「機動新世紀ガンダムX」の版間の差分
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テーマの他にも独自性が見られる。各話のタイトルはその回での登場人物の台詞。次回予告ではエンディングテーマをバックに次回の映像が流れ、最後に曲がフェードアウト、タイトル兼用の台詞を喋る、という構成は本作独特の演出である。1つのエピソードを4話で終えるスタイルを取っている他、ニュータイプ等特殊能力者の登場する作品ながら主人公がニュータイプでない点も異色であり、これが作品の重要なテーマの一つともなっている。 | テーマの他にも独自性が見られる。各話のタイトルはその回での登場人物の台詞。次回予告ではエンディングテーマをバックに次回の映像が流れ、最後に曲がフェードアウト、タイトル兼用の台詞を喋る、という構成は本作独特の演出である。1つのエピソードを4話で終えるスタイルを取っている他、ニュータイプ等特殊能力者の登場する作品ながら主人公がニュータイプでない点も異色であり、これが作品の重要なテーマの一つともなっている。 | ||
− | + | 意欲的な作品だったがガンプラの売れ行きはガンダムW放映時からの減少傾向を改善する事が出来ず(もっともこれは模型誌・アニメ誌等での宣伝・拡張行為を控えた分も大きい)、視聴率もガンダムWと同等で上昇の兆しは見られなかった。更に主放送枠だったテレビ朝日のみ放送期間短縮と告知無しで早朝への放送枠移動の処置が取られ(地方NETではこの処置は行われなかった)、これにより一層の視聴率低下を招くことに繋がってしまった。当時は録画用機器も低性能でコストが高い事や主視聴層である就学児童層には学校に通学準備する忙しい時間帯でも有る事なども重なって視聴率はさらに低迷し、その後も芳しい数値を記録できずに放映が終了。テレビ朝日のガンダム枠は2016年4月3日から放映開始された[[機動戦士ガンダムUC RE:0096]]まで消滅する事となる。 | |
− | + | 根底の「ニュータイプ=人類の革新者の否定」という発想は賛否両論で、特にファーストガンダムからのファンの拒否感が強かった。尤も、前述の通り本作はニュータイプそのものの否定ではなく「未来を創るのに特別な力(及びそれを有する種族特徴)は必要無い」というニュータイプ以外に未来を作れないといった思想への解答であり、これは宇宙世紀作品においても度々言及されており、クロスボーンガンダムの主人公トビアも自身もニュータイプながらニュータイプを特別視する考え方を否定している。 | |
<br/>なお期間短縮について高松は「後半の4話構成エピソードを3話に再構成したため、駆け足にはなったが削り取られたエピソードは存在しない。」としている。 | <br/>なお期間短縮について高松は「後半の4話構成エピソードを3話に再構成したため、駆け足にはなったが削り取られたエピソードは存在しない。」としている。 | ||
− | + | こうした経緯からか以前は模型化やゲーム作品等への出番が少ない状況が続いたが、昨今の各種ネットワークフォーラムサイト、動画、SNSなどでのファンの考察活動などを機に作品のテーマ性や丁寧なストーリー展開が再評価され、現在では「ニュータイプの否定」の真意が10年、20年という長い時間を経てようやく理解されるようになった。昨今はメディアへの露出も増加しゲーム作品への参戦も多くなっている。 | |
− | + | 模型化も2014年頃から新商品が発売され始め売り上げも好調。一説では、変形機構や可動ギミックの再現と耐久性、造形の両立が当時の技術力では難しく、立体化が難しかったのだという。事実、主役級のガンダムは何かしらの変形・展開機構のギミックを持っている。また、作中登場が1回切り出演機体などもいくつか存在するが、採算面から見送られていたマニア向けの機体もコアなファンからの熱烈なラブコールによって一部で私的なガレージキットとして製作されている。 | |
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− | + | 模型商品は放映当時1/144と1/100HGモデルを中心に展開。1/100HGではプラモオリジナルの武器(一話限りだが劇中で登場させるなど、なるべく原作に反映させる努力が行われていた)が多く存在する。2000年度以降はHGACとMGが模型展開の中心となっている。 | |
*[[DVD 機動新世紀ガンダムX]] | *[[DVD 機動新世紀ガンダムX]] | ||
2016年9月11日 (日) 11:24時点における版
機動新世紀ガンダムX(After War Gundam X)
概要
ガンダムWに続きアナザーセンチュリーガンダム(俗に言う平成3部作)の3作目として製作される。テレビ朝日系列最後の放送となった。
本編開始より15年前の旧地球連邦軍と宇宙革命軍の第七次宇宙戦争の果てに荒廃した地球で生きる少年ガロード・ランとティファ・アディールのボーイミーツガールな物語、シリーズでも珍しい「戦後」を描いた作品でもある。 また子供以上大人未満の少年少女の物語としてだけではなく、彼らを見守る大人たちの物語も大きな意味を持っており、派手さや目新しさは少ないものの大人向けの物語展開も特徴的。
本作監督の高松信司はクレジットこそ無いが前作ガンダムWの監督が早々に降板したため監督代行を行っており、その最中に本作の監督就任が決定した。この時期に高松は並行して黄金勇者ゴルドラン監督を務めていたため、構想時間も短く余裕のない状況だったが「荒野にただ1機背中を向けてたたずむガンダム」という着想から製作に取り掛かったという。
本作をガンダムを考えるガンダムとしており、第七次宇宙戦争=本作がTVシリーズ7作目 や 戦後15年目=劇場版初代ガンダム公開前に行われたアニメ新世紀宣言から15年経過 といったメタフィクション的設定が散見される。
宇宙世紀作品と似た意味合いの超能力者という位置づけで ニュータイプという単語も登場するが、ここにも「ガンダム作品そのもの」というメタ的な意味が込められている。作中では最終的にニュータイプを人類の革新と見なす考え方は否定され、神格化されたニュータイプという「救世主」にすがるのではなく、人自らが変わる必要性を示唆している。この結論は「ファーストガンダムという作品のテーマ性を卒業しよう」という考えから導いたものとしている。
従来のガンダムから脱却し新たな一歩を踏み出そうとするテーマ性は次作の∀ガンダムも共通し、次々作の機動戦士ガンダムSEEDは「21世紀のファーストガンダム」を目指したものとなった。この経緯を考えると、製作者の誰もが従来のガンダム像に対し似たような倦怠感を持っていたのかもしれない。
テーマの他にも独自性が見られる。各話のタイトルはその回での登場人物の台詞。次回予告ではエンディングテーマをバックに次回の映像が流れ、最後に曲がフェードアウト、タイトル兼用の台詞を喋る、という構成は本作独特の演出である。1つのエピソードを4話で終えるスタイルを取っている他、ニュータイプ等特殊能力者の登場する作品ながら主人公がニュータイプでない点も異色であり、これが作品の重要なテーマの一つともなっている。
意欲的な作品だったがガンプラの売れ行きはガンダムW放映時からの減少傾向を改善する事が出来ず(もっともこれは模型誌・アニメ誌等での宣伝・拡張行為を控えた分も大きい)、視聴率もガンダムWと同等で上昇の兆しは見られなかった。更に主放送枠だったテレビ朝日のみ放送期間短縮と告知無しで早朝への放送枠移動の処置が取られ(地方NETではこの処置は行われなかった)、これにより一層の視聴率低下を招くことに繋がってしまった。当時は録画用機器も低性能でコストが高い事や主視聴層である就学児童層には学校に通学準備する忙しい時間帯でも有る事なども重なって視聴率はさらに低迷し、その後も芳しい数値を記録できずに放映が終了。テレビ朝日のガンダム枠は2016年4月3日から放映開始された機動戦士ガンダムUC RE:0096まで消滅する事となる。
根底の「ニュータイプ=人類の革新者の否定」という発想は賛否両論で、特にファーストガンダムからのファンの拒否感が強かった。尤も、前述の通り本作はニュータイプそのものの否定ではなく「未来を創るのに特別な力(及びそれを有する種族特徴)は必要無い」というニュータイプ以外に未来を作れないといった思想への解答であり、これは宇宙世紀作品においても度々言及されており、クロスボーンガンダムの主人公トビアも自身もニュータイプながらニュータイプを特別視する考え方を否定している。
なお期間短縮について高松は「後半の4話構成エピソードを3話に再構成したため、駆け足にはなったが削り取られたエピソードは存在しない。」としている。
こうした経緯からか以前は模型化やゲーム作品等への出番が少ない状況が続いたが、昨今の各種ネットワークフォーラムサイト、動画、SNSなどでのファンの考察活動などを機に作品のテーマ性や丁寧なストーリー展開が再評価され、現在では「ニュータイプの否定」の真意が10年、20年という長い時間を経てようやく理解されるようになった。昨今はメディアへの露出も増加しゲーム作品への参戦も多くなっている。 模型化も2014年頃から新商品が発売され始め売り上げも好調。一説では、変形機構や可動ギミックの再現と耐久性、造形の両立が当時の技術力では難しく、立体化が難しかったのだという。事実、主役級のガンダムは何かしらの変形・展開機構のギミックを持っている。また、作中登場が1回切り出演機体などもいくつか存在するが、採算面から見送られていたマニア向けの機体もコアなファンからの熱烈なラブコールによって一部で私的なガレージキットとして製作されている。
登場人物
フリーデンクルー
- ガロード・ラン
- 主人公。孤児、バルチャー。ニュータイプが登場するガンダム作品において珍しい、非ニュータイプの主人公。頻繁に攫われるヒロインのティファを救い出す事が初期の行動目的であったが、多くの戦いを経験し、世界情勢にも目を向けるようになる。ガンダムX、ガンダムXディバイダー、ガンダムダブルエックスに搭乗。
7話「ガンダム、売るよ!」、14話「俺の声が聞こえるか!」等。 - ティファ・アディール
- ヒロイン。ニュータイプと目される少女。高い認知能力と予知能力を持つ。ニュータイプである事によりフロスト兄弟に狙われ、地球発生のニュータイプだからと宇宙革命軍ザイデル指令にも否定される、など各勢力から狙われているため、攫われる事が多い。
2話「あなたに、力を…」、16話「私も人間だから」等。 - ジャミル・ニート
- フリーデン艦長、元ニュータイプのバルチャー。15年前の戦争でガンダムXに搭乗。ニュータイプが戦争の道具にされる事が許せず、ニュータイプの少女ティファを保護するために行動する。作品後半ではコクピット恐怖症を乗り越え、ガンダムXディバイダーに乗り込む。
1話「月は出ているか?」37話「フリーデン発進せよ!」等。 - サラ・タイレル
- フリーデン副長。ジャミルがガンダムXに乗っている間は艦長代理として艦を預かる。ジャミルに思いを寄せており、彼がなにかと気にかけるティファに嫉妬する事もあったが、後に和解する。
6話「不愉快だわ…」 - シンゴ・モリ
- フリーデン操舵士。
- トニヤ・マーム
- フリーデン通信士。
- テクス・ファーゼンバーグ
- フリーデンクルー最年長の専属医。冷静沈着で博識。
9話「巷に雨の降るごとく」 - キッド・サルサミル
- フリーデン整備士。若年ながら天才的な腕を持ち、ジャンクパーツからガンダムXの強化パーツ、ディバイダーを開発する。MSを見ると弄りたくなるようで、勝手に色々やっては怒られる事も。
- ロココ、ナイン
- フリーデン整備士で、年下のキッドを「チーフ」と呼び慕っている。
- ウィッツ・スー
- フリーデンの傭兵。直情的。金には意地汚い所があるが、稼いだ金は故郷の兄弟達のために金塊として隠れ家に蓄えてある。乗機は高機動型の可変MS、ガンダムエアマスター、ガンダムエアマスターバースト。
- ロアビィ・ロイ
- フリーデンの傭兵。表向きはクール。私費を投じてフリーデン艦内に娯楽のための共用部屋を作った。乗機は火器満載の重MS、ガンダムレオパルド、ガンダムレオパルドデストロイ。
15話「天国なんてあるのかな」
フロスト兄弟
- シャギア・フロスト
- 敵役。フロスト兄弟の兄。双子の弟・オルバと共に暗躍する。双子由来の場所に左右されない精神能力”ツインズ・シンクロニシティ”を弟オルバと共に持つが、フラッシュシステムに対応しなかったため、ニュータイプではなくカテゴリーFとして分類された。乗機はガンダムヴァサーゴ、ガンダムヴァサーゴチェストブレイク。
3話「私の愛馬は凶暴です」 - オルバ・フロスト
- 敵役。フロスト兄弟の弟、カテゴリーF。冷静沈着な兄と比べると、やや感情的ではある。乗機はガンダムアシュタロン、ガンダムアシュタロンハーミットクラブ。
36話「僕らが求めた戦争だ」
フォートセバーン
- カリス・ノーティラス
- 人工ニュータイプ。フォートセバーン市長ノモア・ロングの手によりニュータイプとして育てられ、ニュータイプ専用モビルスーツであるベルティゴを駆って、ガロードのガンダムXを戦闘不能に追い込む。だがティファが自然発生のNTである事(カリスはNTは人工的に作られたもの以外いないとノモアに聞かされていた)を知り、ノモアへ不信感を抱く。後に北米の反連邦組織に身を寄せる。
ガンダムシリーズにおける「強化人間」にあたるキャラクターで、最後まで生き残った最初の人物。
10話「僕がニュータイプだ」35話「希望の灯は消さない」等。 - ノモア・ロング
- 北米の寒冷地の街フォートセバーンの市長で、素性は元宇宙革命軍の人工ニュータイプ研究家・ドーラット博士。人工ニュータイプのカリスを「最高傑作」と称し、ガロードに敗れた彼を巨大モビルアーマー・パトゥーリアに強制的に乗せる。
12話「私の最高傑作です」
エスタルド人民共和国
- ウィリス・アラミス
- 独立小国家「エスタルド王国」の歳若き主君。
- グラント・スチュアート
- エスタルドの大臣。穏健な厭戦派。
- ルクス・ハノマアク
- エスタルドの摂政。先代の王にも頼りにされていた政治力に長けた忠臣。
- リー・ジャクソン
- エスタルドの将軍。軍の統率者故かやや鷹派寄り。しかしその行動理念はあくまで国民の平穏無事な生活を願っての事である。
宇宙革命軍
- ザイデル・ラッソ
- 宇宙革命軍総統。ニュータイプ主義者だが、ニュータイプ能力は宇宙での生活により目覚めるとの信念から、地球生まれ地球育ちのニュータイプであるティファの存在を否定する。
- ランスロー・ダーウェル
- 宇宙革命軍のエースで元ニュータイプ。15年前の戦争ではジャミルのライバルだった。能力自体は失っているものの、現在でもニュータイプの英雄としてプロパガンタに使われている。乗機は専用のクラウダ。
32話「あれはGファルコン!」
新連邦政府
- フィクス・ブラッドマン
- 政府再建委員会のトップ。ブラッドマン卿と呼ばれ、新連邦政府樹立宣言を執り行い、総司令官の座に収まる。ニュータイプ否定派で、宇宙革命軍への対応では主戦派。政府再建委員会の議会を開戦に向けて取りまとめる事が出来なかったが、フロスト兄弟の暗躍により慎重派が一掃されると、新連邦総司令官に就任し、宇宙革命軍との開戦に踏み切る。
- アイムザット・カートラル
- 政府再建委員会の諜報監察官。北米の監視を主任務としているが内には秘めた野望を持つ。
- カトック・アルザミール
- デマー・グライフ
- ドゥエート・ラングラフ
- ミルラ・ドライド
- アベル・バウアー
- カロン・ラット
- ニュータイプ研究所所長。フロスト兄弟の憎悪の根源となった人物で、兄弟の暗躍により革命軍への内通の嫌疑を掛けられ、それを名目にシャギア自らの手で射殺される。
???
- D.O.M.E.
- 月面発電SMW送信基地に封じられた「AW世界のファースト・ニュータイプ」の意識体。
その他
- エニル・エル
- 革命軍の血筋を引いたフリーのMS乗り。
- ルチル・リリアント
- ジャミルの連邦時代の上官にしてニュータイプ能力を利用した特殊機構「Lシステム」のコアユニットにされた女性。
- 赤い二連星
- 第1話と最終話に登場。「先の大戦で活躍したニュータイプ」として自分達を売り込んでいたが、第1話・最終話共に「そんな職探しは今時流行らない」と一笑に伏されていた。
登場メカ
ガンダムタイプ・ガンダム支援機
- ガンダムX
- ガンダムXディバイダー
- ガンダムダブルエックス
- ガンダムエアマスター
- ガンダムエアマスターバースト
- ガンダムレオパルド
- ガンダムレオパルドデストロイ
- ガンダムヴァサーゴ
- ガンダムヴァサーゴチェストブレイク
- ガンダムアシュタロン
- ガンダムアシュタロンハーミットクラブ
- Gファルコン
モビルスーツ・モビルアーマー
旧地球連邦軍・新地球連邦軍
宇宙革命軍
その他
陸上戦艦
宇宙戦艦
- フリーデンII
- ジャミル達フリーデンチームが乗り込む事になった宇宙巡洋艦。
- ヴァローナ
- サテリコン所属の宇宙艦
- アマセネル
- 新連邦宇宙艦隊旗艦。
- アオヤギ級
- 旧連邦時代から存在する宇宙戦艦。
- バルトーク
- 新連邦の新型宇宙巡洋艦。
- ガーベラ
- 宇宙革命軍旗艦。
- アストラーザ級
- 宇宙革命軍宇宙巡洋艦。
- キグナス
- 宇宙革命軍偵察用小型艦。
用語
- バルチャー
- 荒廃した地球上でモビルスーツ乗りやモビルスーツ狩り、交易などで暮らすの総称。ならず者が多いため、一般的には印象は良くない。先の大戦で使用されたモビルスーツ等のサルベージを行う。集団で活動する者はバルチャー艦と呼ばれる母艦を持つ。モビルスーツ乗りの中には、契約と金で動くフリーのバルチャーも居る。また海洋では同様の稼業を行う者の内比較的穏健で略奪行為を行わない者を”シーバルチャー”と呼び、略奪行為等を行う無法者の類は”オルク”と呼び区別している。
- バルチャーサイン
- 信号弾。バルチャー同士が有事の連絡に使う。
- 陸上戦艦
- 地上戦艦とも。AW世界で使用される大型の艦船型ホバーキャリア。運用目的上バルチャーが使用しているケースがほとんどである。基本的には陸上、ないしは水上用だが水中運用が可能な水陸両用艦も存在する。クラス分けには全長が基準とされており陸上用は山脈の名前、水陸両用艦は海底地形がそれぞれクラス名として採用されている。
- 宇宙革命軍
- 現在の総統はザイデル・ラッソ。15年前にコロニー独立戦争を起こした。先の大戦でのコロニー落としに続いて、終盤でコロニーレーザーを地球に向ける。なお15年前の世代の宇宙革命軍機は”旧革命軍機”と呼称されている。
- 旧連邦
- 15年前の第七次宇宙戦争時の地球政府。宇宙革命軍のコロニー落としに対抗すべくガンダムXのサテライトキャノンを使用した。宇宙革命軍機同様にこの時代に生産された機体を”旧連邦機”と呼称するケースがある。
- サテライトシステム
- ガンダムX、ガンダムDXに搭載されている機構。月面のマイクロウェーブ送信基地よりマイクロウェーブ(厳密には”スーパーマイクロウェーブ”であるが慣例的にマイクロウェーブと省略表記・呼称されてるケースが多い)を受信する事で機体のジェネレーターに依存しない高出力のエネルギーを扱える。GXではバックパックのコネクタを介しライフルへ、キャノンを介して大型ビームソードへのエネルギーを供給する、さらにリフレクターパネル面から反発力を発生し長距離巡航移動用のホバーリング飛行も行える。そしてリフレクターから受信したエネルギーを直接高出力ビームとして使用するのが”サテライトキャノン”である。GXでは前述の様に多機能であるがDX用のMK-IIでは出力向上の為機能をサテライトキャノン専用に限定した様である。高威力・高精度な射撃が可能である反面、マイクロウェーブ受信のため無防備になる、(中継衛星の破壊された戦後世界では)月が見えない状況では使えないなどの制約もある。また、サテライトシステムの使用には、ニュータイプのパイロットによる機体登録を必要とする。作中ではガロードに代わりティファが認証登録を行った。
- サテリコン
- 宇宙革命軍に対するレジスタンス。ゲリラ作戦で宇宙革命軍を苦しめたが、大規模な掃討作戦の末にパーラ・シスを残して全滅する。
- Gコン
- 正式名称はGコントロ-ル・ユニット(またはGコントローラー)。起動キーを兼ねたガンダムXの操縦桿であり、サテライトキャノン専用の管制デバイスでもある。降りる際には取り外して携行が可能。ガロードがフリーデン船内のジャミルの金庫から盗み出し、ティファの導きによりガンダムXの起動に使われた。後にジャミルからガロードに正式に譲渡される。
- 政府再建委員会
- 旧連邦の生き残りや財界の実力者などが結成した組織。連邦の例に漏れず、内部の勢力争いが色々とあった。
- 新連邦
- 政府再建委員会を経て、最終話近くで反対派の一掃によりフィクス・ブラッドマンが総司令官に就任、新連邦政府として意思統一がなされる。
- ゾンダーエプタ
- 太平洋上に浮かぶ人工島で、旧連邦の兵器プラント。政府再建委員会のアイムザット統括官がガンダムダブルエックスの開発拠点としていた。DXのサテライトシステム動作テストに伴う月面からのガイドレーザー回線をガロードが見たために、フリーデン一行が向かう事になる。最終的にはガロードの奪取したガンダムDXのツインサテライトキャノンにより、海の藻屑となる。
- D.O.M.E.
- 月面にあるマイクロウェーブ送信基地とその周辺施設の総称。地球側・宇宙側共に最高指導者はその存在を知っていた。無数のビットモビルスーツによる防衛システムが、幾度にも及ぶ宇宙革命軍の制圧作戦を阻んだ。
- ビットモビルスーツ
- フラッシュシステム制御の無人モビルスーツ。月面にあるD.O.M.E.の防衛システムの他、ガンダムXを始めとする連邦製MS、新連邦が開発したラスヴェート等にもサイコミュ制御の随伴機がある。
- フラッシュシステム
- 旧連邦が開発したニュータイプ用システム。宇宙世紀でのサイコミュシステムに相当する機構で主に各種ビット兵器の制御に用いられる。月のマイクロウェーブ送信施設への利用登録にはこのフラッシュシステムを介した認証登録が必須であるが、ニュータイプにより一度登録された機体はその後制限無しに使用する事が可能。終盤でフロスト兄弟はサテライトランチャー利用のために登録する必要があったが、ニュータイプでない彼らは工作部隊を潜入させて手動登録を行った。
- フリーデン
- ジャミル・ニートのバルチャー艦で、主人公たちの母艦。作品終盤で月へと向かう際に反地球連邦軍組織から盗み出した宇宙船は、カリス・ノーティラスによりフリーデンと命名されたが、後にキッド他の元フリーデンクルーの作ったジャンク屋がフリーデンIIIである事から、この宇宙戦艦は設定資料などでは便宜上フリーデンIIと記されている。
商品情報
模型商品は放映当時1/144と1/100HGモデルを中心に展開。1/100HGではプラモオリジナルの武器(一話限りだが劇中で登場させるなど、なるべく原作に反映させる努力が行われていた)が多く存在する。2000年度以降はHGACとMGが模型展開の中心となっている。