ギラ・ドーガ
パーソナルカラーである青で塗装されたレズン・シュナイダー専用機。
ギラ・ドーガ (フル・フロンタル専用機)
フル・フロンタルの搭乗する耐久テスト用の実験機。C型に分類される機体で、パーソナルカラーである赤で塗装されている。
ギラ・ドーガ (ヴィンセント機)
ギラ・ドーガの実用試験のためヴィンセント・グライスナーが受領した先行配備機。パーソナルカラーである青で塗装されている。

改修機・バリエーション機 [編集 | ソースを編集]

ギラ・ドーガ改
ボックスタイプヘッドを採用し、指揮官用として開発された機体。
ギラ・ドーガ重装型
重装型バックパックを装備した機体。
アングリフ・ドーガ
拠点攻略用に追加武装を施した機体。
ギラ・ドーガ サイコミュ試験タイプ
サイコミュを試験的に搭載した機体。
ギラ・ドーガ改 (リア・ドーガ)
連邦軍によって鹵獲・改修された機体。上記のギラ・ドーガ改とは別機体である。

派生機・後継機 [編集 | ソースを編集]

ヤクト・ドーガ / サイコ・ドーガ
本機をベースにニュータイプ専用機として開発された機体。
ヤクト・ドーガ (袖付き仕様)
袖付き」によって修復されたヤクト・ドーガ。本機の右腕部とバックパックが流用されている。
ギーセン・ドーガ
AE社がサイコフレームの試験運用のため開発したヤクト・ドーガのバリエーション機。同様に本機をベースとしている。
レーテ・ドーガ
シャア・アズナブル総帥を含むニュータイプ専用機として、数種類の試作機が開発された機体。要求条件を満たす事ができず、開発は中断されている。模型雑誌『HobbyJAPAN』1988年6月号の作例が初出。
ギラ・ズール
後継機として開発が進められていた機体。第二次ネオ・ジオン抗争後、「袖付き」の蜂起に伴い主力機として運用された。
メッサー
ギラ・ドーガの再設計機。反連邦組織マフティーの主力機。
クェル・ドーガ
白兵戦に特化させた機体。
バギ・ドーガ
ニュータイプ用に開発された実験機。

その他 [編集 | ソースを編集]

グザ
本機の前段階にあたる機体とされる。
ドーガ
本機のプロトタイプとされる機体の1つ。書籍『模型情報』や『機動戦士ガンダムUC プリズマティック・モビルズ』に名前のみ掲載されている。また、模型雑誌「HobbyJAPAN」1988年6月号の別冊『機動戦士ガンダム「新世代へ捧ぐ」GUNDAM NEW GENERATION』には、グフと同様の装備をした陸戦用の機体(AMS-117B)として作例が掲載されている。なお『ダブルフェイク』に登場するドーガとは別機体。
ザクIII後期型
ザクIIIの後期生産型。ドーガ系の技術的な基礎となったとされている。
マラサイ
シールドの機構などに技術的な流れを見る事ができる。
シャア専用ディジェ
本機の腕部と武装が流用されている。
リーベン・ヴォルフ
一部形状が共通しており、アクシズで設計が完了した機体の機構を組み込んでいる事からギラ・ドーガ(の原型機)がそれに当たると思われる。
ザクII
MSとしての基本に立ち返るという設計思想に基づき、そのコンセプトを引き継いでいる。
プシケー
宇宙戦国時代のミキシングビルドモビルスーツの1機。本機の頭部が使用されているが、センサーは別の物が外付けされている。

余談[編集 | ソースを編集]

  • 映画公開前の設定では、型式番号が「AMS-119」ではなく「MS-16」と記載されており、バリエーションにも一般用・指揮官用のG型(MS-16G)、奇襲用のF型と偵察用のE型(MS-16F)、シャア専用部隊に配備予定だったSS型(MS-16S)が存在していた。これらの点から型式番号の面でもザクII(MS-06)を意識していた可能性がある。なお、近い型式番号を持つ機体としてザメル(YMS-16M)が挙げられる。

商品情報[編集 | ソースを編集]

ガンプラ[編集 | ソースを編集]

【CCA版】

【UC版】

フィギュア [編集 | ソースを編集]

リンク[編集 | ソースを編集]

脚注[編集 | ソースを編集]

  1. この風潮は連邦軍も同様であり、同じくMSの基本に立ち返ったジェガンが開発されている。
  2. サザビーα・アジールの開発もあって開発リソースは限られていた。
  3. 銃身の上部は、複合センサーとする資料(設定画など)とビーム・ライフルとしての銃口とする資料もある。