「ジムIII」の版間の差分

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新規に設計された機体だが、時期によっては急場凌ぎ的にジムIIから改装した機体も存在するといわれている。生産拠点も複数存在していたが、高い頻度で生産数の調整や装備のアップデートが行われていた<ref>各部の規格は[[ジム]]を基本としていた事もあり、装備の追加やコクピット、ジェネレーターの換装等は容易であった。</ref>ため、大々的に量産される事はなく、生産数もそれ程多くなかった。一部では、[[ジェガン]]が配備されるまでの「繋ぎ」と見る評価もあるが、開発時に構築された近代化改修のノウハウはジェガンにもフィードバックされ、ジェガンの配備が進んだ0090年代後半でも、一部では運用が継続されている事からも、その素性の良さを見る事ができる。
 
新規に設計された機体だが、時期によっては急場凌ぎ的にジムIIから改装した機体も存在するといわれている。生産拠点も複数存在していたが、高い頻度で生産数の調整や装備のアップデートが行われていた<ref>各部の規格は[[ジム]]を基本としていた事もあり、装備の追加やコクピット、ジェネレーターの換装等は容易であった。</ref>ため、大々的に量産される事はなく、生産数もそれ程多くなかった。一部では、[[ジェガン]]が配備されるまでの「繋ぎ」と見る評価もあるが、開発時に構築された近代化改修のノウハウはジェガンにもフィードバックされ、ジェガンの配備が進んだ0090年代後半でも、一部では運用が継続されている事からも、その素性の良さを見る事ができる。
  
なお、地上に配備された地上特化の機体をRGM-86Gとする資料も存在している<ref>『B-CLUB』70号、『マスターアーカイブ モビルスーツ ジム』など</ref>
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なお、地上に配備された地上特化の機体はRGM-86Gとされる<ref>『B-CLUB』70号、『マスターアーカイブ モビルスーツ ジム』など</ref>が、空間戦闘用の装備を取り外したのみで外観に差異はない。
  
 
== カラーバリエーション ==
 
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;ハイパー・バズーカ
 
;ハイパー・バズーカ
 
:ジム系列機が携行している肩掛け式ロケットランチャー。
 
:ジム系列機が携行している肩掛け式ロケットランチャー。
;ジム・ライフル
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:[[ジム・カスタム]]が携行している物と同型の実弾式ブルパップライフル。
 
:[[ジム・カスタム]]が携行している物と同型の実弾式ブルパップライフル。
 
;ミサイルポッド
 
;ミサイルポッド

2024年10月26日 (土) 22:12時点における最新版

ジムIII
外国語表記 GM III
登場作品
デザイナー
  • カトキハジメ
  • 佐山善則(クリンナップ)
  • テンプレートを表示
    スペック
    分類 汎用量産型モビルスーツ
    生産形態 量産機
    型式番号 RGM-86R
    RGM-86G(地上用)
    頭頂高 18.0m
    全高 18.6m
    本体重量 38.6t
    全備重量 56.2t
    主動力 熱核融合炉
    ジェネレーター出力 1,560kW
    スラスター総推力 81,200kg
    装甲材質
    センサー有効半径 10,900m
    開発組織 地球連邦軍
    所属組織
    所属部隊
  • ロンド・ベル
  • 主なパイロット ドゥーエ・イスナーン
    ダニー・セケンド
    ボッシュ・ウェラー
    連邦兵
    その他
    テンプレートを表示

    概要[編集 | ソースを編集]

    ジムIIの後継機として「ジムIII計画」に則り開発された地球連邦軍の量産型モビルスーツ一年戦争後期に生産されたジムと、そのマイナーチェンジとも言えるジムIIを経て新設計された機体であり、いわゆる第一次ネオ・ジオン抗争期に量産された連邦軍唯一の主力量産機となる。

    生産性を維持しつつ積極的に新技術を投入した事で、一部スペックではガンダムMk-IIと同等以上のパフォーマンスを獲得している。バックパックはガンダムMK-IIの物の量産モデルを採用し、腕部構造の一部もムーバブルフレーム化したことで機動性・運動性は既存の量産機を上回る水準を達成している。このバックパックは一部形状こそ異なるが、コストパフォーマンスを向上させつつMk-IIの物と同様の機能を維持しており、GディフェンサーなどMk-II用大規模オプションの装備も可能なよう設計されていた。

    携行兵装のビーム・ライフルやシールドなども改良が施され、威力や耐弾性が向上している他、肩部や腰部にはそれぞれミサイルポッドやミサイルランチャーを装備でき、中・長距離支援用MSとしても充分な発展性を兼ね備えている。これら以外にも戦術に応じた別仕様の装備が存在しており、装弾数や射程、センサーや追尾機能など、環境や戦況に応じてそれぞれ換装が可能である。

    新規に設計された機体だが、時期によっては急場凌ぎ的にジムIIから改装した機体も存在するといわれている。生産拠点も複数存在していたが、高い頻度で生産数の調整や装備のアップデートが行われていた[1]ため、大々的に量産される事はなく、生産数もそれ程多くなかった。一部では、ジェガンが配備されるまでの「繋ぎ」と見る評価もあるが、開発時に構築された近代化改修のノウハウはジェガンにもフィードバックされ、ジェガンの配備が進んだ0090年代後半でも、一部では運用が継続されている事からも、その素性の良さを見る事ができる。

    なお、地上に配備された地上特化の機体はRGM-86Gとされる[2]が、空間戦闘用の装備を取り外したのみで外観に差異はない。

    カラーバリエーション[編集 | ソースを編集]

    エゥーゴ・カラバカラー
    エゥーゴ並びにカラバの機体が使用するカラーリング。胸部及びスリッパ部が緑色で塗装されている。グリプス戦役でエゥーゴがクーデターに成功し官軍となったため、同様のカラーが八八艦隊やダカール守備隊にも採用されている。
    連邦軍カラー
    地球連邦軍正規部隊の採用するカラーリング。胸部・スリッパ部が赤色だが、グリプス戦役時や第二次ネオ・ジオン抗争初期のロンド・ベル隊でしか確認されず、運用された例は少ない。
    オアシス所属機
    アイリッシュ級オアシスの所属機。エゥーゴカラーをベースに胴体の襟と脇腹が白色に塗装されているのが特徴。ジェガンのシールドを装備している。
    デルフォイ所属機
    サラミス改級デルフォイの所属機。白と蒼紫を主体としたカラーリングを採用。主にGディフェンサーと合体した状態で運用。
    ラー・ギルス所属機
    ロンド・ベルのラー・ギルス所属。グレーと赤を基調としたカラーリングを採用。左肩はパイロットごとに異なる塗装が施されている。
    トリントン基地所属機
    トリントン基地に配備されたジムIII。砂漠戦を想定したデザート・カラーを採用。
    GBG所属機
    GBG所属の機体。黒い機体色に加え、装甲、アビオニクス、ジェネレーター、スラスターをジェガンJ型クラスの部材に換装する改修が加えられ、宇宙世紀0110年代の機体にも匹敵する性能が付与されている。

    登場作品と操縦者[編集 | ソースを編集]

    機動戦士ガンダムΖΖ
    初登場作品。第一次ネオ・ジオン抗争時のカラバの主力機としてアウドムラ等に配備されている。
    ダカールを制圧したネオ・ジオン軍への攻撃やダブリンへのコロニー落としの際の戦闘等で投入されたが、撃破された機体が多かった。
    機動戦士Ζガンダム外伝 審判のメイス
    サラミス改級デルフォイの艦載機としてジムIII・ディフェンサーが登場。また、カメラードがダモクレスから鹵獲した機体を運用しており、エゥーゴに配備されたバーザムの部隊と交戦している。
    機動戦士ガンダム MSV-R ジョニー・ライデンの帰還
    MATERIAL-C011に登場。サイド5宙域でネオ・ジオン残党のガザC部隊と交戦していたが、突如現れたキマイラ隊のゲルググにガザCもろとも撃破された。他にブランリヴァルの艦載機としても登場している。
    機動戦士ムーンガンダム
    ロンド・ベル所属機が登場。ガンダム作品では珍しく胸部・スリッパが赤い連邦軍カラーであり、白の部分がグレーに変更されている。また、左肩部がパイロットごとのパーソナルカラーで塗られている。この時点で旧式の機体であり、ジェダへの機種転換を望む会話も聞こえている。
    機動戦士ガンダム 逆襲のシャア
    次世代機としてジェガンが登場しているがロンド・ベルへ優先的に配備されている為、一般部隊の多くでは未だに本機が運用されている。第二次ネオ・ジオン抗争終盤のアクシズ落としの際、ジェガンやギラ・ドーガと共にアクシズへ取り付いて押し返そうと奮闘した。
    機動戦士ガンダムUC
    ジムII等と共にダカール守備隊の戦力として配備されている。
    機動戦士ガンダムUC (OVA版)
    ジムIIと共にジュアッグと交戦し、これを撃破するも直後にシャンブロメガ粒子砲によって全滅している。この他、ネェル・アーガマの補給部隊の護衛としてジェガン用のシールドを装備した機体、トリントン基地配備のデザートカラーの機体などが確認可能。
    機動戦士ガンダムUC 星月の欠片
    ロンド・ベル所属のアイリッシュ級戦艦オアシスに複数機が配備されており、ドゥーエ・イスナーンダニー・セケンドが搭乗。民間のシャトルを襲っていた宙賊と交戦して窮地に陥るが、救援に駆けつけたスタークジェガンによって事なきを得た。その後、補給中のネェル・アーガマの護衛にも就いている[3]
    機動戦士ガンダムUC 『袖付き』の機付長は詩詠う
    3話、7話に登場。3話ではダカール沿岸警備隊のMSとしてゼー・ズールと交戦・撃破された。7話では海賊のMSとカークス隊基地を襲撃するも全機撃破されている。
    機動戦士ガンダム U.C.0096 ラスト・サン
    機動戦士ガンダムF90FF
    SDガンダム GGENERATIONシリーズ
    通常カラーはもちろんの事、シリーズ過去作(『SPIRITS』など)には胸部・スリッパ部分が赤い連邦軍仕様が実装されている事があった。赤いジムIIIが見られる貴重な映像媒体である。

    装備・機能[編集 | ソースを編集]

    特殊機能[編集 | ソースを編集]

    換装
    肩部と腰部の支援用装備を換装可能。装備を使用後はこれらをパージ出来る。
    合体
    Gディフェンサーと合体可能。ただし、実際に合体して運用された例はほとんど無い。

    武装・必殺攻撃[編集 | ソースを編集]

    MU-85A 60mmバルカン砲
    頭部に2門内蔵している。牽制や迎撃等に使用される。
    ビーム・ライフル
    本機の主兵装。ジムIIが標準装備していたユニットの更新兵装。生産コストや形状はほぼ同じだが、約50%の出力アップが図られておりジムIIやネモの物よりも性能は高い。相変わらずEパック方式ではなく本体供給方式を採用している為、継戦能力に課題を残したままであった。
    ビーム・サーベル
    背部に2本マウントされている斬撃用のエネルギー兵器。プラズマ状のビームを形成して対象を溶断する。形状はバックパックと同様ガンダムMk-IIを参考にしているが、ビームの発振ユニットは標準的な量産品を採用している。
    ミサイル・ポッド
    中型ミサイルを各4連で装備するミサイル・ポッド。最初期の標準装備であるため、便宜上「ノーマル・ミサイル・ポッド」と呼ばれる。
    オプション・ミサイル・ポッド
    一基あたり15×2発のマイクロ・ミサイルを装備するミサイル・ポッドユニット。ノーマル・ミサイル・ポッドとの選択装備。
    大型ミサイル・ランチャー
    2連装の大型ミサイル・ランチャー・ユニット。ネオ・ジオン軍の重MSに対応した特殊な弾体形状を持ち、ミサイル自体の機動性を向上させた大型高性能ミサイルを装備している。左右の腰部への装備がデフォルトだが、対応するジョイントやコネクタを使用すれば別の部位にも装備が可能。
    シールド
    主に実体弾などに対して有効な防御装備。ガンダム用の設計を踏襲した量産品だが、軽量化を図りつつ使用している耐ビームコーティング剤の改善が行われ、単品としてのスペックはむしろ向上している。
    一部資料ではミサイルを装備している際は使用できないとされているが、同時に装備している姿がよく見受けられる。

    その他 [編集 | ソースを編集]

    ビーム・ジャベリン
    ビーム・サーベルのモードの1つで、グリップを延長し先端に高出力のビーム刃を形成した槍。ビームサーベルと異なり、旧来のジム系と同じ円筒形グリップとなっている。
    『UC』作中でダカール防衛隊の機体が使用し、ジュアッグを撃破する活躍を見せた。
    シールド (ジェガン用)
    U.C.0096時にオアシス配備機が装備。攻撃を弾いたり逸らしたりする為の構造や材質を採用している。
    ミサイルランチャー
    2連装の物をジェガン用シールドに2基内蔵している。
    ハイパー・バズーカ
    ジム系列機が携行している肩掛け式ロケットランチャー。
    ジム・ライフル
    ジム・カスタムが携行している物と同型の実弾式ブルパップライフル。
    ミサイルポッド
    ザクIIの足に装着するミサイルポッド。海賊の機体が装備。

    初期稿に見られる追加装備 [編集 | ソースを編集]

    ※ショルダーアーマーとシールドがガンダムMk-IIと同一の画稿[4]で、以下の追加装備が施されている。

    近接防御ミサイルクラスター
    シールド外側に計4個装着。
    マイクロミサイル
    腰部サイドアーマーに装着。形状からして上記ミサイルクラスターの予備弾と思われる。
    クラッカー
    腰部サイドアーマーに装着可能。文字設定のみ。
    ミサイルパトロン及びミサイル2発
    腕部に装着。
    4連装ミサイルシステム
    高機動ミサイル。発射台がバックパック上部にマウントされる。

    関連機体[編集 | ソースを編集]

    別仕様・装備バリエーション [編集 | ソースを編集]

    ヌーベル・ジムIII
    ガンダム・センチネル』に登場。生産されたジムIIIの内、完全に一から設計・製造された機体であり、ジムIIから改修された方のジムIII以上の性能を持つ。第二次ネオ・ジオン抗争時まで運用されていた。
    ジムIII・ディフェンサー
    本機にGディフェンサーを合体させた機体。

    強化型・改修機 [編集 | ソースを編集]

    ジムIII・パワード
    ベテランパイロット用に改造されたジムIII。
    ジムIII・パワード フルアーマー〈ブルドック〉
    ジムIII・パワードに増加装甲を装備した機体。
    ジム・ナイトシーカー (ヴァースキ機)
    ジムIIIをベースにジム・ナイトシーカーの装備を施した機体。
    ジム・ナイトシーカー (宇宙仕様)
    隊長機は本機をベースとしている。
    フルアーマー・ジムIII
    フルアーマーガンダム用に開発されたものと酷似した増加装甲を装備した機体。
    ジムIIIエウリュアレ
    NT専用プロトタイプガンダムのパーツを組み込んだNT専用機。

    系列機・派生機 [編集 | ソースを編集]

    ジムII
    前世代機。近代化改装を施してジムIIIとなった機体も多い。
    ネモ
    アナハイム・エレクトロニクス社が開発したエゥーゴの主力量産機。この機体と設計を統合することでジェガンが開発される。
    ジェガン
    ジムとネモの設計思想を統合させた、連邦軍最良のモビルスーツ。ジムIIIが存在しなければ、ここまでの機体が生まれる事もなかったであろうと言われている。
    ジムシリーズ
    当然本機も含まれている。

    技術的関与のある機体 [編集 | ソースを編集]

    ジム改[ワグテイル]
    ジムIII計画のトライアウトで落選した装備をジム改に装着した改修機。
    ワグテイルIIex
    上記ワグテイルの改修機「ワグテイルII」の再改修機。当初はバックパックにハイザックの物を使用していたが、修復の際、本機の物に変更された。
    ΖΖ-GR
    本機の下半身をベースにしたBパーツを装備している。
    ガンダムMk-II
    本機の元となっている部分がある。

    その他 [編集 | ソースを編集]

    ジムIIIビームマスター
    ガンダムビルドダイバーズ』に登場する、本機がベースのガンプラ。後方支援用に改造されている。
    ヘイズル・ケルデルク・アーマー装備
    ヘイズル・ケルデルクにチョバムアーマーやヌーベル・ジムIIIなどと同様の装備を施した状態。本機の初期案にあった近接防御ミサイルクラスターと4連装ミサイルシステムを装備している。

    商品情報[編集 | ソースを編集]

    ガンプラ[編集 | ソースを編集]

    書籍 [編集 | ソースを編集]

    リンク[編集 | ソースを編集]

    脚注[編集 | ソースを編集]

    1. 各部の規格はジムを基本としていた事もあり、装備の追加やコクピット、ジェネレーターの換装等は容易であった。
    2. 『B-CLUB』70号、『マスターアーカイブ モビルスーツ ジム』など
    3. 上述のジェガン用シールドを装備した機体。
    4. 本機と並行してデザインされていた「リックジム」の物に類似している