アムロ・レイ

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アムロ・レイ(Amuro Ray)

機動戦士ガンダム及び機動戦士ガンダム 逆襲のシャアの主人公。代表的なニュータイプであり、またニュータイプらしく情緒不安定気味。一年戦争当時は軍属でなかった事もあってか色々と問題行動が多かった。が、最終的にはシャアとは対極的に、軍人として深く考えない方向を選んだようだ。

登場作品と役柄

機動戦士ガンダム
連邦軍技術士官テム・レイの息子。名前の漢字表記は「アムロ・嶺」。自身もメカ弄りの得意な少年として面識のないミライにも知られていた。地球生まれで、両親の別居に際して父親と共にサイド7に移住。サイド7で試作モビルスーツガンダム」を操縦してジオン潜入部隊を撃破。なし崩しにパイロットとして連戦する羽目になる。乗機は後に、アムロのニュータイプ能力の成長に合わせてマグネットコーティングを施された。
一年戦争当時は軍属でなかった事や内向的な性格故か色々と問題行動が多かったが多くの人物との出会いと別れにより大きく成長していき、ニュータイプ能力を開花させた。
また、冒険王で連載された漫画版においては、アニメ版に比べて熱血漢として描かれていた。
ちなみに当時のアニメ主人公としては珍しく特定の物や人物に対する執着が薄く、漠然とした守るべき場所や人たちはあっても特定の人(恋人など)や物(組織や理念)は持ち合わせておらず、そこをララァに指摘されたこともあった。
機動戦士ガンダム(小説版)
連邦の志願兵となっている。また、終盤にはシャアの考えに気づいて手を貸そうとするが、直後にルロイ・ギリアムリック・ドムに撃墜されて戦死している。
機動戦士Ζガンダム
一年戦争の後、英雄的扱いを受けるが、「ニュータイプ」を危険視する上層部によって地球で事実上の軟禁状態に置かれてしまう。が、反政府組織カラバのメンバーであるハヤト・コバヤシの養子となっていたカツ・コバヤシに説得され、再び戦場に戻る。その卓越した操縦技術で活躍し、シャアやカミーユを支援した。
作中での乗機はリック・ディアスディジェ。また、カラバが開発したΖガンダム量産機ΖプラスA1型 (テスト機カラー)Ζガンダム3号機に乗っていたとする説もあり、これらの情報の相違については、カラバの手による情報操作や影武者の存在があったと思われる(漫画『機動戦士ゼータガンダム1/2』では、影武者を演じた女性がその事実を明言していた)。
ララァ・スンを失った哀しい記憶のせいか、宇宙には上がらなかった。
機動戦士ガンダムΖΖ
TV版ではOPのみの登場で直接登場はしなかったが、ブライトとハヤトの会話から宇宙に上がっていたようだ。
機動戦士ガンダムΖΖ(小説版)
ベルトーチカ・イルマと共に登場し、ジュドー達と言葉を交わしている。この際はカラバのパイロットとして、シュツルム・ディアスに乗って地上で戦っている。こちらでも前作同様宇宙に上がることはなかったが、行方不明になったシャアが何らかの行動を起こす事を確信しており、彼との決着のためにいずれ必ず宇宙へ上がる決意を固めていた。
機動戦士ガンダム 逆襲のシャア
ネオ・ジオンの総帥となったシャア・アズナブルは依然として地球にしがみつく人々の存在に絶望し、人類の粛正を目論む。それを察知したアムロは所属するロンド・ベル隊と共に最後の決着をつけるべく、戦いに向かう。当初はリ・ガズィに乗っていたが、後に自ら設計したνガンダムに乗り換え、シャアとの長きに渡る因縁に決着をつけるために戦った。最後は地球に落ちるアクシズを、己のニュータイプ能力とサイコフレームの力でもって押し返すが、その後、消息不明となる。連邦軍の公式記録では戦死という事になっているが、彼の生存を信じ続けた者も少なくなかったという。
機動戦士ガンダムUC
名前と写真のみ登場する。
機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ
名前のみ登場する。
機動戦士ガンダムF90
名前と写真のみ登場する。また、F90 1号機に搭載された擬似人格「Type-A.R」は彼のデータを元にしている。
機動戦士クロスボーン・ガンダム スカルハート
名前が登場。また、彼のパイロットデータをコピーしたバイオ脳アマクサのパイロットとして登場している。

人間関係

機動戦士ガンダム

家族

テム・レイ
父親。連邦軍の技術士官で第1話で離ればなれになり、後に酸素欠乏症にかかった父の姿を見たときは衝撃を受けた。劇場版ファーストでは階段から落ちており、小説版では死亡した事が明記されていたが、アムロ自身がそれを知っていたかは定かではない(小説『ベルトーチカ・チルドレン』では知っている)。
カマリア・レイ
母親。アムロ及びテムとは別居して地上に残っており、アムロと再会した時は軍人となって銃を構える彼に衝撃を受けていた。その後の消息は不明で、アムロがもう一度会ったかは定かではない。

サイド7時代

フラウ・ボゥ
隣に住んでいるアムロの幼馴染。
ハヤト・コバヤシ
アムロの幼馴染の少年。戦果を上げるアムロのガンダムを、ガンタンクのコックピットから羨望と嫉妬を込めて見ていたが、『Ζ』時代は良き戦友関係。『ΖΖ』の小説版ではアムロがハヤトの戦死に居合わせており、仲間の死にショックを受けていた。

ホワイトベース

ブライト・ノア
一年戦争時はホワイトベースの艦長として、シャアの反乱時はラー・カイラムの艦長としてアムロと一緒に戦った。『機動戦士ガンダムUC』の時代には、ラー・カイラムの艦長室にアムロの遺影が飾られている。一年戦争時は「ブライトさん」だったが、いつの間にか「ブライト」と呼び捨てるようになった。
カイ・シデン
皮肉屋であるが、彼もまた成長してアムロ達のバックアップをする。実はTVシリーズでの『Ζ』の物語上では顔を合わせたことはない。
セイラ・マス
アニメにおいてはあくまでも仲間であるが、小説版では大人の関係を結んでいる。

地球連邦軍

マチルダ・アジャン
少年アムロにとっては憧れの大人の女性。

ジオン公国軍

シャア・アズナブルクワトロ・バジーナ
日本のロボットアニメ史上最も有名なライバル。クワトロとして穏やかにモビルスーツパイロットのみ務めていた時は仲が良かったが、野心に目覚めるシャアとなると気持ちを理解しつつも真っ向から否定した。
ララァ・スン
ニュータイプとして心を通わせたが、結果、シャアとアムロの板ばさみになってしまう。最後は、シャアを庇って死亡。この死がアムロとシャアを長く苦しめる事になり、逆シャアにおいても夢の中で登場する。
ランバ・ラル
シャアに次ぐ強敵であり、また彼との出会いと戦いによって戦士として成長していく。

機動戦士Ζガンダム

カミーユ・ビダン
当初はガンダムMk-IIに乗る彼を見てハヤトに怒りを燃やす事もあったが、先輩として良きアドバイザーとなる。
エマ・シーン
幽閉時代に友人と旅行中であった彼女と出会う。
ベルトーチカ・イルマ
鬱屈していたアムロを奮起させ、やがて恋仲に落ちた。正史ではその後別れたが、『ベルトーチカ・チルドレン』では彼女との間に一児をもうけている。
ハサウェイ・ノア
ブライトの息子であり、『逆襲のシャア』の時代では、ハサウェイにとっての良き大人であったが、付き合いが短かった。後にクェスを殺した恋人のチェーンを逆に殺害した本人であるが、アムロはそれに気付いてはいなかった。

機動戦士ガンダムΖΖ

ジュドー・アーシタ
原作ではTV版では共演せず、小説版や一部の漫画作品で共演。

機動戦士ガンダム 逆襲のシャア

ロンド・ベル

チェーン・アギ
本作でのアムロの恋人。νガンダムの開発に携わり、配備後も整備を担当していた。
チェーンが殺害された後、アムロは彼女の持っていたサイコフレームのサンプルからその意思を感じ取っていると思われる描写がある。

ネオ・ジオン

クェス・パラヤ
インドの山奥で修行したニュータイプ少女。アムロに興味津々だったが、チェーンを愛するアムロに愛想を尽かしてしまい、シャアを選ぶ。終いには「あんた、ちょっとセコいよ」とまで言われる始末だった。一方、アムロにとっては単に「煩わしい子供」程度の認識だった。
ギュネイ・ガス
シャアへの対抗心からνガンダムを奪おうとする。後にアムロによって撃墜され、戦死した。

名台詞

機動戦士ガンダム

「こいつ……動くぞ!?」
ガンダムに初めて乗った時の台詞。いくらメカに詳しいと言っても最新兵器を動かしてしまうアムロの非凡さが見て取れる。後にニュータイプの特性である「見たものを正しく理解できる」という形となって受け継がれていく。
「アムロ、行きまーす!!」
有名なガンダム発進時の台詞。古谷氏もお気に入りの台詞。後のガンダムシリーズでもアムロに声が非常に良く似たあるキャラが似たような台詞を発言している他、古谷氏が演じる『ビデオ戦士レザリオン』の主人公・香取敬もこのセリフを放つ。ただし、実際にはこの台詞は数回しか口にしていない(ガンダムではなくコアファイターに乗っていた際にも口にした事があった。また全く同じと言うわけではないが、似たような台詞も口にした事がある)。
「親父にもぶたれたことないのに!」
ブライトに鉄拳制裁を受けた時に言った言葉。直後にまた殴られる。
「僕が一番、ガンダムを上手く扱えるんだ……!!」
独房入りにされた際の台詞。
「僕は……あの人に勝ちたい……!」
「自分に勝ったのはガンダムの性能のおかげ」と指摘したランバ・ラルへの対抗心からの発言。
「あ、圧倒的じゃないか…!!」
ビグ・ザムの図体と威力を見てこの発言。
「僕は……取り返しのつかないことをしてしまった……」
心ならずもララァを討ってしまった際の台詞。以降のアムロとシャアの苦しみの元となる。
「この距離では四方からの攻撃は無理だな、シャア!……なぜララァを巻き込んだのだ!?ララァは戦いをする人ではなかった!」
「まだだ、たかがメインカメラをやられただけだ!」
ア・バオア・クー攻略戦でシャア・アズナブルの乗るジオングと交戦し、頭部を破壊された時の台詞。研ぎ澄まされたアムロのNT感覚の前には、メインカメラの有無は関係無いのかも知れない。既に人間の域を超えている。後に『F90』のデフ・スタリオンにこの台詞をパクられる。
「ごめんよ……まだ僕には、帰れるところがあるんだ……こんなにうれしいことはない……わかってくれるよね?……ララァには、いつでも会いにいけるから……」
ファーストの最終回を締めくくったセリフ。ここだけを見ると、完全に吹っ切ったように思えるのだが、シャア程ではないものの13年間も取り憑かれるハメに。

機動戦士Ζガンダム劇場版

「人の善意を無視する奴は一生苦しむぞ!!」
カミーユを宇宙に戻そうとした時の台詞。
「人は同じ過ちを繰り返す……全く……!!」
TV版にてフォウ・ムラサメの死でララァと同じ苦い記憶を想起させた台詞。宇宙世紀は1世紀以上経っても、同じ過ちを繰り返すのである…。

機動戦士ガンダム 逆襲のシャア

「エゴだよ、それは!」
逆襲のシャアで初めてアムロとシャアが対峙した際に人類を粛正する事を言い放ったシャアに対する否定の言葉。「エゴ」とは他人が蒙る被害を考えずに自らの考えを押し通す事である。いわゆる『富野語』の代表格。
「たかが石っころ一つ、ガンダムで押し出してやる!!」
アクシズを押し返す時の台詞。
νガンダムは伊達じゃない!」
アクシズを押し返す時の決め台詞。後に『UC』のバナージに台詞をパクられる(ただしバナージ本人がこの台詞を知っている可能性は低く、偶然の可能性もある)。
「貴様ほど急ぎもしなければ、人類に絶望もしちゃいない!」
アムロとシャアの二人に共通していたことは「人類は変われる」「人類すべてがニュータイプになれば戦争がなくなる」という点であったが、シャアは地球に執着する限り人類は変われず、人類を産み、育んできた地球の環境汚染はすでに限界に達していた。地球を保全しなければならないという点において、シャアは焦っていた(あるいはアムロの認識が甘かった)。そのためシャアは地球寒冷化作戦を実行し、地球を人の住めない星にしなければならなかった。アムロは地球が限界を迎える前に「人類の知恵はそんなものだって乗り越えられる」と信じており、また地球に居ながらにしても人は変われると人類を信じていた。
「お母さん……!?ララァが!?……うわっ!!」
逆襲のシャアのラストでの台詞。この台詞の後にアムロとシャアはサイコフレームの光に包まれ、その姿を消したのであった…。ちなみに、よく見るとアクシズの右下から離脱する一筋の光が見える。これは明らかに剥離した破片などではなく、アクシズから離れようとしている軌道を取っている。これが最後に離脱したνガンダムではないかと解釈され、アムロ生存説の根拠となっている。実は冨野監督のモットーでもあった「完全な幕引き」として主人公とライバルの確実な死が確定しているのだが、どうしても納得できないスタッフがもしかしたら生きているかもしれない、という「可能性」を残したがったために勝手に付け足したものらしい。

その他

「ニュータイプを抹殺する機体…アナハイムはなんて物を造り出したんだ!」
ゲーム「機動戦士ガンダム ガンダムVS.ガンダム NEXT」にて。戦闘勝利後に僚機のユニコーンガンダムがどういう機体なのかを悟って。
「シャア……じゃないのか……?」
ゲーム「ガンダム ザ・スリーディーバトル」のPVにて、フル・フロンタルの紹介台詞。

搭乗機体・関連機体

ガンダム
ガンキャノン
ガンタンク
ジム (ORIGIN)
「THE ORIGIN」で一度だけ搭乗。
G-3ガンダム
小説版1st後半の搭乗機。
リック・ディアス
ディジェ
ΖプラスA1型 (テスト機カラー)
Ζガンダム3号機
ホワイト・ゼータ
パイロットの「ホワイト・ユニコーン」はアムロではないかと言われている。
シュツルム・ディアス
小説版ΖΖの乗機。
リ・ガズィ
νガンダム
最後の乗機。基礎設計も担当した。
ジェダ
「ハイ・ストリーマー」で搭乗している。
ジェガン
「ベルトーチカ・チルドレン」で一度だけ搭乗。
Hi-νガンダム
「ベルトーチカ・チルドレン」での乗機。
νガンダムHWS装備型
「ガンダムUC テスタメント」にて搭乗。
ガンダムF90 1号機
「Type-A.R」と呼ばれるOSが搭載されている。
アマクサ
アムロの戦闘データをインプットさせたバイオ脳が搭載されている。

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